トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

一本でも三本

2021-03-08 | 今日は真面目に
 水域の保全作業と言えど林内作業を実施しないと着手できない。こんな事からも森と水辺は密接な関係にあると実感される…違うがな、一般的には「海でしょ!」ハイ。でも関係はしているのだった。
 水域の護岸作業を泥水池5で終了と考えていたものの泥水池4の水際を眺めてもうひと踏ん張りする事にしたのだ。しかし用材が足らない。結局は着手前に林内で除伐を兼ね1本調達した。林道から林内を見上げれば「適径木」と思われる串のように見える樹木が林立している。しかし林内で選択を始めるとどの樹も太すぎるのだった。かように遠目と実際の印象は異なる。

 多少太くても、と言う思いはあったものの急傾斜の上にウラジロが繁茂しており身体が潜るほどに育っている。これでは動きが取れず撤退。隣りの地滑り部分に生えた杉を除伐したのだった。この地滑り部分、深い浸食溝が何列も走っていて足元が危ない場所には変わりはないのだが、滑った地盤がとどまった事で傾斜は緩くなっているので作業は楽だった。
 ところが「そうは問屋が卸さない」のが現場のお約束、傾いて育った下側には大きな広葉樹が枝を広げている。伐採する前から「掛かり木お約束」の一本なのだ。

 とりあえず伐採、当然のごとく掛かり木となった。ここ一カ月ほどは地拵え中の掛かり木処理を須田紋太君と二人三脚していて手馴れてしまった。木元を曳き掛かり木の傾斜を緩めては元玉切りを行ってを繰り返し、幹を3本の用材に仕立てた。残った先端部は杭に加工して現場で使い切る。
 運搬はやはり小生が0.3馬力の曳き馬に変身し泥水池まで運んだ。杭も作れるだけ、と言ってもたかが6本なのだが据える3本に二本づつ使えば事が足りる。ここからはスパイク付き地下足袋を履き替え長靴作業になるから「本日終了」としたかったのだけれど早くかたをつけたくて長靴に履き替えた。

 お約束の掛かり木 ➡   一回目の元玉切り ➡   用材三本入手