トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

今日も取水地、明日も取水地…

2021-03-31 | 水辺環境の保全
 河床低下を防ぐ段差工の下二段が底抜けしてしまった。この位置にあった取水堰が2014年の18号台風による土砂崩れで破壊され、それ以来、取水維持のために河床維持作業を継続している箇所なのだ。ここが抜け、更に上部の土砂が流出することになれば取水は不可能になる。何としても維持しないとフイールド水域の生命線が断たれることになる。
 段差工も丸太を据えるのではなく杭列で始末すれば斯様な事は生じないけれど一列50本の杭15,000円ほど必要なのでとても賄えない。

 無駄口叩く前に全ての予定は放り投げ必要な資材と道具を前日に積載し早めに現場へ向かった。車止めから現場まで資材を抱え運ぶに三往復する。必要な道具一点でも持ち合わせなければ作業が出来ないのだ。朝、自宅を出る直前になって6尺のバールも必要になるだろうと考えて一旦は拠点の道具小屋に立ち寄ってしまったから、早出しても作業開始はそこそこの時間からになった。
 底抜け部に玉石を積み上げて復旧するという手もあるけれど抜けた部分が大きすぎるので已む無く丸太を下げて固定した。これで更に上段との段差は高くなり水の洗堀圧力は増す。体積的にも砂利を投入するほどの砂利も無いので太い丸太を横たえその周囲を玉石で埋めた。下段の段差工は玉石だけで復旧させる。
 作業開始   ➡    下二段を復旧   ➡    上段の逃げ水流路を中央に誘導

 この上から砂利を投入し隙間を埋めれば完璧なのだがそこまでの砂利は用意できない。予定より早めに終了したので取水路の対岸の伏流水の流路を埋め水流を中央寄りに誘導し対岸の浸食を防ぐ手立ても出来た。流出した土砂を補いたかったのだが三本鍬で掻き寄せるのは重労働で非効率、次回に唐箕を用意して運ぶ作業が増えてしまった。ここで据えた水流誘導の丸太も番線結索しなければならないし、今回の出水で送水量が11ℓ/分と半分以下に低下したし、エンジンポンプによる「強制排砂」をも行わなければならず「一週間に十日来い」のモテモテぶり、あーあ、モテ期も案外辛いもの、老骨に鞭打つ己等はMだわい。