トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

**今日の蓮荷

2022-05-16 | 温故痴新
             オホーツク乗り出でて見れば真白にぞ
                         海の高波雪の山並み
              田児の浦ゆうち出でて見れば真白にぞ
                         不尽の高嶺に雪は降りける   山辺赤人


             東の海に白波の起つ見えて
                         帰り急げど船傾ぶきぬ
              東の野に炎の立つ見えて
                         かへり見すれば月傾きぬ   柿本人麻呂

プーチン化の防止

2022-05-16 | 小人閑居して憮然
 通常、フイールド環境を悪化させる要素は「猪・漏孔・NPO」と棚田部に表示してある通りなのだが時には思いもかけない手口で環境改変、乗っ取りを企む輩が出る。
 前の日、水見回りで棚田部を通った折りに温水田にヒシの発芽が多数出ているのを発見した。昨季もその前もヒシの繁殖を許してはおらず明らかに前年の種子を散布されたのだ。

 小生の子ども時代、田んぼの一画にあった沼にはヒシや葦が繁茂しオオヨシキリの繁殖場所でもあり大ゴイやウナギの捕獲場所でもあったのだ。ヒシの実は稲刈りの頃に竹竿の先に鎌を結びつけて掻き寄せ熟した実はそのまま食してもいたのだがフイールドのヒシの役割は異なり「チョウトンボの誘因環境」を整える役者なのである。
 しかしながらこの役割など意に介しない山荒師諸氏は熟す頃に水面に浮いているロゼット状の株を引き上げて実だけ持ち去ってしまう事がここ何年かの通例になった。ヒシは一年草で熟した実は株から外れて沈み翌年の発芽種子となる。増水や流水によって下流域に繁殖するし繁殖を許すと池全面を覆ってしまい水面は見えなくなるし水中には日照が届かなくなり、これだけでも環境悪化の要因にもなってくる。

 ゆえに水系の一番下段の泥水池4にのみ繁殖を許していないにも関わらず上流域に種子を散布される。全く維持管理も行わない輩が何食わぬ顔で行う行為は棚田部の前段部では田植えの時に危険を与える行為に他ならない。水域として観ても除草時に泥中に手を入れなければならないのは必須なので、ここに棘の鋭いヒシの実があると刺し傷から「破傷風」をも起こしかねないのである。
 隣国を「領地奪還」と位置づけ暴力の限りを尽くす阿保馬鹿のミニ版でもある。CMにもあったように「元を断たなきゃ駄目!」なのであって何食わぬ顔して出入りする輩の目星は付かないから「チョウトンボの飛来は1回だけだった」という実績を鑑みフイールドからヒシを一掃する事にしたのだ。

 胴長をはいて池に入りロゼットを軽く引き右手で水中根を辿り泥中のヒシの実まで到達したらそのまま掬い取って草地に投げる。これを中腰で繰り返す事2時間、ようやく2水面のヒシを撤去できた。見かけは撤去できたように見えるものの遅れて発芽する種子もあり、翌年以降に発芽する種子もあるからしばらくはイタチごっこだ。
 胴長を装着していたついでに上の池の中央部に投げ込まれ越冬出来たオオカナダモも見える範囲で抜去した。このオオカナダモは数年前から投入が続いており最初は林道の至近から始まり撤去したら反対側の立ち入らない側に投げ込まれ、そこを抜去したら池内に立ち入らねば抜去出来ない中央部に散布された。
 どの国でもどの地域でも「プーチン化」を虎視眈々と果たそうとする輩はいるものだ。ヒシは悪者ではないのだが繁殖場所によっては他害を生じる植生になる。故に遡上不可能な最下段にのみその生育を許していたのだけれど、結果的に全域の環境悪化をもたらす行為を防ぐためにはヒシ様はご退場の憂き目となった。

 ➡ 

今日のトンボ「ミヤマカワトンボ出た!」

2022-05-16 | 小父のお隣さん
 16日8時過ぎ、道路の倒木処理にチェーンソーとオイルと手入用具を携え向かう途中の農地にミヤマカワトンボの姿を発見。腰に装着したカメラを取り出すまでも無く飛び去られてしまったので撮影できず。フイールド内では無いがフイールドで見かけるミヤマカワトンボもこのトンボに同じく至近のY川で発生した飛来種だから初見として記録した。

 道路上の倒木下枝を処理するために樹下に潜ったのだが路面にクロスジギンヤンマの♀がひっくり返っているではないか。この死亡事案を推察すると大木が倒れたのは深夜との事だったから休んでいたところを巻き込まれたに違いない。お陰様で、とは言い難いけれど実物を手にする事が出来たのだ。普段、見慣れているオスより随分小さく見えた。ミヤマカワトンボの画像の代わりにクロギンを載せ「クロギンも無駄話の賑わい」とする。