明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(1833)被ばくの遺伝的影響を解明するために・・・被爆2世3世健康調査アンケートにご協力を

2020年06月20日 22時30分00秒 | 明日に向けて(1701~1900)

守田です(20200620 22:30)

京都「被爆2世3世の会」が第2回健康調査アンケートに取り組み中です

僕が参加している京都「被爆2世3世の会」が、2世3世の方を対象とした2回目の健康調査アンケートへの取り組みをはじめました。
1回目の調査は2015年5月25日~2015年9月30日に行いました。合計106人の回答が寄せられました。
結果をまとめたものを、2016年3月1日付で発表し、会のホームページに掲載しています。

2015年被爆二世健康実態調査 中間報告 
http://aogiri2-3.jp/chousa/2015jittaichosachukanhoukoku.pdf

今回の調査アンケートは、1回目を踏まえ、2世3世の身体に、遺伝的影響として起こっていると思われる症状をよりピックアップすることで作成しました。
ぜひ一人でも多くの被爆2世3世の方にご参加いただきたいです。関心のある方は守田までご連絡ください。

↓↓↓
morita_sccrc@yahoo.co.jp

折り返しアンケートをお届けします。
また2世3世の方のお知り合いがおられましたら、ぜひこの情報をお伝えいただけたらと思います。


京都「被爆2世3世の会」ホームページより


被ばくの影響は十分に考えられる

被ばくの遺伝的影響はあるのか。放射線が生物の遺伝子にダメージを与え、次世代に影響を及ぼすことがあることは、すでに疑いのない事実として把握されています。
しかし広島・長崎の原爆による実際の影響は「確認されていない」とされています。「論理上の可能性はあるが、事実としては確認されていない」というのが国や国際原子力ロビーの見解です。
これを打ち出したのは、原爆を投下したのちに排他的な被爆者調査を行ったアメリカの機関(原爆傷害調査委委員会、後の放射線影響研究所)など。加害者が被害者を調べたもので、とても信用できません。

これに対し多くの被爆2世3世が、遺伝的影響と思えるさまざま症状を体験してきました。しかし被爆者と障害者への根強い差別意識がある中で、ダイレクトにこの問題を捉え、深めることができてきませんでした。
この状態を打破し、実相に迫ろうとしたのが私たちの1回目のアンケートでしたが、その過程で私たちは2世3世の間に、思っていたよりもたくさんの似た症状や体験があることを知りました。
これまで深く話し合われたことがなく、記録も残っていないので、個人の体質や、家族の傾向と思われていたさまざまなことが、多くの2世3世に共通して起こっていることが見えてきたのです。


遺伝的影響について論じる「放射線影響研究所」ホームページ


『核なき未来へ 被爆2世からのメッセージ』森川聖詩著から

このことから私たちは、それぞれの体験の共有化をもっと進め、真実に迫ろうと考えました。
そんなときに、2世3世運動を共に担ってきた森川聖詩さんが、画期的な著作を上梓して下さいました。小見出しに掲げた本です。

以下に書評を載せています。ご覧ください。
https://onl.tw/eSzbzzt

以下からご注文もできます。
http://gendaishokan.co.jp/goods/ISBN978-4-7684-5849-5.htm

森川さんはこの書の中で、幼少期から現在まで、ご自身の身体に起こったことを赤裸々に綴って下さっています。
これを読んだ私たちの会の仲間たちから、「同じ体験をした」「重なる部分が多い」などの感想が寄せられました。それで私たちは2回目のアンケートの冒頭に森川さんの体験記を載せて、同じ体験がないか問うています。
その後に、さまざまな被爆体験記に描かれた被爆1世が被った症状をピックアップし、似たことが起こってないかを尋ねる形でアンケートを構成しました。


京都「被爆2世3世の会」年次総会の記念講演で談笑する森川聖詩さん(20200420) 守田撮影


被爆影響を振り返ることの辛さ

この中で私たちは、この作業の特有の辛さにも突き当たりました。例えば森川さんの書にはこのような記述があります。
「ケガをすると、少々のかすり傷のようなものであっても、傷口がなかなか治らず化膿して、白い膿みがたまり、炎症を起こすことが多く、そのたびに病院にかよっていた」。
これに多くの2世の仲間から「同じ体験をした」「いやいまもそうでカに刺されることが怖い」などの意見が寄せられるとともに、「この調査は辛い。かつてのトラウマが蘇る」という切実な声も寄せられました。

「子どもの頃、ケガをすると膿が出る状態が続いてなかなか治らずとても辛かった。思い出すと苦しい」というのです。
討論を深める中でもっと深い思いも出てきました。「ケガが治らず辛かっただけではない。親に叱られて反対に『こんな身体に生んだオフクロが悪いんだ』と責めてしまった。謝りたいと思うがもうオフクロはいない」と。
私たちはこうした仲間の声を前に、この調査を進めることの意義を、何度も話し合わざるをえませんでした。


アンケートに関して語り合う 京都被爆2世3世の会例会(20200514より)
コロナ禍の中、会議室8人、zoom8人で集って会話 平信行さん撮影


被ばく影響を自覚してより良く生きる!

何のために私たちは、こうした辛い思いをしていただきながら、調査を進めるのか。答えは被ばく影響を自覚して、より良く生きることにつきます。
被ばく影響の実相を正確に把握したいのももちろんですが、あくまでその上で、どうすればその影響を越えて、より良く生きていけるのかの可能性を探りたいのです。私たちは、それが世界中のたくさんのヒバクシャにとってもプラスになると確信しています。
被ばくは広島・長崎の前から起こっています。1945年7月16日のアメリカのトリニティサイトの核実験でたくさんの人々が被ばくしたし、もっと前から先住民族などがウラン発掘で被ばくしていました。

広島・長崎後も、世界中で核実験が行われ、福島にいたるたくさんの原発や核兵器製造工場の事故も起こりました。核廃棄物も酷い形で捨てられてきました。
そう考えればものすごくたくさんの被ばく被害が、国際原子力ムラによってないものにされてきている。それば現代の、暴力が野放しにされた現状にもつながっています。私たちはこの暴力の流れを止めたいとも思います。
ただし前述のように、この調査には特有の辛さがある。そのため私たちはアンケートを顔の見える範囲でお渡しし、辛さがあればそれもシェアしながら進もうと思っています。被ばく影響を自覚して、より良く生きるために、どうかこの調査にご協力ください!


会報での呼びかけより

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