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現在は「続・夢幻章伝」掲載中。

「続・夢幻章伝」119

2022年06月21日 | 物語「続・夢幻章伝」
ドンドンドンドン

マツバ達の元に
太鼓の音と共に現れたのは、

「は!!!わかまつさまよぉ!!!」

アヅチと砂一族に担ぎ上げられ
お御輿状態のリクイン。

どういう状況?
わかまつさまって誰?と
他メンバーが立ち尽くす中、

バチーン!!

同じく担ぎ上げられているマツバと目が合う。

「御輿と御輿が出会ったら
 やることは一つ、だな」
「あら、分かっているじゃない!!!」

いよいよ祭り本番だ、と意気込むアヅチ。
なんでお前一緒に御輿?担いでるの?と他砂一族の視線が痛いリクインを担ぐ砂一族青年。
嫌な予感がするタツキとトキ。
もうお家帰りたいアマキとフワ。
もしや本当の宗主のむっすこ氏はワカマツ氏?となるヨシ。

「行くぞ、南一族の女ぁあああ」
「なによ、男ぉおおおおお」

ごちゃごちゃしている。
本当にごちゃごちゃしている。

だが、それも、なにもかも
祭りは全てを吹き飛ばしてくれるのだ。

「「喧嘩御輿だ!!!!!」」

うぉおおおおおおおお。

「わっかまつさまよ!!!!!!!」
「えだもさかえて!!!!!!!」

ドンドンドンドンドン!!!!

御輿と言っていますが、
御輿じゃ無いので
実態としては見た目は騎馬戦に近いです。

ボッカーン!!!!!!!!!!!!

巻き起こる砂嵐。

「何がどうなっているんだ」
「いったいどっちが勝ったというんだ、
 いや、果てしなくどうでもいいが」
「俺たちは何を見せられているのだろう」
「帰って、風呂入って、寝たい」

吹き抜ける風と共に、
視界が晴れやかになっていく。
その嵐の中心に立っていたのは

「何か物足りないけれど、
 こんな所かしら」
「仕方無いさ、本場じゃないんだ
 これだけやれたって所で及第点、かな」

そこに立つのは

歴代の猛者感を醸している
アヅチ&マツバ。

なんでかリクイン他、タツキ、トキくんはのびている。

「本場の“祭気”にあてられたんだ仕方無い」
「大丈夫、じきに気がつくわ。
 目を覚ましたら紅白なますでも食べさせておあげなさい」

なんだ、この
“あいつは四天王の中でも最弱”とか言いながら
後から現れる敵感は。

その時、長年の因縁。
一族の対立。
複雑な人間関係。
その、全てを超越し、
東一族と砂一族の思いが一つとなる。

「「「もう、よくわかんないよ、南一族、怖っ!!!!」」」

ちなみに紅白なますとは、と説明をはじめるアヅチだったが
あれ、と周囲を見回す。

「そういえば、へび呼ロイドは?」
「あら本当ね!?
 アマちゃん、あいつと一緒じゃないの?」

ああ、とアマキは頷く。

「へびさんなら、
 先に砂一族の村に向かってるよ」
「安心して、ちゃんと護衛は付けてるから」

うんうん、とフワ。

「ここまで来てアマちゃんと一緒じゃないのかよ」
「なんでまた」

「「………」」

それは、と見つめ合うアマキとフワ。

「………色々と決壊し」
「フワ、ダメ」

うん、とアマキが微笑む。


「詳しい所は
 へびさんの名誉のために秘密ってことで」


どうしたへび呼ロイド!!!


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