明日に向けて

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明日に向けて(2079)佐賀、長崎、福岡、広島に大雨特別警報発令 命を守るとともに災害対策の抜本的転換を求めよう

2021年08月14日 16時30分00秒 | 明日に向けて(2001~2200)

守田です(20210814 16:30)

各地で大雨特別警報発令 長雨が一週間続く可能性も

西日本から東日本全体にかけて再び雨が強まっています。気象庁は14日午前2時過ぎに佐賀県と長崎県に、午前6時前に福岡県に、午後1時前に広島県に「大雨特別警報」を発表しました。
なお広島県は前日13日午前8時過ぎにも発表されており、再度の発表です。雨は九州から本州の全域にかけて強まっており、今後、警報などの拡大が予想されます。

 

とくに九州はものすごい雨が降っています。NHKによると、佐賀県嬉野(うれしの)市では、降り始めから午前11時までに918.5ミリの雨量を計測。年間の平均降水量が約2270ミリですから、ほぼ4割が3日で降ったことになります。
8月の平均降水量のほぼ4倍でもあり、ものすごい量です。他でも500ミリを越える地域がたくさん出ている。問題はこの量は、これまでのこの国の災害対策の前提となる基準を大きく越えていることにあります。だから深刻な被害が始まりつつある。
前線はこの先、一週間程度、本州付近に停滞するとも考えられること。そうなるとここ数年の水害をうわまわる事態の発生も考えられます。ともあれみんなで、命を守るための懸命の工夫を重ねていきましょう。


嬉野市の年間降水量と平均気温


土砂災害と川の氾濫に要注意

大雨によってもたらされる危険性は大きく二つに分かれます。一つは土砂災害、二つは川の氾濫です。NHKの14日15時時点の発表では、土砂災害警戒情報が20府県に出ています。以下に列挙しておきます。
佐賀・長崎・福岡・大分・熊本・広島・山口・岡山・徳島・大阪・京都・滋賀・兵庫・奈良・富山・愛知・岐阜・長野・山梨・福島。
それぞれの自治体の災害情報などに注目し、危険性がある場合はできるだけ早く避難されてください。土砂災害警戒情報の発令は、まだまだ広がる可能性があります。



一方、氾濫危険水位を超えている川がある県も発表されています。佐賀・福岡・広島・山口・島根・岡山・京都・長野・岐阜です。すでに15時に、佐賀県の六角川左岸付近と、島根県西部の江の川で氾濫が発生と伝えられています。


六角川で氾濫発生 NHKより

川の災害で一番恐ろしいのは、大きな川の堤防が決壊し、大量の水が周辺に怒涛のように流れ出すことですが、それ以外でも浸水被害が広がっています。例えば福岡県久留米市では冠水した地帯でボートを使った救助が行われています。


久留米市でボートを使った救出活動が 産経新聞より

これは筑後川の氾濫を防ぐために支流の水門を閉じた結果ではないかと思われますが、実は例年のように同様の被害が起こっています。このため支流域も危険性があります。どの地域からも危険を感じたら早めの避難を進めて下さい。


災害対策を抜本的にあらためることが必要

しかし「大雨特別警報」が出されるたびに論じていることですが、現在の災害対策はもう完全に限界に来ています。この認識をこそもっと広めなくてはいけない。
もともと特別警報は、2013年からそれまでの「警報」「注意」の上に加えられ、「数十年に一度の、これまでに経験したことのないような、重大な危険が差し迫った異常な状況」 (気象庁HP)で発令されるとされました。
しかし九州ではほぼ毎年発令されています。もはや「数十年に一度のものとして備える」のでは間に合わないのです。認識を根本的にあらため、災害対策を一新していくしかありません。

とくにこの間、気候変動などのため、雨の降り方が激変し、従来の「計画降雨」=どの程度の水位まで川の堤防が耐えられるかを示す基準で作られた堤防が、次々と突破され、大きな氾濫が起こっています。
これに対して、最近では本流から支流に水が遡り、氾濫を起こすことも繰り返されているので、支流から本流への水門を閉めている場合も多いですが、そうすると支流はあっという間に周辺に溢れてしまう。
ポンプ車を動員して必死で水を本流に流す作業が、いまもあちこちで行われているはずですが、間に合わない場合が多く、多くのところが冠水してしまっている。このことをみても現在の災害対策は完全に破たんしているのです。


2019年の台風19号の際、各地で計画降雨が突破された 


原発と乱開発のため災害の危機が過小評価されている

大雨対策だけではありません。地震も、かつて予想された揺れを大きく越えるものが頻発しているのに、あらたな対応を始めようとしない。なぜか。まともに対応したら、全ての原発を廃炉にしなければならなくなるからです。
原発を次々と作ったころにはできなかった精度の高い揺れの観測ができるようになったら、どの規模の揺れまで原発が耐えられるかを示す数値が、実際に起きている地震の数値よりも一桁も少ないことが明らかになってしまった。


「福島と広島をつなぐモミの木の会」作成の絵 元福井地裁裁判長樋口英明さんの主張を的確に図示!

さらに7月に熱海市で起こった事態が、乱暴な開発が、あらたな危機を作りだしていることをも明確にしました。人々の住宅を襲った山津波ともいえる土石流が、違法に積み上げられた盛り土を起点としていたからです。
雨の降り方が根本的に変わった日本列島の中では、もうこんなことを続けてはいけないのです。そうなれば真っ先にやめるべきはリニア・北陸新幹線のための大トンネルの掘削であることは明らかです。


熱海の土石流と盛り土の関係を報じる朝日新聞 20210710

こうした原発や、リニア・北陸新幹線など、危険性に満ちただけのものを進めるために、風水害や地震の危険性の極端な過小評価が続けられている。
このままでは利根川や淀川の大破堤による東京や大阪の壊滅的被害だって起こり得る。いや再度の深刻な原発事故もあり得ます。このとんでもない状態をあらためなければとても命が守れません。


いまそこにある危険と向き合いつつ災害対策の転換を

すでに日本列島を襲っている豪雨に対しては、早めの避難などで対応していくことが必要ですが、それだけを毎年毎回繰り返してもダメ。社会的認識をあらため、災害対策を抜本的に変えさせなければ。
災害からの命の守り方として、この点が一番大事なポイントであることをおさえ、広めていきましょう。

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