8月17日(日)から19日(火)にかけて、月稜会のメンバーで谷川山岳クライミングの合宿をしてきました。
今回はメンバーが11人。でも入山日と下山日にばらつきがあり、自由に出入りできるように、この暑い時期に谷川となりました。私は全体のリーダーでしたので、準備が大変。個人的には、山岳クライミングと言うのは、大人数の合宿という形にはそぐわないと思っているのですが、生きのいい新人が張り切っているので、「最後の御奉公」と引き受けました。でも11人の合宿で、それぞれがいろいろなルートに散るとなると、事故が起きないように、いろいろと気を配らなければならず、緊張もします。しかも私は会の備品がかりもやっていて、合宿の共同装備も準備しなくてはなりません。直前になって「参加したい」とか「参加できなくなった」と言うことの対応もあり、非常にめんどうな役割です。でもこれが「最後の御奉公」。もうこれが終わったら自由に登らせてもらおう。
17日に入山した私と新人二人。そして直前に参加可能になったベテラン女性2人。合計5人で「マチガ沢東南稜」に行きました。
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この時期は雪渓の状態が悪く、「マチガ沢」はリスクの高い沢登りになります。
しかもこの日は雨降り。
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上部には雪渓は無いのですが、皆アプローチシューズなので滑る。
雪の無いマチガ沢は、景色が違って見えるので、「東南稜」の取り付きを探しちゃいました。
東南稜に取り付くと、岩は海苔の佃煮でコーティングされているようで、非常に悪かった。
私は人生痛恨のA0をしてしまった。
「沖の耳」に出て「西黒尾根」を下り、降りましたが、今日中に一の倉沢にベースをおくことは断念。
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翌朝、他の6人が到着して、皆で一の倉沢に入山。ホイール付きのキャリアで共同備品を運びます。
一の倉沢に共同備品をデポし、私と新人二人は幽の沢へ。「Ⅴ字右ルート」を目指します。
他のメンバーは「南稜」「中央カンテ」「変形チムニー」に分かれて登る予定。![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/16/2bfe5d095196fe7ff6dc83f884beff00.jpg)
幽の沢のカールボーデンを先行する新人2名。この日は始めは天気が良くて汗がだらだら。
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最初のトラバースが分かりにくく、「右俣リンネ」を登ってしまい、懸垂で修正。
正しいルートに戻ってからは、行きのいい新人にリードさせた。
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リードする新人君。登ることと基本的なシステムは合格点を上げられる。
でもまだルートの読みが出来ていない。これは経験。
「V字右ルート」は最後の草つきが非常に悪いし、「堅炭尾根」までも悪い。
「βルンゼ」を下る予定だったが、「中芝新道」の草がきれいに刈られていたので、もしかしたら下部も整備しなおされいるかと思い、
「中芝新道」を歩いて下った。しかし、下部は崩壊したままだった。ハイカーがこのトラップに引っかかったら危ない。
国道に出る前に夕立に捕まり、濡れ鼠になった。
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夕立は夜9時近くまで止まず、テント泊は諦め、便所クサイ避難小屋に泊ることにした。
しかし、一の倉沢に入った3パーティーの内、2パーティーが増水のため下山不可能になってしまった。
その2パーティー6人は、「テールリッヂ」でビバークとなってしまった。
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翌朝19日は晴天。
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ビバークしたパーティーが「テールリッヂ」に見える。
私も途中まで迎えに行く。携帯でも連絡が取れなかったので、全員無事かどうか心配だった。
しかし、みな非常に元気で下って来た。安心した。
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2日間でぐちょぐちょになった荷物を広げる。
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泥のように眠るビバークから戻ったメンバー。
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今日はこんなに天気がいいのに最終日はクライミングは中止。
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残念だが、ロープウエーで「天神平」まで行き、ソフトクリームを食べて「高倉山」に登って来た。
新人二人はロープウエーは使わずに「田尻尾根」を走って往復しました。えらい!
計画通りには行かなかったが、無事で何より。無事に帰ってくることが一番大切なのだ。
それにみんなにとっていい経験になったはず。
さあこれからは私抜きでやってもらおう。