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明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(1891)丹波篠山市で『放射線副読本すっきり読み解きBOOK』を読む会を行います!(10月7日水曜夜)

2020年09月29日 14時00分00秒 | 明日に向けて(1701~1900)

守田です(20200929 14:00)

『放射線副読本すっきり読み解きBOOK』を読む会のご案内の続きです。今回は丹波篠山市での取り組みをご紹介します。
10月7日(水曜日)19時30分から21時30分まで、丹南健康福祉センター2階第一会議室にて読む会が行われることになりました。
企画の詳細をお伝えする前に、丹波篠山市での開催の意義、あるいは僕の思いを書いておきたいと思います。

原子力災害対策と文科省「放射線副読本」はまったくの逆ベクトル!

丹波篠山市は、原子力災害対策を進め、住民への安定ヨウ素剤配布を全国に先駆けて行ってきた市です。
僕も原子力災害対策検討委員会に参加して、ささやかながら協力してきました。その丹波篠山市で「読み解きBOOK」を読む会を催せるのはとても嬉しいです。
その理由としてあげておきたいのは、そもそも原子力災害対策と文科省『放射線副読本』の内容が、まったくの逆ベクトルだからです。

文科省の作った『放射線副読本』、放射線被曝の危険性や身の守り方がまったく書いてありせん。
むしろさまざまなテクニックを駆使して、放射線被曝の危険性、あるいは事故後の危険性がないかのように感じられるように作られています。だから読むととてもモヤモヤします。
これは原子力災害対策にまったく逆行するものです。なぜって被曝がそれほど怖くないものなら、「必死になって逃げなくても良いんじゃないの?」と思えてしまうからです。

実際には放射線被曝は、人体にかなり深刻な影響を与えます。歴史的に証明されています。だから原子力災害への対策が大切で、国だって本当はそれを認めているのです。
原子力災害対策の基本の「き」は、放射線の怖さを知り、命の守り方を学ぶこと。そのために放射線の危険性から目をそらすテクニックをしっかりとつかみ、騙されないようにしましょう。
安定ヨウ素剤の配布に取り組んでいる場で、このBOOKで学びを深めて欲しいですし、丹波篠山市でもしっかりとした学びをみなさんと行いたいと思います。ぜひご参加下さい。

丹波篠山市発行の原子力災害対策ハンドブック 守田が草案を書き検討委員会で討論を重ねて作りました。『読み解きBOOK』と合わせてお読みください!
https://www.city.tambasasayama.lg.jp/material/files/group/12/handbook1.pdf
https://www.city.tambasasayama.lg.jp/material/files/group/12/handbook2.pdf


文科省『放射線副読本』を読み解いて、放射線の危なさを知ろう!

ということで?丹波篠山市での企画をご紹介します。Facebookページから案内を転載します。

***

文部科学省『放射線副読本』をすっきり読み解こう! ~放射線はほんとうはとっても危ない!~
https://www.facebook.com/events/629268664453563

文部科学省から数年前に『放射線副読本』が出されました。福島原発事故をきっかけとしています。ところがこの本を読んだ多くの方が「もやもやする」と言います。
理由は肝心の放射線の危険性の説明がほとんどないから。福島原発事故のこともほとんど書かれていない。
でも書かれている放射線の説明に、そう間違いがあるとも言えず、どこをどう理解したらいいのか「もやもや」してしまうというのです。

どう読み解いたらいいのか。このことに実際に小学生のお子さんを持ったお母さんたち3人と守田さんがチャレンジし、その成果がBOOKにまとめられました。
『放射線副読本すっきり読み解きBOOK』(にょきにょきプロジェクト発行)です。これを使いながら、放射線の危険性はどこにあるのか、どう身を守ったら良いのかを学びたいです。
BOOKはネットから無料でダウンロードできます。会場で製本版も買えます。

原子力防災で一番大事なことも、放射線被ばくの危険性をきちんとつかんでおくこと。
丹波篠山市の取り組みをより豊かにするためにも一緒に学びましょう!
ぜひご参加下さい。

主催 やなぎみほ
参加費:千円 (終了後、うえぱらにて二次会を予定しています。)
問い合わせ:玉山 09070981595
(なお新型コロナ対策のため、会場のキャパシティに都合があるそうです。参加される方はできるだけ早く、参加表明をお願いしたいとのこと。Facebookページでの参加ボタンを押すか、直接のメッセージを下さいとのことです)


企画のFacebookページより

***

みなさま。7日夜は丹波篠山市でお会いしましょう!

#放射線副読本 #放射線副読本すっきり読み解きBOOK #放射線防護 #原子力災害対策 #丹波篠山市

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明日に向けて(1890)『放射線副読本すっきり読み解きBOOK』を読む会、10月6日(火)zoomで行います!

2020年09月28日 21時30分00秒 | 明日に向けて(1701~1900)

守田です(20200928 21:30)

前回もお知らせした各地で好評の「すっきり読み解きBOOK」を読む会のお知らせです。

10月6日(火)午前10時からzoomにて コープ自然派奈良さん主催です!

まずお知らせしたいのはzoomでの開催です。コープ自然派奈良さん主催の読む会の2回目になります。 zoom環境さえあればなんと無料で参加できます!
申し込み締め切りが10月1日(木)17:00と間近です!早めのお申し込みを!以下、コープ自然派奈良さんのHPから転載します。

***

WEB お母さんと子どものための放射能きほんの基 vol 4 守田敏也さん 連続講座③
https://www.shizenha.net/nara/event/888/

豊富なデ-タに基づいた分かりやすい説明で定評がある守田敏也さんに、原発の気になる問題を教えていただきます。
連続講座②として予定していた「放射線副読本読み解き講座」ですが、1回では読み切れないほど内容が詰まっているので、2回に分けてお話ししてもらうことになりました。
私たちと同じ目線で読み込まれた副読本のもやもやの正体をスッキリと解説してもらいましょう!

※読み解き講座に必要な資料は事前にダウンロ-ドが可能ですが、講座時に資料として見やすい「すっきり読み解きbook」の購入(500円+送料200円)をお勧めします。詳細は下記のURLからごらんください。
◇冊子購入(500円+送料200円)
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdKXBwKnFYkIvDdfEs3q9NhrFwqVxDe3BwNDeepaNaxylfXVA/viewform
◇ダウンロード版(無料)
https://ws.formzu.net/fgen/S35334481/

■日時:10月6日(火)10:00~12:00
■会場:Wi-Fiなど定額インターネット環境のある場所
■講師:守田敏也さん
■参加費:無料 
■定員:50名程度  ※メールでお申し込みください。   
■託児:なし。子ども・1才未満の同伴:可
■申込み〆切:10/1(木) ※応募者多数の場合抽選。外れた方のみ連絡します。
※〆切後、当日の参加方法についてメールでお知らせします。※10/5(月)正午までにメールが届かない場合はお問い合わせください。
■持ち物:カメラのついたスマホ・タブレット・PCなど。定額インターネットでつながれる環境。  
■イベントID : 16201815    
■主催:脱原発委員会

お問い合わせ・お申し込み
<24時間受付> FAX : 0742-93-4485
mail : eventnara@shizenha.co.jp
<月~金8:30~20:00> フリーダイアル:0120-408-300 (携帯・IPフォン:088-603-0080)

▼お申込み時①~⑥をお伝えください。
①イベント名 :WEB お母さんと子どものための放射能きほんの基 vol 4 守田敏也さん 連続講座③
②イベントID :16201815
③お名前(組合員名)
④組合員コード(組合員の方のみ)
⑤参加人数(同伴のこどもがいる場合は、人数と年齢)
⑥連絡先(メールアドレス)


コープ自然派奈良さんのHPから


1回目の読み解き会への感想です。

なおコープ自然派奈良さん主催のBOOKを読む会はすでに1回目を9月18日に終えました。
そのときの感想をいただくことができました。「今日のお話で一番印象に残ったことは何ですか?」という問いへのご回答です。
それぞれにとても嬉しかったです。以下、読み解き会の様子をお伝えするために、抜粋して紹介させていただきます!

***

びっくりの話ばかりでした。
魚のお話、最後の生き抜くポイント
初めて知ることも多くて、でもわかりやすくて勉強になりました。子どもがまだ小さいので、いつか子どもとも一緒に学べるように、私もちゃんとしりたいと思いました。
あたたかいエネルギーを、ということ。優しさと労り、大切ですね。

半減期の短いほうが危険だと言うこと
半減期を正しく理解しておらず、副読本のまんま惑わされていました。
とても詳しく解説いただき、ありがとうございました。
子どもが副読本を持って帰ってきて読んではいましたが、完全に半減期詐欺にあってました。勉強になりました!

読み解きBOOKの説明がわかりやすく興味深かったです。質問も丁寧にお答えいただきありがたかったです。
ダリやマリー・キュリーさんなどの研究に携わった方達の最期。原発問題は原爆のことを紐解くことが大事ということ、見えてくるものがあること。
"指を切断した写真や、守田さんの捕捉で話してくれた、付着した放射性物質を除去するのに指先を削った話しは驚きました。
とにかく、外部被ばくだって内部被ばくだって避けるに越したことはない、と思います。"
読み合わせが思いの外楽しかったです。守田さんの解説も分かりやすく学校に伝えたいと思いました。

***

とまあ感想はこんな形です。
どうかみなさんもご参加下さい。10月1日午後5時が締め切りなのでいますぐ御申し込みを!


にょきぷろの解説動画作製風景、鋭意作成中です。とくにいま「半減期」の秘密?に深く迫っています!リリース乞うご期待!

#放射線副読本 #放射線副読本すっきり読み解きBOOK #放射線防護

*****

この記事に共感していただけましたらカンパをお願いできると嬉しいです。自由に金額設定できます。
https://www.paypal.me/toshikyoto/500

なおpaypalに関して、ゆうちょ銀行および三井住友銀行の口座からの支払いが16日からできなくなっています。
その場合、またpaypalをご使用されない方は、下記の口座にお願いします!

振込先 ゆうちょ銀行 なまえ モリタトシヤ 記号14490 番号22666151
他の金融機関からのお振り込みの場合は
店名 四四八(ヨンヨンハチ)店番 448 預金種目 普通預金 口座番号 2266615

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明日に向けて(1889)『放射線副読本すっきり読み解きBOOK』を読む会、たいへん好評です!ぜひ全国で一緒に取り組みましょう!

2020年09月26日 22時30分00秒 | 明日に向けて(1701~1900)

守田です(20200926 22:30)

『放射線副読本すっきり読み解きBOOK』を読む会、連続開催中です。

リリース以来、好評をいただいている『読み解きBOOK』、各地で「読む会」を精力的に行っています。
一番初めに場を与えて下さったのは、京都市左京区の「すみれや」さん。以降、これまで都合8回の読む会を行いました。以下に記しておきます。

7月17日 京都市 すみれや 
7月27日 大和市 チャンドラ・スーリヤ

8月01日 京都市 すみれや 
8月09日 広島市 ハチドリ舎 
8月20日 京都市 京都「被爆二世三世の会」

9月10日 京都市 日本共産党京都市会議員団 
9月12日 向日市 原発をなくす向日市民の会 
9月18日 奈良市 コープ自然派奈良(zoom)

今後の予定が決まっているのは次の4つです。(詳細はまたご連絡します)
10月06日 奈良市 コープ自然派奈良(zoom2回目) 
10月07日 丹波篠山市 
10月18日 長岡京市 
10月19日 京都市 エルコープ  

京都市でウチら困ってんねん@京都でも日にちは未定ですが開催が決まっています。
この他、四国・兵庫でもご検討いただいています。向日市でも2回目があるかもです。

できればみなさんと顔を合わせて、読み会を行いたいですが、zoom開催も十分可能。この場合は遠くの方も参加できるメリットがあります。
北海道や九州など、遠方のみなさんもぜひご検討ください!


10月7日丹波篠山市丹南健康福祉センター2階での開催を告げるFacebookイベントページから
https://www.facebook.com/events/629268664453563


ABCを決めて読み合わせをすると臨場感が

8回の中でだんだんと「やり方」が定まってきました。
読み解きBOOKはABC三人の女性が文科省のページについて語り合い、最後にミスターまとめがポイントを語る構成になっています。
これを実際に参加者に演じてもらうのです。それも初めのうちはその場で人を決めていましたが、最近はあらかじめABCをやる方を決めてもらって、可能な場合は練習もしてもらっています。

そうすると臨場感がすごく出るのです!参加者からは、僕がただ話すより「こちらの方が面白い」との意見も(笑)
それで読み合わせのあと、僕が少し解説し、次のページに移ります。
ただしこれで1回で1冊全部を行うのは分量的に無理です。そのため1回の場合は冒頭から初め、途中からいじめ問題のところなどに移っていきます。
2回の場合(コープ自然派奈良さんで初めて体験中)は1回目で読めるところまで読んで、あとを2回目に残しました。それでも最後は端折ることになるかなあ。

都合3回組んでいただけると、かなりバッチリやれますが、なかなかそうはいかないかもですね。
でもせめて2回組んでいただけると良いなあと思っています。もちろん1回でも核心はお伝えできます。
ともあれ、どんどんやり方もうまくなってきています。


読み解きBOOKに登場するキャラたち


ぜひお住まいの地域で読む会を企画してください。

僕が直接行ける場だけでなく、zoomを駆使して、ぜひ全国津々浦々で計画してください!
なぜなら『放射線副読本』は全国の小中学校を対象にばら撒かれたからです。
一部、回収したり、配布を止めていたりする場合もありますが、多くの学校で配られてしまっている。この副読本を目にされた方はとても多いのです。


野洲市教委は回収!画期的! 野洲市のみなさんも私たちのBOOKをゲットしてください!

しかしそれならば反対に、全国どこででも、話題にすることが可能だということです。
子育て世代はもちろん、その上の世代の方たちからすれば、孫たちや自分の子どもたちの家庭に配られているのだから、その世代と話をするチャンスです!
みなさん。どうせなら税金を使って作られたこの「副読本」を、積極的に放射能をめぐる対話の素材として活用してしまいましょう!そのときの手助けとなるべく編み上げたのがこの『読み解きBOOK』です。


最初は自分たち自身のために読み解きを行いました!(のちの「にょきぷろ」の学習会写真)

ぜひこれを片手に、各地でじっくり放射線や放射性物質のことを学び、文科省や原子力推進派の人々が、のちのち『副読本』を配ったことを後悔するような、素晴らしい結果を作りだしましょう。
そのための読む会です!少人数でもかまいません。どこにでも駆けつけます。zoomをつなげられれば、どこでも明日にでもすぐに行えます。もちろん海外でも可能です!
なおコロナ禍の中でですから、講演謝礼も柔軟にご相談させていただきます。(ご連絡はにょきぷろ・守田まで。morita_sccrc@yahoo.co.jp)


まずはBOOKを広げて下さい。

こんな風に活用していただくために、BOOKは無料公開しています!まだの方は、何はともあれ下記のアドレスからゲットしてください。
またご友人にアドレスをお送りください。その方にもまたさらに「ご友人に送ってください」と頼んでいただけると嬉しいです。

『放射線副読本すっきり読み解きBOOK』 無料ダウンロード先
https://ws.formzu.net/fgen/S35334481/

無料ダウンロード版をリリースしたところ、たいへんたくさんの方から「ぜひ紙ベースでも作って欲しい。ネットでは読みにくい」というご要望も集まったため、きゅうきょ製本版も作りました。
これもリーズナブルにお手元に届くように設定しました。「紙でなくっちゃ」という方はこちらからゲットされてください。

製本版ご注文フォーム
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdKXBwKnFYkIvDdfEs3q9NhrFwqVxDe3BwNDeepaNaxylfXVA/viewform

解説動画も用意しましたので、ご友人に広げるときにお使いください。

『放射線副読本すっきり読み解きBOOK』 解説動画
https://youtu.be/aDE3vdaEQJg

みなさま。放射線被曝から命を守るたくましい草の根のネットワークをともに作り上げましょう!
『放射線副読本すっきり読み解きBOOK』を読む会の、お住まいの地域での企画化を心よりお待ちしています!

#放射線副読本 #放射線副読本すっきり読み解きBOOK #放射線防護

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明日に向けて(1888)一次冷却水ポンプと再循環ポンプは原発のアキレス腱・・・元東芝の小倉志郎さんはかく語ってくれました

2020年09月22日 15時00分00秒 | 明日に向けて(1701~1900)

守田です(20200922 15:00)

玄海原発・・・のみならず加圧水型原発・・・のみならずすべての原発の危険性のついての続報です。今回も小倉志郎さんに教わったことをお伝えします。


小倉志郎さん ハンギョレ新聞より

分かったふりをして運転を続けている。だから同じ故障事故が繰り返し起こる

前回、一次冷却水ポンプが構造的欠陥部品であり、なんで壊れるのか、実は誰も分かっていないことを元東芝の技術者、小倉志郎さんに教わったことを明らかにしてきました。
さらに理解を進めるために、今回はここでポンプ一般(渦巻きポンプ)の構造を捉えておきたいと思います。以下をご覧下さい。

ポンプのお話 三和ハイドロテック株式会社
http://www.sanwapump.co.jp/special/story/01_08.html


一般的なポンプの構造

ポンプの容器の外枠をケーシングといいます。この中に羽根車が入っていて回ります。このとき羽根車がまわる部分には液体が入っているわけで、これが羽根車の軸受け部に侵入してこないように「軸シール」が付けられます。
原発の場合、ここに一次冷却水の150気圧の力がかかってしまうので、とてもやっかいなわけです。それでここに純水を回す、液体によってシールをするという特別な方法をとっているわけですが、ここが技術的な難所なのです。
この軸受け部のシールに技術的困難は、実は沸騰水型原発も抱えているそうです。沸騰水型では「再循環ポンプ」と呼ばれています。

小倉さんは次のように続けられました。
「私がBWRの原子炉再循環ポンプをはじめ各種のポンプでのシール部漏洩を起こした場合に良く見たのは「シール面=こすれ合う面=に微細な異物が侵入した」という理由です。しかし分解してみてもそんな微細な異物が見つかったためしがないのです。
今回の伊方の場合もそうですが、本当は漏洩の原因は不明なのです。しかし、「原因不明」と公表してしまえば、「対策の妥当性」を説明できなくなります。そこで、苦し紛れの誰も確認できない理由を挙げざるを得ないのです。
シールの断面の構造をみるかぎり、原子炉格納容器の漏えいテストのために原子炉格納容器の内圧を挙げたところで、第3シールの固定リングが傾くとは考えられません。上記したように、傾きの存在を確かめられないし、Oリングの摩擦力が(不均一に)増えたことも確かめられないのですから、これは空想による「屁理屈」でしかありません。」

これはすごい指摘です。実際に現場に携わってきた方にしか知り得ないことですが、実は各種のポンプでこうしたシール部の漏えいがこれまでも起こってきており、しかも「本当の原因は不明」なのです。
実にひどいことです。故障事故の原因が分かってないのです。当たり前ですがそれでは修理できません。それで新しい部品に代えてすましているのです。しかし構造的欠陥が正されないのですから、当たり前ですが故障事故が繰り返されてきている。


ポンプをとりかえただけでの再稼働に対し市民のみなさんによる抗議行動が行われました。
玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会HPより


この欠陥を沸騰水型も抱えている。原発のアキレス腱そのもの

この構造的を沸騰水型も抱えているというのもとても大事な点です。その意味で原発のアキレス腱そのものなのです。

小倉さんはこう結論付けています。
「シールの断面のポンチ絵を見れば第1シールの内側に「封水」、第3シールの内側に「パージ水」を注入しています。これらは常温の純水のはずです。
ですから、なんらかの原因で「封水」「パージ水」が止まった場合には高温高圧の原子炉水がシール内部に侵入してきて、シール部品に使っているOリングやカーボンリングを破損させて、LOCA(原子炉冷却材喪失事故)の原因にもなりかねません。
ですから、PWR(加圧水型)、BWR(沸騰水型)のどちらにおいても原子炉圧力バウンダリーでありながら、原発導入の最初から規制の「盲点」になっていたと言えるでしょう。
PWRは3段シール、BWRは2段シールと基本的な違いがありますが、原理的な弱点を持っていることは同様です。」


一次冷却水ポンプのポンチ絵 四国電力HPより

LOCA(原子炉冷却材喪失事故)にすら直結する可能性がある!まさに原子炉の核心部の構造的欠陥です。
この一点からだけでも、日本中のすべての原発を動かしてはなりません。頑張りましょう!

最後に、4年も前のことですが、丁寧にご説明くださった小倉さんに再度、感謝を申し上げます。

#伊方原発 #玄海原発 #冷却水ポンプ #再循環ポンプ #原発のアキレス腱 #小倉志郎

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その場合、またpaypalをご使用されない方は、下記の口座にお願いします!

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明日に向けて(1887)一次冷却水ポンプがなぜ壊れるのか、実は誰も分かっていない・・・元東芝の技術者小倉志郎さんにお聞きしました

2020年09月21日 17時00分00秒 | 明日に向けて(1701~1900)

守田です。(20200921 17:00)

玄海原発・・・のみならず加圧水型原発の危険性の続報です。今回は「明日に向けて(1299)」2016年9月1日で配信した内容をリメイクしてお届けします。

元東芝の技術者・小倉志郎さんに冷却水ポンプのことをお尋ねしました

前回述べたように、2016年7月17日、再稼働を目前にしていた伊方原発3号機で一次冷却水ポンプの故障事故が起こりました。
四電は予定されていた7月末の再稼働を断念、部品の取り換えなど大掛かりな修理を行い、8月12日に再稼働を強行しました。
しかし調べてみるとこの一次冷却水ポンプはこれまでも繰り返し事故を起こしていたことが分かりました。また四電はポンプが「格納容器の耐圧試験で壊れた」としつつ、予備部品への交換だけで対処に代えてしまいました。


一次冷却材ポンプの位置と故障個所 九電発表の玄海原発故障事故の説明図

僕はこれらの事態から、一次冷却材水ポンプに構造的欠陥があると推論し、論拠を固めた上で、専門の技術者からの助言を頂きたいと考え、元東芝の技術者・小倉志郎さんにお尋ねしました。2016年8月末のことでした。
小倉さんは『元原発技術者が伝えたいほんとうの怖さ』(彩流社)を書かれた方で、同じく元東芝の格納容器設計者だった後藤政志さんの先輩にあたります。「原子力プラントに誰よりも精通した方」と後藤さんよりご紹介いただきました。


小倉志郎さんの著書 「原発はほんとうにとんでもない怪物だ。あの複雑怪奇な原発の構造を理解しているエンジニアは世界に一人もいない・・・」(帯より)

小倉さんはこのように指摘してくださいました。
「問題の伊方原発3号機ポンプ故障についてですが、守田さんのご指摘の通り、この軸シール=軸封装置=こそ、原子炉システムの「アキレス腱」です。そして、この装置については政府=原子力規制庁=の技術基準はありません。
原子炉圧力バウンダリーを構成する箇所でありながら、「溶接部」「フランジ部」とは異なり、圧力に耐えている部品同志が相対的に移動しあっているのですから、内部から液体が漏れるのを防ぐのは至難です。
とりわけ、原子炉の高圧がかかるのですから、その部品の設計はメーカーの設計、製造技術、経験のノウハウ固まりのようなものです。」


小倉さんは福島原発事故直後に被曝の危険性を分かりやすく説いてくれました。
https://youtu.be/PcmRs9bS7C0


実はなぜポンプが故障するのか誰も分かっていない! 

少し読み解いてみましょう。一次冷却材ポンプは「原子炉冷却材圧力バウンダリ」を構成する箇所です。この用語は以下のように定義されています。
「「原子炉冷却材圧力バウンダリ」とは、原子炉の通常運転時に、原子炉冷却材(加圧水型軽水炉においては一次冷却材)を内包して原子炉と同じ圧力条件となり、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時において圧力障壁を形成するものであって、それが破壊すると原子炉冷却材喪失となる範囲の施設をいう」。引用は以下の文章からです。

原子炉冷却材圧力バウンダリの考え方について
https://www.nsr.go.jp/data/000050332.pdf

ここは原子炉内と同じ圧力に耐えていて、冷却材を封じ込めているのですから、ここが突破されれば最も恐ろしい冷却材喪失事故が起こり、メルトダウンが発生しかねない核心部分だということです。
しかし溶接でがっちりと接合してあるところや、配管を周りに貼り出した帽子のふちのようなところでボルト締めしている「フランジ部」と違って、このポンプの中の冷却材のシール部は、部品同士が相対的に動きあっている。
なかなかこの部分の構造が理解しにくいのですが、四国電力が発表した以下の故障原因の説明の図をみると概略が見えてきます。

伊方発電所3号機 1次冷却材ポンプ3B第3シールの点検結果等について 四国電力 2016年7月25日
http://www.yonden.co.jp/press/re1607/data/pr005.pdf


各社ともこのポンプの故障事故のたびに本当は原因が良く分からないのに分かったふりをして説明している

小倉さんは次のように続けられています。
「ケーシングに固定された固定リングと軸に固定されたリングの接触面は水分子程度の微小な隙間を介して、こすれあっています。その隙間から「なぜ水が漏れないのか?」の理由さえよくわからないのです。
ですから、ある時漏れたとしても「なぜ漏れたか?」がわかるわけがありません。それで、7月25日に四国電力がプレスリリースしたような「一方のリングが傾いた」などという苦し紛れの理由を挙げるのです。
しかし、その傾きは光の1~2波長程度の傾きであっても漏洩の原因になるのですから、傾いた証拠など測定できるわけがありません。」

次回も続きを書きます!


問題のポンプの断面図 三菱重工ホームページより

#伊方原発 #一次冷却水ポンプ #加圧水型 #小倉志郎 #欠陥部品

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明日に向けて(1886)伊方原発3号機のトラブルで明らかになった構造的欠陥部品=一次冷却水ポンプ

2020年09月20日 19時00分00秒 | 明日に向けて(1701~1900)

守田です(20200920 19:00)

玄海原発・・・のみならず加圧水型原子炉をもつ原発の危険性についての続報です。





2017年12月にコープ自然派脱原発ネットワークの皆さんと伊方原発を取材。現地で定期的な座り込み活動を続けているみなさんと合流しました! 背景に伊方原発が見えています。 守田撮影ほか

伊方原発3号機も再稼働直前でトラブル

この間、玄海原発の危険性を解き明かすなかで、加圧水型原子炉を使っている原発の危険性について論じてきましたが、同じ炉を使っている伊方原発3号機でも構造化されたトラブルが起きました。
同原発は2016年7月26日に再稼働しようとしていましたが、直前の17日に一次冷却水の循環ポンプから水漏れを起こし、再稼働スケジュールが延期されました。(8月12日に再稼働) この点に関する説明図を示します。


再稼働を前にした故障事故を報じるFNN


一次冷却水ポンプの図示 共同通信の報道より

問題のポンプは一次冷却水の流れを強めるためのもので、図の中では蒸気発生器の下部あたりに書かれています。
ここから水漏れが起きたのですが、原因はこのポンプを稼働させているモーターの軸の、シール部分の不具合とされました。モーターの軸は冷却水の流れに垂直に差し込まれています。その先にプロペラがあってまわされて、流れを強めているのです。
しかし流れている冷却水は150気圧もあるので、軸受け部分の隙間から冷却水の一部が上がってきてしまいます。しかし隙間がないと回転できないので、3重のシールドをほどこし、純水をいれて封印しているのですが、それが漏れてしまったのです。

ただしこの故障事故が起こった時、四国電力の説明を何度、読んでもなぜここが壊れたのか、合理的に理解できませんでした。そもそも再稼働を前に、この部品は新品と変えられており、経年劣化などもありえないはずでした。
それで少し角度を変え、「そもそも構造的欠陥があるのでは?」と考えました。僕が理解できないのではなく、そもそも書いている側が理解してないのではないか?分かっているふりをしているのではないかと思えたのです。
それで、他の原発で同様の故障事故が起きてないかどうかを調べてみたら、たくさん出てきました。


一次冷却水ポンプは構造的な欠陥を有している

まず見つけたのは2005年に美浜原発1号機で、この一次冷却水ポンプの同じ個所から水漏れが起こり、原子炉が手動停止されたことでした。その際、添付された図も示します。
美浜発電所1号機 A-1次冷却材ポンプシール水漏えいの原因と対策について 2005年10月19日 関西電力
https://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2005/1019-1j.html
http://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2005/__icsFiles/afieldfile/2005/10/19/1019_1j_1.pdf


関西電力による美浜での故障事故の説明図

これはもっとある!と調べると、伊方原発3号機そのものでも、2003年にこのポンプからの水漏れが起こっていたことが分かりました。
水漏れはポンプの中の少し違う場所で起きましたが、これまた150気圧で流れる一次冷却水の中にプロペラを差し込んでいるがゆえに、冷却水が上がってきてしまうことを防ぎきれずに起こったものでした。
伊方発電所3号機一次冷却材ポンプのモータ用冷却水(純水)の漏えいについて 2003年10月31日 四国電力
http://www.yonden.co.jp/press/re0310/j0ypr010.htm


四国電力によるポンプ漏えい箇所の説明 ただし推定箇所となっている

さらに同じ年、2003年に今度は大飯原発1号機でも同じことが起こりました。これまたポンプのモータの軸受け部分に設置された、3重のシールド部分からでした。
大飯発電所1号機の点検結果について(D-1次冷却材ポンプNo.3シールからの漏えいに伴う原子炉手動停止の原因と対策)
https://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2003/1212-1j.html


関西電力による大飯での故障事故の説明図

2016年の伊方3号機の故障事故のあとにも、玄海原発4号機で2018年5月3日に同様の故障事故が起きました。定期点検中で、このときは3重のシールの2つ目から水漏れしました。
玄海原子力発電所4号機1次冷却材ポンプシール部の流量増加原因と対策についてお知らせします 2018年5月15日
http://www.kyuden.co.jp/press_180515-1.html


九州電力による玄海での故障事故の説明図

2003年伊方3号機、大飯1号機、2005年美浜1号機、2016年伊方3号機、2018年玄海4号機と、何度も同じ部品に故障事故が発生しています。
要するに構造的な欠陥箇所なのです。技術的に克服できていない。シールドに失敗し続けているのです。

伊方3号機はその後、本年1月17日に広島高裁による運転差止を命じる仮処分が出されて、法的に動かさせない状態が続いていますが、他の稼働中の玄海、高浜、大飯も止めなければ。
こんな欠陥炉に合格を与えている新規制基準の見直しも必要です。

なお次回も一次冷却水ポンプ問題の続きを書きます。

#伊方原発 #一次冷却水ポンプ #加圧水型 #故障事故多発


*****

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明日に向けて(1885)新型コロナウイルスの「怖さ」とは何か、あらためて考える(9月23日神戸市でお話します)

2020年09月19日 23時30分00秒 | 明日に向けて(1701~1900)

守田です(20200919 23:30)

新型コロナウイルスの影響を正確につかもう!

23日午前10時半から12時に、神戸市で「新型コロナウイルスの影響を正確につかもう!」というタイトルのもとにお話します!主催は、(公財)神戸学生青年センターです。
同センターからの呼びかけ文を転載します。

***
新型コロナウイルス感染予防のため、100%近くの人がマスクを着け、人が出入りするところはアルコール消毒液が置かれ、会社も、学校もスポーツ界も市民の集まりもその多くがズームでやり取りをし、海外への往来も不可、国内だけでも外出自粛で多くの店が倒産!毎日、感染者の人数と重症化しての死亡数が報道されると、だんだん包囲網が狭くなってくるようで、いつ自分や家族や大事な人たちに及ぶかもしれないという恐怖を覚えるばかりです。
こんな状態をだれが想像できたでしょう。今や世界中に広まったこのウィルスは終息するのでしょうか。あるいは共存できるのでしょうか。予防できるワクチンは本当にできるのでしょうか。原因は何なのでしょうか。
3密を守ってみんなでお話を聞いて考えたいと思います。ご参加をお待ちしています。
***

頑張ってこのタイトルに応えてお話します!場所等を記します。

会場:神戸学生青年センターホール (阪急六甲下車徒歩3分、JR六甲道下車徒歩15分)
参加費:600円 ※託児(無料)があります。託児が必要な方は前々日までに予約してください。
主催 : (公財)神戸学生青年センター 〒657-0064 神戸市灘区山田町3-1-1
TEL 078-851-2760  FAX 078-821-5878
ホームページ https://ksyc.jp  e-mail info@ksyc.jp


新型コロナの捉え方の差異

さて、新型コロナの影響を正確につかむ・・・といっても、さまざまな、まったく違う見方が交錯しているのが現状ですので少し整理しておこうと思います。。

一つは新型コロナの怖さを強調し、PCR検査を大幅に拡大し、感染者の隔離をどんどん進めないと大変なことになるという立場。
4月には「東京はもう手遅れかも知れない」と言われ、7月には「8月には日本は目も当てられない状態」になるなどと断言されました。
しかしこの予言は大きく外れました。にもかかわらずこの立場の方たちからは何らの説明もなされていません。不誠実だと思います。

他方で、「新型コロナはただの風邪」「季節性のインフルエンザの方が死亡者が多い」「現状の対応は過剰すぎる。特別な対応は必要ない」という立場。自粛もマスクも必要ないという立場です。
しかしこれでは世界各国でこれだけ死者が出ていることを説明しきれないのでは?
「死者数が多くされているのだ」と語られ、そんなこともあり得るとは思いますが、しかし世界中の国が一斉に死者数を多く数えているというのは無理があるのではないでしょうか。

ではどう捉えたらいいのか。新型コロナは人類にとって未知のウイルスでした。だから対応をあやまると大変なことになる可能性があったし、いまもあるというのが実際のところではないでしょうか。
大変なこととは、感染拡大のスピードに医療が追いつけなくなり、医療崩壊が起きることです。そうなると助けられる命も助けられなくなる。実際、世界でそうした悲しいことが起こってしまった地域もあったのだと思うのです。
これに対して、日本では第一波でも現状の第二波でも、医療崩壊と言える事態をなんとか避けることができました。日本の医療関係者の努力、そして私たちの努力の成果だと思います。


来月(8月)は目を覆うようなことになると児玉龍彦氏 国会にて JNNの報道より


冬に向けてどうなるか、冬を越えてどうするか

いまの第二波は穏やかに下降しつつあります。しかも感染が確認されているのは相対的に若者が多く、重症者は少ないし、深刻な状態になった人々も、第一波の時より多く救うことができています。
ウイルスが弱毒化したのでしょうか。ここでも「そうだ!」という意見と「そうではない!」とに分かれていますが、一つだけ確かなのは、医療の側が対応の知恵と経験を積み上げ、第一波より上手に医療を施して人々を救えていることです。
その点で当初の、よく分からないがゆえに怖れざるをえず、最大限のガードをしなければならなかった段階はもう過ぎたと言えると思うのです。

ではこの秋から冬にはどうなるのでしょうか?「ただの風邪」であってさえ冬には流行るし、一部の人々には危険になるのですから、やはり再度の山がくると考えて、構えるのが良いと思います。
その際、大事なのは、これまでの知見を活かして、三密を避けることを維持しつつ、過剰な対応を減らすことだと思います。
例えば外を歩いている時には、相当の人混みの中でなければマスクは必要ありません。会話についても、大声を出さなければ感染のリスクはかなり低い。つまりもっとガードを落としながら、もっと合理的に三密の重なりを避ければ良い。

社会的にもこうしたアジャストが進行しつつあります。日経新聞によると「厚生労働省は18日、新型コロナに対する「指定感染症」として可能な措置の内容を緩和する案をまとめた」とされています。
「9月下旬に厚生科学審議会(厚労相の諮問機関)の感染症部会を開き、政省令の見直しを決めて10月に改める」のだそうです。
指定感染症二類の見直しは、ガードのアジャストとして大事な点だと思います。過度なガードがかえって医療崩壊を招きもするからです。ただまだ特効薬がない段階で、医療者をどう感染から守るのか。現場の意見・知見の反映が大事だと思います。

これらの点を踏まえつつ、さらにいま、私たちに求められているのは、「過度」な科学へのもたれかかり、医療・薬品・ワクチン、いやそれだけではなくて、科学技術や生産力などへの「過度の期待」を脱することではないでしょうか。
抜本的には私たちの身体の力を上げていくこと、あるいは科学への依存の中で失ったものを取り戻していくことが問われているように思います。そこにアフターコロナに向けた課題があるのではないか。
その点ではあるかもしれない第三波をどう越えるかだけでなく、コロナ後の社会に私たちがみんなで何を実現できるのかを問いたいです。ぜひご参加下さい!


守田の講演用スライドより 下のグラフは4~8月まで守田が歩いた距離 数字は毎月の平均距離 
歩きに歩いて自分が生物であることに再度目覚めた!

#新型コロナウイルス #パンデミック #指定感染症 #アフターコロナ

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明日に向けて(1884)日立が英国への原発輸出を最終的に断念!安倍政権の下での計画全てが失敗した!

2020年09月18日 23時30分00秒 | 明日に向けて(1701~1900)

守田です(20200918 23:30)

ホームページで完全撤退を表明

日立製作所が、2019年1月に凍結が宣言されていた英国への原発輸出事業からの完全な撤退を表明し、ホームページで公開しました。
以下、声明のアドレスをご紹介するとともに、冒頭部分の引用を行います。

英国原子力発電所建設プロジェクト事業運営からの撤退について 2020年9月16日
https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2020/09/0916.html

「株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)は、2019年1月に凍結した英国での新規原子力発電所建設プロジェクト(以下、ホライズンプロジェクト)の事業運営から撤退することを決定しました。
プロジェクト凍結から20カ月が経過し、新型コロナウイルス感染拡大の影響などにより投資環境が厳しさを増していることも考慮し、撤退する判断に至りました。」

日立は2012年に買収したホライズン社のもと、ウェールズのアングルシー島に原発を建設しようとしましたが、建設費の高騰などから、2019年1月に凍結を宣言。その後、期待した追加融資なども得られない中で、完全撤退に至りました。
これで日本政府が小泉政権以来続けてきた、官邸主導の原発輸出計画がすべて失敗に終わりました。わたしたち、原発反対を唱えてきた民衆の勝利です!


日立の完全撤退を報じる毎日新聞

政府は「失敗」を認め原発輸出路線を撤回すべきだ

歴代政権の中でも、やはり責任が重いのが安倍前政権です。安倍首相は、福島原発事故をなんら顧みず、トルコに乗り込んでエルドアン首相(当時)と原発売買契約を結ぶなど、「トップセールス」を繰り返しました。
安倍元首相はすでに世界中で建設費が高騰しだしているにも関わらず、官邸主導で輸出政策を推し進め、日立・東芝・三菱を連れまわしてセールスを繰り返しました。しかしどこでも採算が合わなくなって計画が破産。すべて失敗しました。

この流れを作りだしたのは、世界の民衆の原発反対の声の高まりです。とくに日本民衆は特筆すべき活躍をしました。
福島原発事故以降、首相官邸前を埋め尽くすデモ、全国各地での金曜行動など、危険な原発に反対する声がこの国にこだましました。

世界の民衆もこれに呼応してくれて各地で立ち上がり、さまざまな交流も進み、国境を越えた運動が広がりましたが、これに直面した各国の原子力規制当局が、レギュレーションをあげざるを得なくなりました。
そのことで建設費が高騰、どこでも計画が行き詰まり、日本の輸出計画のすべてが失敗したのです。安倍元首相、菅首相は、この壮大な失敗を認め、謝罪し、経済的損失の責任をとり、輸出路線の全面撤回を表明すべきです。


計画凍結時に原発輸出の失敗を認めない安倍政権を批判した朝日新聞(20190117)


国内の原発も展望が狭まり事故リスクだけが上がっている

同時に見るべきことは、国内の原発の展望も急速に狭まっていることです。やはりレギュレーションの高まりの中で電力会社の経営がどんどん傾ているのです。
このことを象徴するのが「特定重大事故等対処施設(特重施設)」建設遅延で、原発が次々と停まっていること。

この施設は2013年7月の新規制基準で設置が決められたものの、5年もの猶予が与えられていました。ところがどの原発も完成できない。規制委員会は2016年1月にさらに猶予を与えましたが、それでも作れない・作らない。
このため2度目の期限も切れて本年3月川内1号機、5月川内2号機、8月高浜3号機が停まり、10月7日に高浜4号機が停まります。裁判で停まっている伊方3号機の期限は来年3月、大飯3,4号機・玄海3,4号機は2022年夏です。

どうして期限を延ばしても一つも完成しないのか。端的に電力会社がこの工事を進めると経営が苦しくなると判断してきたからでしょう。また実は電力会社が、この施設が原発を安全に導くものと思っていないことも見え隠れしています。
例えば九州電力は、新規制基準合格後に、条件の一つとされる「免震重要棟」を作らないと表明しました。できるだけお金をかけたくないのです。しかも規制委員会はそれでも合格を取り下げない。

ここにも原子力産業の行き詰まりが象徴されています。同時に展望を失った原子力産業が、無理に生き延びようとしているいまは危険性ばかりが高まってもいることを見ておかねばです。なにせ新規制基準など守らず運転を強行しているのですから。
いやそもそも世界で誰も買ってくれない原発なんか、運転を続けていいはずがない。すべての原発輸出計画を止めたことに続いて、さらに「全原発を停めよ!」の声を高めていきましょう。


九電は新規制基準を守ろうとしていない 守田の講演用スライドから

#日立原発輸出計画から撤退 #英国への原発輸出断念 #原発輸出路線撤回を 

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明日に向けて(1883)美浜原発3号機配管破断による5人死亡6名重軽傷事故を振り返る

2020年09月17日 12時30分00秒 | 明日に向けて(1701~1900)

守田です(20200917 12:30)

玄海原発の危険性の続報です。

美浜原発で2004年8月9日に死傷事故発生

前回の記事で加圧水型の美浜原発2号機が1991年に、蒸気発生器の配管破断事故を起こしたことを書きました。このため国内で初めての蒸気発生器交換が行われましたが、美浜原発は、その後、2004年にも深刻な事故を起こしました。
事故は8月9日の午後に3号機で起きました。今度は蒸気発生器ではなく、二次の「低圧給水加熱器」と「脱気器」の間の配管が破断しました。玄海3号機が2018年の再稼働時に故障事故を起こした脱気器のすぐそばの配管です。
破断は作業員が配管の下にいる状態で起こりました。定期点検準備作業中でした。140度の蒸気が人々を襲い4名が即死。体中の水分が奪われたそうです。その後、搬送先の病院で1名が死亡。他に6名が重傷を負う痛ましい事故でした。
当時のニュース動画があったのでご紹介します。ここには2004年の事故に至るまでも、美浜原発がさまざまに故障事故を繰り返していたことにも触れられています。

11人死傷!美浜原子力発電所事故 当日のニュース(平成16年)
https://www.youtube.com/watch?time_continue=3&v=PtvBSovjisM&feature=emb_logo


美浜原発の事故を伝える当時のテレビ映像より 美浜で繰り返しトラブルが起こっていたことにも触れている

この時に明らかになったのは、一次系冷却水系統や蒸気発生器でトラブルが繰り返されてきたため、一次系の「安全管理」に労力が奪われ、二次系統の点検がおろそかになっていたことでした。
このため設計上は10ミリとされている配管の内側が腐食によって減肉し、事故当時は肉厚が0.4ミリにまで減ってしまっていることが見過ごされていました。しかもなんとこの配管は1976年の稼働以後、一度も交換されていませんでした。
もともとはこの配管は、関西電力の内規で4.7ミリまで減肉したら交換すべきことになっていており、1989年に検査し1991年に取り替えることになっていたのに見過ごされていたのでした。


関西電力による事故の説明図


「まさか」が現実に

この事故から15年が経った2019年8月7日の福井新聞に、関電の元幹部の男性から告白が寄せられました。それによると男性は、県内の町役場で、部下から事故発生の電話を受け、鳥肌が立ったそうです。
なぜかというとこの約一月前の大飯原発1号機の定期点検で、「予想以上の配管の減肉」箇所が見つかっていたからだと言います。
記事には「『まさか大飯のようなもの(減肉)ではないやろう』と信じたかったが、『まさか』は現実となってしまった」と書かれています。以下、記事をご紹介します。

美浜原発死傷事故「まさか」が現実 未点検配管破裂、発生から15年 
福井新聞 2019年8月7日 午前7時20分
https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/909673


福井新聞より

記事によると、破裂箇所はメーカーの三菱重工が1990年に点検リストを作ったときに記載漏れして点検されませんでした。
しかし事故前年の2003年、三菱重工から点検リストを引き継いだ関電の子会社「日本アーム」(現日本ネットワークサポート)の担当者が気付き、関電にメール報告したそうです。しかし関電は点検を先送りしてしまった。
男性は、減肉現象に対して関電の「不誠実な対応」があったと指摘しています。厚みが国の定める基準を下回っていても、都合の良い評価をして使い続け、次の定検で変えることが度々あったというのです。

さらに次の点も指摘されています。被害に遭った作業員たちは、定期検査による停止期間を短縮するため、タービンが運転中で危険なのにタービン建屋の中に入り、配管の真下で作業スペースを設置していたのだそうです。
男性は、この箇所を子会社の指摘を受けて調査し、減肉の可能性が指摘されても、それだけで関電が運転を止めることはなかっただろうが、いくら何でもその下での準備作業はさせなかったとも語っています。
減肉がつかめなかっただけでなく、安全マージンを削って定期点検を短縮しようとする行為が、死亡事故に直結していたのです。


加圧水型原子炉はトラブル続き 玄海・高浜・大飯もとめるべきだ!

美浜原発の事故を振りかえって分かることは、加圧水型原子炉は蒸気発生器をはじめ、配管系で繰り返しトラブルが起こっていること。だからもう運転をやめるべきだということです。
さらに大事なポイントは、こうした危険性が金儲け優先で安全マージンを削り取る、電力会社の経営姿勢のもとでさらに大きくなっているということです。
その姿勢は、2018年3月玄海3号機再稼働時の、瓜生社長(当時)の「何があるか分からないと言っていたのが現実になってしまい残念だ」ということ言葉に、端的に表れています。

何が起こるか分からないで原発を動かしていいはずなどない!もう本当にいい加減に、モラルハザードに陥った電力会社が運転している原発を止めて欲しい!止めなくてはいけない。
みんなで声を上げ続けましょう。

続く 次回は同じく加圧水型原子炉である伊方原発で起こった「一次冷却水ポンプ故障」、および「全電源喪失」の問題を取り上げます。


本年1月25日に伊方原発で起こった全電源喪失を伝えるANN NEWS

#玄海原発 #加圧水型 #蒸気発生器 #美浜原発 #配管破断事故 #原発再稼働反対

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明日に向けて(1882)玄海原発3号機は再稼働時にすぐに故障。加圧水型原発は配管系に致命的欠陥がある!

2020年09月16日 23時30分00秒 | 明日に向けて(1701~1900)

守田です(20200916 23:30)

玄海原発の危険性の続報です。

「何があるか分からないと言っていたが現実になってしまい残念だ」と九電社長は笑いながら語った!

ここのところ玄海原発の危険性について連続して論じてきました。
1、巨大台風の襲来が続いていること、2、稼働以降、壱岐市で白血病死亡率が6~7倍になっていること、3、危険なリラッキングを進めていること(4号機の燃料プールラックは最初から縮小サイズ)です。
今回、さらに論じたいのは、2018年3月23日に7年3か月ぶりに再稼働を強行した3号機が、わずか一週間後の30日に蒸気漏れ故障事故を起こして停まってしまったこと。ここにすべて点検しきれずに再稼働がなされたことが表れているからです。


再稼働直後の故障事故について報じるrkb毎日放送

何が恐ろしいのかと言うと、いまも見過ごされている危険個所がありうること。とくに加圧水型原発は蒸気発生器とそれにつながる配管系で事故を繰り返してきているので、再度の事故が懸念されるのです。
実際に関西電力美浜原発では、配管破断による重大事故が2回も起こりました。一度目はメルトダウン寸前、二度目は数名の作業員が亡くなる大事故でした。
二度目の事故は、配管が多すぎて十分な点検が行き届かないことによっても起こされたのでしたが、実は電力会社もこの点を十分に認識しています。

それを雄弁に物語るのが、この事故が起きたときに、九州電力瓜生社長(当時)が次のように言い放ったことです。
「何があるか分からないと言っていたが現実になってしまい残念だ」。しかも笑いながらでした。
動画があったのでアップします。ぜひご覧下さい。

玄海3号機蒸気漏れ事故:九電社長笑いながら「残念だ」
RKBニュース 2018年4月2日
https://www.youtube.com/watch?v=0irEt-3IHjE


笑いながら「何があるか分からないと言っていた」と語った瓜生九電社長(当時) rkb毎日放送より


玄海原発3号機の故障事故は二次系冷却水の配管付近で起こった

この時、蒸気漏れが発生したのは、二次系冷却水の配管の中にある「脱気器空気抜き管」という機器でした。
九州電力が行ったプレスリリースのうち、蒸気漏れを起こした箇所を図示した「系統図」をご紹介しておきます。

玄海原子力発電所3号機概略系統図
http://www.kyuden.co.jp/var/rev0/0125/2053/bti4y7z3.pdf

以降、この図を参考に説明を続けますが、故障事故が、二次系(青色)の配管系統で起きたことが明らかですが、これはこの原子炉の構造的欠陥がもたらすものです。
というのは加圧水型原発は、一次系冷却水(桃色)と二次系(青色)が接する「蒸気発生器」に致命的な欠陥を抱えているのです。これに付随して二次系、三次系の配管でも繰り返しトラブルを起こしています。

なぜかというと、この原子炉では、一次系冷却水(桃色)を循環させる配管の中に、加圧器が設置され、150気圧にまで加圧されているのです。
沸点を高くしてよりたくさんの熱を運ぶためです。一次冷却水は300度でもまだ沸騰しない。このため150気圧300度の熱水が一次系の中を循環しています。
これを「蒸気発生器」に送り込み、細い配管を介して接して熱を二次系(薄い青)に移行させ、蒸気を発生させてタービンを回すのですが、高圧の熱水を回すことが大きな負担を生み、深刻な事故につながってきたのです。


蒸気発生器の抱える致命的欠陥

「蒸気発生器」の中には一次系の細い配管がたくさん配置され、二次系の冷却水と接しているのですが、実は抜本的に矛盾した役割が与えられています。
一つには150気圧300度の熱水をしっかりと閉じ込めること。もう一つには300度の熱を効率よく二次系に伝えること。前者のためには配管を厚くした方が良いけれども、後者のためには薄くした方がいい。
このため配管を絶対に壊れないようにすることができず、150度300気圧に耐えられなくなった配管にしばしばピンホールが発生、どんどん増えて配管が劣化していくのです。

これに対する対処は、定期点検のときにピンホールが生じた配管に栓をするという信じがたいもの。
これだけでも蒸気発生器が技術的に未確立なことがわかるのですが、恐ろしいのはピンホールではすまずに配管が破断してしまうこと。実際にこうした過酷事故が美浜原発2号機で発生しました。1991年のことでした。
配管の一部が破断して55トンの熱水が二次系統に流出。原子炉が冷却水を失い始めて緊急停止しました。この時、この国の原発ではじめて「緊急炉心冷却装置」が作動しました。


現在の美浜原発 毎日新聞より

しかも一次冷却水は150気圧ですから、ものすごい勢いで冷却水が無くなっていき、メルトダウンに向かいました。寸前で止まったものの、危機一髪でした。
この炉を設計した三菱重工は、実は少し前から「蒸気発生器」が未確立な部品であることを明らかにし、劣化した蒸気発生器の交換を始めようとしていました
しかしもともと交換など想定していないがゆえに、蒸気発生器は堅牢に作られた原子炉格納容器の中に収められています。このため格納容器を切断して大きな穴をあけての交換したのでした。

そもそも当初の設計が破たんしたのだから、この段階で、加圧水型原発はすべて廃炉にすべきでした。
しかし「蒸気発生器」という致命的欠陥を抱えたまま運転を続けたために、二次系、三次系の配管の故障事故にもつながってきたのです。
玄海、伊方、高浜、大飯はすべてこれと同じタイプの原発です。どう考えてもすぐに停めるべきです!

続く

#玄海原発 #加圧水型 #蒸気発生器 #故障事故 #原発再稼働反対

*****

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