ルース・スタイルス・ガネット作 ルース・クリスマン・ガネット絵 わたなべしげお訳
幼稚園では、毎日、お弁当のあとの時間に、「絵のない本」の読み聞かせの時間があるそうで、
とても楽しみにしている娘さん。
『いやいやえん』や『もりのへなそうる』・・・と、ずっと、中川作品が続いていて、気に入った作品
のときは、家でも読んで!と、せがむことがありました。
2学期に入ってから、一度もせがまれないなあ・・・と思っていたら、娘が、久しぶりに・・・。
「うちに、『エルマーのぼうけん』ある?」
「エルマー!?」
母は、びっくりしちゃいました。
そうかあ。『エルマーのぼうけん』を聞けるまでに成長したのかー。
そういえば、息子に、一年生のときに読んであげたっけなあ。
そうかあ、もうすぐ、一年生なのかあ。娘さんよう。しみじみ。
ちょっと感動してから、もちろん、ありますよう~と出してきました。
「これは、お兄ちゃんが一年生のときに、買ってあげた本なんだよ。」
と言ったら、なんだか、嬉しそうにしていました。
お兄ちゃんのオサガリの洋服は、何より嫌いだけれど、本は、嬉しいらしい
母娘共に、とびっきりのニコニコ顔で読み始めた夜。ところが・・・
「こんなの、エルマーじゃない!」
一章を読み始めてすぐ、娘が、言い出しました。
えー。エルマーのぼうけんって、他にもあったかなあ・・・。いくら考えても、思い浮かばず。
先生の読んだお話を聞いてみたら、ライオンもワニも出てくるって言うし、チューインガムも
それは、やっぱり、この、エルマーでしょう。
でも、いくら読んでも、
「そんなの知らない!違う!幼稚園のと違う!」と娘さん。
結局、怒りモードのまま、一章を読み終えました。
で、先生に聞いてみた。
「丁寧に、読み始めてあげたかったのだけれど、その日、たぶん、ちゃんは、
お弁当を食べ終えるのが遅くて、歯磨きに行っていたりして、ちゃんと聞けていなかった
んだと思います。どうぞ、お家で、最初の方の章を、じっくり、読んであげて下さい。」
とほほ。
先生曰く、最初は、娘のような子がいたり、おしゃべりをしたりする子もいたりと、ざわつくことが
多かった、『エルマーのぼうけん』。でも、話が進む程に、どんどん面白くなってきて、今では、
みんな、真剣に聞き入っているのだとか。
そうかあ。それで、娘も、ライオンが登場する位になってから、家でも読んで欲しくなったのか。
娘に、先生から聞いた話をして、「同じ本だよ。」と納得してもらってから、仕切り直し。
「やっぱり、違う気がする。」
納得したはずが、やっぱり、腑に落ちないといった様子で、しばらく、ぶつぶつ言っていた娘さんでしたが、
猫のセリフを読んでは、地図を確認して・・・と読んでいったら、がぶりつきで、本をのぞきこんでいました
地図付きの本って、これが面白いんだよねー。
みんなで読む独特の面白さは、二人では味あうことは出来ないけれど、二人で布団の上で読むからこそ
の面白さも、やっぱり、あるよね。
さあて。ようやく、エルマーも、娘も、ぼうけんに出る準備が整いました。
いよいよ、船に乗り込みましたよ。明日は、島に到着予定です。
ここのところ、絵本を読むことが多かったので、久しぶりの読み物の本。堪能中。