Chimney角屋のClimbing log

基本的にはクライミングの日記ですが、ハイキング、マウンテンバイク、スキー、スノーボードなども登場するかも・・・。

浅間山外輪 牙山から剣ヶ峰 その2

2018-11-19 22:53:40 | 山登り・トレラン

この岩峰を右から巻く。その先にも岩峰が見える。さらにその先に剣ヶ峰が霧氷をまとって見えています。

 

上の画像の岩峰を巻いて裏側に出る。見上げると覆いかぶさるような姿。でも大きなホールドをまとっているのでⅤ級くらいのクライミングで上に立てそうだ。南八ヶ岳のような岩質。

 

さらに進むと次の岩峰。ここを抜けるとしたらあのコルしかない。どうもこのあたりからは歩いている人がいるらしく、明らかに人間の踏み跡がある。コルは3級-程度のみじかい岩登りだった。

 

岩峰を巻き、稜線に出てみると、北側に「湯の平」の草原が見える。登山道もあり、歩いたら気持ちよさそうだ。

 

「剣ヶ峰」に到着した。11時50分。思っていたより狭い山頂だった。ここは登る人もいるようだ。浅間山や黒斑山の景色がいい。かなり前に「浅間隠山」から見た浅間山の姿に感動したことがあったが、それに勝るとも劣らない景色だ。

 

「剣ヶ峰」からの下りは「ヒサシゴーロ尾根」を下る。この尾根には登山道があった。登山道といっても、あまり登られていないらしい。分かりにくいところが何か所かあった。実際、数か所でルートを外してしまい、そのたびに地形図と見比べ、尾根に戻り登山道を見つけることがあった。登りに使うには問題ないが下りだとわかりにくい。まあ、もともと登山道などあてにしていなかったのだから構わないけど。

笹やぶの中は道がわかりにくい。

 

ザレの中も間違いやすい。

 

降りてきたところを振り返ってみる。標高2000m位のところ。

 

ナンテンの実は雪が積もるころになっても赤い。

 

縦走してきた「牙山」からの稜線が見えた。

1時15分。浅間山荘に無事帰還。

佐久平~見上げると、この稜線は実に魅力的に見える。そのうち歩きたいと思いながら長い時間が過ぎてしまったが、やっと歩くことができた。

いつもバリエーションルートに向かう前は、不安と期待とで胸がドキドキするが、行ってしまえば目の前の難所に冷静に対処することだけに集中して、不安に陥ることはない。充実感を感じながら進むだけだ。今回も良いルートに出会えた。

準備していた登攀用具の出番はなかったが、もし人を連れて行っていたら使っていたと思う。普通はロープを使うルートになると思うので、その経験のない方は剣ヶ峰の往復だけにしておいてください。

 

 

 

 

 

 

 


浅間山外輪 牙山~剣ヶ峰 その1

2018-11-19 21:40:23 | 山登り・トレラン

11月19日、浅間山の外輪山にある牙山(ぎっぱやま)から剣ヶ峰に行ってきました。

この日はクライミングのパートナーもいないので、施設に入所している実家の母に会いに行こうと決めていたんですが、母に会いに行く前にどこか山に登ってから行こうと思いたち、牙山と剣ヶ峰に決めました。実は母の実家は登山口に近いところなので、母の故郷の山でもあるのです。

これは浅間山です。

牙山は標高2111mの岩山で、ふもとから見上げると非常に険しい峰です。剣ヶ峰は標高2281m。ふもとから見上げた姿は牙山と対照的で円錐形の美しい形をしています。しかしどちらの山も登山道が地図に載っていない。登られていないわけでもないのでしょうが、私はネットなどで調べていくのは好まないので、地形図を眺めながらルートを決めます。本当は厳冬期に行きたかった山でしたが、もうそんな気力もなくなってきたので無雪期のバリエーションルートとして登りました。

標高1400mほどのところにある「浅間山荘」を出発。7時に出ようと思っていたのに寝坊して8時出発になってしまいました。ルートは沢に取るし、岩山なのでロープ、ハーネス、バイル、ナッツやピトンなどの登攀具を用意して出発しました。

 

蛇掘川源流の赤い流れに沿って登山道を登ります。

 

一の鳥居への途中、怪峰と呼ばれる牙山が見えてきます。この正面にルートを取る予定です。

 

こんなボルダーがいくつもあります。特大のホールドで強傾斜。楽しそう。

 

8時40分、ここまで40分ほどで「不動滝」(二ノ鳥居)に着きました。この滝の上にも「大日滝」というのがある。

 

さらに登山道を数分登ったところの緩傾斜帯から沢に降りました。小さな流れに沿って沢を少し遡行すると涸れた右俣が出合うので、そこを詰めます。

 

浅い沢状を詰めると岩場に突き当たります。9時半。左上に抜けられそうにも見えますが、地形的にはその先は切れ落ちた岩壁の可能性が高いので、岩の基部を右に巻くことにしました。岩場を右に回り込むと、以外にも傾斜はさほど強くなく、獣道らしき踏み跡を利用して上に抜けることができました。(Ⅲ級くらいの岩登りもありました)。あとはなるべく左寄りのリッヂに近いところの獣道を使ってダイレクトにピークを目指します。途中、シャクナゲの藪漕ぎに体力を吸い取られましたが。10時40分にピークに到着。ピークにはやはり何も人工物がなかったので普通の登山者は来ないところなのでしょう。

 

牙山に登る途中に撮った写真ですが、牙山からこの岩峰を巻いて剣ヶ峰に向かいます。

牙山から稜線を東に向かうとすぐに険しい下りになる。ロープを出そうかと考えたが、深い溝があり、そこをクライムダウンできそうだったので、バイルも使いながら下った。そのあとは上の画像の岩の基部に到着したが、この岩峰をどう巻こうか思案。北側からは巻けそうもないし、のっこすこともソロでは不可能そうだ。南側に下って巻くしかなさそうなので下ってみると、基部に踏み跡らしき形跡があった。獣道なのか?人を連れて来たら絶対ロープを出すようなトラバースもあったが、ソロなので出さない。でも慎重に・・・。せっかく登った高度を減らす残念さは否めないが、巻いてみるとその先はさほど危険個所もなく剣ヶ峰に近づいた。

続きはその2で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


新エリア ルートが10本になりました。

2018-11-12 21:19:38 | フリークライミング

前の投稿の時には5本だったルートが10本になりました。

アプローチもかなり楽なので、行きやすい場所なのですが、まだホールドがかけたり、岩がきれいになったりしてグレードが変わる可能性もありますので、お友達から公開していきます。

追加されたルートをご紹介します。

 

1.「Woodpecker こっち」 5.11a 9m B4

 初登:チャーリー 設定:角屋

 このエリアでは最も短いルートだが、花崗岩っぽくない質感(石灰岩っぽい)と薄かぶりの縦ホールドやアンダーを駆使する瞬発系のルー    ト。核心は最後の乗越し。

 

 

2.「Woodpeckerあっち」 5.11a 10m B4

 初登:角屋 設定:角屋

 「…こっち」とほぼ同じ内容。ちょっとこの方がやさしいかな。

 

 

3.「Closing Time」 5.12a 30m B12

 初登:きのぴー 設定:角屋

 長いルートだけど、前半と「Aozora」に合流した後半はやさしい。スタートから10mほどにハング越えの小核心があり、さらに登るとフェースの縦皺とスローピーなカンテを使って登る核心が現れる。ここを越えると極端にやさしくなるので、残り10mあまりは無駄に感じるかもしれないけど、ピークにも抜けることができるので、是非最後まで登ってほしい。

下部の小核心

 

核心手前

 

「Aozora」に合流してやさしくなる。

 

4.「龍の腹の下 右」 5.10c/d 18m B4

 初登:ゆーた 設定:きのぴー

 「楽勝」に見えるルート。確かに出だしからしばらくは「楽勝」だけど、ハングを乗越した後のスラブが怖いし、意地悪な設定者がボルトを打たなかったのでランナウト。怖い。画像の左コーナーは「龍の腹の下 左」。

この辺りはまだ「楽勝」

この先が怖い。

 

5.「龍の腹の下 左」 5.10c 18m B5

 上のルートの画像の左凹角を登る。これも見た目は「楽勝」だが、登ってみると意外に悪いところもある。

 

*前回の投稿で紹介したルート。

 7.「花豆」 5.11b/c 23m B9  ちょっと変わった変態ルート。 初登:きのぴー 設定:きのぴー

 8.「クロール」 5.11b 25m B10+C2 看板ルート。楽しいからまずは登ってみて。 初登:たくろー 設定:角屋

 9.「Intense Heat」 5.12d 23m B12 これも看板ルート。もちろん核心は厳しいけれど、出だしから終了点までやさしいところはない。 初登:加藤たくま 設定:角屋

10.「玲瓏の空突きて」 5.11b 23m B2+NP クラックルート。クラックをつなげて登るルートだけれど、青空に吸い込まれていくような爽快なルート。 初登:たくろー 設定:角屋

 

シーズン最後の晩秋の1日でした。@瑞牆