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東京に原発を!

2006年09月03日 05時33分30秒 | Weblog
「東京に原発を!」(広瀬隆著 集英社文庫)という本がある。中学生の頃、学校の図書館で借りて読んだのだが、難しくて半分も理解できなかった。
「原子力発電は安全で便利である。」と言われているが、それならなぜ東京のど真ん中に作らないのか。新宿の西口に建ててみたらどうか。そうすれば遠くから遥々送電線も引かなくて良い、途中の変電所も必要なくなる。温排水を利用する事もできる。大消費地へ直結で非常に効率が良くなる。このテーマを記した書物だった。
原発は安全と言われているが、その神話は'79年(昭和54年)のアメリカ、スリーマイルでの炉心融解(メルトダウン)事故、'86年(昭和61年)の旧ソ連のチェルノブイリ原発事故で崩壊した。やはり原発は危険という事で、全廃にした国もある。これを東京の中心に設置する事は核爆弾を置くのに近い事になる。
この本には実際にこの国の原発で大事故が発生した時のシュミレーションも書かれていた。これが現実になったらと思うと、ゾッとした事を覚えている。
近年には高速増殖原子炉「もんじゅ」で冷却材のナトリウムが漏れる事故や、茨城県の東海村で臨界事故等も起こっている。社会のために電力は必要だ。しかし、原発は完全に安全ではない。これは難しい問題だ。原子力発電を如何に考えるか、これは現代のエネルギー社会を生きる人類にとって一つの課題なのかもしれない。

「東京原発」という映画がある。興味深い内容なので、いつか見たいと思っている。
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