11月17日、御坂山塊 王岳に行ってきました。しかし目的は王岳ではなく、その南尾根上にある1428mピークです。
1428Ⅿピーク
この日はクライミングの予定もないし、天気もよさそうだから、どこか遠くないところに歩きに行こうと思いつきました。地形図を眺めていると、御坂山塊の王岳には登ったことがない。その東の鬼が岳には登ったことがある。王岳に登ろうと決めルートを考えると、私の古い地形図には登山道は鍵掛け峠からしか登山道が記されていなかった。しかし地形図をさらに眺めていると、王岳の南の尾根上に魅力的なピークを発見。周りは岩に囲まれていて実に楽しそうだ。西入沢には途中まで道がある(本当は、わたしの古い地形図には載っていない登山道があった)。西入沢の途中から枝沢に入り、1428mピークの東の尾根から登る計画を立てた。そこから王岳の南の尾根を登り王岳山頂を踏み、鍵掛峠から下山する計画だ。
踏破ルート(ちゃんと西入沢からの登山道が載っている。)
こういう道のない小さな山の登山は、若いころよくやったものだ。ハイキングの山でも沢や道のない尾根から登るのは大好きだった。久しぶりにワクワクする。
朝8時半に「根場いやしの里」にある駐車場を出発する。最近使い始めたスマホアプリのトラッキングをオンにする。よくスマホを見てみると、計画していたルートの近くに登山道の表示があるではないか。じゃあ帰りはここを下ろうかなどと考える。歩き始めると「王岳登山道」の道標も立っていた。
駐車場から眺めた1428mピーク 右のスカイラインが登る尾根。
登山道となっている、砂防ダム工事に使われていたであろう道路を進み、二つ目のヘアピンカーブのところから、登山道と別れ枝沢に入る。一応ヘルメット、ハーネス、カラビナ、捨て縄、30m補助ロープ、アイスハンマーは用意してきたので身に着ける。
枝沢の入り口
最初は沢には降りにくいので、左岸のトラバース。しばらくして沢におり詰め上げると、両岸が開けたところに至る。
行く手右の左岸を登り尾根に出た。この尾根を詰めると1428mピークのはず。人の踏み跡や痕跡は全くなく、嬉しくなる。何箇所か露岩が現れ岩登りになるが、どれも易しくせいぜい10mくらい。
尾根上の露岩帯
鞍部手前から見た1428mピーク
1428mピークの手前には鞍部があり登り返すと素晴らしいピークに飛び出した。なんという絶景!上り詰めた正面にはどんっと富士山がそびえ、足元には西湖や駐車場の自分の車まで見える。左手には鬼が岳や道志の山々。富士山を挟んで、西には天子山塊、奥には荒川岳、赤石岳。さらに目を北に向ければ白峰三山。北側はこれから進む王岳だ。景色だけではない。人の痕跡がまったくないのだ。誰も登ってないとは思えないが、登った跡がない。
ピーク
正面には富士山
赤石 荒川岳
白根三山
天子山塊方面
さて、王岳に向かうには北に向かって尾根をたどるが、直接向かうのは岩場の下りが厳しそうなので、いったん登ってきた尾根を少し下り、向かう尾根にトラバースできそうなところを探す。すぐに見つかり北の尾根に上がると、そこには何となく踏み跡があり、王岳から下ってきて、1428mピークを巻き、そのまま南の尾根に下っているようだ。この尾根は長くまっすぐ降りていて、ここを上り下りする人はいるようだ。1428mピークを素通りしてしまうとは実にもったいない。王岳に向かうと踏み跡はさらにはっきりとしてきた。1490m地点で根場からの登山道に合流。さらに登り王岳山頂へ。ここからの展望は切り開かれた富士山側だけだ。ここから根場に下ろうかとも思ったが、まだ12時前なので、鍵掛峠に向かうことにした。
尾根上には面白そうなボルダーがいくつもあった。
イルカみたいなボルダー
峠から足に優しい道をどんどん下っていくと、きれいな紅葉が残っている。根場につくと、そこは賑やかな観光地になっていた。
最近は自分の山の記録をあまり公開してなかったけど、今日の1428mピークは、だれも行かないのはもったいないので、詳しく書いちゃいました。