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明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(2466)「今こそ原発ゼロを!~こうすれば原発をとめられる~」というタイトルでお話します!(10月6日日曜日午前10時~奈良市)

2024年09月25日 21時00分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20240925 21:00)

新大宮セミナールームにて

表題の内容で奈良市でお話します。近鉄新大宮駅から南へ徒歩1分の「新大宮セミナールーム」にてです。
午前10時から正午まで。開場は9時半です。

主催は奈良県保険医協会と奈良反核医師の会
詳しくはチラシをご覧下さい。



以下から入手できます
https://toshikyoto.com/press/9109.html


原発には未来がなく破綻を繰り返すので止められる

チラシにも講演要旨を載せて頂きましたが、今回お話したいのは原発と止めるために押さえるべき3つの大事な点です。

1つに原発には未来がないこと。オワコンであること。だから破たんを繰り返しているしこれからも繰り返すことです。ここをしっかり明らかにし続けることが大事。

そもそも原発は、様々な技術的な難問を超えられておらず、安全性が確保できていません。特に地震に余りに脆弱。強い揺れに耐えれない。だから「次世代革新炉」を作るなどと言ってますが、現世代が安全ではないことを認めているのです。
しかしその「革新炉」では「コアキャッチャー」でメルトダウンしたデブリを捕まえるとか言っている。メルトダウンしない原発の建設を諦めたのです。でもそれもすでに建設費が膨大になってしまっていて、賄いきれないことが明らかだし、中国ではすでに革新炉で事故が起きています。

さらに原子力政策は、軽水炉の使用済み燃料を再処理してプルトニウムを取り出し、MOX燃料にして高速増殖炉で燃やして、使ったより多くのプルトニウムを回収するという夢のサイクルを目指したのでしたが、それはもうとっくに破たんしています。
高速増殖炉などどこも作れなかったし、日本でももんじゅが大事故を起こしたまま廃炉になりました。その上、再処理もできていない。1997年竣工予定だった六ヶ所再処理工場は27回にわたって延期を繰り返しています。

そのように様々に破たんが繰り返される中、電力各社は原発がオワコンであることをウソで隠して、強引に突っ走っていますが、実はそんな矛盾をしている現場の士気とモラルは下がりっぱなし。それで唖然とするほどひどい「不祥事」が連発し続けています。
例えば柏崎刈羽では配管の溶接手抜きが匿名の複数告発で明らかになりました。東電が調べてやり直しを命じましたが、その箇所がなんと約1600もあった。もう本当に終わっているのです。

奈良でこうしたリアルな例をより詳しくお話します。それを聞いただけで「原発に展望などなくこの先も破たんが続く」ことがはっきり見えてきます。それをつかんでともに宣伝して頂きたいです。


守田講演スライドより


民衆に力があることをもっと強く自覚しよう

2つに大事なのは、民衆に力があることをもっと強く自覚することです。

福島原発事故以降でも、私たちはすでに21基の原発を廃炉にしているのです。これに新たに敦賀原発が加わりつつあります。
さらに輸出にいたっては1つもさせませんでした。民衆側の完全勝利でした。

さらにそもそも能登半島の珠洲原発だって、民衆が建てさせなかったのです。
志賀原発だって私たちの再稼働反対運動の力で止まっていたから大事故に発展しなかった。

だから私たちはこの社会を襲うかもしれなかった大惨事をもう幾つも避けているのです。私たち民衆がこの社会を守ってきているのです。
このことにもっと誇りを持ちましょう。私たちには大きな力があります。

これに対して権力者は、常に私たちに民衆に対して「お前たちには力がない」という暗示をかけようとしてきます。
だから支配や管理を受け入れろと言うわけです。そんなことに騙されではダメ!この点も奈良で強調します。


2021年3月で再稼働は9基 2024年9月で12基(高浜1,2号と美浜3号がプラス) この3年で増えたのはわずか3基


放射能被曝被害ともっと強く向かい合おう

3つに大事なのは、一方で残念ながら放射能の被害が深刻に広がっていること。それとしっかり向き合うことです。

福島だけでなく首都圏、とくに東京の汚染も深刻です。この現実としっかり向き合ってこそ未来の明るい展望が拓ける。こうした厳しいことにも、みんなで立ち向えば怖くありません!
そもそもチェルノブイリ原発事故では、2004年までの推計で約100万人が被曝被害によって亡くなったと報告されています。

これに対して福島原発事故の放射能による被害は、ほとんどまったく報告されていません。おかし過ぎると思いませんか?明らかに真実が隠されているのです。
僕はこの点に憂いを持つ全国の仲間と、調査を繰り返してきていて、たくさんの被害を把握していますが、なかなかデータで示せるものがありませんでした。

その点で目を見開かされたのが、自らも東京の小平市から岡山に避難移住された医師の三田茂さんの行いでした。
三田さんは東京の子ども4000人の血液を調べ、白血球の中の好中球が軒並み下がっているという驚くべき事実をつかまれたのです。

また福島原発事故による被災者の多くに、広島・長崎で「原爆ぶらぶら病」と言われた症状が出ていることを把握、この被災者を「新ヒバクシャ」、症状を「能力減退症」と命名して、この事態と格闘されてこられた。
そして画期的になことに、治療法にも到達されました!この間、そんな三田さんの実践の紹介記事をたくさん書いてきたし、それが僕が参加している京都「被爆二世・三世の会」の調査とも大きく重なっていることも報告してきましたが、奈良でもこの点をお話します。

そもそも私たちが原発に反対する原点は、放射能=死の灰が私たちの命にとって大変危険なものだから。事故になるとそれが大量にまき散らされるから。だからこそもっと福島原発事故による被曝被害と向き合うことが大事。ぜひこの点を聴きに来て頂きたいです。


『能力減退症』は文春オンラインでも報じられた
https://bunshun.jp/articles/-/6958


『原発からの命の守り方2024』を読む会にも参加を(10月5日午前10時から)

こうした講演会と並行しながら、zoomで『原発からの命の守り方2024』を読む会も行っています。
第2回目は10月5日土曜日に開催。午前10時半から午後1時までです。
今回は「福島原発事故について、あらたに見えてきたこと」と「福島原発事故以降、私たちはたくさんの原発を止めてきた」ことの二つを行います。


詳しくは以下のイベントページをご覧下さい。
https://fb.me/e/EAAXRKvK1

なお『原発からの命の守り方2024』は守田が作成したもの。無料でお配りしています。まずはぜひ手に取って見て下さい。以下から入手できます。
https://forms.gle/pYWuksJT2tuinLVb7

冊子版(有料)も作りました。以下からお申し込み下さい。
https://forms.gle/T8EeCkJP4d1wW6Eb9

#原発ゼロ #原発は止められる #原発の止め方 #原発はオワコン #核燃料サイクルはとん挫 #もんじゅ廃炉 #六ヶ所再処理工場動かず #原発再稼働反対 #民衆には力がある #放射能被曝被害と向き合おう

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明日に向けて(2465)老朽原発うごかすな 高浜全国集会に参加してきます!(9月23日月・休)

2024年09月23日 01時00分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20240923 01:00)

高浜全国集会のチラシを掲載します

告知が遅くなってしまい恐縮ですが、本日、高浜現地で集会が行われます。僕も参加してきます。
まずはチラシをご覧下さい。




以下から入手できます
https://toshikyoto.com/press/9099.html


午前11時より高浜原発ゲート前で集会 午後に講演会 その後デモ

午前8時過ぎに京都駅から出るバスで高浜町に向かいます。
まずは11時に高浜原発ゲート前で集会だそうです。

午後1時から高浜町文化会館で屋内集会
発言者は以下のお二人です。とても楽しみです!

北野進さん(石川県珠洲市住民 志賀原発を廃炉に!訴訟・原告団長)
樋口英明さん(原発は地震に耐えられないとして原発を止めた元裁判官)


北野進さん 「政経東北」のサイトより


樋口英明さん 枚方集会より 守田撮影

屋内集会後に高浜町内のデモが予定されています。
15時過ぎからです。解散は16時15分。
そこからバスで京都に戻ります。


facebookでLIVE配信します

この一連の過程をFacebookでLIVE配信します。
午前の行動、午後の屋内集会、デモと3部に分かれるかと。

iPhoneが高温になると止まり撮影できなくなるので、iPhoneクーラーを用意しましたがうまくいくかどうか。
ともあれ可能な限り現地の様子をお伝えするのでぜひご覧になって下さい。

Facebookページのアドレスを記しておきます
https://www.facebook.com/toshiya.morita.90

なお同実行委員会の美浜現地集会(2022年7月24日)に参加した時の動画を貼り付けておきます。ご覧下さい。

ともあれ頑張って行ってきます!

#高浜原発 #老朽原発うごかすな #樋口英明 #北野進 #原発はオワコン

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明日に向けて(2463)もりもり原発解説 電力各社は規制委員会をなめきり安全性をないがしろにしている こんな電力会社に原発の稼働を続けさせてはダメ 敦賀原発再稼働不合格を深掘りする―その2

2024年09月17日 12時00分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20240917 12:00)

敦賀原発再稼働不合格を深掘りする解説動画その2を作りました

以下のバナーをクリックして下さい
もりもり原発解説 電力各社は規制委員会をなめきり安全性をないがしろにしている こんな電力会社に原発の稼働を続けさせてはダメ 敦賀原発再稼働不合格を深掘りする―その2

敦賀原発2号機再稼働の不合格、背景に電力各社が規制委員会をなめきり、ずさんで不誠実、騙し打ちまでするようなひどい対応を続けてきていることがあります。
それでも規制委は再稼働を認め続けてきたのであって、電力各社だけでなく規制委も不誠実。今回、幾つかの実例をあげて解説しました。

一つは九州電力が免震重要棟建設を反故にしたのに稼働許可が撤回されなかったこと。もう一つは東電柏崎刈羽原発で不正が相次ぎ、7号機の溶接手抜きで1600カ所のやり直しさえ生じているのに、規制委がいったん下した運転禁止命令を解除してしまったことです。
これをご覧になると、こんな会社に原発の稼働を続けさせてよいわけがないことがはっきりと見えてきます。ぜひご視聴になり、お知り合いに広めて下さい。


原発はオワコン!このことを確信をもって広げていこう

原発問題を大きく俯瞰していると、昨年からの再稼働強化の動きの中で、脱原発を唱えてきた民衆の動きが政府によって「おされている」と感じておられる方もいるように思いますが。そんなことはまったくないです。
なぜって原発はどうあがいたってもうオワコンだからです。終わったコンテンツで展望などないのです。そしてなぜ展望がないのかというと、一つに核燃料サイクルがとん挫したからです。

ウランの埋蔵量はけして多くない。そこでウランを燃やしながら作られるプルトニウムを再処理で取り出し、燃料にして高速増殖炉で回す。そうして消費量以上のプルトニウムを作って無尽蔵にエネルギーを得るというのが核燃サイクルの夢でした。
しかし高速増殖炉がどうやっても作れず、もんじゅは廃炉になりました。世界を見回しても商業炉として成功したところなんてない。日本の場合は再処理だってうまくいかない。もう無理なのです。

二つにいま動いている商業炉も、安全性が確保できていません。実際にスリーマイルで、チェルノブイリで、福島で過酷事故を起こし、それぞれ、立地国の大きな部分が吹っ飛んでしまいかねませんでした。
それで「過酷事故を起こさない炉」を開発しようとしたけれどいつまで経ってもできない。いまも「次世代革新炉こそ安全」とか言っていますが、そんなもの、今の原発が危ないことの自己暴露です。

しかもその革新炉はメルトダウンした時の対策を組み込みだした。メルトダウンしない炉の開発を諦め、溶けたデブリをつかまえる「コアキャッチャー」とかをつけだしていますが、そのなの本当に役に立つのかどうか分かりません。
ただ膨大な経費がかかることだけは確実。そしてそれだけで原発は他の発電方式にコスト的に適わなくなっています。この点からも原発はオワコンなのです。


守田講演スライドより


原発の現場は矛盾だらけ それを「もりもり原発解説」で明らかにしています

今の強引な動きは、巨大な原発利権団体である原子力マフィアが、もう終わってしまった原発を、無理無理に延命させようと画策しているもの。しかしどうにも展望がないので現場は矛盾だらけ。
結局、ウソを重ねて進められていますが、現場にはウソが通用しないから、「不祥事」が頻発しています。これらをつぶさに見ていると、原発に展望がないことを現場の方たちも熟知していることすらよく見えてくる。

それで「もりもり原発解説」動画を連続的に流していくことを決めました。現場のリアリティをつかむことで、「原発はオワコン」という確信をみんなで深め、そのもとで廃炉促進に向けた力強い流れを作り出せると思うからです。
これはもうまったくもって可能な道です。同時にこれこそが社会を守り、国を保守できる真の道です。あ、ここでは便宜的に「国を守る」という言葉を使っていますが。(本当は国は幻想の共同体でしかありません。このことはまた別に論じます)

以上、みなさん。ぜひもりもり原発解説を広げて下さい。そのことで脱原発運動をさらに力強くしていきましょう!以下をご覧下さい。バナークリックで動画に飛べます。

福島原発燃料デブリ試験的取り出し延期問題の本質とは何か

もりもり原発解説 敦賀原発再稼働不合格を深掘りするーその1 敦賀原発再稼働不合格は当たり前すぎるけれど遅すぎ 規制委のあり方はあまりに不十分

#敦賀原発 #再稼働不合格 #免震重要棟 #柏崎刈羽原発 #溶接手抜きが匿名告発で明らかに #原発はオワコン #核燃料サイクルとん挫 #もんじゅ廃炉 #再処理は行き詰まり #原発核燃からの撤退を

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明日に向けて(2461)三田茂医師講演動画と全文文字起こしのご活用を

2024年09月14日 21時00分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20240914 21:00)

三田医師講演録全文起こしを完成させました

5月12日に行った三田茂医師の講演、録画を配信し、折に触れて宣伝してきました。
おかげさまで動画はいま、約1150回、再生されています。これまでも繰り返し紹介していますが、ぜひ何度でもご覧になってしっかりと内容を掴んでいただきたいです。
以下のバナーをクリックすると動画に飛べますので、すでにご覧になった方もぜひご覧下さい。

三田茂医師講演 「原爆ぶらぶら病」と『能力減退症』=被爆者と『新ヒバクシャ』その類似性、共通性ー被爆・被曝の新しい理解・病悩の解決の可能性

さて、この間、この内容をよりしっかりつかんで頂くために、全文文字起こしを行い、「明日に向けて」で連載しました。
全7回で完結しています。今回はあらためてこの文字起こし記事のアドレスを載せます。動画と合わせてご覧になって内容のつかみ取りを進めて下さい。以下、記事のアドレスを列挙します。

明日に向けて(2424)三田茂医師講演・「原爆ぶらぶら病」と『能力減退症』=被爆者と『新ヒバクシャ』その類似性、共通性ー被爆・被曝の新しい理解・病悩の解決の可能性 全文文字起こし1
https://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/75a758f68b4f68b4d778459af5daf4d0

明日に向けて(2425)国の調査は結論ありき!  ―三田茂医師講演・「原爆ぶらぶら病」と『能力減退症』=被爆者と『新ヒバクシャ』その類似性 全文文字起こしその2
https://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/df251260b486a6b5ac08718a22790bd9

明日に向けて(2426)被爆二世・三世健康調査アンケート結果報告書を読み解く ―三田茂医師講演・「原爆ぶらぶら病」と『能力減退症』=被爆者と『新ヒバクシャ』その類似性 全文文字起こしその3
https://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/08dda4dd8cc4e16df6e28baaec2d930e

明日に向けて(2429)冷え性、風邪やケガになりやすく治りにくい(被爆二世の症例から) ―三田茂医師講演・「原爆ぶらぶら病」と『能力減退症』=被爆者と『新ヒバクシャ』その類似性 全文文字起こしその4
https://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/fcce34244c68b852c8a90f7ab4657e31

明日に向けて(2434)臓器トラブル、ガン、止まってしまう、病悩(被爆二世の症例から) ―三田茂医師講演・「原爆ぶらぶら病」と『能力減退症』=被爆者と『新ヒバクシャ』その類似性 全文文字起こしその5
https://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/8cb76987d2c3ffa1fe7bccf50fc09938

明日に向けて(2449)ウクライナ政府報告書・慢性原子爆弾症後障碍・間脳症候群・能力減退症・ホメオスタシスなどについて ―三田茂医師講演・「原爆ぶらぶら病」と『能力減退症』=被爆者と『新ヒバクシャ』その類似性 全文文字起こしその6
https://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/1b34f4a51701800ac316772dc8362081

明日に向けて(2450)高感度体質者、能力減退症、全国の被曝に着目を ―三田茂医師講演・「原爆ぶらぶら病」と『能力減退症』=被爆者と『新ヒバクシャ』その類似性 全文文字起こしその7
https://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/5515cc8467ba54273409048a04f793ad

なお三田さんの論文を以下に掲載しています。「能力減退症」について端的にまとめられています。振り返りに活用されて下さい。
『新ヒバクシャ』に『能力減退症』が始まっている 三田茂
https://toshikyoto.com/press/8747.html


『被爆二世・三世健康調査アンケート結果報告書』にもご注目を

この三田さんの講演、僕が世話人の一人を務めている京都「被爆二世・三世の会」が行った『被爆二世・三世健康調査アンケート結果報告書』を元に行っています。
とくに三田さんは、この記事の3番目から5番目のところで、この報告書を手に取り、丁寧に読み解いてくれています。調査を進めてきた私たちにとって圧巻と言えるものでした。
それだけにぜひこの報告書と一緒にご覧になって頂きたいです。無料でダウンロードできますが、有料の冊子版も手に入れられます。

『被爆二世・三世健康調査アンケート結果報告書』
ダウンロード申し込みフォーム
https://forms.gle/UdeTXoGjschrT7cN9

冊子版申し込みフォーム
https://forms.gle/24hHZXjvKUbhfTzf9


11月16日(土)に三田茂さんが大阪でお話されます。僕も報告などで登壇します!

さてその三田さんが、11月16日(土)に開かれる「原発・核燃からの撤退を!南海トラフ巨大地震が来る前に 2024関西集会」のメインスピーカーとしてお話されることになりました。
大阪のドーンセンター(京阪電車天満橋駅下車)にてです。主催は僕も参加している脱原発政策実現全国ネットワーク関西・福井ブロックです。

当日は午前中10時半からプレ企画があり、午後1時50分からメイン企画。
そのプレ企画「子供たちにヒバクのない未来を」から三田さんが登壇されます。
午後1時50分開演のメイン集会でも、ジャーナリストの青木美希さんと共に三田さんがメインスピーチ。

三田さん、5月12日には私たちの報告書を片手に、被爆二世・三世に起きている症状に対する解説を丁寧に行って下さいましたが、今度は福島の被爆者=新ヒバクシャに起きている症状を、同じような感じで解説して下さるそうです。
必見必聴です!!

なお僕も社民党議員の大椿ゆう子さんとともに、六ケ所再処理工場施設報告で登壇します。
みなさま。ぜひご参加下さい。




なおこの集会のことはまた追ってお知らせします。

以下からチラシが入手できます。
https://toshikyoto.com/press/9070.html

被爆・被曝の実情としっかり向かい合いながら、核なき未来を手繰り寄せていきましょう。

#三田茂 #被爆二世三世健康調査アンケート結果報告書 #能力減退症 #新ヒバクシャ #原爆ぶらぶら病 #原発核燃からの撤退を #青木美希 #六ヶ所再処理工場 #大椿ゆう子 #脱原発政策実現全国ネットワーク関西福井ブロック

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明日に向けて(2460)取り出し不可能な燃料デブリをわずか数グラム取り出すために被曝労働を重ね湯水のように資金を使うのは間違っている

2024年09月10日 23時00分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20240910 23:00)

核燃料デブリ取り出し問題の本質について動画で解説しました!

本日から始まった福島原発2号機の燃料デブリの取り出し作業について、8月27日に詳しく分かりやすい解説動画を配信しました。ぜひご覧下さい。以下のバナーをクリックして下さい。
福島原発燃料デブリ試験的取り出し延期問題の本質とは何か

この時に配信したのは、この作業がもともと8月22日に始められようとしたものの、作業手順を間違えて中止となったからです。
さらにもともこの作業は、2021年に始める予定だったものが3年も延びていたもの。

この時、解説動画の中で述べたのは、燃料デブリの取り出しなど、現時点では不可能だということ。
何よりも放射線値が高すぎるのです。まずは石棺化して放射性物質の拡散を防ぎ、被曝労働が十分に軽減されるまで待たないといけない。少なくとも100年以上は待つしかありません。

いま880トンのうちの数グラムを取り出して解析したって、いろいろなものが溶け合わさっているものの880トンのうちの数グラムなのだから、実態に迫ることなどまったく不可能です。
しかもそんなものを強引に取り出そうとしても被曝労働を増やすだけです。
さらに許しがたいことにそれでもこの作業で業者はたっぷり儲かります。その業者の多くが原発を作った業者。ひどい話です。

これらについて9分で語りました。取り出しが開始されても充分な検討・批判ができていると思うので、ご覧になり、共感していただけたら拡散して頂きたいです。


わずか数グラムでも放射線値がものすごく高い

さて本日、開始された作業の様子を、HNKが報じた記事をご紹介しておきます。以下をクリックして下さい。
東電 福島第一原発 核燃料デブリ取り出しに“着手”と発表 NHK2024年9月10日17時16分

記事はやがてリンクが切れてしまいますが、公益性が高い内容なので、PDF版で保存しておきました。
記事を御覧になれない場合は以下をご覧下さい。
https://toshikyoto.com/wp-content/uploads/85c8b7f7f805b76a9d849b76d01743d4.pdf

この記事の中で特筆すべき点は、なぜ取りだしが数グラムなのかが書かれている点です。引用します。
「作業員の被ばく線量を抑えるため取り出すデブリは3グラム以下にとどめ、この金属製の箱の中で放射線量を測って、表面から20センチメートルで1時間あたり24ミリシーベルトを超えた場合には、格納容器の中に戻す計画です。」

要するにわずか数グラムだって放射線値がものすごく高いのです。場合によっては取り出しを止めて、格納容器に戻すことも検討されているわけです。
実はここには、それ以上の取り出しが困難なこともきわめて良く表れている。かりに1トン取れたとしてどこでどうやって管理するのか。またその取り出して、どれだけの労働者が被曝させられてしまうのか。
無理なのです!やってはいけない。それがここからもはっきりと分かります。

この点を広げましょう。
被曝労働反対!原発業者にこれ以上不当に儲けさせるのをやめよう!廃炉には100年以上かかると真実を明らかにしよう!との声を高めましょう。

#もりもり原発解説 #燃料デブリ取り出しは不可能 #廃炉には100年以上かかる #石棺 #東電 #福島第一原発 #核燃料デブリ #燃料デブリ #デブリ取り出し #NHK

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明日に向けて(2459)もりもり原発解説 「敦賀原発再稼働不合格を深掘りするーその1 敦賀原発再稼働不合格は当たり前すぎるけれど遅すぎ 規制委のあり方はあまりに不十分」をご覧下さい

2024年09月09日 11時00分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20240909 11:00)

敦賀原発再稼働問題の動画解説を作りました

以下のバナーをクリックして下さい
もりもり原発解説 敦賀原発再稼働不合格を深掘りするーその1 敦賀原発再稼働不合格は当たり前すぎるけれど遅すぎ 規制委のあり方はあまりに不十分

8月28日、原子力規制委員会は敦賀原発2号機の再稼働申請に対して不合格の決定を下したことを深掘りしました。
ポイントは敦賀原発は運転を認めなくて当然なのだけれど、原子炉直下に活断層が認められたら止めるというもので、敷地内に活断層がありながら運転を許してきたことは踏襲しているのです。規制当局は大甘すぎてとても信用できません。
それでも不合格が出た背景にあるのは、日本原電が規制委をなめきっていて、相当にひどい申請書を出したからです。これまで容認したら存在意義の自己否定になりかねないので不合格が出されたのでが、ここには規制委も日本原電も安全性をないがしろにしていることが現れています。ぜひこの点のリアルを動画からつかんでください。


発進媒体を増やしています。協力して下さい

この動画をブログ・ホームページ・noteの他、以下の媒体からも発信しています。共感して頂けたらぜひ拡散にご協力下さい。

Facebook
https://www.facebook.com/share/PqNKZv4oKnSmA4wa/

X(Twitter)
https://x.com/toshikyoto/status/1832934630867206433

TikTok
https://www.tiktok.com/@toshiyamorita2024/video/7412423698147265799?is_from_webapp=1&sender_device=pc&web_id=7384327903394694672


TikTokの画面より


福島原発からの燃料デブリ取り出しのまやかしも論じました

燃料デブリ問題を扱いました。ご覧下さい。以下のバナーをクリックりして下さい。
福島原発燃料デブリ試験的取り出し延期問題の本質とは何か


『虎に翼』から「原発は憲法違反」』断じました

『虎に翼』の日本の敗戦直後、寅子が夫優三の死に号泣する中で憲法14条と出会うシーンから、憲法と原発の関係を論じました。バナーをクリックして下さい。
『虎に翼』から考える 原発は憲法違反だ


#敦賀原発 #再稼働不合格 #活断層 #浦底断層 #規制委は甘すぎる #日本原電は規制委をなめていた #原発再稼働反対 #燃料デブリ取り出しはまやかし #虎に翼から原発を考えり #原発裁判

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明日に向けて(2458)活断層が確認されてないところでも大地震は起きている どこで起きるか把握できないのだから原発は運転してはダメ

2024年09月07日 11時30分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20240907 11:30)

規制委は敷地内に活断層があっても運転を許可してきたことをあらためていない

敦賀原発再稼働不合格について掘り下げる記事の3回目です。

前回までの記事で、再稼働不合格の判断が出されたこと自体は妥当であることを確認してきました。しかしその内容は「原子炉の真下に活断層があったから運転を認めない」というもので、活断層が真下に確認されなければ運転を容認するものです。
あまりにひどい内容です。活断層が動けば周辺に大きな被害が出ることは、もう何度も経験済み。しかし国はこの屁理屈で、敷地内に浦底活断層が通っている敦賀原発の稼働を容認してきました。今回もその点はあらためていないからダメなのです。

電力各社はこの国の甘すぎる「規制」のもとで活動してきました。つまり国も電力各社も、大地震に襲われる可能性に目を伏せてきたのです。原発が設計上、大地震にとても耐えられないことを熟知しながらです。
実は電力各社が、規制委を軽視し「なめた」対応を繰り返していることにも、新規制基準そのものに意味を感じてないことが見え隠れしています。そんなことでは大地震による被害を防げないことが分かっているので、地震対策の出費を最小にしたいのです。

その点を踏まえて今回はさらにもう一歩掘り下げたいです。そもそも周辺に活断層が確認できない地帯では、大地震は起きないのかという点で、答えはもちろんノーです。
そもそも活断層は、これまで地震があったことが確認できたところでしかありません。全ての地震が起きうる地点が把握されているわけではない。実際に活断層がないとされていたところでも、大地震は起きています。大地震はどこでも起きうるのです。


敦賀原発サイトには浦底活断層が走っている(朝日新聞20230419より)


活断層が認められていなかった地点でも大地震が

まず紹介したいのはNHKの「災害列島 命を守る情報サイト」の「活断層による内陸直下地震に警戒を」という記事です。能登半島地震を受け、阪神大震災の日に合わせて投稿されています。(2024年1月17日)
https://www3.nhk.or.jp/news/special/saigai/natural-disaster/natural-disaster_06.html

この5つの章の4番目がこういうタイトルになっている。「未知・未調査”の活断層で地震発生のケースも」。そこの文章を引用しますが、これは地震のこと論じている人々の中で、常識とされている内容です。
「一方、2004年の「新潟県中越地震」や2008年の「岩手・宮城内陸地震」など、これまで知られていなかった活断層などがずれ動いて地震が起きるケースも相次いでいます。
2024年1月の「能登半島地震」は主要活断層帯として調査されていない石川県の能登半島付近にある活断層で発生したとみられます。日本海側ではこのほかにも海底の活断層が多く確認されています。どこで地震が発生してもおかしくない状況なのです。」

主要活断層帯とは、政府が今把握されている活断層の中でも特に動きやすそうだと調査対象にしている断層のことですが、能登半島はそれから外れていた。それどころか「新潟県中越地震」や「岩手・宮城内陸地震」などは活断層そのものが把握されてなかった。
新潟県中越地震は2004年10月23日におきました。M6.8とされる地震ですが、震源地では震度7が観測されました。1995年の阪神大震災以来の震度7の計測でした。この地震は発生から2時間の間に震度6強2回、6弱1回、震度5強4回、5弱4回と「余震」も激発しました。
岩手・宮城内陸地震は2008年6月14日におきました。M7.2とされる地震で最大震度は6強でしたが、一関西観測地点で4022ガルという世界最大の加速度を記録し、ギネスに登録されています。こんな地震を起こす活断層が把握されてなかったのです。


新潟県中越地震(2004)の揺れ 気象庁HPより


岩手・宮城内陸地震(2008)の揺れ 気象庁HPより


敦賀再稼働不合格で騙されてはダメ 原発即時停止の声を強めよう

これはとても重要です。阪神大震災以来の震度7の大地震も、4022ガルという世界最大の加速度を記録した大地震も、知られてなかった活断層によって起きた。しかもこうしたケースが「相次いでいます」と報告されています。
そうであるならば規制のあり方は、地震との関係に限って言えば、原発の近くに活断層がないことが確認できた場合にのみ、許可するとされるべきです。しかし現代科学は確実に活断層を見つける技術など持っていません。

それならどうすべきか。答えは明白です。原発をとめるべきなのです。当たり前です。だってどこで大地震が起きるか把握できていないのですから。いつ原発が大地震に襲われても不思議はないのですから。
しかも能登半島地震は、地震の脅威が揺れにあるだけでなく、土地の大きな隆起やズレなどにもあることを私たちに告げました。そして原発は、多少の耐震はしているけれども、地盤の隆起やズレなどへの備えなどほとんど持っていない。

より正確に言うと、あるところで「30㎝までの隆起なら耐えられる」との報告が出たそうです。元東芝の後藤政志さんに教えて頂きましたが、これに「では50㎝だったらどうなりますか?」と聞いたら「実験をしてないから分からない」という答えだったとか。
能登半島地震では海岸近くが4mも隆起しました。そんなことに原発が耐えられるわけもない。だから原発はやめなくちゃいけない。なぜって事故が起きたら膨大な人が亡くなるほか、被災者の数は想像を絶するし、その上、ものすごく長い間、何百キロ圏が住めなくなるからです。


濃尾地震(1891)では上下方向で6mものズレが生じた 政府・地震調査研究推進本部のサイトより

敦賀原発不合格について掘り下げて出てくるのはこのことです。不合格を出したことなどでだまされてはダメ。原発即時停止、廃炉推進の声を高めましょう!

連載終わり

#敦賀原発 #再稼働不合格 #日本原電 #2号機 #浦底断層 #活断層 #規制委 #原子力規制委員会 #活断層が確認されてなかったところでも大地震 #大地震はどこで発生してもおかしくない

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明日に向けて(2457)電力各社は規制委員会をなめきり安全性をないがしろにしている こんな会社に原発の稼働を続けさせてはダメ

2024年09月04日 16時00分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20240904 16:00)

敦賀原発再稼働不合格決定はかなり不十分、安全性がないがしろにされていることに着目を

敦賀原発再稼働不合格について、背景を掘り下げる記事の続きです。

前回は日本原電が規制委をなめきっていて、あまりに酷い対応を繰り返す中で、規制委が原発再稼働不合格を出さざるを得なかった点について書きました。
しかしもともとあの敷地の下には浦底断層という活断層が走っているのに、それを見逃して稼働させ続けてきたことは捉え返されていません。
むしろ「原子炉の真下に活断層があったら止める」ことを明確化することで、実は阪神大震災の時に政府が指針とした内容よりも切り縮められた規制内容を肯定したものでもあるのです。

このように規制委は今でも原発再稼働に対して大甘。このため日本原電だけではなく、電力各社も規制委を非常に軽んじ、なめています。
大事な点は、規制当局のこの余りの軽視が意味しているのは、電力会社があまりに安全性をないがしろにしていることだということです。
今回、さらにこの点を深掘りしていきます。


不合格判断について報じるNHK 「活断層の真上だからダメ」というけれど・・・


免震重要棟建設をほごしたまま稼働を継続している

電力会社に規制委のあまりの軽視は、電力会社各社も繰り返していますが、地震との関係で重要なのは、九州電力や関西電力が「免震重要棟」建設を約束したのちに反故にしたことです。
先にこれを行ったのは九州電力。2015年8月に川内原発1号機を再稼働させましたが、申請の際に2015年度に免震重要棟を設置すると明記していました。ところが再稼働許可後に撤回。この余りに酷いことに規制委は「不快感」の表明しかしていません。


免震重要との反故について報じる東京新聞 20160127

約束ほご 九電に不信 規制委「免震棟撤回、根拠を」 川内原発・玄海原発
https://www.tokyo-np.co.jp/article/236564

免震重要棟とは何か。地震への対応には「耐震」と「免震」があります。(正確にはさらに制震が)。耐震とは揺れを耐えることですが、建物が壊れなくても内部は揺れていてとても仕事などできない。これに対し、免震とは揺れを吸収し、内部での仕事を可能にすることです
福島原発事故の時、この免震棟の中で事故対応する故吉田所長らの姿がテレビに映りましたが、あの免震棟は半年前に完成したものでした。2007年中越沖地震で柏崎刈羽原発が激しく被災したことに対し、当時の泉田新潟県知事が設置を強く求めて建てられたのです。


免震・制震・耐震とはこんなこと 安全・安心の免震技術 | スターツCAM株式会社 (starts-cam.co.jp)

この経験から規制委は免震重要棟建設を電力各社に求めたものの、巨額のコストがかかるので、九電は「騙し打ち」で設置の約束を反故にしてしまいました。にもかかわらず規制委は再稼働許可を取り消しませんでした。
実はコスト面での配慮から、免震重要棟の設置を「中期目標」にし、すぐに建設しなくてもいいようにしてもいたのです。九電はこれをみて建設を撤回し、これに関西電力が追従。両電力会社はいざという時の備えを著しく欠きながら稼働を強行しています。


柏崎刈羽原発で不祥事連発で発した運転禁止命令を2023年末に解除

一方、東電が「不祥事」を連発させました。2020年9月に柏崎刈羽原発で、中央制御室に社員が他人のIDで不正入室したことが発覚。その後、調査してみたら、複数の侵入検知器が長期間故障しており、社員がそれを放置していたことなどが明らかになりました。
テロ対策なんてまともになされてなかったのです。このとき更田規制委員長 (当時)は「(東電には)知識がないのか、なめているのか」と述べました。この記事で「なめられている」ことを繰り返し強調するのも、このことによっています。


柏崎刈羽原発での「不備」はこんなに連続して発覚した 東京新聞20230316

「知識がないのか、なめているのか」と規制委員長 東電柏崎刈羽原発でずさんテロ対策次々と発覚 早期再稼働は不可能に
https://www.tokyo-np.co.jp/article/91898


規制委更田委員長(当時)が思わず「なめていたのか」と発言 ANN NEWS 20210316

この時、規制委はさすがに東電柏崎刈羽原発の運転を禁止する命令を下さざるをえませんでした。2021年4月のことです。ところが東電はさらに唖然とするようなトラブルを重ねました。
一つは7号機で安全対策のために行ったとされた「火災防護工事」76カ所が未了だったこと。さらに6,7号機の溶接の多くの部分で手抜きが行われていることが匿名告発されました。なんと7号機で1600カ所のやり直しが必要でした。

これらは2021年6月、7月に相次いで明らかになりましたが、これほど酷い事態が続発したにも関わらず、規制委は2023年12月27日に、東電の「自律的な改善が見込める」として運転禁止命令を解除してしまいました。
要するにどんなに失態を重ねても、ほとぼりが冷めれば再稼働を認めてしまうのが規制委なのです。だからなめられ続けるのですが、結局それで安全性がないがしろにされています。こんな規制委と電力会社のもと、原発の稼働を続けさせていいわけがありません。


規制は設置許可を取り消すべき しかし運転禁止命令を解除してしまった NHKの記事より 20231227

続く

#敦賀原発 #再稼働不合格 #日本原電 #免震重要棟 #九州電力 #活断層 #中央制御室に他人のIDで不正入室 #原子力規制委員会 #原発再稼働反対 #溶接手抜きで1600カ所やり直し

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明日に向けて(2456)敦賀原発再稼働不合格は当たり前すぎるけれど遅すぎ 規制委のあり方はあまりに不十分

2024年09月03日 23時30分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20240903 23:30)

私たちはまたも原発を廃炉に追い詰めつつある!

8月28日、原子力規制員会は「原子炉建屋の真下の断層が将来動く可能性が否定できない」ことを理由に、再稼働の前提となる審査に不合格の判断を示しました。
再稼働が認められなかったこと自体は良いこと。この決定を導き出したのは、粘り強く原発の危険性を訴え、再稼働に反対してきた私たち民衆の力です。またも私たちは原発を廃炉に追い詰めつつあります。

でもこれで原子力規制委員会が「規制当局として機能している」と思ったら大間違い。
ここで油断してはなりません。今回はこの点を深掘りします。


不合格判断を報じるNHKの記事より 20240828


再稼働を認めないのは当たり前だけど判断があまりに遅すぎ

今回の判断、原発の真下に活断層があったと認識されたのですから、動かしてはならないのは当たり前すぎます。ただし実はこれ、あまりにも遅すぎる判断です。
そもそも日本政府が「活断層の上の原発を認めない」と言い出したのは1995年の阪神大震災の後。当時の通産省資源エネルギー庁のパンフに「建設用地を決める際には、徹底した地質調査を行い、地震の原因となる活断層を避けています」と書かれました。

ところが敦賀原発の敷地の下には浦底断層が走っていて、2号機着工2年前の1980年に、学術界が「活断層の可能性」を指摘。さらに政府の地震調査研究推進本部も、2004年に浦底断層を活断層に登録しました。
この断層、2号機の建屋の250m横を走っています。ところが日本原電は、2008年までこれを活断層と認めなかったばかりか、認めた後も原発の稼働を強行してきました。ところが政府はまったくこれを規制しませんでした。

これは明らかに政府方針と矛盾しています。すると当時の規制当局の原子力保安院幹部は、国会で、活断層の上に作らないとは「直上には重要な施設の建設を避けるという意味」だと言いつくろいました。稼働を強行する日本原電を擁護したのです。
もちろんこれはとんでもない過ちです。敷地の地下ないし近くに活断層が通っていて、大きな地震が起これば、原子炉にだって多大な影響が及ぶのは当たり前。その点で敦賀原発はもっと早く停めるべきだったのです。


浦底断層をはじめ断層だらけの敦賀原発サイト(朝日新聞20230419より)

リファレンスとして朝日新聞の記事(2023年4月19日)をご紹介しておきます。
震災前から繰り返す原電への「ダメ出し」 なぜ活断層の真横に原発が
https://digital.asahi.com/articles/ASR4L6QL2R4GPLZU003.html


日本原電があまりに規制委をなめすぎたため再稼働を認めるわけにいかなかっただけ

ではなぜ今回、この遅すぎた判断が出されたのでしょうか。
背景にあるのは、原発敷地内に活断層が走っていようが原発の稼働を認めてきた規制当局を、日本原電が「なめすぎた」ため、規制委がこれ以上、同社の横暴を見過ごせなくなったことです。

というのは日本原電は浦底断層を活断層と認めながら、原子炉直下ではないからと運転を強行してきましたが、福島原発事故後の2012年9月に発足した原子力規制委員会が、同年に浦底断層ではなく2号機直下の断層も活断層の可能性があると指摘しました。
しかし日本原電はこれを無視。2015年に再稼働に向けた審査を規制委に申請しました。

ところが提出された審査資料が誤記だらけの酷いものでした。日本原電は2019年8月に誤記が931カ所あったと報告しましたが、10月には1139カ所と訂正。(最終的に1300カ所超に)
それだけでも酷いのに、2020年2月のより深刻なことが発覚しました。日本原電が提出した審査資料の中の、敷地内の地質データ、活断層か否かの判断にも関わるものを、勝手に書き換えたり削除して、再提出していたのです。

あまりのことに規制委は審査を中断しましたが、ここには日本原電が、再稼働の許可など安易に得られると考えていたことが透けて見えます。同時にそこには日本の規制当局が、あまりに不十分で、なめられて当然であることも浮かび上がっています。
今回、日本原電のデータ書き換えまでにまでおよんだこの審査を容認したら、規制委の存在自身が揺らいでしまう。だから規制委は再稼働を認めるわけにいかなかったことを見てとっておくことが大事です。

しかしこの決定、敷地の下に活断層の浦底断層がありながら原発を止めなかったことは振り返っていません。今回の決定では原子炉の真下に活断層が認められなければ動かしていいことになる。真横に活断層があってもです。そんなのおかし過ぎる。
かつて保安院が日本原電を救うために放った言いつくろいは生きているのです。規制委の規制はあまりに不十分。そもそも老朽原発などみんな再稼働を容認しています。やはり大事なのは私たち民衆の力、再稼働反対行動です。頑張りましょう。


敦賀原発2号機の審査をめぐる経緯(東京新聞20230405より)

続く

#敦賀原発 #再稼働不合格 #日本原電 #2号機 #浦底断層 #活断層 #規制委 #原子力規制委員会 #原発再稼働反対 #地震調査研究推進本部

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明日に向けて(2455)もりもり原発解説・福島原発燃料デブリ試験的取り出し延期問題の本質とは何か ご覧下さい

2024年08月28日 21時30分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20240828 21:30)

もりもり解説でデブリ問題を扱いました

守田敏也の原発解説動画を配信しました。
今回は8月22日の福島原発2号機からの燃料デブリ試験的取り出し延期問題の本質について語りました。
以下のバナーをクリックして下さい。

福島原発燃料デブリ試験的取り出し延期問題の本質とは何か

なおこの記事はブログ「明日に向けて」に連動しています。以下の記事もご覧下さい。

明日に向けて(2452)福島原発燃料デブリ取り出し作業延期問題の本質はそもそも取り出しなど不可能なこと見て見ぬふりをしていること!
https://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/e9cd0d32ca9300202847dc147489dbc0
明日に向けて(2453)福島原発燃料デブリの取り出しは不可能! 石棺にして100年以上待ち 放射線量が十分に減ってから対応するしかない ウソはダメ!
https://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/8b7ff024b811c345dc900ff51451386a


8月15日にも太平洋戦争を捉え返す解説動画を流しました!ご覧下さい

8月15日にも戦争について考え直すため、2020年12月8日、太平洋戦争開戦の日に配信した記事と動画を紹介しました。以下のバナーをクリックして下さい。

8月15日に戦争について考え直そう

NHKスペシャル日本人はなぜ戦争へと向かったのか 第4回「開戦・リーダーたちの迷走」(2011年3月放映)を参考にしました。
https://www2.nhk.or.jp/archives/movies/?id=D0001200050_00000

記事はこれです。

明日に向けて(1947)日本は必ず負ける戦争にのめり込んだ。誰もこの国を守ろうとはしなかった。-太平洋戦争開戦の日に思う

https://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/c12b247c520b6345f4c6939980070a86


もりもり解説を視聴し支えて下さい

今後、このもりもり解説―動画解説をどんどん出そうと思っています。
さまざまに起こる事象に対し、「明日に向けて」の記事でおいかけるだけでは限界が大きいからです。
ぜひ視聴して共感できたら拡散して下さい。
またカンパなどでもお支え下さい。


もりもり解説の一シーン

振込先 ゆうちょ銀行 なまえ モリタトシヤ 記号14490 番号22666151
他の金融機関からのお振り込みの場合は 
モリタトシヤ 店名 四四八(ヨンヨンハチ)店番 448 預金種目 普通預金 口座番号 2266615
Paypalからもカンパができます。自由に金額設定できます。
https://www.paypal.me/toshikyoto/1000

#もりもり原発解説 #福島原発燃料デブリ取り出し #福島原発事故 #福島原発2号機 #デブリ #廃炉 #高レベル放射性廃棄物 #太平洋戦争 #日本人はなぜ戦争に向かったのか #NHKスペシャル

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