29日(日)。わが家に来てから今日で2423日目を迎え、米国家情報長官室は27日、新型コロナウイルスの発生源に関する調査報告書の要旨を公表したが、①動物から人間に感染②中国のウイルス研究所からの流出の2つのうちどちらかを結論づける決定的な証拠を得られず、特定できなかったと説明した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
発生から1年半も経って調べても無駄だろ 中国はとっくに不利な証拠は隠してる
昨日、東京芸術劇場コンサートホールで読響「第239回土曜マチネ―シリーズ」公演を聴きました プログラムは①モーツアルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲、②ドヴォルザーク「ヴァイオリン協奏曲 イ短調 作品53」、③ベートーヴェン「交響曲第5番 ハ短調 作品67」です 演奏は②のヴァイオリン独奏=戸澤采紀、指揮=セバスティアン・ヴァィグレです
会場は9割近く入っているでしょうか コロナ禍の影響で多くの外国人指揮者が来日を控えている中、セバスティアン・ヴァイグレは一貫して読響常任指揮者としての役割をきちんと果たしています 右を向いても左を見ても日本人指揮者という中で、今や貴重な存在となっています それが9割近くの集客力に繋がっているのでしょう
弦楽器は10型で左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの読響の並び。コンマスは長原幸太です
1曲目はモーツアルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲 K.492です このオペラはウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756‐1791)が1785年から翌86年にかけて作曲、1786年にウィーンのブルク劇場で初演されました
ヴァィグレの指揮で演奏に入りますが、速めの軽快なテンポによるワクワク感に満ちた演奏で、オペラ指揮者としての存在感を示しました
2曲目はドヴォルザーク「ヴァイオリン協奏曲 イ短調 作品53」です この曲はアントニン・ドヴォルザーク(1841‐1904)がヨーゼフ・ヨアヒムの依頼により1879年に作曲(80年と82年に改訂)しましたが、ヨアヒムは82年に試演しただけで公開演奏をしませんでした その後、1883年10月14日にプラハで公開初演されました 第1楽章「アレグロ・マ・ノン・トロッポ」、第2楽章「アダージョ・マ・ノン・トロッポ」、第3楽章「フィナーレ:アレグロ・ジョコーソ・マ・ノン・トロッポ」の3楽章から成ります
ソリストの戸澤采紀(とざわ さき)は2016年の日本音楽コンクールで最年少(15歳)で優勝、2017年のティボール・ヴァルガ国際コンクール第2位(最高位)など数々のコンクールで入賞を果たしています 彼女は現在、チェルカトーレ弦楽四重奏団の一員としても活躍していますが、東京シティ・フィルのコンマス 戸澤哲夫氏の娘さんであることは良く知られています
弦楽器は12型に拡大します 葡萄色に銀のラメを配した爽やかな衣装の戸澤采紀が登場、さっそくヴァィグレの指揮で第1楽章に入ります 冒頭の決然とした音楽が曲の幕開けを宣言します 読響の集中力に満ちた演奏が素晴らしい すぐに戸澤の独奏が入ってきますが、艶のあるヴァイオリンの音色が美しく響きます 第2楽章ではオーケストラとの絡みの中で、独奏ヴァイオリンが叙情的な旋律を美しく歌います 第3楽章に入ると一転、リズム感に満ちた舞曲が快活に奏でられます ヴァィグレ ✕ 読響の面々がソリストをしっかり支えました
戸澤采紀の演奏が素晴らしかったのは言うまでもありませんが、何より彼女がメンコンでもなく、ベトコンでもなく、ブラコンでもない”地味な”ドヴォルザークを選んだことが素晴らしい この日の演奏は、ヴァイオリン協奏曲の中で正当に評価されていないドヴォルザークの作品の真価を聴衆に知らしめた熱演だったと思います より多くのヴァイオリニストとオーケストラがこの曲を取り上げるよう熱望します
戸澤はバッハの無伴奏ヴァイオリン曲をアンコールに演奏、聴衆のクールダウンを図りました
プログラム後半はベートーヴェン「交響曲第5番 ハ短調 作品67」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770‐1827)が1807年から翌08年にかけて作曲、1808年にアン・デア・ウィーン劇場で、「交響曲第6番」「ピアノ協奏曲第4番」などと共に初演されました 第1楽章「アレグロ・コン・ブリオ」、第2楽章「アンダンテ・コン・モート」、第3楽章「アレグロ」、第4楽章「アレグロ ~ プレスト」の4楽章から成ります
ヴァィグレの指揮で第1楽章に入ります 冒頭から集中力に満ちた演奏が速めのテンポで繰り広げられます 松坂隼のホルン、蠣崎耕三のオーボエが素晴らしい 第2楽章を経て、第3楽章では中間部のチェロ ⇒ ヴィオラ ⇒ 第2ヴァイオリン ⇒ 第1ヴァイオリンへと受け継がれるフーガ風の演奏が力強く素晴らしい そして第4楽章に移るまでの緊張感と高揚感がたまりません 第4楽章では、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットに加え、ピッコロが存在感をアピールします そして、金管楽器ではホルンやトランペットとともにトロンボーンが大活躍します さらに弦楽器の渾身の演奏が加わって圧倒的なフィナーレを迎えました
ヴァィグレ ✕ 読響はドイツ的な重厚なサウンドで”苦悩から勝利へ”のドラマを描き切りました