トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

24時間雨量190mmの後始末

2024-03-31 | 水辺環境の保全

 前日29日、昼までの24時間雨量が190mmを記録した。この雨量となると水源地への影響は必至だけれど、雨が上がった午後、はやる心と杞憂があるものの気持ちを押さえて水見回りに出かけなかった。世間的には増水時の水見回りで用水路にしても河川にしても行方不明者は出るし、大方が高齢者なのだ。ここは「俺はまだ壮年、若い!」として荒くなった鼻息を押さえる。ついでに腰痛常習部の腰も押さえた。

 30日は晴天で気温も25℃まで上昇するとの予報だ。作業内容を考えると「嫌だなあ…」当たり前なのだがそうも問屋が卸さない。現場についてまず行わねばならないのは取水升が砂泥で埋没したのを復旧させねばならない。透水壁から流路を整えフイルター上部の砂泥は携帯スコップで掬い流した。フイルターを外し取水升内の取水口パイプに手を当てれば陰圧が発生しているから断水は免れた。しかしながら三日前にも24時間雨量が70mm記録されていたから取水升内の砂泥は取水パイプ近くまで溜まっている。これは用意した金笊で掬い取ったのだが購入しただけの金笊では強度的に難があるから細いステンレス線で骨に網を括り止めて強度を上げた物である。こうしないと笊が歪んで使い難い。

 ついでに以前から考えていた沈殿砂泥の自動排出機能を付加した。まあ、何のことは無いエルボに余りのパイプを取水升底近くまで達する様に差し込んだだけである。これを一昨年の集中豪雨被害で撤退した部農会の取水口に装着してバルブを開放すれば自動で底の砂泥を排出してくれる理屈である。実際の実力は取水升底面積全体に吸引力が及ぶべくも無かったのだが、携帯スコップで底の砂泥層を崩しさえすれば容易に排出してくれたのだ。これで温暖期はともかく冬場の砂泥排出に肘まで水の中に入れなくて済む。

 てなもんや三度笠で我ながらまだ耄碌していない部分は健在だった。始祖は源氏の末裔で落人、太郎左衛門で雅な水飲み百姓を営々と続けてきた家系であるからして水に呑まれる訳にはいかん。しかしなあ、自転車操業・水商売に追われる日常からして「既に水に呑まれておる」と言える現実もあり、生物生産緑地の手入が後回しになりがちなのは情けない・・・。まっ、手が後ろに回されないだけ「良し」とすべきなのだろう。

 


テングチョウ初見

2024-03-30 | 小父のお隣さん

 29日(金)24時間降水量190mmに達した。水源地の復旧を済ませ帰路、フイールドの水回りも行った。取水升フイルターが埋没しており断水していたはずなので復旧の確認も兼ねたのだ。取水升内の吸い込み口は陰圧が掛かっているので送水されている事は確認できた事なのだが通常より陰圧が弱かった。吐水量はほぼ半減か・・・。近日中に排砂作業が必要だ。一通り水見回りをしたのだが沈泥部には浚渫しなければならない泥土が溜まっている。年末から今まで数カ月、ほとんど浚渫できない状態だったから無理も無い。河床安定化作業を終えずとも泥浚いをしなくてはと少々焦りが出る。まあ、何によらずフイールドでの高齢者をこき使う事甚だしい。ほとんど奴婢の扱いでもある。

 さて、それはともかくトンボ池の一画でテングチョウを初見となった。シャカシャカと舞っていて「タテハの仲間!」程度は理解しても確定までは出来ない。棒立ちで地上に降りたところでカメラを構えて寄ったのだ。この時点で頭部の突出部の確認が出来ていたのでテングチョウと判断できたのだがカメラを構えた動作で飛び立ってしまった。ダンスのようにスロー・スロー・クイックではなくスロー・スローに徹しなくてはと思いっつも動作の変わる場面は疎かになり失敗が多い。

 帰路、ツバメの飛翔も見れた。初見であるが例年の初見日を「28日」と見当している日より遅いけれど天候不順で数日間外出できない事もあったのだから平均と言えば平均だろう。桜はまだ満開には至らないのだがツバメを見ると初夏の感がする。


流絽安定化作業 13日目(大径木引寄せ)

2024-03-30 | 今日は真面目に

 この日の作業は「可能か不可能か⁉」とまあ、年老いたベルテルの悩みとでも言おうか「やるべきかやらざるべきか⁉」とロミオの苦悶みたいなもんだった。この歳になると夜間頻尿で目を覚ますのだが、悩みは夜間頻尿でなく床に入ってからの煩悶なのであった。「ああでも無い、こうでも無い」から「こうするか、ああやるか」と我が哲学的探究は眠気を覚ますには十分な課題だ。相手は直径50cm、長さにして9メートルの大径木であって、これを増水で突破され洗堀溝となった部分の更なる浸食防止に据えたいのである。

 使える道具は牽引力500kgの携行牽引器だから重量計算をするまでも無くオーバー重量なのだった。危険を避けるためには「無理をしない」のは鉄則であるけれど仕上がりの耐久品質を高めるには無理も無駄も必要なのであって、それはとりもなおさず孤老の膝腰肩の負担を更に増加させるのである。深夜の悶々も「楊貴妃にするか、クレオパトラか、はてまたソフェア・ローレンか⁉」のような悶々ならば大歓迎で深夜頻尿も睡眠障害も屁の河童なれど現実は厳しい。深い思索に没入するために「オペラ・アリア集」をBGMとして光頭部に置いたラジカセで聴きながら出した結論は「そうだ孟宗竹を使おう!」という結論である。このやり方で失敗ならば大径木の長さは分割するしかなく、その結果は水流や水圧に対する抵抗力は大幅に減じてしまうだろう。重量物の移動にはコロが使われるけれど今回はコロではなく滑り材として河床砂礫の抵抗を減じ重量物を滑りやすくする方便だ。

 曳き始め ➡  支点を変えて ➡  寄せれた

 孟宗竹を運搬できる長さで用意して横たわった大径木の下に差し入れてから7mの長さに切断した。中折れ木なので先端部は割れや裂けがあるから2mほどは使えない。これで気持ち分だけ重さが減って、後は牽引器で据え付け場所まで引寄せるだけである。とは言え牽引器で一回に曳ける距離は10m未満なので、この距離を有効に使いながら右岸左岸の樹木を交代させながら支点として曳きを開始した。金梃子は重いので荷揚げが嫌で携行しなかったから先端の向きを変えるのもすべてが牽引器によってだったから左岸右岸それぞれ3回ほ支点として曳いたのである。これだけでは所定の位置に寄せるのは難しく、更に林内の立ち木に支点を取ってどうにか寄せる事が出来たが、この日の作業はここまでだった。更に下流側に曳きたいのだけれど使いたい支点となる立ち木まで届かず、そんなときのためのロープを用意しておらず「馬鹿ね!」てなもんや三度笠。

     

 


**深川どぶ板長屋春花探訪謡〃歩

2024-03-29 | 性向有毒の翁なれば

             ヌエ様達に問うたところで

             役者が違うよ奴さん ハアコリャコリャ

 

             引責老害どちらもあれど

             ついつい選ぶよ 見栄の良さ ハアコリャコリャ

 

             四郎冠者を舞台に呼んで

             三日過ぎれば千秋楽 ハアコリャコリャ

 

             知らぬ存ぜぬ記憶にないわ

             かくも則無き引かれ者 ハアコリャコリャ

 

             信義誠実浮世の土台

             石の館じゃ無くて良い ハアコリャコリャ

 

             類は友呼ぶ鈍すりゃ愚する

             愚衆愚参と群れる愚者 ハアコリャコリャ

 

             正したつもりの格上聴取

             小田原問答奴さん ハアコリャコリャ

 

             介護報酬また引き下げる

             決めるあなたにゃ裏の銭 ハアコリャコリャ

 

             世情知らないあなたが決める

             仕事続かぬ微々の禄 ハアコリャコリャ

 

             同志問責腹通黙話

             番茶出がらし茶番なり ハアコリャコリャ

 

             膿千矢間千たたらも踏まぬ

             NoNo舞台の四郎冠者 ハアコリャコリャ

 

             鵺の神様お招致しても

             御姿だけで何もなし ハアコリャコリャ

 

       


今日のエッ!品「ココナッツミルクのヨーグルト」くそくそ!

2024-03-28 | 小人閑居して憮然

 菜種梅雨とも言うべきか雨降りお憑きさんである。年甲斐も無い重労働に明け暮れていては膝小僧も腰娘も堪ったもんじゃあないから、つまりは慈雨と言うべきなのだろう。フイールドに出かけないので時間のやりくりは無し。全くの毎日が日曜日状態であるが何かをなさざれば一日喰らわず、なんて事も無い食い意地は腰娘や膝小僧を下に観て意気軒高なのである。

 そこでつらつら「小人閑居してお膳を成す」の諺通りにエッ!品が降臨した。「鹿も四つ足、馬も四つ足」の論法で日和見越えした結果で、「牛乳も乳、豆乳も乳、ココナッツミルクも乳‼」ゆえにヨーグルトが出来るのである。確信を持ち確信的偉業を成し遂げるために買い物に行ってきた。ココナッツミルクなど産まれて初めての食品であるから「豆乳かライスミルク」の範疇とばかり思っていたのだが仕掛けるために缶切りでブスッと密閉を破ったとたんに鼻に来た臭い。これで「無理無理!」と直感したのだ。

 口にはしていないし目でも見てはいない段階で「性に合わない」のが明確だった。嫌悪する臭いなのだ。それでも「ヨーグルトへのアプローチ」は手つかずで、撤退はせず豆乳ヨーグルトを種菌として保温発酵のセットをしたのである。ココナッツミルク400gに溶解するために2カップの水、これに種ヨーグルト大匙2杯を入れて10時間保温してみた。深夜小用のついでに様子を見て撹拌したけれど粘度の増加は無く翌朝も同じ状態だった。これで結論が出た状況でもあるが最後のあがきとして牛乳ヨーグルトを大匙2杯加え更に保温を開始して午後まで我慢してみた。

 結果として何も性状に変化はない。ココナッツミルクの成分を失敗事後検索して確認したら油分が多いのだった。これだけ油分が多ければ乳酸菌が働ける訳も無い。性状変化も無い容器の中の白い液体、ココナッツミルクと思えば調理への転換も可能だろうが、第一印象で「無理!無理!」の臭気はどうしようもなくシンクの中から消え去ったのだった。あーあ、400円もったいなかったぁ。桜餅と桜団子を買えたのだ・・・ケセラセラ、なるようにならんかった、先の事など判らない・・・。


河床安定化作業 12日目(用材の伐採)

2024-03-27 | 今日は真面目に

 当初の目論見には整えられたけれど護岸丸太として並べたのは腐食が進んだ材なのだった。それでも径が大きいので中心部だけに見当をつけても十分な使用条件はある。苦労して据えた丸太材だけれども、ここにきて「やれやれ目星がついた…」と思える時期になるとぞろ浮気の虫が蠢きだした。「もう少しましな材を据えよう!」てなもんや三度笠は何時もの手太楽で、この日は年度末総会に出席要請が出てしまったのでその時間を見込むと作業時間が小一時間も少なくなる。仕方が無いとあきらめ用材の伐採だけ済ます事にした。使えたかった用材は立枯れたままの二本で木筋もよく腐食も進んではいない。現場につく前から「あの二本」と決めていたのに立ち会ってみると意外に太く胸高直径60cm、樹高20m以上の大径木だ。伐倒するに河原に倒すので支障木はないものの、やはり太すぎて長尺では移動が不可能、結果として使いない部分が半分以上の見通しとなったので急遽、細めの傾斜木や沢に倒れ込み土砂ダムを形成している倒木の中から使えるのを選ぶことにしたのだ。

 ➡  まずは段差工を施した場所の至近距離にある立ち枯れ木、幹元は50cmはあるが中折れしており高さは10mほどである。「近いから据えやすい!」と選んだ1本だけれど河床に倒れた姿は「太い!太すぎて移動できない…」が第一印象である、先端部の裂けた部分を切り離して7m材を採りたいのだが500kg用の牽引器では無理かも知れない。

 ➡  ➡   そこで適正径と思えた河原の斜行木を使う事にして伐採する。斜め木は既に重心が外側で倒す方向は選べず、不用意に切削開始すると撥ねて裂ける場合もあるので気を使ったものの無理なく地上に倒せたのだった。ところが反対側の斜面に届いて弓なりになってしまった。どちらにしても先端部は不要なので8mの用材とするべくチェーンソーで切断を開始したのだが内部応力の見込みが誤っていた。通常のこのようなケースは丸太の上部は圧縮力があり下半分は引っ張り力があると判断する。小生も当たり前のようにそのつもりで対応したのだが「弓なりになっていたのは木の自重のせいで、その中に元に戻ろうとする復元力も内在していた」結果、下側から切り離すべく刃を進めていたらしなりからの復元がありガイドバーもろとも狭間れてしまった。さーて、こうなるとにっちもさっちもウンコもいかない。手鋸が無いと外せないので林道終点まで戻り手鋸を持ってくる羽目になった。で、2本目落着。

 ➡  ➡   3本目、河床に押し出され流木ダムとなった中から素性の良い1本を選んだ。樹皮は無くなっているものの幹本体の腐食は進んでいない硬質の材である。恐らくヒノキなのだろうが折り重なり合い土砂が覆っている部分を外しても6mほどを取り出せる。これも護岸材として活用すべく切断する。写真では見えないが中央から先端部は半分が土砂の圧力で孕んでいる結果、これも不用意に切断すると跳ね返りで大怪我をする事になりかねない。そこで弓なり著しい中央部から鋸目を入れつつ応力を逃がしながらまずは片側を切断する。これで反発しないから幹元を切断するのは上下の応力の違いを計算に入れるだけだと作業開始したのだが、ここも思わぬ伏兵が居てまたもや挟まれてしまった。先端部の弓なり部分は切断したのだが押し出して来た土砂を排除した訳でも無いので押し出し圧が残っていた。その結果、またもやチェーンソーが挟まれてしまった。

 一難去ってまた一難であって、女難去ってまた女難ならもろ手をあげ歓迎する孤爺なれど姥捨て山では女子衆や花魁はおらんのであった。そんなわけでイジイジと幹に掛かる土砂を棒で掻きだしながら応力を減じたのだった。由ってようやく危機脱出する。後は牽引器で河床を引き下ろすだけなのだがこの日は時間が無く総会のために早めの撤退だ。総会に顔出しするだけの手間より作業続行の方がなんぼか保全に役立つと思うのだが浮世の義理や付き合いを全てスルーする訳にもいかない。かくして残りは明日以降だ。

  


落下狼藉・努力は粉砕・・・

2024-03-26 | 小人閑居して憮然

 拠点道具小屋で木工を行う時、板材の切断に重宝しているのが鋸盤である。1973年製造のプレートがあるから50年も前の代物である。頂き物であるけれどセットのジグソーは既に無く、鉋も研ぎなおしするより新規購入の方が安上がりだし使い勝手も良い。別個に丸鋸はあるけれど台付きの鋸盤はそれなりに重宝していたのだ。ところが当然とはいえ半世紀も経過すると樹脂が脆くなり強度が無くなって割れや欠けが入るようになった。このまま使い続けると収納ボックスを兼ねた架台そのものが崩壊してしまう。

 そこで河床保全作業営々続行中なれど水域の葦角抜去も適期なので中休みを兼ね葦角抜去を行い、ついでに自宅で鋸盤の補修を行う事としたのだ。アクリル樹脂板、接着剤、4φビスなどを取り揃え、粛々とコツコツと縁台の上で補修を開始し、「あら、嬉しや。もう少し…」と言う段階であろうことか縁台から落っことしてしまった。結果は五郎次郎、見るも無残な変わり様・・・。こう言う事態にこそ落胆、いいえ落嘆が相応しい。度々使用する鋸盤ではないものの有るのと無いのでは切断精度が断然異なるだけに「あーあ」と唖然茫然愕然当然だったのだ。

 もうジグソーパズルの様相を呈して元の形も判明し難いし樹脂製の容器での再使用は叶わない。しかしながら前述のようにまだまだ利用したい機会があるだろう。幸いにして使えるベニア板はあるから破損した樹脂台の代わりにベニア材で再生してみたい。他人様が観れば瓦礫当然の姿態を晒している元鋸盤であるけれど姥捨て山の孤爺にだってまだ復興させたいとの炎は消えてはおらんが復興できない炎も哀しくもあるのだった。

 ここまでバラバラに破損されては「廃棄」が世の常・当然の帰結と認識はしているものの「まだ使えるはず、もったいない…」が消えない。つまるところ、雅な魚沼水飲み百姓の末裔であるからして「ボロも使って心は錦」に囚われておる。まあ「三つ子の魂、癪でも忘れず」因果である。

     

 樹脂製ボックス左上の角は破片を当てて補強し下側の部分はベニア板で再生し蝶番の取り付け部はアクリル樹脂板を補強を兼ね当てて取り付けを済ましたのだったが、あーあ、ホントにもう再起不可能の痛手・・・。使えるのは金物だけだ。


流路安定化作業 11日目(流路の再改修)

2024-03-25 | 水辺環境の保全

 気温が20℃近くまで上がる予想だったので作業シャツを冬物から合着に替えて出かける。まずは取水升上流部の流路を整える事から開始した。数日前の降雨で河床が侵食されて流路が変ってしまった部分である。現状では取水するに差し支えは無いのだけれど、次の増水時にカーブ部から直進されると自然堤防となっている部分を破壊される恐れがあるからだ。もともとの沢の流れは右岸に添って流れていて取水堰も取水升も右岸に設置されている。そのため流路が左岸に寄ってしまうと取水できなくなる可能性が高くなる。

 まずは河原の玉石を運び左岸に向かう流路を締めきってからツルハシと携帯スコップで右岸側に流路を掘り下げ水流を誘導する。水に浸っている部分にはツルハシも携帯スコップも容易に効くのだけれど水の無い部分はコツコツと辛抱・忍耐・我慢で掘り下げて堤を作った。これでどうにか水流の変更が出来て、後は流水浸食で幅と深さが築かれよう。

 ➡  玉石と礫、砂利で流路を変更した

 二番目の改修は今回作業の初めに設えた部分を拡幅する改修である。ある意味、朝令暮改に等しいのだが急いで流路の保護をした直後の増水で河床が下がってくれたから、その分安心して幅を広げる事が出来る。拡幅したのは8メートルほどの護岸木を据えた下流部で50cm程度なのだが、これが現状では精いっぱいの拡幅だ。昨年の増水で突破され出来てしまった侵食溝は埋め立てできないままなのでそのため拡幅するための基盤は河原の玉石。小石を運んで積み上げた。この上部を護岸木で押さえて仮の堤防代わりにしてある。この範囲は流路の急カーブで増水するとどうしても流れは直進し易くなる。その勢いを少しでも減らすにはネックとなっている川幅を広げるしか手は無いのだった。しかし右岸側は山で左岸側は突破侵食された大きい溝があり増水時の抵抗を防ぐ設えは難しい。侵食溝を埋める手立ては玉石を投げ込むなどではらちが明かず、小型の重機が必要な規模であるから孤爺の0.2馬力では歯が立たない。ゆえに現状では水流浸食で河床を下げて増水時に耐える断面積を目指すのみである。


河床安定化作業 十日目(不足した杭作り)

2024-03-24 | 今日は真面目に

 この日も晴天、しかし現地へは出張らずフイールドの道具小屋横での作業を行う。使用できる杭が尽きてしまい前日に購入しておけば続けて作業は可能だったけれど、何とか理由をつけて一息つける日を入れないとご老体に堪える。てなことでストックしてあり「使う機会が有ったら・・・」と思っていた6尺の杭を半分にして尖った先端を持つ方はそのまま、単なる丸棒になってしまった片側はチェーンソーで3面カットして杭に加工したのだ。

 分割するのに丁度よい台がありそれに並べて次々と切断する。台になったのは既に使われなくなって久しい半割ドラム缶の架台である。取手の部分が固定するに塩梅が良く、切断して抜き取れば傾斜があったので手元に次の杭が来る。まあ、機銃の自動装填みたいな感じだった。丸棒になった半分の先端を尖らす作業はそうもいかず朽木の塊にV字溝を切りそこに丸太を載せて先端をカットした。今までに自作の杭のカットは今までは四角錐だけだったので今回の三角錐は見当がつき難い。そこで端面に正三角形を油性ペンで描き、それを当てにしてチェーンソーで切ってみたのだが三面とも正確に切り出すのは難しい。四面体より基準が取り難い。まあ、それでも河原に打ち込めればそれでよいレベルだから「見え無くすれば全て上出来」なのである。これは永田の御先生様と同じ感覚であろう。民として御上のように何としても言い逃れする、窮地を脱するを習うのは正しい。なんたって国や民草を導く先生様なのだ。この杭打ってもお小水振りかけてもクルスを当てても光明真言唱えても絶滅しない危惧種なのだから・・・。


葦角の抜去

2024-03-23 | 水辺環境の保全

 トンボ池に葦角が目立ってきた。放っておけば水域全体を席巻して環境悪化につながる。葦原を必要とする空間など無い小さな環境下では葦は生育制限の対象になる草本だ。トンボ池の水底の泥の層は薄く、アシの地下茎は基盤層にあるので手での引き抜きは途中で千切れる。いきおいスコップを差し込み基盤層を割って可能な限り地下茎も排除したいのだがスコップの幅しか基盤層を破壊できないので地下茎の抜去も限定的である。

 三月も中盤を過ぎるとニホンアカガエルのオタマジャクシはそれなりに育って、ヒキガエルもすべてが孵化して群れているので立ち込んでも被害は最小限だろう。視認できる範囲で葦角をバケツ1杯分ほど取り除けた。多少時間に余裕があったのでノウゼンカズラを中之島のネムノキに添わせた。活着するかどうかは判らないけれど生い茂ってくれて開花に至れば蜜源には役立つだろう。ここの作業は取るに足りない部類の作業であるものの、目立つ活動でも無いし記録する程でも無い活動の積み重ねこそが雌雄を決する様に思えてならない。小事は大事である。まあ、言わば刺子の一針一針の積み重ねで古生地を無駄にしないで丈夫で美しい野良着が出来るようなもんかね・・・。

     


検索したけど判らなかった・・・

2024-03-22 | 小父のお隣さん

 隣り沢、水源地の段差工補修中に河原に降りて来た蝶だ。今日この日の最低気温は久しぶりに0℃台で寒かったけれど快晴。沢の中なので風は無く日差しが届けば温かく感じる。しかしながら膝は暖かくしても痛みを感じる。まあ、それは冗談だとしてもこのチョウ、タテハチョウの仲間かと思って撮影したのだが結局は名前にたどり着けなかった。最初はテングチョウ⁉と思ったものの頭部にそれらしきデザインは無くプリントして図鑑とネット閲覧をしてみたものの判らなかった。まあ、強がりを言えば「名前など知らなくても、チョウの愛好家でも好事家でもましてや研究者でも無いから!」となるけれど「ん⁉」と感じた相手が正体不明ではご飯が美味しくない。プリントしてあるしデジカメにも保存されているから後日、先生に聞けば判明するはず。

     


朝日に匂うヤマザクラ花

2024-03-22 | 何よりの楽しみ

 沢の中で下ばかり注意しつつ作業を続けていたから山桜の開花にも気が付かなかった作業を終え日陰の駐車場で乗車するばかりの折り「今日も寒かった・・・」と山の端を見上げたら山桜の輝く色彩が飛び込んできたのだ。各地、花だよりも聞かれるようになり、新たに作出された園芸種の桜も枚挙にいとまもなく売りにしている地も増えているけれど小生的にはヤマザクラが一番である。開花に先立ち真っ赤な新芽を萌えだして開花に至る様相は「頑張ろう今期も!」と花と葉で言っている様に思えるし、園芸増殖種には無い個性がある。山肌を眺めても花色の濃いのから薄めの色まで本数は観光地とは異なりボチボチだけれどそれがまた春の風情だ。百花繚乱より好ましい。

     


河床安定化作業 九日目(取水部段差工の復旧)

2024-03-21 | 今日は真面目に

 この日、未明までの24時間雨量が90mm超だったから作業地の河床は何らかの影響を受けているはず、と経験則から思案していた通りで上流部の平滑化段差工の底抜け、取水升の埋没とまずは手当てをしなければならなくなった。

 それもようやく終わり、この日のメイン作業は取水升水平線より河床を下げないための段差工の設えである。長くて据えきれなかった丸太を切断し据え、埋もれて抜き取れなかった丸太の先端を切断排除して漸く杭打ち作業が終わったのだが、まだ番線で括る作業は後回しである。段差工は設えたものの埋め戻しまでは出来ていないし、埋め戻すには爺力非力で孤軍奮闘せねばならず、腰や膝の状態を鑑みるに「先送り」が妥当と思える。

 24時間雨量で200mmから300mmほど降れば段差工の上部からの越流水が発生するはずで、この水流に混じり砂礫が沈下して埋めてくれるのを期待したいけれど、現実は底抜けして河床の流出につながる公算が大なのである。だからこそ玉石を運び各段を補強しておく必要があるのだけれど蟻ん子みたいに一個一個運び据え置く作業は思っただけでも唖然茫然愕然悄然だわい。しかしながらこの段差工部を突破され河床流出が水平面で取水升より低下すれば取水不可能で、そうなると孤爺の0,2馬力程度では撤退するしかないので、やはり「千里の堤防も孤爺の石一個から」と言われるように古人の知恵に従うしかないのだろう。


河床安定化作業 八日目(取水部段差工の復旧)

2024-03-20 | 今日は真面目に

 自分で作成しながらカテゴリーが移動する。だからと言ってどうだと言う事も無い作業気分次第なのだった。端的に言えば水辺の保全作業でもあるし里山の保全作業の一環でもあるから正確さを期すれば(♯)をくっつければ良いのだろうけれど別に支障も無いので統一性も無い、で来た。さて、八日目のこの日、段差工据え付け場所まで丸太材を曳き込む事だったのだが現場に二本そろえしげしげと設えた部分を眺めていて設えを変更した。まあ、いつも通りの朝令暮改・ケセラセラなのであった。真摯に判断すれば「極めて柔軟性が高い判断力」であって、これも耄碌脳軟化症のお蔭ぞ!。

 前日、トビで河原を移動させてきたのだがどうしても高みを越えさせられず、牽引器を運ぶ元気もなく放置して帰宅したのだった。この日の目標は最下段に据えるつもりだったものの、既に最下段としていた横木は一本材なのだが細目なので曳いてきた丸太材と交換する事にした。この設えの方が底抜けを発生させる事態は減少するし外す事になった細めの一本材下流側に据えれば防護性能が高まる。てなもんや三度笠、となって一旦は据えた材を曳き出して太目の二本を並べてみたのだが当然の如く長すぎる。この日はチェーンソーを携行しておらず切断できないので、またまた放置撤退となってしまった。帰宅して直ちにチェーンソーの刃研ぎを行い次の作業に備えた。日々生き方に統一性も方向性も無く「鶏の脳味噌」なんだろうなあ…。芳香は加齢臭、彷徨は認知症の発症かもしれないものの「夢は儚く破れてもくじけちゃいけない山孤爺・・・」。男爺、志を立て蟻の一砂如きの作業でもいつかはきっと朝日に匂うヤマザクラ花となるだろうから。

 

 


今日の素労風努「発酵惣菜・ザワークラウトもどき」

2024-03-19 | 何よりの楽しみ

 先日、ザワークラウトを作って「重宝する!」と感じたのだった。野菜室にキャベツ一玉あれば一カ月は箸休めを賄えるのだ。それにまして火を使わないので「生野菜」を摂取する感覚に近いし、それよりも発酵惣菜であることから栄養価も増しているはずだ。

 そんな事から再度作ってみる事にしたのだが何時もの如く「同じレシピで作れない」悪癖が出て来た。まあ、どんな作り方をしようとも他人様に薦める物でも無いし、ここは心置きなく好き勝手に賄えるのである。前回の漬け込みで酸味が出るまでに一週間ほど要して「待て・お預け」状態だったから少しだけでも早めに仕上げたくて「モドキ」にしてみたのである。まあ、言わずともながら小生が手掛けるほとんどはもどきだが・・・。

 さて、キャベツは一枚づつ延し棒で潰した。これで刻んだ後で押しつぶすより手堅く終わる。塩分は2%として一味唐辛子を少々、豆乳ヨーグルトとお酢を加え密閉して作業終了である。キャベツは前もって潰してあるから熟成時の容量も減り扱いやすくなった。豆乳ヨーグルトに拘ったのは植物性乳酸菌であるからで、お酢を加えたのは塩分少な目なので気持ちだけ「腐敗防止」である。気温が低い時期なので冷蔵庫へは必要ないと思いつつ入れてしまった。次回は常温で熟成させよう。