一昨年夏に公開された新海誠監督の最新作アニメ映画、「天気の子」が初めてテレビ放送された。
劇場で2度観賞したが、初めて自宅で見ることが出来た。
前作「君の名は。」が大ヒットしたので今作はそれを超えられるかと思ったが、評価は観る人によって様々だったようだ。
新海監督も、「今作は賛否両論になる事を覚悟で制作した」と述べていたと思う。
しかし、興行収益はまた100億を突破し、あの年のナンバーワンヒット作となった。
個人的な感想で言えば、「君の名は。」にも劣らず面白かったと思う。
ただ今作は前作に比べて、サスペンス性が強くなった。
前作は西部警察ばりの変電所大爆破シーンや、特撮映画のような彗星の衝突により町の壊滅シーンなどがあって予想外に壮大なスケールの展開になった事に驚いたが、今作でも意外なものが登場した。
まさか拳銃などが出てくるとは予想していなかったので、これには驚かされた。(かつての作品には「雲の向こう、約束の土地」「星を追う子供」等、銃が登場する作品もあったが、)
この世界では異常気象が続き、連日降雨が続いている投稿が舞台だが、(ついには8月に降雪を観測)劇中であったセリフで「そうだな」と思わされたのは、「異常気象だの、経験したことがない等と言うが、そんなものはたかが100年くらいのものだ」というセリフ。
確かに、人類が地球に誕生してたったのどれくらいだろうか。地球の歴史で言ったら人類が生まれたのはたった先日位。1年365日として換算すれば、僅か十数分前くらいだ。
地球がおかしい、狂っている等と言っても、果たしてそうなのか。
今後この映画の世界のように、連日大雨が続いたり夏場に降雪が起きたりするような気候になることはあり得るのだろうか。
(ぼくが帆高や陽菜くらいの年齢の頃、「今年は梅雨明け宣言をしない」という異例な発表がされたことがあった。)
一つちょっと解せなかった場面がある。
新宿(だったと思うが、)で帆高達が職質を受け警官ともみ合う場面で、陽菜が祈りで落雷を起こし市街地の真ん中でトラックが大爆発する場面
前作の変電所爆破シーンを踏襲したのだろうか、しかしどんな車でも落雷を受けても例えばラジオのアンテナ等が避雷針に役割を果たし、電流を下へ逃がすように設計されているはずである。
だからこんな事故が起こることは絶対にありえないと思うのだが、その辺は監督はどう考えているのだろうか?
今作では登場人物たちの行動が大反れていた点も特徴か、それが不評点になっているようだ。
あの凪のガールフレンド二人も、子供なのに随分度胸のあることをやってのけた。
最後は帆高が陽菜を助け出し、そのため気候がどんどん悪化して行って映画は終了するが、これから二人が良い人生を送ってくれることを願いたい。
今作でもホンダ・スーパーカブが登場。これは最新型の110ccのタイプであった。
桃色の車体のものは実際には市販されていなかったが、この映画を機に発売されたのかな?
しかし夏美は一体これだけのバイクテクニックをどうやって習得したのだろうか?こんな薄着であんな派手な運転をしたら危ない。くれぐれも真似をしないように。
陽菜が晴れ女になるきっかけとなった神社がある代々木の廃ビルは、代々木会館がモデル。しかしこの映画公開の直後、取り壊された。
昭和40年代には、テレビドラマ「傷だらけの天使」で登場したらしい。
そして今作でも新宿のドコモタワービルが登場。
このビルは新海監督作品で東京が舞台となった際には必ずと言っていいほど登場する。監督のお気に入りなのかな?
YouTubeで見たのだが、新海監督はもう次回作の制作に着手しているらしい。
https://www.youtube.com/watch?v=f8ET6njuQRk&t=476s
次回もまた、これまでの作品にも劣らない名作を製作してほしいです。
https://www.youtube.com/watch?v=DdJXOvtNsCY