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人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

新国立劇場オペラ研修所2025春公演「フィガロの結婚」を観る ~ モーツアルトのオペラの楽しさ・素晴らしさが伝わってくる研修生たちのパフォーマンス

2025年02月23日 00時15分11秒 | 日記

23日(日)。昨日は午前中に義父の納骨式があったので出席しました この日のために金曜日の夜に帰省した息子を含めて5人の家族による内輪の式でした   お寺は元麻布の麻布山善福寺で、福沢諭吉先生のお墓があることで有名です お経をあげてくれたのは4年前に亡くなった義母の時と同じ女性の僧侶さん(長髪)で、縁を感じました。義父母の墓はいわゆるマンション・タイプで、義母の骨壺が収められている仏壇に納骨しました

その後、義父と住んでいた義妹の住むマンションの隣のMホテルのレストランで会食し、私だけオペラ公演を観るため、前菜とサラダとメイン・ディッシュまでいただいたところで、お先に失礼しました

     

     

ということで、わが家に来てから今日で3694日目を迎え、トランプ米大統領は21日、米FOXニュースラジオのインタビューに答え、ウクライナ侵略を続けるロシアのプーチン大統領が望めば「(ウクライナ)全土を手に入れられる」と述べた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     トランプは主権国家ウクライナを何だと思ってるんだ!  あくどさはプーチンと同じ

          

昨日、新国立劇場(中劇場)で「新国立劇場オペラストゥディオ(オペラ研修所)2025春公演:モーツアルト『フィガロの結婚』」初日公演を観ました 出演者はオペラ研修所の第25期 ~ 第27期生が中心です   3日間のダブルキャスト公演で、初日公演の出演者は次の通りです   アルマヴィーヴァ伯爵=松浦宗梧、伯爵夫人=大竹悠生、フィガロ=駒田敏章(賛助)、スザンナ=野口真湖、ケルビーノ=後藤真菜美、マルチェリーナ=牧羽裕子、バルトロ=松浦鉄平(賛助)、バジリオ=永尾渓一郎、ドン・クルツィオ=矢澤遼、アントーニオ=的場正剛(賛助)、バルバリーナ=谷菜々子、二人の花嫁=有吉琴美、島袋萌香。管弦楽=ザ・オペラ・バンド、フォルテピアノ=星和代、指揮=佐藤正治、演出・演技指導=デイヴィッド・エドワーズです

     

「フィガロの結婚」はウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)がボーマルシェの原作に基づくロレンツォ・ダ・ポンテの台本により1785年から翌86年にかけて作曲、1786年にウィーンのブルク劇場で初演されました

アルマヴィーヴァ伯爵の召使フィガロは、伯爵夫人の小間使いスザンナと今日結婚式を挙げることになっている 初夜権を放棄したもののスザンナに気がある伯爵はその権利の復活を企んでいる 一方、伯爵夫人は、夫の冷めゆく愛を嘆いている そこで夫人、フィガロ、スザンナが結託して伯爵の鼻を明かそうと企む 恋する思春期の小姓ケルビーノをスザンナの衣装で女装させて伯爵をおびき出そうとするが失敗する 一方、フィガロに横恋慕の女中頭マルチェリーナはフィガロに借金返済が無理なら自分と結婚するよう強要し裁判となるが、フィガロがマルチェリーナの子であることが発覚し、一転して喜びの再会となる その後、夫人とスザンナはお互いの衣装を換えて、伯爵の浮気現場を押さえようと画策する 事情を知らないフィガロは混乱するがすぐに事態を理解する 伯爵はまんまと策略にひっかかり、夫人に平謝りして全員が喜びの中大団円を迎える

     

自席は1階14列34番、センターブロック左から2つ目です。会場はほぼ満席状態です

結論から書くと、研修生たちの最良のパフォーマンスにより モーツアルトのオペラの楽しさがストレートに伝わってくる素晴らしい公演でした

個人的には女性陣の高度なパフォーマンスが印象に残りました 筆頭はスザンナ役の野口真湖さんです。クレバーでウィットもあるスザンナを、美しくリリカルな歌唱で歌い演じました ひと言で言えば「スザンナの声」の持ち主です この公演は「フィガロの結婚」というよりも「スザンナの結婚」という方が相応しいと思わせる抜群の存在感でした

伯爵夫人役の大竹悠生(ゆい)さんは、2つの重要なアリアをはじめ高度なテクニックで抒情的に歌い上げました

ケルビーノ役の後藤真菜美さんは、”恋に恋する少年”の2つのアリアを初々しく歌い演じました

マルチェリーナ役の牧羽裕子さんは第1幕でのスザンナとの二重唱をはじめ、役の性格を表した歌唱が印象的でした

バルバリーナ役の谷菜々子さんは第4幕冒頭のアリアを抒情的に歌い深い印象を残しました

2人の花娘役の有吉琴美さんと島袋萌香さんは、出番こそ少なかったものの、美しい歌唱を披露しました

面白かったのは細かいところでの演出です   例えば、第2幕で伯爵が部屋の鍵をかけるシーンでは、普通の演出では「カシャ」という音を舞台裏で出しますが、本公演の演出では、その音を出す器具を持った女性が舞台上に現れ、客の面前で「カシャ」と音を出すのです また、第4幕でスザンナが怒ってフィガロを打ちのめすシーンでは、2枚の細長い板(ラヴェル「ピアノ協奏曲」冒頭でムチの音を出す道具と同じ)を持った女性がステージの後方に現れ、スザンナの打つ動きに合わせて「バシッ」と音を出すのです この演出は「音の視覚化」を狙ったユニークな試みだと思います

このオペラは第2幕と第4幕のラストの重唱が素晴らしいですね 何回聴いてもワクワクドキドキします 「モーツアルトが聴けることは何と素晴らしいんだろう 生きていて良かった」と思う瞬間です

佐藤正治指揮ザ・オペラ・バンドとフォルテピアノの星和代は、研修生たちに寄り添いながら、モーツアルトの音楽の楽しさ・素晴らしさをあらためて知らしめたことは特筆に値します

この日出演の研修生たちに、あらためて大きな拍手を送ります

     

         

今日は銀座の王子ホールにモーツアルト・シンガーズ・ジャパンの「ピアノ伴奏で楽しむモーツアルト オペラ・プロジェクト」を聴きに行きます

     


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