人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

メンデルスゾーンのピアノ六重奏曲を聴く~JTアートホール「音楽家からの年賀状」コンサート

2013年01月10日 06時59分41秒 | 日記

10日(木)。昨夕、虎の門のJTアートホール”アフィニス”で「音楽家からの年賀状」コンサートを聴きました 今年のコンサート聴き初めで、昨年12月22日以来18日ぶりです コンサートとコンサートの間がこれ程空いたのは久方ぶりです

プログラムは①コダーイ「二重奏曲」、②メンデルスゾーン「ピアノ六重奏曲ニ長調」、③シューベルト「ソナチネ第1番ニ長調」、④シューマン「ピアノ五重奏曲変ホ長調」です この公演はソリストにハープの吉野直子やチェロの向山佳絵子などが出演するため人気があり、毎年チケットを取るのが困難なのですが、今回は発売と同時に手配したため何とか席を押さえることが出来ました

自席は16列5番、センターブロック通路側ですが、最後列。会場は文字通り満席です

ヴァイオリンの徳永二男とチェロの向山佳絵子が登場して、1曲目のコダーイ「ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲」が始まります この曲はハンガリーの民謡などを研究したコダーイの曲らしく、民族色豊かな曲でした

この日の目当ては2曲目のメンデルスゾーン「ピアノ六重奏曲ニ長調」です 演奏に先立って徳永二男が次のように挨拶しました

「私が持っている楽器はいつもより大きいと思いませんか?そう、これはヴィオラです。メンデルスゾーンはこの六重奏曲をヴァイオリン2丁ではなく、ヴィオラを2丁にして書いたのです 私がヴィオラを弾くのは35~6年ぶりのことです この楽器はN響のメンバーから借りてきたもので、このコンサートが終わったらすぐに返さなければなりません(笑)。演奏後の休憩時間に、ホワイエでシャンパン、赤・白ワイン、ジュースがどれでもフリーで飲めますのでご堪能ください(会場・ニコニコ顔)」

編成は2011年のヴィエニャフスキ国際ヴァイオリンコンクールで第2位を受賞した小林美樹が第1ヴァイオリンを務め、徳永二男とN響の元首席奏者・川崎和憲がヴィオラ、向山がチェロ、N響の首席奏者・吉田秀がコントラバス、2007年のロン・ティボー国際コンクール第1位の田村響がピアノという布陣です 女性陣は小林が白、向山が赤のドレスです。新春コンサートに相応しい赤白の憎い演出です

ここ1週間、事前にCDで”予習”してあったので、すべての楽章のメロディーが頭に入っています しかし、CDで聴くのと生で聴くのとでは天と地との差があります。目の前で演奏される音楽は何と豊かな響きでしょうか この曲はメンデルスゾーンが15歳の時に作曲したといわれていますが、早熟の天才を感じさせる見事なアンサンブルでした メンデルスゾーンの好きなところは、”前へ、前へ”という推進力ですが、そういう長所がよく現われた演奏でした

休憩時間には赤ワインをいただきました 不届き者はお代わりをしているようでしたが、私はそういうアサマシイことはしません こういうのを”エエカッコシイ”とか”やせ我慢”とか言います

休憩後の第1曲目はシューベルト「ソナチネ第1番」です。この曲はもともとヴァイオリンとピアノのために書かれましたが、この日は、ピアノの代わりにハープで演奏されました ヴァイオリンの徳永二男と、黒とグレーの縦じま模様のシックなドレスに身を包まれた吉野直子が登場します これは、吉野直子のハープに尽きます まるで最初からハープのために書かれた曲のように演奏します JTアートホールは、この1曲の演奏のためだけに吉野直子を呼んでしまうのですから、すごいと思います

最後のシューマン「ピアノ五重奏曲変ホ長調」は1842年9月に数週間のうちに集中的に作曲されたと言われています 初演はクララ・シューマンがピアノ独奏パートを担当し1843年1月にライプツィヒで行われました

編成は向かって左から徳永、小林、川崎、向山、後ろに吉田、ピアノの練木繁夫という布陣です 第1楽章はチェロがよく歌い、第2楽章はヴィオラがよく歌っていました 第3楽章のスケルツォはどの楽器も雄弁に語っていました。そして最後の第4楽章「アレグロ」は、まさに”天翔けるシューマン”といった感じでノリにノッていました

プログラムにアンケートが挟み込まれていたので、希望曲目としてメンデルスゾーンの「八重奏曲」と「ピアノ四重奏曲」を書いて、「ワインごちそうさまでした。おつまみがあるともっと良かったと思います」とアサマシイことを書いてしまいました もっと建設的なことを書いておけばよかったと反省しています

今年初めてのコンサートでしたが、幸先の良いスタートを切った、といったところです 今年も一期一会を大切に1回でも多く生のコンサートを聴いていきたいと思います

 

          

 

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