人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

須賀川拓 監督「戦場記者」を観る ~ 日本人特派員が見たガザ、ウクライナ、アフガニスタンでの戦争の真実 / モーツアルトの演奏の難しさ~「私の履歴書 リッカルド・ムーティ」より

2022年12月19日 07時01分14秒 | 日記

19日(月)。しまった!と思った時はもう間に合いません パスケース(定期券入れ)を選択してしまいました シャツを干すとき、胸ポケットが膨らんでいるので、あれ?と思って確かめたらパスケースが入っていました ケースに入っていたのはパスモ、健康保険証、病院の診察券ですが、薄い健康保険証は反り返ってしまい、皮のケースはびしょぬれです ほかに洗濯の余地がなかったのかと反省しています こういうミスをやらかした時は、二度と繰り返さないことを自覚する「洗剤一遇のチャンス」だと思うようにしています 誤字が3か所ありましたね

昨日、大学時代の友人で勝浦市在住のS君が海の幸セットを送ってくれました 赤尾鯛、イカ、サバ、アジが箱いっぱい詰まっています これで当分、魚を買う必要がなくなりました 持つべきものは友だちです

 

     

 

ということで、わが家に来てから今日で2898日目を迎え、ゼロコロナ政策の緩和に踏み切った中国では、新型コロナウイルスの感染による死者が報道される一方で、衛生当局は死者数を連日「ゼロ」と発表しており、国民から疑問の声が上がっている  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     死者が増えると 衛生当局は 共産党から責任を追及されるから 怖くて発表できない

 

         

 

日経朝刊に連載の「私の履歴書  リッカルド・ムーティ」が昨日第17回を迎えました テーマは「モーツァルト」です 超略すると次の通りです

「モーツアルトの音楽の穢れのない美しさに出合うと、演奏という行為によってその完璧さを汚してしまうのではないか、その神々しさを傷つけてしまうのではないかと恐れてしまう だからモーツアルトを演奏するということは実に困難で危険を伴う モーツアルトでは音符と音符の間に隠された、彼の音楽に潜む奥深い意味をつかみとらなければならない モーツアルトの研究が進み、18世紀の楽器のコピーを用いるオケも増えた。私はウィーン・フィルと多くのモーツアルトの作品に取り組んできたが、このオケは古楽器を用いない 昔の音をその通りで再現するのはそもそも不可能だ。モーツアルトの時代には今とは違うものを食べていたし、歩き方だって異なっていた。音楽も我々の日常の要求に適合し、生き続けている。我々は博物館で展示されるものではなく、生きた音楽を演奏するということを第一に考えるべきではないか 彼の天才的な力とはおそらく交響曲、協奏曲、ソナタをオペラのように作曲し、反対にオペラを演奏するオーケストラに交響曲のように感じさせることだろう

音符の少ないモーツアルトだからこそ、演奏するのが怖いという率直な思いが語られています 超一流の指揮者ムーティにしてもそうなのか、と驚きます 「昔の音をその通りで再現するのはそもそも不可能だ」というのは、会場の大きさも関係すると思います モーツアルトの時代には比較的狭い会場で限られた人々の前で演奏されたのに対し、現代では2000人規模の大ホールで演奏するのが普通になっています。したがって、遠くまで音の届く楽器と演奏方法が求められます ムーティがモーツアルトの天才性について、オペラを他の作品と対峙させることによって説明したのは、「流石はオペラ指揮者ムーティだ」と思います

 

         

 

昨日、角川シネマ有楽町で須賀川拓監督による2022年製作映画「戦場記者」(102分)を観ました

須賀川拓はTBSテレビ特派員(JNN中東支局長)という立場で、中東、ヨーロッパ、西アジアと地球の約3分の1をカバーし、世界各地を飛び回ってニュースを発信しています また、YouTubeやSNSを駆使して戦地のリアルな情報を発信し続けています こうした精力的な活動に対し、日本では権威のある「ボーン・上田記念国際記者賞」(2021年度)を受賞しています

 

     

 

須賀川は、パレスチナにおいては、イスラエルによって閉ざされた街ガザに入り、妻と4人の子供を空爆で亡くした男性の慟哭を聞く その一方で、イスラエルではガザから無差別に撃たれるロケット弾と迎撃ミサイルが空を飛び交う状況を映像で伝えるとともに、それぞれの当局者に攻撃の正当性を問い質します ウクライナではクラスター爆弾が降り注ぐ街の住民の怒りや、ロシア軍の占拠で放射能汚染のリスクが激増したチョルノービリ(チェルノブイリ)原発の職員に取材、プーチンの「特別軍事作戦」が一方的な侵略・破壊行為であることを看破します また、アフガニスタンでは、タリバンの支配により女性の人権が抑圧されている実態を当局に問い質し、深刻化する貧困と蔓延するドラッグが作り出した「橋の下で生活する地獄のような生活」の現場に足を踏み入れ、世界の中で最も悲惨な国の一つであるアフガニスタンの中で、さらにどん底の「世界から見放された人々」の実態を明らかにし、世界はこの実態を放っておいていいのか、と問題提起します テレビでは観ることのできない こうしたリアルな映像は、須賀川のような戦場記者がいなければ決して観ることができません

須賀川が素晴らしいのは、「意見・見解の異なる人々を取材する場合は、双方から対等に主張を聞く」というジャーナリズムの本質を貫いていることです ただ、彼も家庭を持つ一人の会社員です 「家族が一番大事だし、戦場に行くのは好きか?と問われれば、そういうことではなく、そこにいる人々と合って話を聞きたい、というのが本心だ」と正直に語っています また、「われわれが取材することによって、相手を救うことができるかといえば、決してそういうことはない 限界がある。正直な話、取材をすることを生業として生活していることには違いないし、『偽善』じゃないか、と言われればその通りかもしれない しかし、取材することによって、相手の主張が世界に知られる手助けになるということでは意味があると思う」と語っています

偶然にもこの日の朝日朝刊に、TBSの全面広告(今日 報道の日2022)が載りました

 

     

 

記事の左下の方に須賀川の名前が掲載されています

 

     

 

昨日は午前11時30分上映開始の部を観ましたが、客席は10数人とまばらでした 内容が固いだけに取っつきにくい印象が強いのかもしれませんが、テレビでは報道されない世界の情勢を知るためにも、一人でも多くの人に観てほしい映画です

 

         

 

【忘備録】ランキング( 3,139,511 ブログ中 130位 )は多分、自己新記録。

     


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