人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

読売日響でベートーヴェン「第7交響曲」、「第5ピアノ協奏曲”皇帝”」(P=小川典子)を聴く

2013年01月16日 06時59分51秒 | 日記

16日(水)。14日の「成人の日」は大雪で大変でしたね でも、後片付けはもっと大変です。昨日朝、出勤すると当ビル玄関前の敷地の雪が歩道側にきれいに片づけられていました 一昨日から昨日朝にかけて、当ビル防災センターのS隊長、K副隊長、O隊員とS建設のS工事長、Fさんをはじめ関係者の皆さんが全力を挙げて除雪してくれたのです さらに午前中には他の防災隊員、清掃関係、ビルメンテナンス関係の皆さん、当社社員も加わって、歩道側に積まれた雪を車道に移す作業をしてくれました。私は腰痛持ちのため作業には参加しませんでしたが、ビルはこういう人たちに支えられて維持・管理されているのだということをつくづく感じています。作業に当たられた皆さま、本当にお疲れ様でした。きっと良いことがありますよ

 

  閑話休題  

 

その午後、娘から「コープの営業時間に間に合ったら、干ししょうがを作るので、しょうがを1個か2個買っておいてください」というメールが届きました すぐに返信しました。「今夜はコンサートなので間に合わない。しょうがないなあ 他の店にあれば買っておきます」。もちろん娘からは返信が・・・・・・・・・・・・・ありませんでした 無視かよ

 

  も一度、閑話休題  

 

昨夕、池袋の東京芸術劇場で読売日本交響楽団のコンサートを聴きました これは日本演奏連盟主催「2013都民芸術フェスティバル」参加公演です プログラムは①ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第5番”皇帝”」、②同「交響曲第7番」で、指揮は外山雄三、①のソリストは小川典子です

会場は低料金を反映してかほぼ満席。自席は1階L列29番と、右ブロック中央です。残念ながら通路側席ではありませんが、通常ならS席といってもよいA席です 

舞台上を見上げると、東京芸術劇場のシンボル的存在であるパイプオルガンは、アイボリー色の蛇腹状の反響版で隠されてまったく見えません 現在オーバーホール中で、新たにお目見えになるのは新年度からと聞いています

オーケストラの態勢は左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスというオーソドックスな配置です 読響は相変わらず男性比率が高いオケです。以前に比べて弦楽器を中心に女性奏者も増えたと思いますが、まだまだ東響、東フィル、新日本フィル等と比べると、N響とともに男性社会を維持しているようです。この日のコンマスは藤原浜雄氏(元読響コンマス)です

1曲目の「前奏曲」は指揮者・外山雄三が昨年作曲した5分ほどの短い曲でこの日が初演です まずは名刺代わりといった感じです。あっという間に終わってしまったので感想も何も・・・・・・・

次いで、指揮者に伴われ、赤をベースに黒の線で花模様をあしらったドレスに身を包まれた小川典子の登場です ベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番は、ピアノ協奏曲の中の”皇帝”的存在の堂々たる曲です。オーケストラの総奏に次いで、女王のピアノが堂々たる表情で入ってきます。これがベートーヴェンだ!といわんばかりの冒頭です 外山=読響+小川典子は、あくまで中庸のテンポで音楽を進めます。第2楽章「アダージョ」の何と美しいことか そして第3楽章へ移るフェルマータを、小川典子はこれでもかというほどゆったりと思い入れ深く音を紡ぎ、第3楽章のアレグロに突入します

彼女の演奏姿を観ていて気になることがありました 演奏中はもちろんですが、楽章間もほとんど顔を上げようとしないのです。ずっと下を向いたままピアノに対峙していたように思います。彼女の演奏はいつもこんなだったかな・・・と、ふと考えてしまいました 何となく元気がないというか、余裕がないというか、いつものような覇気が感じられなかったのです。いつもの小川典子はもっと余裕を持って演奏しているという印象があるのですが・・・・・・ただ、これは私一人の印象かも知れません

もちろん、演奏後は会場一杯のブラボーと拍手の嵐で、彼女もやっと笑顔を見せました。それを見て、ちょっと安心しました

3曲目のベートーヴェン「交響曲第7番イ長調」は、ご存知「のだめカンタービレ」のテーマミュージックです 外山雄三のテンポはこの曲でもあくまで中庸です。第3楽章で指揮者と管楽器がしっくりいかない部分があったのですが、すぐに修正して続行しました。この曲は何と言っても第4楽章が聴かせどころです。全体の楽器のバランスが大切ですが、私の場合は特にコントラバスがうねるように弾くパートがすごく心地よいのです 何気なく首席コントラバスの西澤誠治さんの演奏を観ていたら、弓が他の奏者と違うのです。他の奏者の弓はほとんど平らなのに、西澤さんのは文字通り弓の形をして丸みを帯びているのです。彼は世界に誇る日本の古楽器集団バッハ・コレギウム・ジャパン(B.C.J)のメンバーですが、B.C.Jで演奏するときに使っている弓かも知れません

低弦を思う存分鳴らしてくれたという意味で、この演奏は満足のいくものでした ブラボーが飛び交っていたのも理解できます

気をよくした外山雄三は、拍手を制して次のようにアナウンスしました。

「ベートーヴェンを演奏した後にアンコールをやるなんて愚の骨頂だ、という音楽家が数多くいますが、足元の悪い中を(注:雪で道路がぐちゃぐちゃの中を)せっかくお出でいただいたので、アンコールを演奏したいと思います(会場)。ベートーヴェンって、小曲をあまり書いていないのですね その数少ない小曲の一つに”トルコ行進曲”があります。”トルコ行進曲”というとモーツアルトばかりが取り上げられますが、ベートーヴェンも書いているのです それでは劇付随音楽”アテネの廃墟”の中の”トルコ行進曲”を演奏します

そう言って、軽快なトルコ行進曲をあくまでも中庸なテンポで演奏しました とても良かったです

 

          

 

コメント
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