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人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

第一生命ホール「第3回 小山実稚恵の室内楽 新章 ヨハネス・ブラームス」のチケットを取る / 小野寺史宣著「奇跡集」を読む ~ ちょっとしたひと言や小さな出来事が人生を変える

2025年05月22日 00時01分09秒 | 日記

22日(木)。朝日新聞デジタルによると、天皇陛下は21日、皇居・御所で、大阪・関西万博などのために来日したハンガリーのシュヨク大統領と会談したが、約25分の会見の中で音楽の話も多く出たとのことです 大統領からは指揮者・小林研一郎氏の同国での活躍について、「ハンガリー人のように受け止められている」などと紹介があり、陛下からはかつて同国のチェリスト、シュタルケルの演奏を聴いて大変感動した話などを披露したとのことです

”炎のコバケン”の異名を取る小林研一郎は1940年4月9日、福島県生まれの85歳。東京藝術大学卒業。1974年の第1回ブタペスト国際指揮者コンクール(ハンガリー)に年齢制限ギリギリで参加し第1位と特別賞を受賞 これをきっかけとしてヨーロッパ各国のオーケストラをはじめ日本のオーケストラを指揮するようになりました ハンガリーとの関係では、ハンガリー国立交響楽団(現・ハンガリー国立フィルハーモニー管弦楽団)でマーラー以来2人目の外国人として常任指揮者(1987-1992)、音楽監督兼常任指揮者(1992-1997)を務めました(現在は桂冠指揮者) このような経緯から、シュヨク大統領の「ハンガリー人のように受け止められている」という発言になったのでしょう なんだかんだ言っても、コバケンは偉大です

天皇陛下が演奏を聴いて大変感動したというヤーノシュ・シュタルケル(1924-2013)はハンガリー生まれのチェリスト・教育者です ブタペスト国立歌劇場管弦楽団、ブタペスト・フィルハーモニー管弦楽団の首席チェロ奏者を務め、その後ハンガリーを離れ、米ダラス交響楽団、メトロポリタン歌劇場管弦楽団の首席チェロ奏者を務め、シカゴ交響楽団でも活躍しました インディアナ大学で教鞭を執った時の門下生の一人にチェリストでサントリーホール館長の堤剛(1942~)がいます

シュタルケルは、下のCD全集(6枚組)にも収録されているコダーイ「無伴奏チェロソナタ」で大センセーションを巻き起こし、世界的な名声を獲得しました

ということで、わが家に来てから今日で3782日目を迎え、アメリカのトランプ政権が、裁判所の命令に反して、移民を第三国の南スーダンへ強制送還したことについて、マサチューセッツ州のブライアン・マーフィー連邦判事は20日、法廷侮辱罪に問われる可能性があると警告した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

司法・行政・立法の三権を超越する”王様”を自認するトランプにとって  裁判所命令など紙切れ同然

         

昨日、夕食に「鮭のムニエル」「生野菜とアボカドとモッツアレラチーズのサラダ」「シメジの味噌汁」を作りました 魚も食べないとバランスが取れませんからね

          

12月6日(土)14時から晴海の第一生命ホールで開かれる「第3回 小山実稚恵の室内楽  新章」のチケットを取りました オール・ブラームス・プログラムで①ヴィオラ・ソナタ第2番、②ピアノ三重奏曲第3番、③ピアノ四重奏曲第1番です 演奏はピアノ=小山実稚恵、ヴァイオリン=矢部達哉、ヴィオラ=川本嘉子、チェロ=宮田大です

ブラームスの室内楽はどれも好きなので、今から楽しみです

         

小野寺史宣著「奇跡集」(集英社文庫)を読み終わりました 小野寺史宣(おのでら  ふみのり)は1968年千葉県生まれ。2006年に「裏へ走り蹴りこめ」で第86回オール讀物新人賞を受賞 2008年「ROCKER]で第3回ポプラ社小説大賞優秀賞を受賞し、同作で単行本デビュー 19年「ひと」で本屋大賞第2位となる。著書に「ライフ」「タッグ」など多数

「次の駅まで15分止まらない満員の快速電車の中で、具合が悪くなった新倉凪がしゃがみこんでしまう」という出来事をベースに、たまたま凪と同じ車両に乗り合わせていた人々の視点で物語が繰り広げられていきます

第1話「青戸条哉の奇跡 竜を放つ」 = 大学生・青戸条哉は腹具合が悪く、もう限界だという危機的状況にあったが、自分より一瞬早く隣の女性(凪)がしゃがみ込んでしまった 先を越された形になり戸惑う間に腹は落ち着き、次の駅で降りてトイレに行き、危機を回避できた    しかし、そのために大学でのテストに間に合わなくなってしまう

第2話「大野栞奈の奇跡 情を放つ」 = 凪の前に座っていた女性・大野栞奈は、席を譲ろうと声をかけるが、凪はこのままがいいという 次の駅で降りた凪が気になった栞奈は、一つ先の駅から折り返してくる

第3話「東原達人の奇跡 銃を放つ」 = 刑事・東原達人は、同じ車両に乗っているターゲット黒瀬悦生の行動を監視している

第4話「赤沢道香の奇跡 今日を放つ」 = ガス会社に勤務する赤沢道香は、電車内で痴漢に間違えられた男性の冤罪を晴らすべく、自分が見た状況を説明し男性の無実を証言する

第5話「小見太平の奇跡 ニューを放つ」 = 食品会社の宣伝部に勤務する小見太平は、新商品のカップうどんの宣伝のアイディアを考えている

第6話「西村琴子の奇跡 業を放つ」 = 西村琴子は同じ車両に乗っている交際相手・古場豊久の浮気相手・岩渕奈緒を監視している 琴子が電車を降りた奈緒の後をつけていくと、奈緒も別の男性と浮気をしていた

第7話「黒瀬悦生の奇跡 空を放つ」 = 黒瀬悦生は密造銃を運んでいた 刑事らしい人物が自分を監視していることに気が付く ヤバい仕事から手を引きたい黒瀬は、電車を降りて思い切った行動に出る

以上の7つの物語は、快速電車内で起こった小さな出来事をきっかけに、同じ車両にたまたま乗り合わせていた人たちにドミノのように起こった小さな奇跡が描かれています ちょっとしたひと言や小さな行動が、人生を変える可能性を秘めているーというのが本書のテーマになっています 何気ない日常生活が愛おしく感じるようになる連作短編集です 広くお薦めします


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