トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

更に色変わり・・・羽化無し

2022-05-30 | 小父のお隣さん
 ヒオドシチョウの蛹が変色したので「翌日羽化か?」と期待して見に行ったけれど更に体色の変化が進んだものの羽化が無い。明日は雨模様だから羽化などすると大変な事態になりかねないと危惧するのだがそういう場合のコントロールは自ら行えるのだろうか。少々気になる所ではある。
 先日の蛹確認では4頭数えたけれど昨日も今日もこの1頭だけしか見いだせなかった。印をすれば分かり易いけれどそれを目当てに何をされるか分からない現状では所在を明らかにするのはタブーともいえる。対象が何であれ不用意な目印はご法度である。

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温水田のカサスゲ抜去

2022-05-30 | 水辺環境の保全
 五月も後半になれば野草の成長も著しい。田畑草地での刈り払いは言うに及ばずこの頃はホームセンターの園芸コーナーに山積みされている除草剤の使用も手軽なので目立って来た。世間様はそうであってもことフイールドとなるとそうはいかない。
 刈り払い機を活用するにしても「全面刈り払い」などされようものなら「環境破壊」そのもので、長年営々と積み重ねてきて今ある植生は1回の刈り払いで「今期絶望」状態の丸裸にされてしまう。「最小限の選択制刈り払い」を要望してみたところで意に還す輩はおらん。理解するためには「環境保全」では大括りで「植生が基盤」で「植物と生物の関係性」までも辿り理解する意思も必要なのである。
 であるから「残す植物、衰退させたい植物、育てたい植物」等々の蓄積があって可能になりうる作業なので興味関心が無ければ里山保全活動の中では単なる破壊者であるにすぎない。持続的に影響を及ぼすとなれば「癌細胞」に格上げだ。

 それはともかく二つ池の「泥仕合」を終え漏水量の減少を確認しニンマリした視線の先には温水田のカサスゲ繁茂があるのだった。晩秋には夏以降の増殖部を抜去しているが初夏ともなれば勢力倍増の勢いなので抜去しないと一期だけで水面は覆われるし、夏を越さない今の時点で抜去しないと根張りが強固になって抜き取りは無理となりスコップの出番となる。
 結局、暑くて捲った長袖を下ろし手首のボタンを留めゴム引き手袋を装着し抜去を始めた。

 半分ほど抜いたところで目に止まったのが種の判別が出来ていないイトトンボの存在で、この種は今季は多く発生している現時点では最小種でもある。そうなるとハタと手を止めざるを得ない。このイトトンボ、飛翔能力は頼りなく速度も遅い。小生的に思考すれば「カサスゲの中が飛翔する環境としては最適」とも思え、抜去中断と相成った。
 否が応でも「二者択一」を迫られる事態はあるのであって、今回は名も知らぬイトトンボの肩を持つしかない。まあ、カサスゲはほくそ笑んでいるだろうが「カサスゲ全草抜去」は出来なくなったから見た目は中途半端。

 この小さいイトトンボは「アジアイトトンボ」ではないかと推測するけれど体長は5ミリほど長いし、ほとんどが羽化後時間を経過していないテネラル状態なので撮影しても実物を拝見してもらっても「イトトンボは苦手」とおっしゃる先生は成体を見たそうなのだが小生も成体と思われる個体は見ていないのだから写真も無い。
 かくして「泥を得たお爺」は陸に上がったのである。泥まみれの衣服を隠す事も出来ず…。