数日前からどうも気になる話題(事件)が起きている。
それは昨年に実施された、福岡市立の小中学校の教員採用試験の問題がどうやら漏洩してた疑いが濃いというものだ。6日の読売新聞のウェブサイトのニュースによると、どうもやはり内部犯行のようだ。
読売によれば…
この問題漏洩は市教委幹部から、退職元校長に漏れた疑いがある。
この元小学校校長は平成14年3月末に退職しており、福岡市教育委員会に事情を聞かれた後、行方不明になっている。
市教委幹部職員は市教委の調査に対して、元校長に問題を漏らしたことを認める内容の話をした。
この「元校長」の身柄、一刻も早く身柄を確保・保護しないとまずい。自殺するぞ。
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6日の日刊スポーツ・asahi.comによれば、漏洩したのは2次試験の「集団討論」と「模擬指導」の問題だということだ。
教員採用試験(この場合は公務員採用試験)は、1次試験が学力検査的な問題になる。大学卒業生として、公務員として雇用されるに値する、ある一定水準を超えた受験者を1次試験通過者とする。その中から、2次試験の「集団討論」や「模擬指導」で適性(簡単にいうと、先生として向いているか否か、技能のベースがあるかないか)を見て、採用予定者名簿登載者(合格者)を決めることになる。2次試験のテーマ・課題がわかっていればかなり受験者のパフォーマンスに差が出る。どんな試験であってもそうだが、問題を事前に知っている方が絶対有利である。問題漏洩は大問題で非常に許し難い問題である。
この「元校長」は教員志願者の受験指導もしていた。朝日新聞では福岡市の大学と書いてあったが、地元の西日本新聞によれば福岡教育大学(出身大学)のようだ。同紙によれば『校長、受験講習で配布?』との記事があった。講習はOB会が開催したとのことだ。
事前に試験問題を入手していたことを認めた「元校長」は、不正に入手した問題を資料として配布していた疑いが強まっている。
同大では最近、教員試験の合格率低迷が問題となっていた。
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合格率を上げるために元校長が問題を不正入手?
セミナーは昨年8月20日、同市中央区の同大関連施設で開催。
福岡市などの教員試験を受ける同大卒業の受験生ら数十人が参加した。
OBが試験官役を務め、模擬指導や集団討論を実施。
元校長は、OB会の副会長で、福岡市地区を担当。
元校長がセミナー開催の中心的役割を果たしていた。
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福岡教育大学は一昨年別の話題(2005.12.17「教職大学院」)でブログに取り上げたことがあった。地元教育界では圧倒的な存在の大学である。問題を漏らした方も同じ大学なのかもしれない。しかし、何でこんなことになってしまったのか、ばれないと思ったのか。真相解明が待たれるが、4月から教壇に立つ新採用教員のためにも、福岡教育大学OB、OGのためにもきちんとしなければならない。
しかし、大変困った問題だ。採用システム全体が立ち行かなくなる。システム全体の信頼性がゼロになる。