とりがら時事放談『コラム新喜劇』

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台湾の運転免許

2007年06月16日 21時13分58秒 | 国際問題
ブログの写真を台北の写真に衣替えしたから、というのが理由じゃないが、今日の話題は免許証。

警察庁が提出していた「台湾国の運転免許証が、そのまま日本国内でも有効だよ」という法律が可決され、この9月から施行される運びになった。
台湾人は自国で自動車運転免許証を取得していれば、そのまま日本でも有効ということになる。
これに準じて、日本人も台湾では日本国内の免許証が有効になる予定だ。
まずはめでたしと言ったところか。

周知のように、台湾は国際的に国家として認められておらず国連にも加盟していない。
したがって、各種国際条約に加盟できないまま今日に至っており、アジアの経済大国(ミニ日本とも言う)台湾という国力の割には不利益な立場に立っているというのが実情だ。

たとえば、数年前のSARS騒ぎの時、台湾も感染者を出して随分とひどい目に遭ったが、悲しいかな隣国中国の邪魔しいのために世界保健機構(WHO)に加盟できておらず、国際的な援助を受けられずに苦労した。
このため日本政府は台湾のWHOをはじめとする国際機関加盟を支援しているが、中国という質より量のならず者のため、思うように進んでいないというのが実態だ。
いつも中韓には遠慮をする日本政府にしては、勇気のある行動だが、最後まで押し通せないところがケンカもできないお坊ちゃまの多い役人世界の弊害だろう。

で、外国はどうにもならないけれど、日本国内ならなんとかなるということで、条約に加盟できないことを理由に国際運転免許証を発行できない台湾に粋な計らいをしたというのが今回の法律だ。

しかし、ここで忘れてはならないのはパスポートの問題で、先年「台湾人は観光目的なら日本ヘの訪問にビザは要らないよ」と言ったのを、隣国ヤクザが「台湾はうちの一部だからうちの人々もノービザにしろ」と外務省を脅したことは記憶に新しい。
中国のご意見が自分の出世に影響すると勘違いしている外務省の中国学校出身者がいつものように勘違いし「中国人もノービザです」となって、多くの日本人が凶悪犯罪の犠牲になってしまったというのも周知のことだ。

今回の措置に対して、隣国ヤクザが再び同じことを言ってくるのは明らかだけど、ここでまたまた腰折れしてはエライことになる。
中国人が万が一事故を起こしたときは、逃亡かつ賠償しないことは明らかだ。

幸か不幸か我が国は今、台湾とは(正式な)国交もなく、チャイナスクールののさばる外務省とは直接の関係ない。
なんせ台北に日本の大使館はないし、東京に台湾の大使館もない。
こと運転免許証となれば、別の省庁の仕事になるわけで、大陸のヤクザが何と言おうと馬耳東風というところか。

それにしても、このまま中国がとやかく言って、台湾を国家として認めなければ、中国が台湾を侵略する前に、日本と台湾の間の国境が取り払われる、ってことにもなるかも分らない。
幸いにして、台湾は日本人が失った日本精神を温存している希有な国だし、もはや安倍晋三さんより李登輝さんのほうの支持率が高いくらいだから、次の宗主国がどっちになるかも分らない。(以上、悪い冗談)

ま、そんな極端なことはないだろうが、台湾の自動車運転免許証の日本国内有効措置は、東アジアにおける日本人の本音であることを大陸側はこの際真摯に理解すべきじゃないだろうか。


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