トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

110匹ブンブンちゃん

2010-06-30 | 小父のお隣さん

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 オオスズメバチのトラップ3器を引き上げた。今期の捕獲は終了にする。今回の3器は進入口を20mmΦとしたので、いわゆるジャノメチョウやタテハチョウなどの蝶類は 捕獲されずに済んだ。

 内容物はハエ類、小型の蛾類、蜂の仲間は5種類ほどだった。ねらい目のオオスズメバチは捕獲数が相対的に減って一割ほどだ。4月5月は圧倒的にオオスズメバチばかりで、他の蜂類は少なかったのだが、6月はコガタスズメバチを代表に小型の蜂が主流になっている。

 理由は知る由も無いが、コガタスズメバチと思っている中にオオスズメバチの働き蜂が混じっているかもしれない。しっかりとした個体分別などはしないから詳細不明だ。

 蜂類だけで110匹前後の捕獲となったが、4月5月の捕獲を加えればオオスズメバチだけで100匹程度が推定値だ。例年並みというところでしょう。

 自宅で保存乾燥中の標本は樹脂封入という、手間のかかる作業を待っているのだが、腹部の中の空気が封入固化の過程で発生熱で膨張して気泡になるので、この防止法がネックで手詰まりだ。いくつかプランが浮かぶのだが確証なし。


*短夜の緊急合コン

2010-06-30 | 合混で闘作すれば

 賭博博打は 一字の迷い

  とちっただけだよ 土俵際 ハア コリャコリャ             弥生姐さん

 酒の席伝統座ってごっつあん茶紙の張り手はごっつ塩梅     双葉亭指名

 奉納は神事なれども伝統は興行にあり荒ぶ禁じ手           性書無言

 初っ切りは三番勝負相撲胴元                     電燈

 目にうろこ山へ張り手はほどほどに                狐狸

 古い系買わず引き込む見ずの者                  恩返士

 われときて遊べや先の無いお方                  一詐                

 寝擬態これぞ伝統素妄道                     離事長


夏至の頃

2010-06-29 | 感じるままの回り道

 『甚平で窓開けて寝る夏至の夜』

 『梅雨と夏至どちらが勝てり今朝の空』

 『薄暑とは言えぬ気温の三十四』

 『麦も秋竹も秋なる夏至の頃』


下草刈り

2010-06-29 | 今日は真面目に

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 今春に植栽した苗木が埋もれてしまった。中には枯れてしまったのも出てきた。この場所はアズマネザサが密生していたところで、除伐して5年以上経過したが、まだ地下茎が生きていてヒコ生えが萌芽してくる。

 隣の真竹林からの侵入も著しく、境界は直ぐに密生した藪になってしまう場所なのだ。夏期はその上をカナムグラが絨毯のように覆うので、刈り取りは蔓を切って根元を刈るという二段作業になる。

 全て刈り払うだけなら楽勝だが、埋もれた中に植栽した幼樹があるので慎重さも必要な場所だ。幼樹の状況如何によっては、周囲を手鎌でつぼ刈りしなくてはならない箇所も出てくる。

 今日の気温は33℃とか、湿度も結構高かったようで蒸し暑い作業日和となったが、昼ごろから風が出てきたから気持ちの良い梅雨の晴れ間と感じることが出来た。

 とは言え、植樹したところも、してないところも草刈りが必要な場所を指折り数えると眩暈がするが、ボランティアと言えど月例会だけの活動では点ではない面の維持管理は不可能なのだ。まさに「貧乏暇なし」だが、ぬるい麦茶でも天国に浸る気分になれるのは、こんなことしか出来ない貧乏人の特権だ。


ごっつあんです

2010-06-28 | 温故痴新

 水無月や風に吹かれに古里へ       鬼貫

    皆のツキ風に吹かれて狐狸ならず

 六月や峯に雲置くあらしやま        芭蕉

    六月や皆に雲湧く嵐来る

 深川や低き家並の五月空         永井荷風

    蔵前や低き人気に露の空


コウゾの実

2010-06-28 | 何よりの楽しみ

Photo_6  コウゾの実が色付き始めた。口にすると甘くネットリした食感が伝わる。しかし独特の甘さはというか味わいは賛否両論に分かれる味で万人向きではない。

 四日ぶりに拠点に寄ったら、あれほど実をつけていたグミは一粒も無くなっている。桑の実は終了してしまったし、コウゾの実は稔ってきたが、グミや桑の実ほど鈴生りにはならないから喜ばれないのかもしれない。

 でも山野を歩けばコウゾの幼樹を多々見かけるから、鳥たちも食べてウンコで種をばら撒いているのが良くわかる。

 独特の味わいのため採集してジャムやゼリーにしてみる気持ちには決してならない果実でもある。不味いわけではないのだけれど…。


アカイカタケ

2010-06-27 | 小父のお隣さん

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 溜池1の周囲の刈り払いをしていたらアカイカタケが現れた。しかも三連で、少しはなれたところにもう一個出ている。たまに一個の個体で見る事はあっても、複数個が狭い範囲に生えていたのは今回が始めてである。

 刈り払い機で2尺ほどに伸びた笹や葛を刈り払っていた最中の発見だから、多少は傷つけてしまったのがもったいない。とは言っても、何時、何処で、どんな時に、なんて判明しない「タナボタ」の出会いしかない、とも言えるキノコだから嬉しい限りだ。

 比較的珍しいキノコに属するといわれるが、小生は今年二回目になる。その意味ではありふれた感じがしないでも無いが、とにかく形は面白い、変わったキノコであるのは間違いないだろう。

 余談だけれど、小生が今一番見たいキノコは「キヌガサタケ」である。白いレースのスカートを広げた姿は生で見たいのだ。時期的には旬なのだが探して見つかるかどうか…。昨年は駄目だった。


初夏の香り

2010-06-27 | 遊び子は

Photo_2『我が後を嬉々と付き寄る二歳児に母を指差す我は寂しき』

『渡したる桐の花びら嗅ぐ顔は戸惑うままに母の顔見る』

『バンパーに動くハムシを指差して何を伝えん仰ぐ瞳は』

『カヤネズミ名前のごときグループは小さき者が原に顔出す』


勝手必勝

2010-06-26 | 小人閑居して憮然

Photo『古来より菜種に同じ民人を絞り終われば野の風に棄つ』

『銭動く音に澄ます耳ありとても声なき声を聴く耳はなし』

『ここに在る真竹は貴重手を入れつ年が明けたら雲散霧消』

『妖精に隠され消えし食草の掘り穴を見つ動悸高鳴る』


生態多様性

2010-06-26 | 小人閑居して憮然

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 今春に設えたビオトープ内の食草園で草刈りを行った。植え込んだ幼樹を圧倒する高さになったからだ。今までに数回、幼樹の周囲を丁寧につぼ刈りしていたのだが、それではすまない高さに成長してしまった。

 傷つけないように慎重に刈払機で周囲を刈り進めるうちに愕然としてしまった。「驚き桃の木山椒の木」や「唖然茫然愕然」が両方一緒に来てしまった。

 食樹に混じって植えつけた食草の「ウマノスズクサ」と「サルトリイバラ」が一株も無く持ち去られている。最初は「猪が来たか?」と思ったのだが、直ぐに人為的結果だと言うことを理解した。近くのウラシマソウも消えている。

 両者もありふれた食草で周囲には幾らでも存在する種類だが、細い根が地中深く入り込むので移植は難しい種類だ。早春の新芽が活動し始めた頃に採集して、ポットで養生保育した苗だったから掘り取るのは容易な状態でもあった。

 昨年は食樹として定額給付金で購入したアオダモは全て盗掘され、支柱をした山百合、ササユリも花期目前にして掘り取られている。アオダモは園芸で人気種だ。

 今回の盗掘はチョウの繁殖を趣味としている輩ではないかと推測しているのだが、その理由は「鑑賞の対象」にはなり難いし「食草として採集移植」しても活着しにくい植物だからだ。ましては都合10株以上もあったのをすべて掘り取っていくなど尋常ではない。

 まあ、冷静になってみれば「ビオトープ」での出来事だし、偏向家の家で幼虫の餌になっていくなら、それはそれで「生物多様性」に寄与したことになるだろう。憤懣やるかたないが強がりで締めくくらないと今後に差し支えるのだ。

 さてさて、このフイールドにも生態系を脅かす「特低害来生物・ヤマアラシ」が定着してしまったようだ。浮世も多様性に溢れている。


田某

2010-06-25 | 小父のお隣さん

 『知らぬ振りしてる我へと首伸ばす上の棚田の鴨のつがいは』

 『昼越えてようやく仲間と覚えたり畦で寛ぐカルガモの連れ』

 『月日星我に鳴くのか渡り来て棚田に立てば今日も聞こえる』

 『梅雨模様これがお宿か雛鳥は昨日も今日も生垣に来る』


水見回り

2010-06-25 | 水辺環境の保全

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 雨続きで四日振りの棚田だ。前回変更した排水路(水の落とし口)の様子確認と畦の草刈に出かけたのだが、新設の二箇所は十分に機能していた。

 早苗もやや背丈が伸びたのが判る。水位を下げる前は、増水時に水没してしまい黄色になりかけていたが生き生きと復活した。排水を管でなく溝にしたことで、一気に排水が出来て、かつ仕切り板で最低水位の調節が容易になったから、水の管理は楽になった。

 ただ水深が浅めになったため、水生生物には多少のマイナス要因になっただろう。しかし、畦の草刈りを進めていくと、時折羽化したトンボが舞い上がる。頼りない動きを見ると「悪い、悪い」とおもわず口にしてしまうが、これも仕方がないことだ。

 背の高い草を刈り払ったので、羽化するときに止まる茎が少なくなってしまったが、全くゼロではないので「まっいいか!」で終了。細かいところは会友のW夫妻が処理してくれた。


夏至の頃

2010-06-24 | 小父のお隣さん

 『さもありぬ鳴いて血を吐く詠まれ鳥終夜通して声は続きぬ』

 『のどけきやさえずり満ちた谷あいも主らの今長き戦場』

 『新しき傷跡多き巣の箱に餌を運び入れ糞出す今日も』

 『雛の時生き抜き巣立つカラ兄弟さえずる明日は来るや祈らん』


アフッと頬張る

2010-06-24 | 感じるままの回り道

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 蒸し暑い中、土掘りをしてヨレヨレで拠点に戻るとグミの真紅の実が誘惑してくる。手のひらに山盛り採って一気に口の中に放り込む。「渋い、酸っぱい!」それでも生き返った気分になるから不思議だ。

 まだ小鳥達が寄り付かないから、こんな事も出来るのだが、おっつけヒヨドリやカラスが啄ばみに来れば全滅だ。周辺の桑の実も終了したから「風前の灯」である。

 子供の頃、上村さんちのグミを大いに食べたものだ。今はまだ樹があるかどうか知らないが懐かしい感情の湧く小果樹のひとつだ。

 ジャムもゼリーもジュースにも加工してみたが生食が一番適した賞味の仕方だった。濾したジュースは人工染料の様に鮮やかな赤色だったが味わいは格段に低下した。渋味、酸味、果肉の砕けた内容物などが混ぜ合わさって「美味しい!」が生まれるのだというのを実感する。

 環境や生物界に限らず、味わい成分も「多様性」が必要で大事、というところだろうか…。世は「単純化して断定する」が大流行のようだけど。


溜息の出るような

2010-06-23 | 温故痴新

 目に青葉山ほととぎすはつ松魚      素堂

   目に鱗山ほどきつい初外交

 塩にしてもいざ言伝ん都鳥         素堂

   しおしくてそっと伝える出来ちゃった

 かぴたんもつくばはせけり君が春     芭蕉

   カビ痰も付き乾きたる呆けもん