5日(木)。わが家に来てから今日で2399日目を迎え、中国教育省は2日、少数民族が暮らす地域や農村などの幼稚園で、標準中国語を使った教育を行うよう求める通知を発表したが、朝鮮族やモンゴル族など独自の言語がある少数民族が反発する可能性がある というニュースを見て感想を述べるモコタロです
覇権主義国家・中国の最終目標は 幼児の頃から中国語を押し付けて洗脳することだ
昨日は、娘が外食で私がコンサートだったので夕食作りはお休みしました
昨日、ミューザ川崎シンフォニーホールでフェスタサマーミューザ参加公演、「京都市交響楽団」のコンサートを聴きました プログラムは①ブラームス「ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲 イ短調 作品102」、②ベートーヴェン「交響曲第3番 変ホ長調 作品55 ”英雄”」です 演奏は①のヴァイオリン独奏=黒川侑、チェロ独奏=佐藤晴真、指揮=広上淳一です
神奈川県も緊急事態宣言の適用を受けることになり、入場制限措置の適用を受けて当日券の販売ができなかったので、6割程度の入りだと思います。それでもよく入ったとみるべきでしょう
弦楽器は12型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという並び。コンマスは神奈川フィルのコンマス・石田組組長です 第2ヴァイオリンのトップは東京フィル第2ヴァイオリンのトップの女性と思われますが、客演かトラバーユか分かりません
1曲目はブラームス「ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲 イ短調 作品102」です この曲はヨハネス・ブラームス(1833‐1897)が1887年に作曲、同年10月18日にヨーゼフ・ヨアヒムのヴァイオリン独奏とローベルト・ハウスマンのチェロ独奏、作曲者自身の指揮によりケルンで初演されました 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「ヴィヴァーチェ・ノン・トロッポ」の3楽章から成ります
ヴァイオリン独奏の黒川侑(くろかわ ゆう)は第75回日本音楽コンクール第1位 佐藤晴真(さとう はるま)は2019年、超難関と言われるミュンヘン国際音楽コンクールのチェロ部門で日本人として初めて優勝しました。現在ベルリン芸術大学在学中です
広上の指揮で第1楽章が決然とした響きで開始され、佐藤晴真の渾身のチェロが入ってきます それを黒川のヴァイオリンが受け継ぎ、オーケストラとの混然一体となった演奏が繰り広げられます ブラームス特有のダイナミズムを感じさせる演奏です 第2楽章はヴァイオリンとチェロの対話が見事で、オケがしっかり寄り添います 第3楽章は独奏ヴァイオリン、独奏チェロとオーケストラの三つ巴の躍動感あふれる演奏が展開し、重厚なフィナーレを迎えます
ソリストの2人は楽譜を見ながらの演奏でしたが、そんなことは問題ではありません ブラームスのオーケストラを伴う最後の作品を見事に歌い上げました
プログラム後半はベートーヴェン「交響曲第3番 変ホ長調 作品55”英雄”」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770‐1827)が1803年から翌04年にかけて作曲、1804年にウィーンのロブコヴィッツ侯爵邸で試演された後、1805年にアン・デア・ウィーン劇場で公開初演されました 当初、ナポレオン・ボナパルトに献呈するつもりで「ボナパルト」としましたが、ナポレオンが皇帝に即位したことから、「彼は民衆を裏切った」と激怒し、献呈を取り消したというエピソードが残されています 第1楽章「アレグロ・コン・ブリオ」、第2楽章「葬送行進曲:アダージョ・アッサイ」、第3楽章「スケルツォ:アレグロ・ヴィヴァーチェ」、第4楽章「フィナーレ:アレグロ・モルト~アレグロ・ヴィヴァーチェ」の4楽章から成ります
広上の指揮で第1楽章が2つの強奏による和音で開始されます 広上は比較的ゆったりとしたテンポで音楽を進めますが、時にボクシングのような動きを見せたり、時に体操の床演技のようにジャンプしたり、ワルツを踊る仕草を見せたりと、まるで「一人10種競技」をやっているかのようで、東京オリンピックよりもこっちの方がよほど面白いのではないかと思いました しかし、オーケストラから引き出される音楽は堂々たるベートーヴェンで、そのギャップに感動さえ覚えます 木管楽器が素晴らしく、特にオーボエ、フルートの演奏が冴えています 演奏が自然体で、柔らかく包み込むような音楽作りが印象的です。第2楽章でもオーボエが素晴らしい演奏を展開します 分厚い弦楽器のアンサンブルも特筆に値します 第3楽章ではホルンのトリオが聴きものでした 第4楽章では再びオーボエ、フルートが素晴らしく、ホルンも活躍しました
プレトークで広上氏は、「現代は情報が溢れている。演奏は速くなり、刺激を求める傾向にある 今回は『温故知新』の考えのもと、そうした傾向に逆らって、直球勝負で 古い時代の演奏スタイルに立ち戻りたい」と語っていましたが、ゆったりとしたテンポながら締めるところはビシッと締め、メリハリの効いたスケールの大きな演奏で、説得力がありました
余談ですが、プレトークで奥田佳道氏のインタビューを受けた広上氏は、かつて「英雄交響曲」を「ひでお交響曲」、リヒャルト・シュトラウスの「英雄の生涯」を「ひでおのしょうがい」と読んでいたと語っていました このギャグには会場も大爆笑でした また、11月7日にサントリーホールで広上淳一氏が京都市交響楽団の常任指揮者としてのファイナルコンサート(東京での)を開くのですが、プログラムがベートーヴェン「交響曲第5番」とマーラー「交響曲第5番」と5番の組み合わせになっているのは何故か、と訊かれた広上氏は、「私の誕生日が5月5日なものですから」とニコニコして答えていました ちなみに広上氏は1958年5月5日生まれの63歳です
プログラムの「オーケストラ・プロフィール」によると、京都市交響楽団の楽団員数は83名とのこと。東京交響楽団の78名、東京シティ・フィルの58名よりも多いことに驚きました
私は初めて京都市交響楽団を体験しましたが、この日の演奏を聴く限り、スタープレイヤーがいないことが反って良い方向に向かっているようで、極めて自然体な音楽作りで好感が持てるオーケストラだと思いました