8月22日。岳友の墓の前で登山の安全を誓う日だ。
わたしはクリスチャンなので、墓参りということはしないのですが、毎年この日は岳友の墓に行きます。そしてそのお墓の前で、登山の安全を誓うのです。岳友の命を、リーダーである私は守れなかった。痛恨の山行だった。たとえリーダーであれ、山で自分以外の命を守ることは難しい。それでも一緒に行った仲間を目の前で失う経験は二度としたくない。でも毎週山に行っていると少しずつ気持ちが緩んできてしまう。この日はその気持ちをもう一度引き締める日なのです。
今回は会の先輩と二人で行きました。彼は墓前で「いつかある日、山で死んだら・・・」と歌いました。山屋ならきっとジ~ンとくる歌です。でも私は山で死にたくない。自分で死に場所を選べないけど、山で死んだら悲しいだけではなく、悔やむ人がいる。人が死んだら悲しいのは当たり前だけど、悔やんでほしくない。だから「おれが山で死んだら・・・」なんて考えない。そうならないように祈り、努力をする。