ぎんぐの紅茶

紅茶初心者の奮闘記

ローゼンメイデン(PEACH-PIT)

2011年04月02日 | お茶が出てくる本&紅茶関係の本レビュー
7体の美しいアンティークドールが、究極の少女「アリス」になるべく、互いを蹴落とそうと戦う物語(アリスになれるのは勝ち残った1体のみ)。
あらすじは以下のとおり(Wikipediaより抜粋。カッコ内は私による補完)。

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中学時代、引きこもりだった桜田ジュンは、意を決して外に出る事を決意。中学卒業後は高校に行かず、大検に合格したが、引き篭もった事が災いして、三流大学に進学。学生達とは馴染めず、バイト先の本屋でも店長から嫌がらせを受け、引きこもった事を後悔しながら日々を過ごしていた。
そんなある日、バイトの最中に『週刊 少女のつくり方』という雑誌の創刊号を見つける。それを持ち帰って以来、何故か家に雑誌が毎号届く様になる。雑誌の付録パーツを集めて組み立てると、「ローゼンメイデン 真紅」が完成されるという。人形作りに夢中になるジュンだったが、ある日突然雑誌が休刊してしまう。更に、中学時代の自分から助けを求めるメールが届く。
一体、「(ねじを)まいた世界」で何が起きているのか? そして、「(ねじを)まかなかった世界」に現れたローゼンメイデンとの出会いを機に、ジュンにどんな変化が起きるのか?

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結局「真紅」というドールは、ジュンの手で仮完成される。
ドールだけど、動くししゃべる。
そして、紅茶が大好き。
出会ったばかりのジュンに、こんなことを言い出す。

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真紅「お前をこの真紅の仮下僕にしてあげる。わかったら今すぐ紅茶を淹れてきなさい」
ジュン「ふっざけるなぁぁ!」
真紅「いい事?茶葉は必ず95℃以上で抽出してミルクは温めたものを…」
ジュン「聞けってちょっと」
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ところがジュンの家はティーバッグのみで、茶葉で紅茶を入れる道具がなかったため、ドンキホーテ(がモデルの店)に真紅と共に(と言っても真紅はジュンのリュックの中)紅茶道具を買出しに行くことに。

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ジュン「あったあった。これならサイズもぴったりだ」(と、猫の絵のついたティーポットに手を伸ばす)
真紅「素材が気に入らないわ。猫の柄なんてナンセンスよ」
ジュン「ゼータク言うなよ。ティーポットなんてなんでもいいし。給料前で金ないし…。だいたいお前がティーバッグじゃ嫌とかワガママ言うから来たんじゃないか」
真紅「せめて犬の柄にして頂戴。」
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ドンキホーテから帰って、早速紅茶を入れるジュン。
しかし、肝心の茶葉を買い忘れたため、ティーポットにティーバッグを入れることに。
(私はティーバッグでもおいしく入るんじゃ?と思うけど、真紅は「茶葉でなくちゃ嫌!」だった)

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真紅「まったく使えない仮下僕ね…。ティーポットを買ったってティーバッグを使うんじゃ意味がないんじゃなくて?」
ジュン「だって…茶葉買うの忘れて…」
真紅「ミルクは植物性だしまるでなってないわ。」
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植物性ミルクとは、コーヒー用のミルク(コーヒーフレッシュ)かな。
そんなものを入れたら、コーヒー用のミルクの味が前に出すぎてコーヒーフレッシュ水みたいになっておいしくないだろうな…。
かといって、動物性ミルク(生クリーム)を紅茶に入れても、紅茶の味が負けて「生クリーム水」になると思うけど。

でもそんな紅茶を、ぶつぶつ言いながら真紅は飲むのだ。
入れた人の気持ちを大事にしているんだろうな。
いいなあ。

でも、出された紅茶を飲んで、「紅茶がぬるい!カップはあらかじめあたためておきなさいと教えたはずよ」と叱る真紅はすごい。
熱い紅茶を、冷たいカップに入れ、それをすぐに飲んだ場合、紅茶の温度に体感できる程の差は出ない(私基準では)。
いつも熱いカップで飲みなれていたら、カップへの口当たりが冷たく感じるとは思うけど。
真紅にはごまかしがきかないんだね。

この話は大部分がドール達のバトルなんだけど、それも結構面白い。
個人的には好き嫌いは別として、第7のドール「雪華綺晶(きらきしょう)」が気になる。
「雪華綺晶」は、ただ一人実体のないドール。だから実体を渇望し、なのにマスター(ドールにとって主人)になって欲しい人間からは「お前はいらない」と拒絶され…。
悪役だけど、なんだか可哀相。
コメント (2)
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