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明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(2492)「学ぼう国際人権」「人権と思いやりは別物」-藤田早苗さん講演会にご参加を!(1月12日日曜日京都市、13日祝月神戸市垂水区にて)

2025年01月11日 18時00分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20250111 18:00)

藤田早苗さんを明日12日京都にお招きします 明後日13日神戸市でもあります! 

すでにお知らせしましたが、藤田早苗さん講演会を1月12日に開催します。前日になったのでもう一度、ご案内します。
「学ぼう国際人権 私たちの力を高めるために 災害が起きたら?環境が壊されたら?差別されたら?」のタイトル

14時30分開催。17時まで(チラシには16時半までとなっていますが少し伸ばします) 
京都弁護士会地階大ホールにて 京都地方裁判所そばにあります。
申込要 https://bit.ly/3zYIt6B 但し当日飛び入り参加もOKです。
参加費 500円

主催は「国内避難民の人権に関する国連特別報告者による訪日調査を活用する会」ちなみに僕はその副代表を務めています。当日も司会を担います。
以下からチラシとイベントページがご覧になれます。
https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/c1/f1a60f85a7e4990757a95f2162c5b202.jpg
https://fb.me/e/4MCoi83kA

翌日13日には神戸市垂水区でも藤田さん講演企画が入っています。
「藤田早苗さん講演会 人権と思いやりは別物 人権は自分のこと」のタイトル

13時30分開催16時45分まで
神戸市の垂水文化センター多目的ホールにて
垂水区役所のある建物の3F

主催は「たるみから人権を学び発信するネットワーク」 初企画だそうです。
以下からチラシがご覧になれます。
https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/23/f2b5631233fa32155b2607d6627bd80c.jpg


『武器としての国際人権』をお読み下さい

藤田早苗さんは2022年12月に著書『武器としての国際人権』を上梓されました。
会場にお越し頂き、講演を聴いた上でぜひこの書を購入し、学習を深めて欲しいと思います。とても豊富です。
今回の講演会開催に向けて、僕も再読していますが、とてもインパクトがあり、分かりやすい。

冒頭にたるみの企画のタイトルになっている言葉が出てくる。「第一部国際人権とは何か」の第一章です。「人権とは?―「思いやり」と「人権」は別物だ」
まずここからとても重要。日本ではしばしば人権のことが「思いやり」のことと誤解されているからです。
どういう方が誤解しているのかというと、例えば学校教員や社会教育の担当者がそうだという。大阪市立大学(大阪公立大学所属)の阿久澤麻理子教授が1999年から2000年にかけてこれらの方1736人をアンケートしたところ、その多くが人権を思いやりなどと同一視していたそうなのです。

そうではない!人権について国連の人権高等弁務官事務所は次のように説明しているそうです。
「生まれてきた人間すべてに対して、その人が能力を発揮できるように、政府はそれを助ける義務がある。その助けを要求する権利が人権。人権は誰にもある」。
つまり人権の実現には、政府が義務を遂行する必要があるわけです。

ところが「政府に義務があること」が日本では知られていないことを藤田さんは痛感してきたと言います。それはそうした教育がきちんとなされてない結果であるわけですが、その要因を藤田さんはこう分析しています。
①政府も自ら人権実現の義務があることを知らない、または知っていても自分の責務に触れたくないから。②人々が自分の権利について主張するようになると政府に都合が悪いから。➂ ①と②の両者。
全くその通り!!そして「政府の義務」を具体的に規定しているのが各種の国際人権条約なのです。

さてここまで藤田さんの書の冒頭のわずか10ページの記述内容をご紹介しましたが、これだけでも目から鱗が落ちる思いをされる方がおられるのではないでしょうか。
そうです。私たちはきちんと「人権とは何か」ということを教えられてきていないのです。学べていないのです。でも反対に言えばここを学べば強くなれる。政府が都合が悪くなる。だから賢く強くなってしまいましょう!
藤田さんはこの点を日本社会の中に広めるために、この書を上梓し、講演で駆け巡られています。だからぜひ学びに来て下さい。あなたのため。あなたの愛する人のため。いや愛してない人のためにも。みんなでみんなの人権を守らなくっちゃ。

 



藤田さん、各地を駆けまわられています!ぜひお近くの会場へ

藤田さん、今年も精力的にあちこち駆け回られています。1月2月も本日11日の大阪市講演を含めて10カ所も周られます。
この講演で藤田さん、カンパも訴えて活動資金も集められています。なので学びにいって同時にカンパでこの活動を支えて下さい。
支えて一緒に国際人権を広める活動の一端を担いましょう!!

藤田さんの今後の活動についての詳しい情報が以下のサイトに載せられています。

『思いやり』と『人権』はどう違う?藤田早苗さんが2024年11月-2025年2月全国各地を講演
https://note.com/ombuds/n/n01c0c4f5120e

開催日と場所だけ抜き書きしておきます。主に西日本にてですが、最終日の2月21日に東京でもお話されます。

1月11日(土)  大阪市
1月12日(日)  京都市
1月13日(月祝) 神戸市
1月18日(土)  香川県丸亀市
1月19日(日)  鳥取市
1月25日(土)  愛媛県愛南町
2月1日  (土)  鹿児島市
2月7日  (金)  福岡県弁護士会
2月8日  (土)  福岡県春日市
2月21日(金)  東京都新大久保

それではみなさま。各会場で藤田さんとお会い下さい!

#藤田早苗 #国際人権 #学ぼう国際人権 #国連人権理事会 #国内避難民の人権に関する国連特別報告者による訪日調査を活用する会 #ジュネーブ #セシリアダマリー #国内避難民

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明日に向けて(2491)企画「京都と戦争 旧陸軍第16師団を訪ねる」―守田敏也さんと歩く京都の隠れた歴史散歩➃にご参加を(2月2日午前10時半京都市)

2025年01月08日 23時30分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20250108 23:30)

歴史散歩伏見パート2を行います

すでに3回行って来た「京都の隠れた歴史散歩」の第4回目を行います。


第1回・若王子山の同志社墓地(クリスチャン墓地) 第2回・霊山護国神社 第3回伏見(全国初の市電や発電所跡など)と続けてきた散歩の続きです。
今回も伏見を訪れますが、焦点にあげるのは旧日本陸軍第16師団の名残り。

このため第一軍道、師団街道などが近くにある京阪電車「龍谷大前深草」駅改札前に集います。
2月2日(日)午前10時30分スタートです。
参加費無料ですが、ガイド料として1000円程度のおひねりをお願いしたいです。解散前に集めます。(任意です)

悪天候などでの開催可否のお問い合わせは以下に
竹内 090-1912-8849 (当日8時~9時)

主催は京都文連
お問い合わせ、お申し込みは電話075-231-3730 FAX075-211-7855 当日ギリギリまで受け付けます。
メールの場合は守田morita_sccrc@yahoo.co.jpまで


軍都だった京都を探索する

この企画のサブタイトルは「知ってるようで、実は知らない京都を訪ねよう!」ですが、今回掲げたのは「実はこの町はビックリするほどの軍都だった!」です。
陸軍第16師団本部があったのは、現、聖母女学院。軍事拠点をいまは愛と祈りを教える場に見事に塗り替えておられます。

龍谷大学の敷地もかつては陸軍の土地でした。この一帯がかなり大きな軍用地だったのです。
以下に地図を示します。なお萩原寿樹さんが書き込みをして下さいました。

ちなみに第16師団には歩兵大隊が4つありました。第9連隊(京都)、第20連隊(福知山)、第33連隊(津)、第38連隊(奈良)でした。
このうち第38連隊は、1941年第29師団に編入されて満洲にいた関東軍と合同。その後、グァムに上陸し1944年7月にほぼ全滅しています。この時、生き残って戦争を続け、1972年に発見されたのが横井庄一軍曹でした。
これらの部隊は中国各地に侵略して殺戮を続けました。その後、第38連隊をのぞく3つの部隊と工兵連隊、騎兵連隊など第16師団各隊は、フィリピンでもバターン攻略戦などに加わった後、1944年4月に同じくフィリピンのレイテ・サマール島に投入されました。その時の数は18,608人。秋のレイテ決戦などでそのうち18,028人が戦死。生き残ったのはわずか580人、生存率3%でした。

今回の事前調査の中でその9連隊にまつわるこんな戯れ歌があったことを知りました。
「またも負けたか8連隊、それでは勲章9連隊(くれんたい)」。後者は勲章をくれないよ、もらえないよという意味です。

第8連隊は大阪を中心とした部隊、第9連隊は京都伏見の部隊で、この戯れ歌は戦前からあったそうです。伏見で育ったある方は戦後にもこれを大人たちが口にしているのを聞いたことがあるとか。
では実際にはどうだったのかというと、双方の部隊は共に猛々しい部隊で、中国をはじめ、アジア各地の戦場で暴れまわった部隊でした。それなのになぜこんなフレーズが流行ったのか。そこを掘り下げてみると、かなりいろいろなことが見えてきました。この点、さらに調査を進めて当日にお話します。乞うご期待です。


陸軍墓地から第16師団跡地を周る

この日、まず訪れるのは深草墓苑(京都陸軍墓地)です。(地図の中に赤丸で示したところです)。ここには第9連隊の碑などがありますが、墓苑の奥の奥に日露戦争の戦没者の慰霊碑がある。それが異様な形で建っています。軍隊の階級差がそのまま表されています。
ただしかなり奥なので当日は、第9連隊の碑だけを訪問し、その場で奥にある碑のことを写真で説明します。

その後、下ってきて第16師団司令部の他、騎兵20連隊の碑などを見学します。
龍谷大前深草駅から藤森駅付近への歩きますが、もともと藤森駅は「師団前駅」と呼ばれていました。この付近にはいまも「師団橋」が残っていて、橋げたに陸軍を象徴する五芒星が刻印されていたりします。

実はすでに2度ほど、調査を行っています。1回目は聖母女学院にお願いして、旧第16師団司令部の中を見学させて頂きました。
2回目はこの付近の喫茶店に集まり、2時間半もこの付近一帯のことを学習。 (チューターは萩原寿樹さん)。いわば当日の図上予行演習をし、少しですが当該地域を車で走りもしました。


旧第16師団司令部ー現聖母女学院を訪れて 企画を準備している伏見探検隊の仲間たちと 左端が萩原寿樹さん

その時知ったのは、戦後にこの辺り一帯にたくさんの公共施設が作られたこと。大学など教育機関も多い。顕著なのは聖母女学院で、そこに戦後に伏見の方たちが、旧軍都を愛と民主主義の輝く街へと変えてきたことが分かりました。
だから軍事拠点だったこの場は、戦後民主主義の息吹を感じられる場でもあります。

しかしそれでもこの一帯にはどこか暗い影もあるように思えてなりませんでした。それは18,600人も出撃して580人しか返ってこなかった悲しみがあるからではないか。愛する人のもとに帰れず、あるいは愛する人を奪われた悲しみと怨嗟が残っているからではないか。
だとしたら慰霊をしたいけれど、ただただそれは、この町をより平和で豊かな町にすることによってのみ、なされるように思われます。今回の歴史散歩も、そんな歩みの一つにしたいものです。

みなさま。ぜひご参加下さい。(可能であればLIVE配信も行います)

#京都と戦争 #陸軍第16師団 #歩兵第9連隊 #聖母女学院 #師団街道 #第一軍道 #レイテ決戦 #サマール島 #騎兵20連隊 #京都陸軍墓地

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明日に向けて(2490)被爆二世と新ヒバクシャ(福島原発事故による被災者)に起きている健康問題=病悩の多くが共通している だから同じ対応で症状を軽減できる(講演読み解き会を20日に行います!)

2025年01月06日 20時30分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20250106 20:30)

三田茂医師講演読み解き会1回目、13日から20日に変更しました

前回の記事で三田茂医師講演読み解き会の1回目を1月13日に行うと告知しましたが、会場の都合などで20日に変更しました。
時間は午後6時半から8時半まで。場所は京都市西院のラボール京都6階北会議室とzoomのハイブリッドです。(ここは変更なしです)
2回目は2月17日(月)、3回目は3月10日(月)に同じ時間と場所(zoomも)で開催します。

企画のお申し込みは以下から
https://forms.gle/oq4dv8tVkdUvN4e28

参考資料として、三田講演全文文字起こしファイルを使います。表紙画像をクリックすると申込フォームに飛べます。
三田茂医師講演全文文字起こしファイル

詳しくは以下をクリックしてイベントページをご覧下さい

なお前回の記事でもお知らせしましたが、お時間があれば三田講演をご覧になっておいて下さい。

三田茂医師講演 「原爆ぶらぶら病」と『能力減退症』=被爆者と『新ヒバクシャ』その類似性、共通性ー被爆・被曝の新しい理解・病悩の解決の可能性

 

被爆二世と新ヒバクシャに起きていることが重なっている!

さて今回のタイトルに以上のように書きましたが、それはどんなことなのでしょうか?
ぜひご参照して頂きたいのは京都「二爆二世・三世の会」が作成した『被爆二世・三世健康調査アンケート結果報告書』です。
この報告書で紹介した事例の目次を、ここに列挙しておきます。

1  体が弱く、疲れやすく、さまざまなトラブルに見舞われてきた 
2  疲れて寝ることが多かったこと、休んでいたことが多かった 
3  貧血が多く、倒れることが多かった
4  足の痛みや関節痛に襲われること、骨折などが多かった
5  特に夏や冬、季節の変わり目に弱かった
6  冷え性、暑がり、多汗症だったりした
7  風邪にかかりやすく、治りにくかった
8  副鼻腔炎などにかかり、トラブルや不快感が続いてきた
9  めまいや吐き気、頭痛に襲われることが多かった
10 ケガをしやすく、治りにくかった
11 胃腸が弱く、深刻な下痢になるなど、トラブルが多かった
12 歯のトラブルを抱えてきた
13 目が弱く、極端にまぶしさを感じるなど、トラブルを抱えてきた
14 心臓、腎臓、肝臓などにトラブルを抱えてきた
15 がんや良性腫瘍に見舞われてきた
16 脳梗塞と後遺症、また精神疾患を抱えてきた
17 「止まってしまう」症状について
18 これらの結果、どのような思いをしてきたか
19 そんな中でアンケートをして何がプラスだったか
20 病気・症状・体質の改善や、健康管理のためにしてきたこと

これを三田さんが呼んで驚かれたのです。あまりに新ヒバクシャに起きていることと似ていたからです。
なので私たちの調査は、被爆二世のことだけでなく、新ヒバクシャや他の多くのヒバクシャに共通しておきていることの一つのバロメーターともなっています。
だからこそこれを手に取り、あなたの、あるいはあなたの大事な人の身体に起きていることを判断する目安として欲しいのです。

こうした観点からぜひこの報告書を読んでいただきたいです。以下の表紙画像をクリックして下さい。無料ダウンロード版の申し込みフォームに飛べます。
『被爆二世三世健康調査アンケート結果報告書』申込フォーム

有料の冊子版もあります。申し込みはこちらです。
https://forms.gle/56UWKRZC7PYSckii8


被爆したら終わりではない!前向きに立ち向かい、健康を取り戻し、被爆を越え出ていこう!

これまで何度も私たちが多重の被爆(被曝)を受けていることを指摘してきました。何といっても核実験で繰り返し被爆(被曝)させられているし、それに福島原発事故をはじめとした核施設の事故でも被爆(被曝)させられています・
被爆二世・三世の場合、親や祖父母の広島、長崎の被爆の影響を受けていますが、核実験や核施設の被爆の二世・三世も当然にも生まれています。これらから命を守る必要がある。

その際、とても大事なことは被爆(被曝)したら終わりではないということです。
例えば被爆医師の肥田舜太郎さんは、「被爆者はガンで死ぬな。原爆に負けるな。原爆を落とした連中がびっくりするほど生きのびてやろう」と呼びかけ、長生き運動を提唱し、実践されました。

身体にいいものはなんでも行う。反対に身体に悪いことを戒めることなどが含まれていましたが、それらを実践する中で、肥田さんご自身、なんと100歳まで生き延びられました。
生き延びて、自らの言っていたこと、そのように生きることが可能であることを証明されました。


講演する肥田舜太郎さん 2012年 守田撮影

今はそれに加えて三田茂さんが見つけ出した治療法があり、確実な効果を上げています。治す方法はあるのです。
だからそれをもっと広げたいし、より多くの医師、研究者の方たちにこの方法をより掘り下げ、確かなものに、より効果の高いものに発展させて欲しい。

そしてそのために今回の三田医師講演の読み解き会に参加し、知見を高めて頂きたいのです。
以上からこの企画にぜひともご参加されることを訴えます。

#三田茂 #新ヒバクシャ #能力減退症 #京都被爆二世三世の会 #被曝二世三世健康調査アンケート #文春オンライン #三田茂医師講演読み解き会 #被爆被爆の新しい理解 #病悩の解決の可能性

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明日に向けて(2489)被爆(被曝)の新しい理解・病悩の解決の可能性について三田茂医師講演を読み解いて学ぼう!(1月20日月曜日から ラボール京都とZOOMでハイブリッド開催)

2025年01月05日 09時00分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20250105 09:00)

三田茂医師講演を読み解く会にご参加を

表題の企画を全3回で行います。ぜひご参加下さい。
第1回は1月20日(月)午後6時半から8時半まで。京都西院のラボール京都とZOOMでのハイブリッドで開催。
2回目は2月17日(月)、3回目は3月10日(月)、同じ時間でハイブリッド開催します。
全3回にわたって守田敏也がチューターを務め、活発に討論も行って内容を深めます。

お申し込みは以下から
https://forms.gle/oq4dv8tVkdUvN4e28

学ぶのは被爆(被曝)の新しい理解・病悩の解決の可能性についてです。

三田医師は東京の小平市から岡山市に避難移住された内科医です。
福島原発事故後、小平市を中心に東京でさまざまな体調悪化が起きたことに対し、4000人の血液を測って白血球の中の好中球が軒並み減っていることを把握。
その後、さまざまに明らかになってきた「病悩」に『能力減退症』という名をつけて治療を試みてきました。

その内容を文春が取材し、オンラインで記事にしてくれています。
分かりやすいのでまずはこれをご覧下さい。以下をクリックすると記事に飛べます。
物忘れがひどくて、疲れやすい。最近ふえている「能力減退症」とはどんな病いか 文春オンライン

この記事が出たのは2018年。その後の6年の歳月の中で三田さんは大きく前に進み、この病悩の解決の可能性をしっかりとつかんでこられました。
今回、こうしたことを話して下さった三田さんの講演をみんなで読み解きます。

なお、参加費として任意の投げ銭をお願いしています。
イベントページもご紹介しておきます。
https://fb.me/e/czkaApTZu


昨年5月12日に行った京都「被爆二世・三世の会」年次総会の記念講演が対象です

対象の講演は昨年5月12日のもの。こんなタイトルでした。

「原爆ぶらぶら病」と『能力減退症』=被爆者と『新ヒバクシャ』 その類似性、共通性ー被爆・被曝の新しい理解・病悩の解決の可能性
動画を公開しています。以下のバナーをクリックするとご覧になれます。
三田茂医師講演 「原爆ぶらぶら病」と『能力減退症』=被爆者と『新ヒバクシャ』その類似性、共通性ー被爆・被曝の新しい理解・病悩の解決の可能性

この講演の特徴は、僕も世話人として参加する京都「被爆二世・三世の会」が行なった『被爆二世・三世健康調査アンケート報告書』を三田さんが読み込んだ上でお話されていることです。
このアンケートで、私たちは被爆二世100人以上にアンケートを行い、それぞれの身体に起きてきた「病悩」について、かなり詳しく把握しました。これをこの調査にもアドバイスを頂いた三田さんに送ったら、こんな言葉が返ってきたのでした。
「新ヒバクシャとの類似性、共通性に驚いた」「かなりの高率で治療できる、症状を軽くできるという確信を得た・・」

それならもうその確信を話して頂こうと京都にお呼びすることにし、実現したのがご紹介した講演会でした。
三田さん。このために100人のアンケートへの回答を、それぞれ10回以上、読み込んで下さいました。そしてまるで一人一人を診察するように、丁寧に、アンケートに書かれていることにお答えくださったのです。

そこにはとても深い知見が盛り込まれていましたが、こんな声が私たちの会員の中から起きてきました。
「あまりに豊かな内容なので、充分に理解しきれている自信がない。ぜひ学習会を行ってみんなで深めたい」と。
それで設定したのが今回の読む会です。

大事なのは被爆二世に起こってきたことと、新ヒバクシャに起きていることが強く重なっていること。
だから被爆二世の身体に起きていることの紐解きであるとともに、新ヒバクシャの身体に起きていることの紐解きでもあるということです。
さらにその病悩の解決の可能性を三田さんは力強く語っている。ぜひここを知って頂きたいのでご参加頂きたいです。


講演の全文文字起こしファイルを公開します。また参考になる動画もご紹介します

今回、こうした学習の資料として、三田講演の全文文字起こしファイルをご用意しました!
こちらから入手できます。無料公開していますがこれまた投げ銭をして頂けるとありがたいです。
https://forms.gle/tokcVB9LLPDh2ME69

また守田がノーベル平和賞受賞のことから三田医師の行いまで述べた動画も参考にされて下さい。
すでに何回もご紹介しているものですが、とても分かりやすく話せたと強く自負しているので、ご覧になって頂きたいし、シェア拡散もお願いしたいのです。以下のバナーをクリックすると動画に飛べます。


日本被団協のノーベル平和賞受賞を機に考え行動する 今こそ原発ゼロをめざして

使用したパワポのPDFを無料公開しています。以下からお申し込み下さい。
https://forms.gle/NceaWhU6y8fqJacS8

それではみなさま。ラボール京都にてzoomにて、お会いしましょう!

#三田茂 #新ヒバクシャ #能力減退症 #京都被爆二世三世の会 #被曝二世三世健康調査アンケート #文春オンライン #三田茂医師講演読み解き会 #被爆被爆の新しい理解 #病悩の解決の可能性 #ノーベル平和賞

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明日に向けて(2488)学ぼう国際人権-藤田早苗さん講演会にご参加を!(1月12日日曜日 京都弁護士会地階大ホールにて)

2025年01月04日 23時30分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20250104 23:30)

● 今年も藤田早苗さんを京都にお招きします

藤田早苗さん講演会を1月12日に開催します。
学ぼう国際人権 私たちの力を高めるために 災害が起きたら?環境が壊されたら?差別されたら?のタイトルです。

14時30分開催。事前申し込みが必要ですが、直前まで受け付けています。
申込要 https://bit.ly/3zYIt6B
参加費 500円

主催は「国内避難民の人権に関する国連特別報告者による訪日調査を活用する会」
ちなみに僕はその副代表を務めています。
この企画、あなたの、私たちの、力を高めるための企画です。
ぜひご参加下さい!


チラシに載せた文言をここでもご紹介します。

災害に遭った被災者が支援を求めるのは、「わがまま」なのでしょうか。
環境が壊されたとき、私たちには、どんな権利があるというのでしょうか。
なくならない根深い差別は、どう考えれば良いのでしょうか。
「人権」を「思いやり」と取り違えてしまって、いつの間にか人権後進国となっている日本に気付いておられますか?
人権分野のベストセラー『武器としての国際人権』の著者で、国連による調査のサポートもしてきた英国在住の藤田さんが、動画や英国の例などを用いてわかりやすくお話しします。

イベントページも作成しています。ご覧下さい。
https://fb.me/e/4MCoi83kA


藤田さんは国際人権に関するエキスパート しかも話が面白い!

藤田さんには「国内避難民の人権に関する国連特別報告者」、セシリア・ダマリーさんを日本にお招きする活動の中で、たくさんのお力添えやアドバイスを頂きました。
さらに2023年に国連人権理事会にセシリア・ダマリーさんの報告が提出された際には、ジュネーブでご一緒し、大事な時を共にしました。
その時、かなり長い時間、藤田さんとお話しすることができて、藤田さんがどんな思いでこの活動に関わられているかを知ることができました。とても感銘しました。

藤田さんの中にあるのは、無権利な人々、いや正確に言うと、使える権利があるのにそれを知らず、不利な状況におかれている人々を力づけたい、エンパワーメントしたいという熱い思いです。
実は藤田さん自身が自分の権利に十分に自覚的でなかった時もあったそうです。そのとき「なぜあなたはあなたの権利をもっと使わないのか」と問われたことなどをきっかけに大きく目覚め、国際人権の活用を猛烈に進められるようになったのです。
だからこそその言葉に説得力がある。象牙の塔にこもって読み込んだだけの学問とは違い、もっと具体的な、切実な、鮮やかな説得力がある。

しかもそれらを分かりやすく、かつユーモアを交えて話して下さいます。
だから理解が進むし、何より聞いていて楽しい。楽しく聞きながら、私たちに大きな力があることが腑に落ちてきます。
だからぜひ、直接話を聞いて欲しいのです。1月12日に京都弁護士会にお越し下さい。


藤田さんと訪れた宗教改革記念碑 ジュネーブ大学の中のバスティオン公園にて 守田撮影


左からフランス宗教改革の最初期に活動したカルヴァンの先駆者ギヨーム・ファレル、 宗教改革を力強く推し進めたジャン・カルヴァン、 カルヴァンの死後、後継者を務めたテオドール・ド・ベーズ、 カルヴァンの影響のもとスコットランドの宗教改革を指導し長老派教会を創立したジョン・ノックス 
この巨大レリーフの前にたたずみながら、藤田さんと色々なことを話し合いました 守田撮影


藤田さん、各地を駆けまわられています!ぜひお近くの会場へ

普段はイギリスに住まわれている藤田さんですが、毎年、11月から3月ぐらいまで帰国し、日本の各地を講演でまわられています。
少しでも日本の中に国際人権の観点を広げ、人々を強くするためにです。

同時にそこでの講演料、カンパを重要な収入源にされており、国際人権活動を続けるための大切な場としても、精力的に講演を続けておられます。
藤田さんは国連人権理事会の開催時にも、ロンドンからジュネーブに向かわれて、さまざまな活動をされているので、そのための資金も作らないといけない。

どこでも諸物価がかなり高騰しているので、より一層、大事です。
そんな藤田さんの活躍を支え、あなた自身が国際人権を広める活動の一端を担うためにも、講演会に駆けつけて下さると嬉しいです。

これらについての詳しい情報が以下のサイトに載せられているのでご覧下さい。

『思いやり』と『人権』はどう違う?藤田早苗さんが2024年11月-2025年2月全国各地を講演
https://note.com/ombuds/n/n01c0c4f5120e

なお開催日と場所だけ抜き書きしておきます。主に西日本にてですが、最終日の2月21日に東京でもお話されます。

1月11日(土)  大阪市
1月12日(日)  京都市
1月13日(月祝) 神戸市
1月18日(土)  香川県丸亀市
1月19日(日)  鳥取市
1月25日(土)  愛媛県愛南町
2月1日  (土)  鹿児島市
2月7日  (金)  福岡県弁護士会
2月8日  (土)  福岡県春日市
2月21日(金)  東京都新大久保

このサイトに記載された藤田さんについての最新記事もご紹介しておきます。

2024年11月05日 16:33 弁護士JP編集部
“女性のDV被害”や“シングルマザーの貧困”に関して国連が日本政府に勧告 
「無視することは憲法違反になり得る」
https://www.ben54.jp/news/1648

それではみなさま。各会場で藤田さんとお会い下さい!

#藤田早苗 #国際人権 #学ぼう国際人権 #国連人権理事会 #国内避難民の人権に関する国連特別報告者による訪日調査を活用する会 #ジュネーブ #セシリアダマリー #国内避難民

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明日に向けて(2487)アメリカは原爆によってアメリカの人々をも被爆させた 原水爆実験では世界中の人々を被爆させた 「唯一の被爆国」という言葉はこの消し去ってしまっている ノーベル平和賞のその先に4

2025年01月03日 15時00分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20250103 15:00)

年頭より「被爆国」「被爆国政府」という言い方を越えていこうと言う提案を行っていますが、今回は戦争犯罪を繰り返したアメリカ政府の責任も指摘しておきたいと思います。

アメリカは原爆攻撃のため戦争を長引かせ自国民も大量に犠牲にした

前回も触れたように、アメリカは1944年に日本から奪取したテニアン島から、日本本土までB29を飛ばせるようになり、本土の絨毯爆撃が始まりました。この時、使用された新型爆弾が焼夷弾=ナパーム弾でした。
開発の主任は有機化学者のフィーザ―、バックアップしたのはスタンダード石油でした。後者は石油王ジョン・ロックフェラーが立ち上げ、一時期は全米の石油事業を独占し、その後、独占禁止法によってエッソ、モービル、ゼネラルなどに分社化された会社です。
アメリカ軍は焼夷弾をB29に大量に搭載し、日本の主要都市のほとんどを焼き尽くしましたが、これは明らかな戦争犯罪でしたし、戦争に勝つためにも必要のない攻撃でした。これでエッソなどは巨額の儲けを上げたことを、車に給油するときに思い出して下さい!


左 ナパームをつめた焼夷弾(ネットより) 右 B29戦略爆撃機 NM州にて守田撮影 下 ネットより

日本の主要都市はこの攻撃で灰燼に帰し、大量の死傷者を出し、戦争継続の力などもはや皆無でした。にもかかわらずアメリカは莫大な資金を投入して開発中だった原爆をなんとしても使おうとしていました。
実はこの時、アメリカも日本政府が戦争をやめたがっていること、終戦の条件として天皇制の存続を望んでいることをつかんでいました。その上でアメリカは、日本の終戦への意志を無視したまま硫黄島や沖縄での戦闘継続しつつ、原爆開発を急ぎました。
そして7月16日に、ニューメキシコ州トリニティサイトで人類初の核実験に「成功」しました。この時、アメリカ政府は国民・住民には何も知らせなかった。このため大量の人々が被爆してしまいました。放射能は州境を越えてかなり遠くまで飛散しました。

初の核実験で放出された放射能は全米各地を覆っていた ネットより

その翌日から連合国の首脳がポツダムに集まって会議を行い、7月26日に日本向けにポツダム宣言が発せられました。日本が飲めないだろう無条件降伏を突きつけましたが、実は前日25日にトルーマン大統領は広島への原爆攻撃命令を発していました。
案の上日本はポツダム宣言を受け入れず、広島と長崎で原爆による大量虐殺が行われました。原爆のことに詳しい詩人のアーサー・ビナードさんは、この過程でアメリカ青年もまた無駄に殺されたと指摘しています。硫黄島や沖縄での戦いも必要なかったからです。
このような過程をみる時、私たちは原爆で最初に被爆させられたのが、アメリカ国民・住民であったこと、その前にウラン鉱の周りの先住民が被爆させられていたことに注目する必要があります。


ポツダム会談に臨んだチャーチル・トルーマン・スタ―リン 1945年7月26日 ネットより
トルーマンはこの前日に広島への原爆攻撃の秘密命令をだしていた


「唯一の被爆国」という言い方はより間違っている

このように見たときに「唯一の被爆国」という言葉は、より実態から外れていることが見えてくると思います。というより日本を唯一の「被爆国」だと言いなすことは、アメリカが世界中の人々を被爆させた事実を覆い隠してしまっています。
繰り返しますが第二次世界大戦の過程ですら、アメリカはアメリカ国民・住民をまず被爆させました。さらに広島・長崎への虐殺攻撃でも被曝死者の17%が朝鮮人だったし、他にもたくさんの「日本人」以外の人々が被爆しています。
だから「被爆国」という言い方も間違いだし、「唯一の被爆国」という言い方はより大きく間違っています。

とくに第二次世界大戦終結後にアメリカは、戦争の末に日本から奪った南洋の島々で、大規模な核実験を繰り返しました。マーシャル諸島をはじめ、本当にたくさんの島々の人々が深刻に被爆させらるとともに、放射能は世界中に拡散しました。


ビキニ環礁で行われた4,5回目の核爆発  写真はクロスロード作戦の中のベイカー実験
1946年7月25日 ちょうど一年前の同じ日に広島への原爆攻撃の極秘命令が出された ネットより


アメリカはまたネバタ砂漠でも核実験をはじめ、約100回も核爆弾を破裂させて大量な放射能をアメリカ中にばら撒きました。公的に発表された資料からだけでも、放射能は繰り返し全米を覆い、ニューヨークまでも届いていたことが分かっています。

出典:リチャード・ミラー、「1951-62年のアメリカ南西部の核実験の時代に2つ以上の放射性雲が交差した地域」

その上、核実験は旧ソ連も、イギリスも、フランスも、中国も繰り返しました。核実験場の周辺が深刻に被爆するとともに、その放射能も世界中に未だに漂い続けています。


守田講演スライドより

にもかかわらず日本だけを「被爆国」だという言い方はアメリカに、核兵器保有国に、まったく都合が良いことがお判りになると思います。それでは日本人以外の人々への被爆の強制が見えなくなってしまうからです。膨大な被害がマスクされてしまいます。
つまり「被爆国」という言い方は、被爆をさせた核兵器保有国の罪をも隠してしまうことに結果しているのです。そうではない。被爆させられたのは世界中の人々であり、だからなあなたであり、私なのです。
私たちはこのことをこそ、広島と長崎の痛みを知るものとして、世界に広めていきましょう。「被爆国」という言葉を越えて前に進みましょう!

続く

#ノーベル平和賞 #被爆国論の再考を #唯一の被爆国言うのをやめよう #アメリカは被爆被害を隠してきた #空襲は戦争犯罪 #被爆したのは日本人だけではない#世界中の人々が被爆している #焼夷弾 #ナパーム弾 #ポツダム宣言

*****

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明日に向けて(2486)「被爆国」という言い方を越えて米日政府による戦争犯罪のもみ消しー被爆被害の極小化に立ち向かおう・・・ノーベル平和賞のその先に-3

2025年01月02日 17時00分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20250102 17:00)

前回の投稿に続き、「被爆国」という言い方を越え出ることを訴えたいと思います。

まずは「被爆国」という言い方では被害の実相が正しく捉えられないこと、さらに「被爆国政府」という言い方は、当時の日本政府が、アメリカ軍による大量の国民・住民の虐殺を少しも防ぐことができないのにいたずらに戦争を長引かせ、原爆による大量虐殺も受けてしまったことの責任を免罪するものでしかないことも明らかにしました。

今回、さらに問いたいのは、日本政府が原爆による民間人の殺傷という戦争犯罪を利用することで、自らのアジア侵略における戦争犯罪を隠蔽してきたことです。


日本軍は侵略による戦争犯罪をもみ消すためにアメリカの原爆を使った戦争犯罪を使った

この点を大きく暴いたスクープが2010年にNHKによって報じられました。『封印された原爆報告書』という番組です。
「明日に向けて」にこの番組の文字起こしを掲載しているのでご紹介します。以下の記事(2446)から(2447)(2448)と連載しています。ぜひご覧下さい。

明日に向けて(2446)日本陸軍は原爆被害をすぐに調査しアメリカに差し出していた-(再掲 NHK「封印された原爆報告書」より―1)
https://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/de08bea545511918a2297939001b80f1

ここで描かれたのは、原爆の被害をいち早く調べ始めたのが日本陸軍であったこと。しかも陸軍がそれを即刻英訳し進駐軍としてやってきた米軍に、いちはやく差し出していたという衝撃的な事実でした。
なぜそんなことをしたのか。当時、それに関わった元軍医中佐がこう証言しています。「(アメリカの)心証を良くするためだった」「731のこともあるでしょうね」・・・。731とは中国大陸で人体実験などを繰り返した石井731部隊のことです。
彼は「新しい兵器を持てばその威力っていうものは、誰でも知りたいものですよ。カードで言えば有効なカードがあまり無いので、原爆のことはかなり有力なカードだったんでしょうね」とも述べています。

ようするに陸軍は原爆の威力を知りたかったアメリカに、広島・長崎の人々の被害の克明なレポートを差し出して心証を良くし、自らの戦争犯罪への訴追を免れようとしたのです。いわばアメリカの戦争犯罪を利用し、アジア侵略などの戦争犯罪を隠蔽したのです。
あまりにひどい。戦中に「鬼畜米英を倒せ」と国民を煽りながら、その米軍の虐殺攻撃によって被害を受けた人々のレポートを、自らの延命のために日本軍は利用した。
だからこそ、そうして訴追を免れて生きのびた陸海軍出身者をたくさん抱えた日本政府は、アメリカの戦争犯罪をまったく批判してこなかった。それが自分たちの戦争犯罪とつながっていたからです。


守田講演スライドより

日本政府は被爆被害のもみ消しにも貢献してきた

私たちが見据えておかねばならないのは、これが戦後の一時期だけでなく、その後も一貫して続けられてきたこと、それが今も生きていることです。

アメリカは広島と長崎で行った最悪の戦争犯罪の実態を懸命に隠すため、放射線被曝の影響を極端に低く見積もろうとしてきました。
使われたのはシンプルなテクニックでした。放射線被曝による被害を、原爆が爆発した瞬間に発生した中性子線や、ガンマー線による外部被害のみに切り縮め、膨大に発生した内部被曝を無視することでした。
これらを体系化したものが、ICRP(国際放射線防護協会)による被曝評価であり、それがいまも通用しています。福島の現状を語るときの大前提にもこのICRPの評価が使われています。

日本政府は戦後、このアメリカの主張に完全に同意し、被爆(被曝)被害の影響隠しに協力し続けてきました。協力することで、自らの戦争犯罪の隠蔽を続けてきました。
そのことでたくさんの被爆者が、途端の苦しみの中に喘がねばなりませんでした。多くの被害が認められず、無視されてきたからです。だからいまなお苦しんでいます。

その点で日本政府は、広島・長崎の人々が原爆による虐殺攻撃を受けたことに責任があるばかりか、戦後に被爆者を抑圧してきた大きな罪も抱えています。
謝罪や補償をしないばかりか、アメリカと共に被爆者への迫害を続けたことをあらためて怒りを持って告発します。

いかがでしょうか。「被爆国」「被爆国政府」などという言葉が、日本政府による、被爆者抑圧に対する隠れ蓑としてしか作用していないことはもはや明らかです。
だからもうこんな言葉を使うのはやめましょう。その上で、米日両政府が隠してきた現にいまも続いている被爆(被曝)の実相を暴くことへと進みましょう。


守田講演スライドより

続く

#ノーベル平和賞 #被爆国論の再考を #被爆国政府と言うのをやめよう #アメリカは被爆被害を隠してきた #日本政府は被爆者を抑圧してきた #被爆国 #唯一の戦争被爆国 #核なき未来へ

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明日に向けて(2485)「被爆国」という表現は正しくない。「被爆国政府」論では日本政府を免罪することにしかならない・・・ノーベル平和賞のその先に-2

2025年01月01日 23時30分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20250101 23:30)

あけましておめでとうございます

みなさま。新年を迎えました。おめでとうございます!今年もどうかよろしくお願いします。
2025年をみんなで核なき未来を力強く手繰り寄せる年にしたいです。もちろん戦争、暴力をできる限り無くしていきたい。力を合わせて進みましょう。

年末にそんな思いを込めて「ノーベル平和賞受賞を踏まえてその先にーいま現に進行している被爆(被曝)と立ち向かおう!」という記事を出しました。
今日は、ノーベル平和賞の先に進むための一つとして「被爆国」という言葉を越え出ていくことを呼びかけたいです。何回かに分けます。一緒にお考え下さい。



「被爆国」という言い方は被害を正しく伝えていない

これまでも述べてきたように、日本被団協へのノーベル平和賞授与は「二度と被爆者を作らないで」と訴えてきた被爆者の方たちに光を当てる行為でした。それ自身はとても大きなことです。
大事なのはこの被爆者の声を受け継ぎ、豊かに発展させていくこと。そのために核兵器にとどまらずあらゆる被爆(被曝)に抗い、核なき未来をたぐり寄せていくことです。

そのためにこれまでの枠をいろいろな意味で脱していくことが問われていますが、今回、取り上げたいのは「被爆国」という言い方のおかしさです。
そもそもアメリカ軍の原爆攻撃で被爆したのは、広島と長崎にいた人びとでした。被爆者は約70万人と数えられましたが(実際はもっと多い)そのうち約1割は朝鮮人でした。しかも爆死者を数えてみると朝鮮人の割合はなんと17%にもなります。日本人の僕には痛ましく、哀しく、恥ずかしく思えます。

しかし南北朝鮮は「被爆国」に数えられてはいません。当時は「日本」とされていたにもかかわらず。その点では台湾だって数えられていないことに注目すべきです。
反対に北海道は被爆したでしょうか。沖縄は?いや東京だって大阪だって、被爆したという認識を持ってはいません。でも被爆国にはこれらの地はみんな入り、南北朝鮮、台湾は除外されています。
これはおかしい。ここから分かるのは「被爆国」という捉え方では、被害の実相に迫れていないことです。とくに爆死者の17%も占めた南北朝鮮の人々が抜け落ちてしまうことは大きな問題です。

さらにそもそも戦中に核爆弾で被爆被害が生じたのは広島が初めてではありません。1945年7月16日にアメリカ軍はニューメキシコ州アラゴモード周辺のトリニティサイトで核実験を行い、周辺住民を被爆させています。
「被爆国」という言い方ではこの被害者たちも除外されてしまう。だから私たちは「被爆国」という言い方を脱していく必要があります。


守田講演スライドより 平信行さん使用のものに加工

「被爆国政府」という言い方は日本政府を免罪するだけ

そもそも原爆による攻撃は民間人の大量虐殺でした。当時の国際法から言っても明らかなる戦争犯罪です。なんとしてもこのことをアメリカ政府に認めさせ、謝罪させなくてはいけない。世界平和のためにです。
今回強調したいのは、同時に日本政府も、こうした虐殺攻撃を受けたことに大きな責任を負っていることです。にもかかわらず「被爆国政府」などという言い方は、この日本政府の責任を免罪してしまうことになりかねません。

そもそも日本政府は、国力があまりに違うアメリカを相手に、勝てないことなど分かっていながら無謀な戦争に突入したのでした。
しかも緒戦でこそ幾つかの「戦果」をあげたものの、アメリカ軍の猛攻にどんどん後退を強いられ、1944年秋のレイテ決戦で大敗北し、大きく抗戦能力を落としていました。軍隊対軍隊の戦闘ではもうここで決着がついていたのです。

にもかかわらずアメリカはサイパン・テニアン島を奪取し、その飛行場からB29戦略爆撃機を日本まで飛ばせるようになったことを受けて、何百という編隊で本土空襲を始めました。かくして1945年3月10日の東京大空襲を皮切りに都市空襲が構造化されました。
日本政府はせめてこの段階で降伏すべきだったのです。まったく勝ち目がないし空襲も防げなかったからです。にもかかわらず天皇制の存続と支配層の自己保身のため戦争が続けられた。「アメリカに一泡吹かせる」とか言って、人々が大量虐殺されるがままに任せていた。

つまり政府は日本の国民・住民の保護義務を放棄したのです。1944年末に降伏すれば都市の大規模空襲だって、沖縄地上戦だって、硫黄島の戦いだって必要なかった。特攻も玉砕も必要なかったし、原爆攻撃だって受けずにすんだのです。
アメリカもまた日本がもう勝てないことも、降伏の意志があることも知っていた。でも原爆を落とすまで降伏させたくなかった。この両政府の犯罪的な思惑の中で、あたらたくさんの人々が死んだのです。その中にはたくさんの米兵も含まれています。

これらの歴史を踏まえ、どこか被害者のような響きのある「被爆国政府」などという言い方を「もうやめましょう」と提案したいのです。


守田講演スライドより

続く

#ノーベル平和賞 #被爆国論の再考を #空襲は戦争犯罪 #大日本帝国政府は国民住民を守らなかった #被爆国 #唯一の戦争被爆国 #核なき未来へ

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明日に向けて(2484)ノーベル平和賞受賞を踏まえてその先にーいま現に進行している被爆(被曝)と立ち向かおう! その1

2024年12月30日 13時00分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20241230 13:00)

ノーベル平和賞受賞のその先とは

2024年は原爆・被爆(被曝)・原発などをめぐりさまざまな動きがあった年でした。
中でも大きかったのは日本被団協のノーベル平和賞受賞でした。多くの人が喜びをもってこれを迎えました。僕も長年にわたる被爆者の声に光が当たったことは喜ばしいことだと思います。

でも授賞式の演説で、福島原発事故とそこで新たに被爆(被曝)した人々をはじめ、核実験のヒバクシャや被爆二世への言及がなく「がっかりだ」という声も上がりました。
さらにこれまでノーベル平和賞は、戦争や核実験を進めた人々にも送られているし、原子力マフィアそのものであるIAEA(国際原子力機関)にも送られている。
今回の授賞式にもIAEAのグロッシ事務局長が参加しており、「原子力の平和利用」論に利用されているだけではないかとの声も上げっています。僕はそれもまた大事な指摘だと思います。

それでどう考えたらいいのか。私たちに求められているのは、ノーベル平和賞のその先に歩みを進めることです!
その先とはあらゆる被爆(被曝)と立ち向かうこと。核兵器だけでなく「平和利用」の名の下での核利用による被爆(被曝)と立ち向かわねば。被爆者の「二度と被爆者を作らないで」という長年の叫びを胸にしながらです。


日本被団協のノーベル平和賞受賞を報じるNHKの記事から 20241012


福島原発事故による被爆(被曝)による能力減退症をみすえよう

さてその際、大事な点は広島・長崎における大量虐殺のその日から、アメリカが被爆(被曝)被害をできるだけ小さく見せようとしてきたことです。
例えば福島原発事故で飛び出した放射能(セシウム137)の量は、日本政府の発表で広島原爆の168.5発分。それで死者はどれぐらいいるのか。公式発表されている数はゼロ!そんなのどう考えたっておかしい。真実は隠されている。

これに対し、人口動態から過剰死亡者数を割り出し、被害が確実に出ていることを指摘されている方たちがいます。例えば物理学者の矢ヶ崎克馬さんです。
その指摘もとても大事なのですが、僕はここで数的にはもっと膨大に起きている健康被害を問題にしたいと思います。何かというと「能力減退症」です。

これは広島・長崎では「原爆ぶらぶら病」と言われたもので、身体から活力が奪われ、すぐに寝落ちてしまったり、物忘れがひどくなったりして、働くことが困難になってしまうことなどを症状としています。
たくさんの被爆者が経験しましたが、何らの治療もされませんでした。医学的にまったく解明されなかったからです。そもそも「原爆ぶらぶら病」という名も診断名ではない。巷でささやかれた言葉でしかありませんでした。

これが福島原発事故後も、東日本を中心に深刻に蔓延しているのですが、広島・長崎の時とは違って対応している医師がいます。東京小平市で開業していて、自ら岡山市に避難移住した内科医の三田茂医師です。
それをある週刊誌がWeb上で取り上げました。なんと文春でした。その記事をお示ししますのでぜひお読み下さい。以下をクリックして下さい。

物忘れがひどくて、疲れやすい。最近ふえている「能力減退症」とはどんな病いか 文春オンライン

文春の方たちはよく著名人を尾行したりしている。「特ダネ」をつかむためですが、どうやらそれで東京で深刻なことが起きていることに目覚めてしまったらしい。
文春はここでは放射能のことには一言も触れていません。バッシングを避けるためだったのでしょうが、能力減退症はきちんと説明してくれています。
ちなみにこの記事が出たのは2018年。コロナ前です。コロナの影響でもワクチンの影響でもない。福島原発事故による被爆(被曝)による影響被害としか考えられません。


首都圏で中電病(なかでんびょう)が進行中

あれから6年、こうした症状はさらに広がっています。そんな中で「中電病」が起きているという記事が出ました。以下をクリックして下さい。

電車のオーバーランがなぜか多発 中央・総武線の中野電車区、3年で40件 運転士の間では「中電病」とも:東京新聞デジタル

有料記事なので全部は読めないかと思いますが、リードだけでも大事なことが分かります。中央・総武線各駅停車を運行する「中野電車区」で、運転士が体調不良でオーバーランした後に乗務中断するケースが、過去3年間に約40件も起きているというのです。
記事の小見出しに「記憶あいまい」「意識もうろう」「視界がぼやけた」とありますが、これらはみな「能力減退症」に極めてよくある症状です。

事態は重大事故につながりかねない深刻なものなので、国会でもとりあげられています。

JR中央・総武線乗務員の原因不明の体調不良に関する質問主意書
https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon//a216044.htm

これへの政府による答弁も掲載されていますが、「お尋ねについては把握していない」「お尋ねの『調査』を行う予定はない」などスルーそのもの。
政府が本音でどこまでこれらの事態を把握しているか分かりませんが、こんなに深刻は事態なのに取り上げずに無視していることが分かります。


三田医師の見解にご注目を

そんな中で僕は三田茂医師との連携をかなり強めてきました。
大事なのは三田医師が、被爆(被曝)によって大脳の中の間脳が影響され、その視床下部から本来、出るべきホルモンの出がとても悪くなっていることに気づき、このためこれを補充すれば、能力減退症の多くを治癒できることをつかまれたことです。
とくに労働組合のみなさん。この点に注目して頂きたいです。JRだけでなく交通機関に従事するすべての労働者、乗客の命を守ることに直結する問題です。中電病の患者さんをぜひ三田医院に紹介して欲しいです。

そんな点も含めて、僕はこの間、ノーベル平和賞の授与がなされたこの時に、いま現に起きている被爆(被曝)との取り組みを強めるべきことを主張してきました。
そんな中で何度か示したものですが、2024年11月1日に岡山市で講演した動画のアーカイブを再再度、掲載します。この年の瀬にぜひご覧下さい。
実はこの時、三田さんも来て下さっていて、僕の講演の後にコメントされています。ぜひそこまでご覧下さい。以下をクリックして下さい。

日本被団協のノーベル平和賞受賞を機に考え行動するどうなの?今こそ原発ゼロをめざして

これまでの被爆者運動の中で受け継ぐべきものの一部を紹介するととにも、広島・長崎における原爆での大量虐殺のあと、いかに被爆(被曝)被害が隠されてきたのか、小さく扱われてきたのかも説明しています。
その上で三田さんの取り組みを紹介しているので、もっともコンパクトにここに書いてきたことをつかめます。

この際、使ったパワポも公開しています。以下からダウンロードされて下さい。期限は1月13日までです。
https://xgf.nu/Dyz2P

すべての愛しい命を守るために 共に前に進みましょう!

#ノーベル平和賞 #ノーベル平和賞のその先へ #中電病 #能力減退症 #三田茂 #被爆影響隠し #被曝影響隠し #被爆防護 #被曝防護 #原爆

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明日に向けて(2483)「被爆者をはげますつどい」へのご参加・ご視聴を!

2024年12月18日 02時32分40秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20241218 02:30)

みなさま

12月21日土曜日午後1時半から、京都市のラボール京都ホール(阪急西院駅そば)にて、「被爆者をはげますつどい」が行われます。
京都を中心にたくさんの被爆者、被曝二世・三世、支援者があつまります。

オスロの日本被団協へのノーベル平和賞授賞式に京都から参加した被爆者の花垣ルミさんからの報告もあります。
ぜひご参加下さい。zoom視聴も可能です。

僕は前夜広島市ですが、朝、京都市に飛んで帰ってきて、例年のように撮影・配信に徹します。
今年も被爆者のみなさんのお元気で楽しそうな顔をいっぱい写して、みなさまにお届けします。

つどいへのみなさまのご参加が、被爆者のみなさんへの励ましになります。

同時ににみなさんも、被爆からこれまで頑張って生き抜いてこられた被爆者の姿、お話から力を頂いて下さい。

ぜひご参加、ないしはご視聴を。楽しい会にしましょう!

以下からお申し込みができます。(リアル・ZOOMともに)
https://forms.gle/vuxPvKwPBBRu9d748



#被爆者 #被爆者をはげますつどい #オスロ #ノーベル平和賞 #花垣ルミ #被爆二世三世

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