『ゆきわたり』 宮沢賢治 小林敏也
この、教科書にも載っている物語を、私は、すっかり、忘れてしまっていました。
なんて、不思議で
なんて、愉快で
なんて、心地よい本。
幻燈会という言葉も素敵なら、
四郎とかん子、紺三郎の言葉のやりとりもまた、素敵。
すべてが、詩で出来ているような・・・う~ん、違うな。
上手く表現できない自分が、もどかしいです。
とにかく、賢治語とでもいうべき、不思議な言葉たちの美しさが、心を捉えて離しません。
そして、息子の心をつかんだのは、
酔っ払って、ウサギの糞を食べてしまった太右衛門さん。
(翌朝には、「野原のまんじゅうを出しといたら、酔っ払った父さん、食べるかな?」と息子
そ、そうね。本当に食べてしまいそうな所が怖い。)
幻燈会。
「寄贈、お餅沢山、人の四郎氏、人のかん子氏」という張り紙。
紺三郎の開会の辞(「決してそっちの方へ栗の皮を投げたりしてはなりません」が特に)。
「お酒をのむべからず」「「わなに注意せよ」「火を軽べつすべからず」という、幻燈の題目。
狐の女の子が差し出した黍団子を食べようか、どうしようかという沈黙。
狐たちが、おみやげにくれた「青びかり」の石。
(挿絵の中から、素早く、青びかりの石を銜えた狐を見つけていました)
そして何より・・・
本の中の言葉を暗唱することが、何より好きな息子くんは、暗唱に、うってつけの言葉を見つけ、物語をそっちのけで、目を輝かせていました。
凍み雪しんこ、堅雪かんこ
野原のまんじゅうはポッポッポッ
酔ってひょろひょろ太右衛門が、
去年、三十八、たべた。
凍み雪しんこ、堅雪かんこ
野原のおそばはホッホッホッ
酔ってひょろひょろ清作が、
去年、十三ばいたべた。
キック、キック、トントン。キック、キック、トントン。
キック、キック、キック、キック、トントントン。
絵本を閉じた瞬間に、それは、始まりました。
二人で、完全に覚えてしまうまで暗唱大会。
そのうちに、大声をはりあげて叫びます。
四郎たちの興奮がわかるなあ。声を合わせるって、本当に楽しい!!
息子は、キック、キック・・・で、サッカー選手顔負け?の踊りも披露。
おかげで、私の腕の中の娘は、きゃっきゃっと大喜び。
ああ、なんと楽しい読書タイム!
・・・・・・・と、電気を消した私は、甘かった。
大興奮の息子は、5分で寝ましたが、大興奮の娘の目は、ギラギラと輝いたまま。
ああ、私が馬鹿だった。どうして、あんな悪ふざけをしたのでしょう。
いくら布団に押し込んでも、ぐるぐると回り、連れ戻そうと手をのばすと、
「きゃーっ」と声をあげて、大笑い。
娘よ。くすぐるつもりじゃ、ないってば
キック、キック、トントン。キック、キック、トントン。
おかげで、娘の就寝タイムは、23時。
1時間半にも及ぶ、戦いでございました。
キック、キック、トントン。キック、キック、トントン。
なくなるの早くありませんか?すごーい。
科学館の先生が、
「あんまりとっても、なかなか減らないで困るってことに
なりますのでねえ。」
と仰っていたのですよ。
すごく予想外なことが起っているのですね。
さすがー。
未来を背負っていく学生さんたちの頑張りを見ながら、
おばさんも、科学の未来に想いを馳せたいと思っています。
ゆきわたり。
私も、全く知らないに等しいくらいに忘れていました。
とても面白かったですよー。
「やまなし」よりも、読みやすいかも。
賢治の物語は、自分で読むのも楽しいけれど、読んでもらったほうが、だんぜん面白いと私は思っています。(大人も)
音の表現が、本当に素敵です。
yokomokoさんたちに読んでもらえる子どもたちは、幸せですね。
1月か2月のおはなし会でゆきわたりの紙芝居を
読む予定です。
それから、おととい図書館に行ったついでに
科学館でフィラメント、ゲットしました!
表のラックにはもうなくて、係りの方に話して
奥から持ってきてもらいました。
最後の一冊だったみたいです。
よかった~
内容は、、はい!すごく面白かったです。
あの内容で無料というのはスゴイです。
これを手にできたのは、こももさんのおかげですね。
ありがとうございました。
何もない(秋田の方、ごめんなさい)のに、どうして、また行きたいって思うんだろう?
岩手の冬は、スキーにしか行ったことがないから、今度は、
冬に、じっくりと訪れてみたいな。
しかし、あの時は、大変だったね。
でも、きりたんぽを、ほかの誰より美味しく感じられたという利点がありました。
良かったです。
でも、雨合羽より何より、私は、あの我慢大会みたいに寒いお風呂が忘れられません。
あの横田の学校の校庭は、なにがどこで、どこがなにだか
わからないくらい雪にうずもれて、
確かにあれは雪渡りだったねー。
吹雪の中、雨合羽を買いにいかされたり、忘れ物のリュックを取りにいかされたり、お姉ちゃん大変だったよねー(笑)。
本当に、読めてよかった。
娘のおかげで、何度が中断してしまったのが、残念だったけれど、それでも、とてもとても楽しかったです。
これは、小学生のうちに出会って欲しい物語の一つですね。
あのキラキラした雪のかけらや、子どもたち・狐たちの目。
きっと、一生、忘れないのだろうなと思う。
絵本を通して、雪わたりをしたこと・・・。すごいね。童話というのは。
秋田の雪原。絶対に「キックキック」って鳴っているねえ。
あの秋田旅行を思い出して、今、胸が一杯になっています。
大直子は、秋田に疎開しておられたのですかー。
そうかー。
私も、お会いしてお話きいてみたいなあ。
賢治の童話で一番好きなお話です。こぎつねたちがピンと背を伸ばした姿とその時の誇らしい気持ちを想うと涙が流れずにはいられないのです!
大直子が秋田に疎開していた時に、雪の日の翌朝、どこまでも雪の上を歩いていける雪原になっていて、その上を歩くと本当に「キックキック」と音が鳴ったそうです。彼女は5歳の時に兄とその体験をしたそうなのでまさに四郎とかん子だよね!
TもYちゃんもバーチャルだけど素敵な雪渡りを体験したんだね。童話の力ってそこにある気がしない?ママは夜大変だったけどエライ!
うわあ~、そんなこと言われたら、母、とり肌たっちゃいますね。
うたうように・・・。
賢治は、演劇も教えていたといいますから、そういう要素も物語の中にかくされているのかもしれませんね。
それに・・・
きっと、先生も授業がお上手だったのでしょうね。
宮沢賢治は、授業の仕方で、面白くないか面白いかに、分かれてしまいそうです。
とっても、素敵な思い出ですね♪
息子の教科書には載っていなかったようですが、娘のときには、載っているとといいな。いつのことでしょ(汗)
きっと、一緒に叫んでいたのでしょうね・・・
あの夜の興奮が思い出されるのか、なぜか、昨日の晩も
目がギラギラ。寝たのが、12時すぎでした。
もしかしたら、癖がついちゃったのでしょうか。
あー。こまったものです・・・・・。
うちでもやっぱり、踊りながら歌いながら、キックキックトントンしていましたよー。
あれはどうしても、体が動いてしまいますモンね。
娘ちゃんもさぞ楽しかったんですね~♪
こももかーさんには、お疲れでしたが・・・。
でも、楽しい風景が目に浮かんできました。
今日はよく寝てね・・・娘ちゃん。
そして、その方にも楽しい楽しい暗唱大会だったようですね。きっと気持ちも高揚して、ほんとはいっしょに叫んでいたんでしょう。
お母さま、お疲れ様でした。幸せな読書会に私も心がきらきらです。