3年生担任の仕事として、かなりの比重を占めるのが、進学希望先(受験校)に送付する調査書と推薦書の作成である。調査書にも人物考査に係る所見欄があるが、推薦書の記述は、各学校書式も、求める記載事項も千差万別。非常にくたびれる仕事である。
僕は以前から、自分で推薦文を作るときの「ひな形」がある。3年生担任は今年が最後。公開することにしよう。
人物考査ついて [文案]
・推薦文書き出しである。
上記生徒は本校で3年間〇〇部に所属、(1)。学習と部活動を(2)。(3)生徒である。
(1)に記入すること(例,以下同じ)
本年度は部長(副部長)を務めた
熱心に活動してきた
活動記録・結果などは、調査書に記入する場合が多い。この場合、「同封の調査書に記載通り」がつく。
部活動に所属していない場合、今年の委員会活動、(あれば)ボランディア経験などを書く。
(2)に記入すること
両立させることができた(〇年次より or 3年間、成績優秀である)
「成績優秀」の文言は3年間の評定平均値がAランクの場合。(3年1学期、評定が上位10%でも記入する。)
両立を目指し努力した。学習面では成果が上がりつつある
がんばりにフォーカスを当てている書き方。
(3)に記入すること
行動面のおちちつき
リーダーシップ(がある)、下級生の模範である等
責任感等
進学希望について [文案]
・進学希望についてである。
四月以降数次にわたり面談を繰り返し、担任として次のことを確認(承知)している。(4)。
(4)に記入すること
例文 上記生徒は〇〇〇分野について、学校での〇〇の授業、TV新聞等で報道された〇〇により、大学では〇〇学系の学習(研究、勉強)をすることを希望している。
(この部分は、志願先大学・学部学科のアドミッションポリシーが密接にからまる。)
数度の面接が必須になる。これまでの経験ではここに2、3文記述している。
大学選択について [文案]
・学部学科の選択理由の部分、進学の意思表明。
〇〇〇学系の学習をするのであれば、(5:理由付け)なので、貴学〇〇学部で学ぶことを考え、進学を希望している。
(5)に記入すること
カリキュラムポリシーを読み、当該学科が強調していることを、必ず記入する。
例文 少人数教育、語学教育、一年次二年次からの職場体験等の〇〇〇〇に惹かれている、興味を持っている等とまとめる。
大学卒業後について [文案]
・大学での4年間の使い方である。
貴学で〇〇〇を中心に学び、大学卒業後は(6)となることを希望している。
(6)に記入すること
個別大学のディプロマポリシーを読むと、どのような力をつけた人間を作りたいかが、必ず書かれている。そこに書かれていることと、生徒の進路希望が重なるはず。
具体的な職業名があれば必ず書く。
就職したい分野(例,〇〇分野)を書く。
結び [文案]
・しめの言葉である。
①以上をもって推薦する。
②さらなる成長が期待できるので、推薦する。
③(生徒氏名)は、さらなる成長が期待できるので、推薦する。
④(生徒氏名)は、学業、部活動とも貴学〇〇推薦にふさわしい。将来社会に有為な人物たり得ると思うので、推薦する。
だんだん評価が高くなる。
二つ目と三つ目の違いは、生徒氏名が入るか入らないかの違い。入る方が推薦の気持ちが強くなる。
四つ目は僕の推薦書の最上位の褒め言葉、特上である。