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山小屋だより

山歩きや街歩き、そこで出会った花や風景を紹介しています。
ぜひ、一緒に歩きましょう

中山道(その6)

2009-05-09 | 中山道

ここが興禅寺です。
木曾義仲に縁があるお寺のようです。
枯山水の庭が有名だそうですが、時間の関係で入りませんでした。




再び、関所跡に戻りました。
ここでお昼にしました。
宿で握って貰ったおにぎりです。
2個入っていましたが、全部食べれない人もいたようです。



座っているすぐ側にバイモが咲いていました。
園芸種が逃げ出してきたようです。
花の中の模様が網目模様になっているので、別名:アミガサユリと
呼ばれています。



これが福島関所を復元したもののようです。
ここも写真だけにしました。
中は資料館になっているようでした。




ここも宿場の雰囲気はありません。
すっかり近代化されています。
昔の人がみたらビックリすることでしょう。



少し歩いたところにそれらしき雰囲気のところがありました。
江戸時代からの古い町並みが残っています。
上の段と呼ばれている坂道の町です。





なまこ壁の土蔵もありました。
水も豊富なようです。
このような水場がいたるところにありました。



木曾福島駅を通過します。
この町にマッチした造りです。
通過しただけで駅の中には寄りませんでした。




道端に黄色い花がたくさん咲いていました。
コガネネコノメソウです。
小さな花ですが、きれいでした。
黄色いのはガクで小さな花を囲んでいます。
箱のように見えました。




上を走っているのは国道です。
この先で国道をくぐります。
静かな風景が広がっていました。





やがてトンネルの中に入ります。
ここは昔列車が通っていたようです。
入り口に「列車に注意」の看板がありました。
もうすぐ御岳遥拝所のようです。

今日はこれから福島の安達太良山に行ってきます。
天気はよさそうです。
今晩小屋に泊まって明日の夜帰る予定です。

中山道(12-5)

2009-05-08 | 中山道

ここは宮ノ越宿です。
ほとんど宿場らしさが残っていません。
わずかに数軒それらしき建物がありました。
道路も広く改修されたようです。




道端にヒカゲツツジが咲いていました。
奥の花にピントがあってしまったようです。
シャクナゲのように茎の頂点にたくさん花をつけます。
淡いクリーム色をした花です。
坪山や奥多摩の山ではイワウチワとセットで楽しめます。



今度はヤマエンゴサクが姿を見せてくれました。
花の下の小葉に細かい切れ込みがあります。
葉っぱも丸いのが特徴です。
色はブルーが多いのですが、これは少しピンクがかっていました。
たくさんありました。



フクジュソウです。
名前がよいので正月の飾り花として使われます。
ここでは道端に雑草のように咲いていました。
関東ではもう終わっていますが、ここでは盛りでした。
季節がだいぶ遅いようです。



歩いている左に大きな山が見えてきました。
左奥の山が木曾駒ヶ岳です。
まだかなり雪があります。
手前の花は芝桜です。
電線がなければもっとよい絵になったのですが・・・
こればかりはどうしょうもありませんでした。



のどかな道を歩きます。
天気がよいのに人がいません。
みんなどこにいるのでしょう。
道祖神だけが静かに見送っていました。



ところどころにこのような標識があります。
我々は木曾福島に向かっています。
白い花はハナモモのようです。
まだ咲き出したばかりでした。




このあたりが道がよくわかりません。
本や地図を持っていますが、細かいところまで書いてありません。
何人かで議論しながらルートを探します。
ここは左に入りました。



ここは左に入るようです。
このような標識があると迷わないで済みます。
新しい道路ができて旧道が消えているようです。



細い道を降りたら、川がありました。
この橋を渡って反対側に行きます。
今回歩いているのは合計20名です。
平均年齢は計算したことがありませんが、前期高齢者以上は
間違いないと思います。
みなさん、お元気です。




橋を渡ると大きな道にでました。
本には「消火栓を左にみてまっすぐ進む」とありました。
ここもチェックポイントの一つのようです。




今度はジロボウエンゴサクが姿を現しました。
ヤマエンゴサクとの違いは花の下の小葉に切れ込みがないことです。
葉っぱも少し細長い姿です。
花のつき方も多いようです。
スミレをタロボウと呼ぶところがあるそうです。
それに対してジロボウとついたようです。
  


再び国道にでました。
ここは右に入ります。
できるだけ忠実に旧道を探しながら歩きました。
いずれまた国道と合流するようです。


大きな門がみえてきました。
もうすぐ福島宿のようです。
この左上に関所跡があります。
そこに行く前に興禅寺に寄ることにしました。
観光バスがいましたが、お客さんはいません。
降りてどこかを観光しているようでした。

◎付 録
ハンカチノキ特集
ハンカチノキが咲き出したという情報を得ました。
行って見てきました。



大きな木の上にヒラヒラ舞っていました。
白く見えるのはホウが変化したもので、これがハンカチに見えます。
真ん中にあるのが花です。




かなり高いところ咲いています。
ズームで狙っても風があるとなかなかうまく撮れません。
何とか納まってくれました。




行ったのは午後のかなり遅い時間でした。
逆光にすると、ホウの姿と花の様子がよくわかります。
なかなかきれいでした。




少し引いてみました。
今年はかなり花が多いようです。
たくさんの人が見に来ていました。



これはまだ花が蕾のようです。
この木は中国が原産地だそうです。
ここには大きな木と少し若い木の2本が並んであります。
若い木のほうが花が多かったです。



いろんな角度でたくさん撮りました。
全国的にも広まっているようです。
関東では小石川植物園と大船フラワーセンターに大きな木が
あります。
なかなかおもしろい花でした。





中山道(12-4)

2009-05-07 | 中山道

一夜明けました。
宿泊した「ならい荘」です。
なかなかよい宿でした。
赤い車は別のツアー客です。
やはり20名くらい泊まっていました。
中山道の「よい所だけ」を歩いているようでした。




宿の奥にきれいなサクラが咲いていました。
名前はわかりませんが、きれいなピンク色をしています。
毎年宿に泊まる人達を楽しませてくれているようでした。



前回はここから鳥居峠を越えて宮ノ越宿まで歩いています。
今回はその間を電車で移動して宮ノ越から先を歩きます。
変則的ですが、必ず繋いでいます。
宿の車で駅まで送ってもらいました。
奈良井宿は中山道の丁度中間点です。
「どまん中」のノボリが立っていました。
東海道は静岡の袋井が「どまん中」になります。
毎年、「どまん中祭り」というのが開催されていました。




電車がくるまで少し時間がありました。
数人の仲間がホームに入ってサクラを楽しんでいます。
サクラはもう終わっていたと思っていただけに嬉しい
プレゼントでした。



私は再度宿場のほうに行ってみることにしました。
2回とも夕方だたので、朝の雰囲気を味わってみたかったからです。
奈良井宿の標識もサクラによくマッチしていました。




朝の宿場は静かです。
観光客は誰も歩いていません。
「あぶらや」さんの壁には「木曾の大橋」のポスターが
貼ってありました。
スケッチ風のポスターだたので、雰囲気がよかったです。




少し歩くと番傘が目に入りました。
この宿場は電線を地中に埋設したようで、電柱がありません。
すっきりしていました。



1軒の宿の前にこんな言葉が飾ってありました。
木の根っこをうまく使っています。
「花筏」とは俳句の世界では春の季語だそうです。
「人生は出会い・・・」まさにその通りだと思いました。



この宿場にはこのような水場があります。
冷たい水が流れていました。
かなり新しいものが多いのですが、これは結構古いようです。
苔が朝日に光ってきれいでした。



水場の近くにイワウチワが咲いていました。
これは園芸種のようです。
山の岩場を好む花です。
今年は山で見ることができませんでした。
こんなところで会うとは思ってもいませんでした。
これも「出会い」の一つのようでした。




奈良井駅に戻って電車になりました。
歩くとたいへんでしたが、あっという間に宮ノ越駅に到着しました。
ここで身支度を整えて歩きます。
一晩で疲れが取れたようで、みんな元気でした。



早速、サクラが挨拶してくれました。
山は少しずつ新緑が始まっているようです。
のどかな風景が広がっていました。



宮ノ越駅をでてしばらくするとこんな標識がありました。
今の単位では約268キロくらいでしょうか。
中山道は京都まで約530キロくらいあります。
まだまだ先が長いです。



◎付 録
サンザシ

サンザシの花が咲き出しました。
オシベがよく目立つ花です。
秋には赤い実がなります。


アカバナサンザシ

サンザシの園芸種のようです。
赤い花が太陽の光を浴びて輝いていました。
花びらが八重のようです。


メギ

メギ(目木)の花です。
小さい花がたくさんぶら下がっています。
枝に鋭いトゲがあります。
山で自生しているのは葉っぱが緑色をしています。
これは園芸種のようです。
木の皮を煮出して目の治療にしたそうです。


タニウツギ

山の谷筋に咲いています。
この花が咲くと田植えを始めるので「タウエバナ」とも呼ばれる
ようです。

連休後半は雨になってしまいました。
田植えの後の雨は「恵みの雨」のようです。
週末はまた山が待っています。
すっきりと晴れて欲しいです。








中山道(12-3)

2009-05-06 | 中山道

大きなコブシの木がありました。
ここは少し春の訪れが遅いようです。
まるで雪が積もったように咲いていました。



この一里塚も跡だけです。
普通、一里塚には大きな木が立っています。
旅人が歩く目安になっていたようです。
時代と共になくなってしまったようです。



みんな三々五々歩いています。
東京では桜が終わっていましたが、木曽路は真っ盛りでした。
約10日ほど遅いようでした。
春の日差しが暖かく感じられました。



街並みに入りました。
このあたりは「木曾漆器」として有名なところのようです。
たくさんの漆器屋さんが並んでいました。
店に入って箸などを買い求める人もいました。




木曽川を渡ります。
このあたりは水が澄んでいてきれいでした。
この小さな川がだんだんと大きくなって太平洋に注ぎます。
ここではあの有名な「木曾節」は聞こえませんでした。



しばらくは静かな里道を歩きます。
人にほとんど会わないのが不思議でした。
桜はまったく自然に咲いています。
東京で散々楽しみましたが、ここでも楽しめるとは
思ってもいませんでした。



奈良井宿に入る手前で二手に分かれました。
この先に日本一の橋があるそうです。
前回見なかったので、行ってみることにしました。
大きなシダレ桜も身頃でした。



これが日本一といわれているヒノキでできた橋だそうです。
総費用1億円だそうです。
ここは木曽ヒノキの産地です。
大きな木を惜しみなく使ったようです。



橋の下に入ってみました。
うまく木を組んでいます。
これなら百年以上は充分持つと思います。
これだけを見にくる観光バスもあるようでした。



側面に廻ってみました。
きれいな曲線を描いています。
確かに一見の価値はあるようでした。



渡って反対側に行って見ました。
最初は階段風でしたが、上のほうは板を並べたままです。
雨が降ったら、滑りやすそうでした。
ハシを渡らずどうどうと真ん中を渡りました。(笑)



奈良井宿に入りました。
日出塩駅を出てから4時間30分の歩きでした。
山道より、平らな道のほうが足に負担がかかります。
この宿場は昨年も歩いていました。
なかなか趣のある宿場です。



造り酒屋がありました。
前回もここで日本酒を1本買いました。
今回も買って宿で飲みます。
新酒ができたことを知らせる杉玉の色もかなり枯れていました。
宿場の外れにある「ならい荘」に入り、温泉に入ってこの日の
疲れを取りました。


◎付 録
オオデマリ

ボタンの花を見に行ったところに大きな花が咲いていました。
オオデマリです。
大きな手毬のように見えるので、この名前がついたようです。
遠くからでもよく目立つ花です。

ウラシマソウ

マムシグサの仲間です。
花の先端から長い糸のようなものが下がっています。
浦島太郎が釣りをしている姿に例えたようです。
ここにはたくさん咲いていました。
赤いボタンの花びらが散っていました。

クロバナロウバイ

黄色いロウバイとはまるで違う姿をしています。
同じ仲間のアメリカロウバイとして出回っているようです。
イチゴの香りがするそうですが、わかりませんでした。
全草、有毒だそうです。

ミッキーマウスノキ

これはミッキーマウスノキと呼ばれています。
温室の中で見たことがあります。
南国からきた植物のようですが、ここではそのまま地植えされていました。
もう少しすると種が黒くなり、ミッキーマウスの顔にみえるそうです。
珍しい木でした。




中山道(12-2)

2009-05-05 | 中山道

木曽路の碑から30分ほど歩いたところに一里塚がありました。
少し高いところに標識だけありました。
若神子(わかみこ)一里塚だそうです。
一里塚も残っているのが少ないようです。



桜が咲いていました。
ほとんど枯れてしまった木です。
桜もなかなか強い木のようです。
励ましてくれているように見えました。






このあたりは旧道がすっかり消えてしまっています。
国道19号線に沿って歩きました。
その左には中央線が走っています。
電車の本数が少なく、たまにしか会いませんでした。




やがて贄川(にえかわ)駅につきました。
日出塩駅を出発してから約2時間です。
このあたりの駅はみんな同じような建物のようです。
ここでしばらく休憩しました。



駅を過ぎて橋を渡ります。
橋の欄干に絵がはめ込んでありました。
大名行列を表現しているようです。



こんな絵が数種類はめ込んでありました。
なかなかおもしろいアイデアだと思いました。
関所が透けてみえます。



これが関所です。
贄川宿は日本橋から数えて33番目の関所です。
昔は旅籠が25軒あったそうです。




関所の前まで行ってみました。
これは昭和51年に古図をもとに復元された番所だそうです。
地下が「考古館」になっているようですが、入りませんでした。



贄川宿を過ぎてしばらく歩くと大きな木がありました。
長野県の特別天然記念物に指定されている「トチの木」だそうです。
近くに行ってみました。



樹齢約1000年だそうです。
幹に大きなこぶがたくさんできていました。
大きな木からは元気が貰えます。
まだまだ芽吹きには早いようでした。



足元に白い花が咲いていました。
ニリンソウです。
普通、ニリンソウは花びらが5枚です。
これには10枚ありました。
ニリンソウの変種かも知れません。
目的の奈良井宿まではまだ7キロくらいあるようです。
まだまだ歩きます。


◎付 録
ボタンが咲いていると聞いて近くのお寺に見に行って
きました。


柔らかい感じのボタンが出迎えてくれました。
全体がピンクですが、花の内部が少し濃い色をしています。
きれいでした。


最近、白いボタンもよく見かけます。
この色も清楚でいいですね。
かわいい感じの花でした。



黄色いボタンもよく目立ちます。
ボタンにもいろんな色があるようです。
咲き始めはどの花も柔らかい感じがしますね。



一般によく見るボタンです。
もっと濃いムラサキの花もあるようです。
ボタンは次々に花を咲かせますが、散るのも早いようです。
ここは「ボタン寺」として知られているようです。
久し振りに訪ねてきれいな花を楽しみました。

中山道(12-1)

2009-05-04 | 中山道
平成19年4月21日に東京の日本橋を出発した「中山道歩き」も
今回で12回目になりました。
昨年、11月に塩尻~薮原宿を歩いてから休眠に入り、今年初めての
歩きになります。


4月18日~19日に実施しました。
例によって立川から鈍行に乗りました。
塩尻駅で中央西線に乗り継ぎますので、そこで特急でくる仲間と
合流します。
塩山駅に入る手前でこんもりした山が見えます。
塩山市の名前のいわれにもなっている「塩の山」です。
すっかり緑が濃くなっていました。
このあたりから遠くに南アルプスが見えるハズですが、この日は
春霞でみえませんでした。



甲府を過ぎるあたりから、鳳凰三山が姿を見せます。
地蔵の頭にあるオベリスクがかようじてわかりました。
走っている電車の窓からなのでなかなかよく撮れません。
鈍行の魅力はこうやって山を眺めながら目的地に行けることです。



やがて甲斐駒ヶ岳が姿を現してくれました。
ここからみると左側が鋭く切れ込んでいます。
丸く見えるのが「摩利支天」のようです。
仙水峠から登れば比較的楽に登れる山です。
頂上には大きな祠がありました。



更に進むと山の中に白く雪が残っているところが見えます。
富士見スキー場です。
人工降雪機があり、この連休中も滑れるそうです。
たくさんの人がスキーを楽しんでいることと思います。



塩尻駅で中央西線に乗り換えました。
ここで仲間が待っていました。
今回も20名近い参加者がいました。
多少、出入りがありますが、ほぼメンバーは固定されてきたようです。
今回のスタートは日出塩駅です。
小さな無人駅でした。



しばらく歩くとこんな碑が建っていました。
「是より南 木曽路」とあります。
横に大きなシダレザクラが咲いていました。
朝が早かったので、ここでお昼にしました。



なかなか立派な石碑です。
江戸時代には松本藩と尾張藩の国境だったところだそうです。
ここでゆっくり食事を楽しみ、次に向かいました。




右下に川が流れています。
このあたりは国道19号線に沿ってしばらく歩くようです。
頻繁に大型トラックが走っていました。
カラマツが芽吹いています。
春の芽吹きと秋の紅葉がきれいな木です。



ここは明治天皇も歩かれたようです。
立派な石碑が建っていました。
我々が休んでも何もありません。
足跡だけ残しておきました。



黄色い花が咲いていました。
キバナカタクリです。
園芸種として人気が高いようです。
初めてみたという人もいました。




右の少し奥に変わった名前のお寺がありました。
なかなかユニークな名前です。
梅の花に誘われてウグイスが飛んでくるのでしょうか?
建物が新しいのが気になりました。
もうすぐ贄川(にえかわ)宿です。



◎付 録
クサイチゴ

空地などに咲いている花です。
春先からかなり遅くまで咲いています。
赤い実がなり、食べられます。
野原の足元にも咲いていてよく目立つ花です。



ニガイチゴ

クサイチゴに似ていますが、葉っぱと花の姿も違います。
やはり赤い実がなり、食べられますが種を噛むと苦いので
この名前がついています。
里山でよく出会えます。



チゴユリ

この時期はこの花に会いたくてよく里山を歩きます。
今年は例年より1週間くらい早く咲いていました。
小さな花で下を向いています。
これだけは声をかけたら顔を上げてくれました。
笑顔がステキな花でした。


ガマズミ

やはり春山でよく出会います。
小さい花がたくさん集まっています。
オシベが元気にバンザイしているようです。
何かよいことでもあったのでしょうか?
秋の赤い実は喉を潤すのによいですね。

ゴールデンウイークも今日あたりから道路が渋滞するようです。
昨日までよく晴れていましたが、今朝は曇っています。
雨が降れば山の木々が活き活きしてきます。
恵みの雨がそろそろ欲しい頃です。


中山道(10-4)

2008-11-09 | 中山道

しばらく歩くとまたスズメオドシのついた屋根がありました。
ここのものは細かい模様が入っていて立派です。
由緒ある家のようでした。
いろいろ聞いてみたかったのですが、誰も表にいませんでした。
この先にも幾つかありました。




右側に「小野家住宅」という古い建物がありました。
昔は旅籠をやっていたそうです。
国の重要文化財になっているようです。
外の格子が昔を偲ばせてくれました。




道路の反対側に「脇本陣跡」という碑が立っていました。
まだ新しいようです。
近くに行ってみたかったのですが、そのまま素通りしました。
赤く紅葉した木が目立っていました。



ここにも陣屋跡という碑が立っています。
造り酒屋の武井酒造店で立派な杉玉が飾ってありました。
杉玉は新酒ができた印だそうです。
これも道路の反対側でした。



道祖神

歩道の一部をブロックで囲んだところに道祖神が飾ってありました。
二人並んでいる物を「双体道祖神」というそうです。
昔から夫婦和合、厄払い、五穀豊穣、子孫繁栄などの神として
崇められてきたようです。
信州の安曇野にはたくさんの道祖神があります。
それぞれが違った表情をしていて見て歩くとおもしろいです。
旅の安全も守ってくれたのでしょうね。



小野家住宅と書いてありました。
これも国の重要文化財になっているようです。
資料には江戸時代中期に建てられた民家と紹介されていました。
この地区の名主を務めた豪農だそうです。
立派なスズメオドシが飾られていました。



中山道は国道18号線に沿って走っています。
時々旧道から国道に交差している場所があります。
ここは右が国道、左が旧道です。
地図を見ながらできるだけ旧道を探して歩きます。
不明な時はそれぞれが資料を持ち寄って意見交換します。
多人数で歩く強みです。



変わった柿の木がありました。
2本並んでいましたが、右の木には実がたくさんなっています。
左の木には実がありません。
その代わりきれいに紅葉していました。
おもしろい姿でした。




JR塩尻駅です。
今回はここで解散しました。
下諏訪から約25キロ、6時間歩きました。
次回は今月末にここから奈良井宿、鳥居峠を越えて薮原宿まで
歩く予定です。
1泊2日になります。
またどんな出会いが待っているのか楽しみです。


中山道(10-3)

2008-11-08 | 中山道
塩尻峠からの展望


塩尻峠の展望台に登って見ました。
左に八ヶ岳が見えます。
生憎天気があまりよくありません。
雲の上から少しだけ覗いています。
一番高いのは主峰、赤岳のようです。



今度は右側です。
左から甲斐駒ヶ岳、頭を少し見せているのが北岳、一番右にどっしり
構えているのが仙丈ヶ岳です。
北岳は富士山についで2番目に高い山です。
もう少し晴れていれば他の山も見えたかも知れません。



正面を見ました。
湖は諏訪湖です。
手前の街並みは岡谷の街だと思います。
暖かいのか全体にモヤがかかっていました。
昔の人もこの風景を眺めたのでしょう。




モミジはまだ完全に色変わりしていません。
黄色から赤に少しずつ変わるようです。
バックに青空を欲しいと思いました。
雨に降られないだけでも「よし」としましょう。



峠から一気に降りてきました。
ここにもスズメオドシがありました。
昔のお茶屋さんか何かのようです。
人はいませんでした。




しばらくはこんな街道が続きます。
昔はもっと狭かったのでしょう。
薄暗くて山賊でも出そうな場所もありました。
特に目立つ物はありません。
ひたすら歩きました。




途中におもしろい看板がありました。
歌が書いてあります。
東海道は大きな川があり、大雨などで川留めになることが
たびたびあったそうです。
また、女性は蓮台に乗るのも嫌がったようです。
従ってこの中山道を通って京都から江戸に向かったのでしょう。



草むらの中に黒い種をつけた植物がありました。
葉っぱからしてジャーマンアイリスかと思いますが、
よくわかりません。
花びらもすっかり枯れてドライになっていました。
何となく目を惹きました。




テングノコヅチ

ツルリンドウに似ていますが、ツルリンドウは他の物に巻きつきます。
これは地面を這っていました。
実もツルリンドウより短いです。
普通茎の先に1個の花をつけますが、これにはたくさんついていました。
よほど土が肥えていたのでしょう。




キダチチョウセンアサガオ

かなり開けたところにでました。
畑の近くにキダチチョウセンアサガオが咲いていました。
別名:エンジェルトランペットという名前で親しまれています。
ここには黄色と白が仲良く並んでいました。
もうすぐ塩尻宿です。

中山道(10-2)

2008-11-07 | 中山道
スズメオドシ

民家の屋根におもしろい飾りがありました。
本には「スズメオドシ」と書いてありました。
私が長野国道事務所から貰った地図には「カラスオドシ」と
書いてあります。
どちらにしても古い建物に残っているようです。



一里塚

東堀一里塚跡です。
一里塚はどこにも見当たらず、この碑だけが建っていました。
江戸から56番目だそうです。
昔の人はこの一里塚が歩く目安になっていたのでしょう。
開発によって消えてしまった物も多いようです。



また民家の屋根に立派な飾りがありました。
これは造り直されたもののようです。
このあたり独特のものだそうです。
由緒あるお家のようでした。



こんな石碑にもホッとします。
今でいう案内標識のようです。
もうすぐ塩尻峠ということのようです。



石舟観音

峠に差し掛かる手前です。。
長い階段を登ると祠がありました。
草鞋がたくさん奉納されていましたから、ここでお参りして
峠越えの無事を祈ったのでしょう。


スイカズラ

祠の横に咲いていました。
季節はずれの花です。
暖かかったので眠っていられなかったのかも知れません。
咲き始めは白で少しずつ黄色に変わります。



石舟観音から下る途中できれいなモミジがありました。
山門の屋根に覆い被さっていました。
こんなモミジをみると秋を感じます。


ナンブアザミ

葉っぱの切れ込みが少なく花のホウが反り返るのが特長だそうです。
また花も横か下を向いています。
なお、葉っぱに切れ込みが深いものもあるようですから、
変異も多いようです。
かなり遅くまで咲いているアザミの仲間です。




マムシグサ

マムシグサの実です。
種がだいぶ少なくなっていました。
小鳥が食べるのでしょうか?
モミジの葉っぱが引っ掛かっていて彩りを添えていました。



塩尻峠

いよいよ塩尻峠に到着です。
この上に立派な展望台がありました。
ここから高ボッチ山に登ることもできます。
ここまでは車でもくることができるようです。
下諏訪駅を出てから約3時間くらいでした。


中山道(10-1)

2008-11-06 | 中山道
下諏訪から塩尻まで歩きました。



10月25日のことです。今回が10回目になります。
前回は横川から1泊で塩名田宿まで歩きました。
その先は和田峠越えです。
ここは距離も長く、またこの時期では日暮れも早いのでこの部分を
飛ばして(季節のよい時に実施します。)下諏訪からスタートしました。

下諏訪駅のホームに大きな木と綱がありました。
「御柱祭(おんばしらさい)」に使われたようです。




今回も17名の参加者です。
駅をでるとここにも御柱祭の看板がありました。
テレビでしかみたことがありませんが、大きな柱を転がす勇壮な
祭りです。




とりあえず諏訪大社に行くことにしました。
駅から歩いて15分くらいのところにあります。
途中の商店のシャッターにも御柱祭の絵が描いてありました。
ここは御柱祭一色のようです。




諏訪大社の入口です。
紅葉が始まっています。
大きな鳥居がありました。
本殿までかなり歩きました。



諏訪大社

諏訪大社本殿です。
大きな「しめ縄」は出雲大社を思い出させます。
まだ早い時間だったせいか、人も少なかったです。




本殿の裏に廻ってみました。
立派な彫刻を施した建物がありました。
かなり古い物のようです。



御柱が建っていました。
御柱祭は十二支の寅年と申年の6年に1度行なわれる大祭だそうです。
木はモミの木を使い、4月に山から切り出して5月に里曳きと
建て御柱が行なわれます。
次回は平成22年に行なわれるようです。




再び駅に戻って中山道を歩き出しました。
岡谷あたりまでは国道20号線に沿っています。
ここは最初の分岐になっていました。
右が国道、我々は左に入ります。



中山道について書かれた本を見ながら歩きます。
ここは見落としやすいところでした。
一度通り過ぎてやっと探し当てました。
家に挟まれた狭い路地裏を通ります。
昔はもっと広かったのでしょう。



路地の先には小さな川があり、橋がかかっていました。
まだ新しい橋でした。
それにしても17名は多いです。
おしゃべりに夢中になると道路の真ん中まででてきます。
後ろから「車道に出ては危ないよ!」と声をかけながら歩きました。



ところどころに古い石碑が建っていました。
「右中仙道、左いなミち」と書いてあります。
ここは岡谷道追分と呼ばれているところのようです。
東堀一里塚まではもうすぐのようです。


中山道(その4)

2008-07-10 | 中山道
トロッコ列車

信越線はとりあえず横川(よこかわ)駅で打ち切られていますが、
その先も数キロに渡って線路が残されています。
その片側は遊歩道、もう一方にはこのようなトロッコ列車を
走らせています。
2つの駅があり、往復しているようでした。



我々は遊歩道を歩いて戻りました。
線路を残して埋め立ててあります。
歩きやすい道でした。
線路を撤去するよりもそのまま埋め立てたほうが、
安上がりだったようです。
これは歩いて北方向を振り返ってみたところです。




オカトラノオ

線路脇に白い花が咲いていました。
オカトラノオです。
この姿から虎の尻尾を連想したようです。
小さい花が下から順序良く咲きます。
あちこちで咲いているようです。



途中で妙義山が見えました。
まるで墨絵のようです。
全体像は見えませんが、切り立った岩山の様子が
よく分かります。
秋は紅葉もきれいな山です。



ノアザミ

今度はムラサキの花が目に止まりました。
ノアザミです。
ノアザミは春先から咲き出します。
花の下を触ると粘りがあります。
もうすぐノハラアザミも咲き出すと思います。
丸い姿がきれいでした。




横川駅の方向です。
このあたりは上りと下りの線路が接近しています。
7~8年前にもここにきていますが、その時には
トロッコ列車は走っていませんでした。
調べたら、3年前に整備して開通したようです。
奥に温泉施設があり、その間を往復しているようでした。



ヤブマメ

草むらから小さな花が顔を出していました。
葉っぱが3枚ありました。
ヤブマメです。
ツル性の植物で夏の終わりから秋にかけてよく見かけます。
少し早過ぎたようです。
花もすっかり季節感を失ってしまったのでしょうか?

横川駅の「峠の釜めし」屋さんで反省会をしました。
ここに入るのも7~8年振りです。
約1時間くらいで解散しました。
次回は9月末の予定です。

中山道(その3)

2008-07-09 | 中山道

横川駅を過ぎてしばらく行くと、道路から少し上がったところに
関所跡がありました。
この門と小さな建物がありだけでした。
気がつかないと通り過ぎてしまいます。



マタタビの葉

少し登りにかかったところにマタタビがありました。
マタタビの葉はこのように表面が白くなります。
ツル性の植物で大きな木に巻きついて成長します。
遠くからでもよく目立つのですぐに分かります。



マタタビの花

葉っぱの下を覗いてみると花がありました。
箱根や丹沢でみたサルナシの花によく似ています。
実はネコにやると酔ったようになるそうです。
「ネコにマタタビ」でしょうか。
人間もこれを食べると元気になるそうです。
旅先で疲れた時、これを食べると元気がでるので「また旅を続けられる」
そうです。
「また旅」から「マタタビ」になったようです。




坂本宿

やがて坂本宿につきました。
ここには昔の面影はありません。
家が新しくなっていました。
但し、昔からの屋号が復活しているようで、家々の前には
屋号を書いた看板がありました。
昔は名字よりも屋号でその家を呼ぶことが多いようです。
今でも地方によっては屋号が残っているところが
たくさんあります。



再びマタタビの花です。
蕾と花が一列に仲良く並んでいました。
柔らかい感じがする花です。
たくさん咲いていました。


登山口

山道を少し歩いていたら小屋に出ました。
碓氷小屋とかいてありました。
その脇に山道があります。
ここを登れば軽井沢にでます。
今回はここまでです。
次回はここが出発点になります。
これから横川駅まで引き返します。
約1時間の歩きになります。


今日もメンテナンスがあるようです。
前回のように長くかからなければよいと思っています。


中山道(その2)

2008-07-08 | 中山道
ヤマアジサイ

ヤマアジサイは山の湿ったところや沢筋に生えています。
ガクアジサイの仲間ですが、少し小型です。
これは改良された園芸種のようです。
濃いブルーがきれいでした。


ヤナギハナガサ

南米が原産の帰化植物です。
雑草化して空き地などで群生しています。
背が高くなるので、別名:サンジャクバーベナとも呼ばれています。
花が小さく茎が細長いので全体像が撮りにくい花です。




妙義山の1部がかすんで見えます。
妙義山は岩がゴツゴツした山で、表と裏があります。
表は家族連れでも歩けますが、裏妙義はそれなりの経験が
必要な山です。
梯子やクサリ場もありますが、高所恐怖症の人にはお勧め
できません。


コセンダングサ

アメリカセンダングサというのもありますが、こちらは
花の下に大きなホウがあります。
筒状花ばかりで舌状花はありません。
どちらも種に鋭いトゲがあり、秋から冬にかけて山を歩くと
ビッシリズボンにくっついてきます。
取るのに苦労します。


コスモス

荒地にコスモスが咲いていました。
種がどこからか運ばれてきたようです。
コスモスはイメージ的には秋の花です。
これは季節を間違えたのでしょう。
最近はキバナコスモスが増えているだけにこのような
昔ながらの花に会うと嬉しくなります。





昔から有名な「峠の釜めし」屋さんです。
工場がすぐ近くにあります。
信越線が横川駅に到着すると窓をあけて買い求めました。
立派な釜の形をした器に入っています。
釜は「益子焼き」だそうです。
長野新幹線ができてから、信越線はこの横川駅止りになりました。
ここから軽井沢まではバスが出ているようです。
釜めしは新幹線の佐久平駅や上信越道の横川SAでも売っています。
もう少し先まで歩いて、ここに戻ってきます。

中山道歩き(その1)

2008-07-07 | 中山道
昨年から中山道歩きを始めました。月1回のペースです。
日本橋をスタートしてから、今回で8回目になります。

キクイモモドキ

今回は群馬県の磯部駅が集合でした。
会の行事として開催されています。
参加者は10名前後ですが、今回は山が近いということもあって、
20名近い参加でした。
早速道端で黄色い花を見つけました。
キクイモだと思ったのですが、花びらが多いのでキクイモモドキとしました。
キクイモは地下にイモを作りますが、これは作りません。
葉っぱは同じようにザラついています。
北米原産の帰化植物で雑草化しています。


マルバアサガオ

これも道端に雑草のように咲いています。
熱帯アメリカから観賞用として持ち込まれたものだそうです。
花の色もいろいろあります。
アサガオと比べて葉っぱが丸いのが特長です。
日本全国に広がっているようです。



サフランモドキ

サフランに似ていますが、花が大きくサフランではないので、
モドキがつきました。
やはり今時の花です。
民家の庭先などにも植えられているようです。
淡いピンクがいいですね。


ネムノキ

オジギソウは葉っぱに触るとすぐに閉じますが、ネムノキは夜になると
葉っぱを閉じて眠りにつくそうです。
これは歩いている道路脇に顔を出していました。
やっと目覚めたようです。
かなり大きな木に成長します。
遠くからでもよく目立つ花でした。


チョウセンアサガオ

これも外来種です。
道路の電柱の脇などから顔を出して咲いている時もあります。
なかなか強い花のようです。
花が終わるとトゲがある実がなります。
この花も全国に広がっているようです。



ヒメジョオン

春先にはハルジオンが咲き、それが終るとこの花が咲き出します。
やはり雑草として空き地などに群生しています。
小さな花ですが、こうやって見るときれいですね。
どんな花でも命があります。
繁殖力が強いので、嫌われるようですが咲き時期で季節を
感じさせてくれます。




キリンソウ

黄色い花が丸くなって咲くので「黄輪草(キリンソウ)」です。
「麒麟草」と書く人もいるようですが、これは当て字のようです。
花はマンネングサによく似ています。
これも道路脇などに群生する場合があります。
山で出会うベンケイソウの仲間です。



セイヨウヒルガオ

別名:ヒメヒルガオと呼ばれています。
ヒルガオに似ていますが、葉っぱが違います。
これもすっかり野生化しています。
なかなか強い花のようです。


街道歩きは淡々とした道を歩くので、このような花を見るしか
楽しみがありません。
碓氷峠を越えて軽井沢あたりに行けばまた別の楽しみが
あると思います。
今回はその碓氷峠の登り口まで歩く予定です。