梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

あちこちで用事

2006年05月26日 | 芝居
勉強会の準備のための<全体会議(予定が合わない人以外の、参加者全員が出席する)>、藤間宗家での『藤戸』のお稽古と、あいかわらず休む間もなく頑張っております。今日は二つのスケジュールが半ばかち合ってしまったので、随分バタバタしてしまいました。
会議では、事務的な連絡事項や報告などが中心ですが、各出演者取り扱い分のチケットの引き渡しもございました。これから出演者一同の本格的な宣伝活動がはじまるというわけですね。
六月、七月は地方公演も多々あり、勉強会の参加者が各地に分散してしまいます。さらには東京だけでも三カ所で芝居が開きますし、各人の出番もバラバラです。というわけで、一つの演目を稽古するにしても、やれ彼がいない誰が来られないということになり、フルメンバーでの稽古はまず不可能です。代演をたてたり部分部分のみの<抜き稽古>にしたり、色々な対策をたてながら、集まれるだけの人数でやってゆきます。稽古する場所にしても、国立劇場の研修室を借りるのか、歌舞伎座地下の稽古場を使用するのか、それとも指導の先生の楽屋をお邪魔するのか。下座や竹本などの音曲の音源は誰が用意するのか、再生機材は…と、細かなこともきちんと決めてゆかねば、円滑なお稽古はできません。同じ演目に出るもの同士の、しっかりとした連携と、情報の把握が大変重要になりますので、そうした意味でも、本番まで定期的に今日のような会議がもたれます。実行委員的な役を負った者は数名おります(私も一員です)が、全員がきちんと責任をもたなくてはならないのは、どのお仕事でもおなじことですよね。

『藤戸』では、師匠演じます佐々木高綱の後見を、私が勤めさせて頂くことになりました。先月は自分の出番の都合で、全然師匠の用事をすることができませんでしたので、六月はその分も! というわけではございませんが、常々戒められております、目立たない、邪魔にならない後見になれるよう、しっかり勉強させて頂きます。

夜は家内と銀座で買い物をして、<KIHACHI CHINA>で久しぶりに一緒の夕食をとりました。とってもお得なコースがあって、お腹いっぱいです。もたれずに寝られるかな…?