温故知新~温新知故?

音楽ネタが多いだろうけど、ネタのキーワードは、古きを訪ねて新しきを知ると同時に新しきを訪ねて古きを知るも!!

『風立ちぬ』~堀辰雄~読了

2015-03-15 21:57:53 | 

堀辰雄の風たちぬ読み終えました。素晴らしい文章。
しかし、たしかに今の時代には絶対はやらないテーマ。でも、私の世代はなんとなく共感できる世界。最近は3Dグラフィックスとかで何でもかんでも具体的な映像として見せてしまうけど、文章はそれを超える素晴らしさがある、日本語は素晴らしいと感じさせる本だ。中学生時代に、読むべき本として上がっていた本で、だから何となくそんなもの読めるかという感じで読まなかったけど、やはり素晴らしい物は素晴らしい。
風立ちぬ (小説) - Wikipedia
『風立ちぬ』(かぜたちぬ)は、堀辰雄の中編小説。作者本人の体験をもとに執筆された堀の代表的作品で、名作とも呼ばれている[1][2]。「序曲」「春」「風立ちぬ」「冬」「死のかげの谷」の5章から成る。
美しい自然に囲まれた高原の風景の中で、重い病に冒されている婚約者に付き添う「私」が、やがてくる愛する者の死を覚悟し見つめながら、2人の限られた日々を「生」を強く意識して共に生きる物語。死者の目を通じて、より一層美しく映える景色を背景に、死と生の意味を問いながら、時間を超越した生と幸福感が確立してゆく過程を描いた作品である[3][4]。

堀の代表作で、名作とも言われる『風立ちぬ』で描かれている情景、風景描写の巧さはよく指摘されているが、宮下奈都も、悲劇的な題材に関わらず、「悲愴さ」や「感傷」が薄く、作品全体に明るい透明感がある理由として、「情景描写の素晴らしさが一役を買っている」と解説している[4]。

上の紹介でも触れているが、本当に風景描写が素晴らしい。以前映画風立ちぬはおもしろくなかったと書いたけど、風立ちぬとゴーンガール - 温故知新~温新知故?
昨日、TVで風立ちぬ。評判だから見たけど、まあ、全然面白くなかった。劇場で金払ってみたら、がっくりだろうね。どうしてヒットするんだろう。私にはわからない。

宮駿は、その情景描写をしたかったのではと思った。それだけにすればいいのに生々しい堀越二郎なんていう人物の話を混ぜたのは、逃げ?、私にはわからない。今風で受けたのだから宮駿は正しく私が間違っているのは明らかだけど、私は堀辰雄の情景描写の世界に挑戦して欲しかった。
観る前に読むべし。ジブリ新作「 風立ちぬ」がもっと泣ける超文学的ブックガイド - エキレビ!(1/4)
宮崎駿5年ぶりの監督作品は、自身が《モデルグラフィックス》に連載した同名作品の映像化。零戦の設計者・堀越二郎(1903-1982)の若き日の人生に、なぜか堀辰雄(1904-53)の『風立ちぬ』『菜穂子』の設定を投入した、虚実綯い交ぜの「二次創作評伝映画」というか、『プロジェクトX』featuring堀辰雄(with『紅の豚』的飛行シーン)とでも呼ぶべき不思議な映画でした。

借りた風たちぬの文庫本には菜穂子のタイトルの作品も収められていて、今読みだした。これも読んだらまた、投稿します。感想も変わるかもしれない。なんせ「おそらくは20世紀前半の日本文学の中での最高傑作だと言っても過言ではないと思います。」というんだから。
映画『風立ちぬ』のヒロインが「菜穂子」である理由 | 冷泉彰彦 | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
それは、どうしてヒロインは「菜穂子」なのか、という疑問です。原作が『風立ちぬ』であるならば、ヒロインの名前は「節子」でなくてはならないからです。今日はこの問題について、私なりの解釈をお話しようと思います。
 堀辰雄には『菜穂子』という作品が別にあります。最晩年の作品で、中編小説の引き締まった構成を持ちながら長編小説への発展性も感じさせる傑作です。堀辰雄の最高傑作というだけでなく、おそらくは20世紀前半の日本文学の中での最高傑作だと言っても過言ではないと思います。

やはり、文章って凄いね。3Dグラフィックスの何倍も凄いし、楽しめる。

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