とりがら時事放談『コラム新喜劇』

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トライアスロン海外旅行

2006年04月26日 20時54分15秒 | エトセトラ
だいたい旅行というのは「ゆっくり」「楽しく」「落ち着いて」するものである、と私は思っている。
だからして私の旅のスタイルは大体に於いて旅行期間中1つか2つの都市にじっと滞在するのを常にしているのだ。(例外もある)
ところが、世の中には、この「ゆったり旅行」を真っ向から否定するツアーが存在するのだ。
まったくもって理解に苦しむ、わけの分らないツアーなのだ。
どう訳が分らないかというと、旅行期間中ず~と移動し続ける旅行なのだ。
移動し続けるといっても豪華客船の旅でも豪華寝台列車の旅でも、キャラバン隊でも探検隊でもない。
単に複数の「街」や「名所」だけを訪問するためだけの旅行なのだ。
私は、そういうスタイルのツアーのことを「トライアスロン旅行」と呼ぶことにしている。
なぜななら、異様に体力を必要としそうな旅行だからだ。

先週、クレジットカード会社から月刊会報誌が送られてきた。
封筒をビリビリと破いて中身をとり出すと、いつもの月刊誌と一緒に何枚かの広告チラシが入れられていた。
そのチラシのうちの一枚に次のようなものが含まれていた。

「カナダ周遊ハイライト七日間」

と題されたそのチラシを見て私は腰を抜かしそうになった。

カナダには親友の一人が住んでいることもあり、以前からカナダに行って手料理でも御馳走にならなければならないな、と思っていたのだがこういうツアーでは絶対にお断りだ。
ま、一人旅をモットーとしている私にツアーは関係ありませんが。

で、そのツアーの凄まじさ半端ではなかった。

カナダのハイライトを七日間で廻る。
確かに魅力的に聞えるが、日本の国土の何倍もある国のハイライトを七日間である。
で、訪問する街や名所をチェックすると凄まじい。

日本を飛立ったエア・カナダの航空機でまずはお決まりのバンクーバーへ。
続いてカルガリー、ほんでもってバスでバンフへ。
さらにそこからキャンモア、カナディアンロッキーと足を運び再びカルガリーから空路トロントへ。
トロントではブルージェイズの試合など一切観ることなくナイアガラ瀑布へ移動。
で、またまたトロントへ戻って空路バンクーバーで乗り継ぎ成田帰国。

死ぬぞ、このツアー。

間違ってもらっては困るのはこれが七週間の旅ではなくて七日間の旅であるという点だ。
七日間で訪問する場所が七ヶ所。
これをトライアスロン海外旅行と言わずしてなんという。

大阪万博の時に、各パビリオンを回って入場パスポートにスタンプをついてもらうというアトラクションがあったが、この海外旅行はそういう「スタンプ押すだけ」のアトラクションか。
チラシの中には「ゆったり温泉」などとも書かれているが、たった一晩途中の温泉に寄ったとしても、なにがゆったりか。
第一カナダの温泉は日本の温泉旅館とは大きく異なるはず。
湯船に浸かってゆったりと、などというわけにはいかんだろう。

旅行費用は209800円から。

価格はともかくこのチラシを見て「素敵」と思うか「アホか」と思うかは人それぞれ。
でも、めったに旅行しない人は選ぶんだろうな。
こういうウルトラクイズみたいな旅行を。

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
トライアスロン新婚旅行 (総帥@新婚)
2006-04-27 07:07:17
1月に9日間のトライアスロン新婚旅行に行ってきました(笑)



毎日移動でしかも移動手段はレンタカー。(さすがにノルウェー~フランス間は空路)

ノルウェー・フランス・モナコ・イタリアと4カ国を9日間でまわりましたわwww
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旅行の達人 (監督@独身)
2006-04-27 13:55:41
ま、総帥閣下の新婚旅行は観光旅行というよりも「欧州食い倒れグルメツアー」。

食うことが優先されるツアーは、それはそれで良いんじゃないかと。

そのうちグラハムカーの世界の料理ショーでもパロって下さい。

私はバックパッカーではありませんが、旅予算がガックパッカーに近いものがあり、旅行と美食が付いてこんのがたまに傷です。
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確に (総帥@グルメ)
2006-04-27 22:52:55
食べ物だけは金を惜しみませんでしたね。

その他は節約でしたけど。
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