人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

鯨統一郎著「オペラ座の美女」他を買う / 米澤穂信著「さよなら妖精」を読む

2017年01月12日 08時43分09秒 | 日記

12日(木).昨夕6時から新橋のS飯店で,私が30数年務めた新聞関係団体 NSK のOBで現在ロンドン在住のK氏を囲む会が開かれ,出席しました K氏は私がNSKに入社した当時の国際部の直属の上司でした.ちょうど日本に里帰りしているところを見計らって,NSKのOBで 私の2番目の職場NPCの顧問でもあるU氏が,K氏にゆかりのあるNSK職員とOBに声をかけ「K氏を囲む会」を催したものです

伺うところによるとK氏は現在84歳ですが,特に健康上の問題もなくお元気の様子でした この日集まったのはK氏が総務部長時代に部下として薫陶を受けた男女8名です.幹事役のU氏のほか,現在73歳で今も運動を続けて元気なS氏,私が入社した時の国際部の先輩S氏(本人曰く『世捨て人』),現在NSK広告担当勤務のO君,経営担当勤務のS君,子育てに専念するため昨年NSKを退職したKさん,現在総務担当勤務のOさんと私です

一人一人がK氏との思い出を語りましたが,私は31年前にお祝いに頂いたウィスキーをまだ開けずに持っているという話をしました オーディオ装置の裏側に秘匿してきた そのウィスキーがこれです

 

          

 

その当時,K氏はNSKの米国駐在としてワシントンの事務所に赴任されていましたが,ちょうど帰国された時に「何かお祝いをと思ったが,選んでいる時間的な余裕がなくて,スコッチ・ウィスキーにした」とおっしゃってプレゼントしてくれたものです 「21年もの」とあるので,通算して「52年もの」ということになります 今年大学院2年生となる息子の就職が決まったら,お祝いに開けようかと思っています

主賓のKさん,幹事のUさん,O君をはじめご参加の皆さん,楽しいひと時を過ごすことが出来ました.ありがとうございました またお会いできることを楽しみにしています.それまでお元気で

ということで,わが家に来てから今日で835日目を迎え,オバマ米大統領が10日,50分を超える最後の演説をしたというニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

          

           8年前の就任のときは  Yes  we  can   今回は  Yes  we  did  だった お疲れ様でした

 

  閑話休題   

 

一昨日,自宅で本を読もうと,BGMとして先月購入したアンジェラ・ヒューイットの「バッハ  アルバム」(15枚組)の中から6枚目の「パルティータ①」を選んでCDプレーヤーにかけた ちょうどその時,新宿のタワーレコードから電話がかかってきました   実は このアルバム 昨年12月20日に購入して1枚目から順に聴いていたら 5枚目の最後のトラック(プレリュードとフーガBWV894)が音飛びを起こして正常に作動しなくなったので,23日に現物をお店に持って行き 正常な商品と取り替えて欲しいと頼んでいたのです 電話は 代わりのCDが入荷したというお知らせでした 着払いでCDを送付すれば新しいCDを送付してくれる,という申し出でしたが,それでは時間がかかり過ぎるので,こちらからお店に出向くと答えておきました ということで,昨日 3度目のタワレコ詣でをして5枚目だけ交換してきました

 

          

 

    も一度,閑話休題  

 

本を5冊買いました 1冊目は鯨統一郎著「オペラ座の美女」(光文社文庫)です.これは言うまでもなく本のタイトルに魅かれて買いました この人の本を読むのは初めてです

 

          

 

2冊目は柚月裕子著「蟻の菜園」(宝島社文庫)です この著者の本は「最後の証人」「検事の本懐」「検事の死命」「臨床真理(上・下)」と,文庫本はすべて読んでいます

 

          

 

3冊目は知念実希人著「仮面病棟」(実業の日本社文庫)です これは本の「帯」にある「全国書店で続々第1位」というキャッチに騙され,もとい,魅かれて買いました この人の本を読むのはこれが初めてです

 

          

 

4冊目は最相葉月著「セラピスト」(新潮文庫)です 「絶対音感」で名を馳せた著者の本なので期待しています

 

          

 

最後の5冊目は,最近 全国の書店で「文庫X」として有名になったこの本です

 

          

 

カバーを外すと,正体はこれです 清水潔著「殺人犯はそこにいる」(新潮文庫)です これは小説ではなく,北関東で起きた連続幼女誘拐殺人事件を追ったテレビ記者の調査報道の記録です

 

          

 

  最後の,閑話休題  

 

米澤穂信著「さよなら妖精」(創元推理文庫)を読み終わりました 米澤穂信は1978年岐阜県生まれ.2001年 「氷菓」で第5回角川学園小説大賞奨励賞を受賞してデビュー.2011年,「折れた竜骨」で第64回日本推理作家協会賞を受賞しています

 

          

 

米澤穂信の作品はこれまで何冊かご紹介してきましたが,この作品は私が読んだ彼の作品とは毛色の異なった小説でした これまでは,どちらかと言うと,殺人事件の行く末を推理する傾向の作品を中心に読んできましたが,この「さよなら妖精」は,どちらかというと高校生が主人公となる”学園もの”に属する作品です

1991年4月,高校生の守屋路行と太刀洗万智が 傘を持たずに雨宿りする一人の少女に声をかけたことから物語が始まる 話を聞くと彼女はユーゴスラヴィアから知人を頼ってきたマーヤという17歳の少女だった.彼女は日本社会の謎を見つけそれを解明しようと二人に質問を繰り返す 彼女の故国ユーゴスラヴィアは異なる文化を持つ6つの民族によって建国された連邦国家だが,彼女は国が分裂・独立しようとしている状況の中で,何とかしたいと政治家をめざして海外の国情を勉強している旅の途上にあったのだった マーヤは守屋の友人で旅館の娘・白河いずるの家に寄宿することになり,行く先々で守屋と太刀洗発たちに「それに哲学的な意味がありますか」と質問し日本を理解しようと努力する そして,マーヤは約束の期間を過ぎると故国に帰って行く

マーヤが日本に滞在し,帰国するちょうどその時期,ユーゴスラヴィアでは91年6月にスロベニアが,次いでマケドニアが独立,次いでクロアチアが独立した そしてボスニア・ヘルツェゴビナが92年に独立したが,国内のセルビア人がボスニアからの独立を目指して紛争を繰り返していた マーヤはそんな不穏なボスニア・ヘルツェゴビナに帰って行ったのだった.マーヤが故国に帰った1年後,彼女の兄の手による手紙が守屋の元に届く.それは,この本のタイトルの元になる「さよなら妖精」そのものだった

この作品は,国境を越えた若者の出会いと別れを描いていますが,政情不安のユーゴスラヴィアからやってきた”妖精”が日本の高校生との交流を通して短期間のうちに成長し,再び故国に帰って行く逞しさと寂しさを描いています 読み終わった後に何とも言えない余韻が残ります

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