トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

「はるみ」の芳香蒸留水

2021-03-21 | 何よりの楽しみ
 廃棄直前の果実から可食部だけを切り出して芳香蒸留水を作ってみた。「はるみ」そのものは濃厚で独特の風味を持つミカンだけれど、それだからこそ出来上がりが期待された。
 腐食部を切り分け皮を外し、袋を両断するように再度包丁を入れて鍋に並べる。袋を両断するのは香気成分が出易くしている心算なのだ。昨季に作ったキンカンの芳香蒸留水は丸ごとだったせいか加熱後、全て破裂していた。だから悪影響があったと考える要素も無かったけれど、まあ、ほんのお気持ちである。

 昼飯の後、テレビを見ていると強烈な睡魔が来る。昼寝などしてもしなくても構わん行為だし眠気覚ましの立ち居振る舞いには芳香蒸留水作りは適っている。
 さて、いつも通り滴下し始めた蒸留水を手の甲に受けて摺り込んでみる。香りは生の果実ほどの濃厚さは感じられず淡い香りだ。この傾向は蒸留の最盛期でもそうだったから「こんなもん」なんだろうとの感想だ。しかし、摺り込んだ皮膚の感じが変わる。少しふっくらと透明感のある感じになってお爺の肌には見えんかった。思わず「屁ー!」、いいえ「ヘー!」であった。
 切り分け鍋に収める   ➡    500ml蒸留抽出

 たまたまなのか他の人でもそうなのかは試しに人体実験など出来ないから確かめようも無いけれど、とりあえず500mlを蒸留抽出し冷蔵庫へ。数日熟成させてから再確認である。どちらにしても有毒物質ではありえないから入浴剤になるのがお決まりの直行瓶なのだった。
 結論としては「はるみ」は美味しい個性のあるミカンであるけれど生食が一番で、発酵シロップやジャムには独特の濃厚な風味が伴い、好き嫌いが分かれそう。焼き蜜柑はホロホロ感が出て食べやすいが美味しさは低下し正直に言えば二度目は無いのだった。
 芳香蒸留水は「あり」なのだが、現状では製造しても自家用だけなのでそうそう製造は出来ず、まあ、こんなところか。やはり生食がダントツ美味しい。