ぎんぐの紅茶

紅茶初心者の奮闘記

家庭科の思い出

2018年02月04日 | お茶色の日々
紅茶を入れる度に、いつもどこかにあった苦い思い。
少し暗い話です。

☆☆☆

私は、小中高と家庭科が大の苦手だった。
実技の授業(5〜6人で1班を組み、決められた料理を作る)は特に苦手で、前の日から憂鬱だった。
成績も全教科で一番悪く、受験時は悩みの種だった。

実技では、自然と料理の得意な子(達)がリーダーシップを取る流れになる。
料理の苦手な私は、リーダーと班の空気を読みながら、お皿を洗ったり、手伝っても大丈夫そうな所に手を出す。
自分の動きで料理の流れを阻害しないように、でも作業には参加しなくてはならず、必死で空気を読む。
何より嫌だったのは、実技時に必ず流れる女性独特の微妙なマウンティングだった。

このマウンティングを、一言で言うとこうなる。
「家庭科ができない女子なんて、女子じゃない。女子どころか人間失格だよね。プッ。」

紅茶を入れる度に、家庭科が苦手だったことと、実技の苦い記憶を思い出す。
紅茶に興味を持ち、入れてみたいと思った時、心をよぎったのは「家庭科が苦手な私に、紅茶を入れたり、ましてや、その試行錯誤を記す資格はないんじゃないか」だった。
紅茶を入れ、それをブログに記録していく度に、家庭科の得意な女子(←仮想敵)に「女性なのにそんな事もできないのwww」と言われている気がしていた。

家庭科が苦手でも、紅茶を入れるのを好きになるのは自由だ。
だけど、学生時代の成績の悪さとそれにまつわる経験は、呪いのようについて回る。
体育の場合は、市民ランナーや自転車乗りに、学生時代は体育が苦手だった人が結構いる。
彼らも最初は「体育ができなかったけど、できるかな」と思うらしいけど、始めるとすごく上達する。
だから、家庭科ができなくても、紅茶を入れるのが好きで問題ない。
そして、紅茶をいれるのが好きな私は、紅茶に限っては、きっと普通に入れられている。

…と、自分を言い聞かせているのでした。

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