Chimney角屋のClimbing log

基本的にはクライミングの日記ですが、ハイキング、マウンテンバイク、スキー、スノーボードなども登場するかも・・・。

澤田実氏の思い出

2019-06-24 01:34:14 | 山とクライミングの話

 先月、ロシア カムチャツカの山で亡くなった澤田さん。私の大切なクライミングパートナーでした。昨日6月22日、お別れの会が行われ出席してきました。私もクリスチャンですが、澤田氏もカムチャツカに出発する前に信仰告白をし、澤田家は奥様やお子さんとともにクリスチャンホームとなったので、それを知り、私は本当に安堵したのです。イエス キリストとイエス キリストの父である神様を信じて生きる私たちは、神の国で永遠の命を約束されているからです。私も神の国に召されたときに、真っ先にイエス様にお尋ねするのは「澤田さんはどこですか」だろう。私はそれほど彼のことが好きでした。昨日「お別れの会」から帰って、彼のことを綴ってみようと思いましたが、やはり当日だといろいろ感傷的な言葉があふれて、あとで読み返せないものになってしまう。一日置いてつづってみることにしました。

 

 彼との出会いは、20年近く前のことでした。

 私は「山岳同人チーム84」の集会を訪ねました。知らされていた時間に集会所を訪ねましたが、誰も来ませんでした。しばらくしてやってきたのが澤田さんでした。(私は以前から彼のことは知っていました。三浦洋一という俳優とともに、エベレストのベースキャンプに入り、澤田さんはエベレストの山頂に挑みながらも、かつて海の底だった山頂から、海洋生物の化石を持ち帰るという、彼らしいミッションに挑んだテレビ番組を見ていたからです。)それからしばらくしても誰も来なかったので、澤田さんと山の話をしていました。澤田さんは私に質問をしました。「どんな山が目標ですか」と。私は「カムチャツカの山に行ってみたい」と答えました。澤田さんはカムチャツカの山を経過していたので、うれしそうにその経験を語ってくれました。しかし、彼の語ることは、その自然のすばらしさや山での体験の感動だけで、彼の行ってきた自慢話的なものは微塵もなかったのです。

 

 瑞牆 天鳥川右岸スラブのクライミングルート開拓

 私がチーム84に入会して間もなく、澤田さんと瑞牆山に通うようになりました。私がチーム84に所属する前から開拓をしていた「天鳥川右岸スラブ」の岩場のクライミングルートを一緒に開拓をするようになったのです。彼は数本のクラックを登りましたが、中でも気合が入っていたのは「智草」5.10cでした。このルートはきっと彼の思い入れの深いルートだったのでしょう。生まれたばかりの娘さんの名前をルート名にしたのですから。私も登らせてもらいましたが、本当に素晴らしいクラックです。それ以来、私は瑞牆に限らず、私の本当にやりたい山やクライミングには、彼に声をかけるようになりました。

 

 「一粒の麦」の開拓

 その後、やはり私がチーム84に所属する前から登っていた、瑞牆山十一面岩奥壁に行くことになりました。「一粒の麦」の2ピッチ目はその前年に登っていたので、そこに澤田さんを案内したのです。その時彼は、さらに岩の上部を観察して、そのクラックの前後にルートを拓いて岩の下からピークまで登ろうと提案したのです。そして数回通い、登りきったルートが「一粒の麦」でした。このルートの最終ピッチは美しいコーナークラックなのですが、私はオンサイトトライでホールドが欠けフォール。二度目はつかんだブッシュが折れフォール。フラッシングの可能性のある澤田氏にリードを譲りました。しかし彼はブッシュのところに支店を取り、テンションをかけクラックを掘り起し、そのまま登り始めてしまいました。6ピッチのうちの5ピッチ目までオンサイトかフラッシングで登ってきたのに、最終ピッチはそのどちらもかないませんでした。その時は雨が降り始めていたし、後続に同じチーム84の仲間も続いていたので仕方なかったのですが、私としては残念でした。後でそのことを澤田さんに話したら、彼はオンサイトとかフラッシングに全くこだわっていなかったということで、彼としては十分満足のいくクライミングだったとのことでした。要するに、彼は名誉とか偉業と達成するとか、そういうことにはまったく関心がなく、ただただ自分が満足するクライミングができればよいという気持ちだったのでした。

 

 「大武川一の沢大滝」のアイスクライミング

 一の沢大滝は、以前にチャレンジしていたのですが、アプローチが悪く日帰りは断念していました。その頃澤田さんも忙しく、日帰りでしか登山ができない状況でしたので、一緒に一の沢大滝を日帰りで登ろうということになりました。一緒にプランを練り、左岸の尾根からアプローチしようということになり、その結果日帰りが実現しました。

 

 「東日本大震災ボランティア」

 東日本大震災発生直後、私は被災地の支援にかかわることになりました。そこで私が最初に声をかけたのが澤田さんでした。私は長期間現地に滞在することはできなかったので、私は以前から所属していた「月稜会」という山岳会をはじめ、多くの山仲間から寄付金を募り、主に澤田さんは、その寄付金を使い、現地に長期滞在できる山仲間を集めてもらうようにお願いしました。そうしてできたのが「被災地にクライマーを送る会」でした。私たちは岩手県宮古市に拠点を構える盛岡YMCAの活動に協力することになりました。彼の人柄か、澤田さんはあまり表には出ず、いかにも私が創設者のようにふるまってきましたが、本当は彼がいなければ活動が始まることはありませんでした。彼のほかにも創設からかかわってくれた水野さんや廣川さん、最初に現地に乗り込んでくれたけいちゃんや竹内君、石田君、加藤君、畑さん、日本キリスト教団宮古教会の森分先生など、多くの方に支えられ、いまだに活動は続いています。たぶん、この会にかかわってきたメンバーも、澤田さんがこの会にどれだけ貢献してきたかご存じない方も多いでしょう。だから今言いますが、実は創設したのは私だけではなく、澤田さんと一緒に立ち上げたのです。

 

 「瑞牆 クラック地獄エリア」の開拓

 今となっては人気のエリアですが、「瑞牆山 クラック地獄エリア」。私が開拓を始めたと思っていたのですが、実はカナダで亡くなった後輩のじろー君がこのエリアの看板ルート「カヌー」を初登していたことが後から分った岩場です。この岩場に走るクラックを登りに行った最初は、亡くなったけいちゃんとユッキーが一緒でした。その後再びユッキーと石田君を伴い訪れた後からは、ほとんど澤田さんと一緒でした。私と澤田さんは、主にマルチピッチのグランドアップに専念しました。「オリジナルルート」「南面オリジナルルート」を登りましたが、澤田さんはそのほかにも別のパートナーともこの岩を訪れ、いくつかのクラックを登ったようですが、私が聞いてもはっきりしたことを覚えておらず、全くルート図を作ろうとか、雑誌に発表しようとか、ほんの少しも思っていなかったようです。やはり自分の満足するクライミングができれば、それはそれで完結したという考えは変わっていなかったようでした。今発表されている「リアス式エリア」や「瑞牆ロケット」などは、たぶん澤田さんが単独で何本か登っているはずですが、彼は全く初登の栄誉には無関心で、発表もしていません。そういう人なのです。

 

 星空を眺めていた澤田さん

 前夜泊で瑞牆に行くと、仮眠の前に、澤田さんはいつも星空を眺めていました。いろいろ星の話をしてくれるのですが、私は「きれいだな」とは思うものの、星座とか何等星とか、関心がないのでちんぷんかんぷんです。でもはっきり覚えているのは、いつも同じことを言う。「僕の奥さんは星が好きなんですよ」って。「今度ここに連れてきてあげたい」と。澤田さんは星空を見るたびにそういっていた。

 

 山での死を語った

 みな彼のやさしさを知っている。私と同じように、みな彼のことが好きだったと思う。そんな澤田さんが先に山でいってしまった。誰もが悲しんでいると思う。私もそうだ。でも、数年前にけいちゃんが山で亡くなった時に、私は澤田さんとけいちゃんの死について話した。「みんな悲しいとか残念だとかいう気持ちはわかるけど、けいちゃんは本当に素晴らしい人生を生きたよね。彼女にしか生きられない人生だったよね。だから拍手で送ったあげたいんだ。」 私と澤田さんの気持ちが一緒だった。

 だから私も澤田さんを拍手で送ってあげたい。「あなたにしか送ることのできない素晴らしい人生を送った。」と。そしていつか神様の国で再会しましょう。その時は何歳の澤田さんに会えるのだろう。この世では年下だった澤田さんが神の国の先輩になっているのだろうか。

 

 

 

 


それでも拍手で送ってあげたい。

2019-05-19 01:01:01 | 山とクライミングの話

今日非常に衝撃的なニュースが流れた。ブログなんて書いている場合ではないくらいショッキングな出来事なのに、でも書かないわけにはいられない。

今までたくさんの山仲間が山でなくなっていった。友達が山でなくなったのだから感傷的にならざるを得ない。だけど私と彼は、他の人とちょっと考え方が違うところがあった。

数年前、私と彼の共通の仲間が山で命を無くした。有名な登山家だったのでネットではたくさんの感傷的な言葉が渦巻いた。もちろん私にも彼にもそういった気持ちがなかったわけではないが、でも危険なことをしている我々は、心のどこかで「死」に近いところにいることは感じている。それでも精一杯生きることを実践していて、それでも生き抜いていることを喜びにしていた。こういうことを言うと、「自分勝手」とか「迷惑」とか言われることもあるが、でも我々のような人種は、そういう生き方ができるということはうらやましいし、たとえ命をささげても、そう生きたいと思うのだ。彼女が亡くなった時も、私と彼は「素晴らしい人生だったよね。拍手で送ってあげたいよね。」と語り合った。そう語り合った相手が山でなくなったのだ。

私は彼と最初に会ったとき私は「いつかはカムチャツカの山に登りたい。」と話した。カムチャツカの経験のある彼はいろいろ体験を話してくれた。「カムチャツカには登られていない2000mの岩壁があるんだよ。いつか登りに行きたい。」といっていた。その壁にチャレンジしに行くことを数日前に知り、「登ってほしい」「登れなくても無事に帰ってきて話を聞かせてほしい」と思って送り出した。でもそのカムチャツカで命を落としてしまった。

私は彼の人生は素晴らしかったと思う。自分が挑戦したいことにチャレンジしてきたし、何より登山家としても、一人の人間としても本当に素晴らしい人間だった。私はこの人が本当に好きだった。ただ信頼できるクライミングのパートナー以上に、人間として信頼でき好きになれる人だった。私だけではない、みんなそう思っているだろう。

でも残された奥様とお子さんは、私のように割り切れないかもしれない。ただ奥様にいえるのは「あなたが選んだ彼は、本当に素晴らしい人でした。」お子さんに言いたいのは「あなたのお父さんは、みんなに愛される素晴らしい人でした。」

涙があふれて仕方ない。


オール神奈川クライミング選手権(応援)

2019-04-17 00:37:06 | フリークライミング

4月14日、神奈川県立山岳スポーツセンターにおいて「オール神奈川クライミング選手権」のリード部門が行われました。

生徒3名と、いつもビッグロックで登っている2名が出場したので、その応援に行きました。

小学6年生の二人はエキスパートジュニアのカテゴリーで出場。二人とも入賞はなりませんでしたが、力は出し切れたと思います。試合で練習以上のことを望むことはできません。だからいつもの練習通りの力が出せればよいのです。そうすれば上位の選手と比べて自分は何が課題なのかがわかります。力が出し切れなかったら比較のしようがないのです。

 

私の見る限り一人は持久力とタクティクスが課題。もう一人は足りない身長をカバーする保持力とパワー。

 

 

キッズCにエントリーしたこの子は、一人だけフルボディーハーネスで、小っちゃいのにグングン登って会場を沸かせていました。

楽しい一日でした。


子供たちと一緒に岩場に

2019-04-01 19:40:32 | フリークライミング

4月1日、春休みの小学生たちととある岩場に行ってきました。

アップの5.8はNPルートなので、私がトップロープを張り、2本目のアップは小2の女の子以外はリードでアップ。

小2の女の子もマントルを返したり・・・。

レイバックになったり・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小6の男子は5.11bや5.11cをMOSした後は10台をたくさん登る。

 

小5女子Hはまだ岩場の経験が少ないものの、室内では5.12aも登る。

今日も5.11bでボルダームーブで突っ込んで、見事に散っていた。

 

小4男子は5.11bにオンサイトトライで1テン。でもすぐにRPできた。

 

小5女子Rは、この岩場は2度目。前回は5.11cを2便でRP。

今日は前回宿題にした5.11bをRP。

 

私は、まだNP経験のない子供たちのために、NPのルートにトップロープを張りに登ったほかは、ビレーだけでしたが、やっぱりこの子たちと岩場に行くのは楽しい。子供たちが岩に慣れ、どんどん登れるようになるのを見届けられるのはもちろん、いろいろな経験をして、一人前のクライマーに成長していくのを見られるのがうれしい。

 

 

 


鷲頭山フリークライミング

2019-02-24 17:05:28 | フリークライミング

2月18日、チームちむちむのKNPとゆーたくんと行ってきました。私とゆーた君はここは初めて。

KNPは「スーパージェット」狙い。私とゆーた君は「ETハング」をふくめ、やさしいのからたくさん登る予定。

 

「ETハング」をのぼるゆーた君。私もやったが、1トライ目で、レストから手を戻したら戻すホールドを間違えて落ちてしまった。2度目はゆーた君と違うムーブで登ることにこだわりすぎて1てん。3便目でRP。ひどい結果になってしまった。

 

KNPは「スーパージェット」をMOS!さすが。

 

私は「マンボウ」や「右壁クラック」や「メイズ」を登った後、「北嶺ダイレクト」を登ったが、これが面白いけど悪くて全力フルパワー。久しぶりに本気出した。「ああ、これがフリークライミングだ」と、思い出した。

 

 

 

 

 


八ヶ岳裏同心ルンゼ~大同心南陵ソロ

2019-02-24 16:21:12 | アルパインクライミング

2月12日、八ヶ岳の裏同心ルンゼ~大同心南陵に行ってきました。

最近フリークライミングばかりで山に登っていないので、たまには山に行くかと、ふらっとでかけました。

前夜の夜中に家を出て、美濃戸で仮眠。隣の車のパーティーが出発準備を始めているのに気が付き起床したら、なんと隣はチーム84で一緒のAMNガイドでした。

7時半に出発。今日は一人だからのんびり行く。赤岳鉱泉は素通りで裏同心ルンゼへ。前日が日曜日なのにあまり踏み跡はしっかりしていない。氷はほとんど雪に埋もれていて小さい。もうこの時期裏同心ルンゼに入る人はいないか。

用意してきたアイススクリューもロープも出すことはなく大同心基部に到着。

 

 

自分は本当は山なんか好きじゃないんじゃないだろうか、と自分に問いかけながら進む。以前のように、絶対登る!というモチベーションがわかない。でも体力が衰えたとか、技術が落ちたとかは否定したいだけで登っている。

 

南陵は、最終ピッチのドーム以外はロープはいらない。でも落ちたら助からないので慎重に登る。行き詰った時にセルフビレーが取れるように、ピトンとナッツは用意している。どうしてもロープがほしくなったときの場合に、すぐにソロでのロープシステムが使えるように用意もしている。ロープを使うと、登りきってから一度下って登りかえさないといけない。ソロって結構面倒くさいのだ。

ドーム基部まで登った。ここまでももう帰りたいと何度も思いながら来たが、とうとうもう帰ろと思った。もういいや、ここまでやれば。前にもソロで登っているルートだし、この年になって無理して登ることもない、そう思ってしまうのでした。

アイスキャンディーで楽しんでいる人々を横目に、15時美濃戸に帰還。

気力の衰えだけを認識した一日でした。

 


青葉の岩場3回目

2018-12-19 01:25:54 | フリークライミング

12月17日。いわき青葉に行ってきました。

パートナーはビッグロック仲間のきのp、ゆーた君。ここは本当に暖かく、真冬に登るにはいい岩場だ。この日も朝のうちは曇っていて寒かったが、昼ごろには陽が差し始め、ついには快晴になった。みな半袖のTシャツで登ることができました。

 

「バラ色のエアメール」5.11b ゆーた君。1便目はテン山だったものの、2便目でRP.

 

私も「バラ色のエアメール」。ゆーた君の登りはちょっと見たけれど、自分のオブザベーションを信じて登ってみた。あと1手でオンサイト(ちょっと見ちゃったのでフラッシング)というところで使うホールドを間違えた。2便目でRP。

 

きのpは「野獣死す」5.12a。もう1手でオンサイトを逃す。2便目でも同じ。「ジャミングなんてしたことねーよ」と言いながらジャミングしていた。

ほかにも「つかめば開運」5.11cや、いくつかの10台をやりましたが、私は「おやじ返し」5.10dに見事に返され、きのpは返されませんでした。


浅間山外輪 牙山から剣ヶ峰 その2

2018-11-19 22:53:40 | 山登り・トレラン

この岩峰を右から巻く。その先にも岩峰が見える。さらにその先に剣ヶ峰が霧氷をまとって見えています。

 

上の画像の岩峰を巻いて裏側に出る。見上げると覆いかぶさるような姿。でも大きなホールドをまとっているのでⅤ級くらいのクライミングで上に立てそうだ。南八ヶ岳のような岩質。

 

さらに進むと次の岩峰。ここを抜けるとしたらあのコルしかない。どうもこのあたりからは歩いている人がいるらしく、明らかに人間の踏み跡がある。コルは3級-程度のみじかい岩登りだった。

 

岩峰を巻き、稜線に出てみると、北側に「湯の平」の草原が見える。登山道もあり、歩いたら気持ちよさそうだ。

 

「剣ヶ峰」に到着した。11時50分。思っていたより狭い山頂だった。ここは登る人もいるようだ。浅間山や黒斑山の景色がいい。かなり前に「浅間隠山」から見た浅間山の姿に感動したことがあったが、それに勝るとも劣らない景色だ。

 

「剣ヶ峰」からの下りは「ヒサシゴーロ尾根」を下る。この尾根には登山道があった。登山道といっても、あまり登られていないらしい。分かりにくいところが何か所かあった。実際、数か所でルートを外してしまい、そのたびに地形図と見比べ、尾根に戻り登山道を見つけることがあった。登りに使うには問題ないが下りだとわかりにくい。まあ、もともと登山道などあてにしていなかったのだから構わないけど。

笹やぶの中は道がわかりにくい。

 

ザレの中も間違いやすい。

 

降りてきたところを振り返ってみる。標高2000m位のところ。

 

ナンテンの実は雪が積もるころになっても赤い。

 

縦走してきた「牙山」からの稜線が見えた。

1時15分。浅間山荘に無事帰還。

佐久平~見上げると、この稜線は実に魅力的に見える。そのうち歩きたいと思いながら長い時間が過ぎてしまったが、やっと歩くことができた。

いつもバリエーションルートに向かう前は、不安と期待とで胸がドキドキするが、行ってしまえば目の前の難所に冷静に対処することだけに集中して、不安に陥ることはない。充実感を感じながら進むだけだ。今回も良いルートに出会えた。

準備していた登攀用具の出番はなかったが、もし人を連れて行っていたら使っていたと思う。普通はロープを使うルートになると思うので、その経験のない方は剣ヶ峰の往復だけにしておいてください。

 

 

 

 

 

 

 


浅間山外輪 牙山~剣ヶ峰 その1

2018-11-19 21:40:23 | 山登り・トレラン

11月19日、浅間山の外輪山にある牙山(ぎっぱやま)から剣ヶ峰に行ってきました。

この日はクライミングのパートナーもいないので、施設に入所している実家の母に会いに行こうと決めていたんですが、母に会いに行く前にどこか山に登ってから行こうと思いたち、牙山と剣ヶ峰に決めました。実は母の実家は登山口に近いところなので、母の故郷の山でもあるのです。

これは浅間山です。

牙山は標高2111mの岩山で、ふもとから見上げると非常に険しい峰です。剣ヶ峰は標高2281m。ふもとから見上げた姿は牙山と対照的で円錐形の美しい形をしています。しかしどちらの山も登山道が地図に載っていない。登られていないわけでもないのでしょうが、私はネットなどで調べていくのは好まないので、地形図を眺めながらルートを決めます。本当は厳冬期に行きたかった山でしたが、もうそんな気力もなくなってきたので無雪期のバリエーションルートとして登りました。

標高1400mほどのところにある「浅間山荘」を出発。7時に出ようと思っていたのに寝坊して8時出発になってしまいました。ルートは沢に取るし、岩山なのでロープ、ハーネス、バイル、ナッツやピトンなどの登攀具を用意して出発しました。

 

蛇掘川源流の赤い流れに沿って登山道を登ります。

 

一の鳥居への途中、怪峰と呼ばれる牙山が見えてきます。この正面にルートを取る予定です。

 

こんなボルダーがいくつもあります。特大のホールドで強傾斜。楽しそう。

 

8時40分、ここまで40分ほどで「不動滝」(二ノ鳥居)に着きました。この滝の上にも「大日滝」というのがある。

 

さらに登山道を数分登ったところの緩傾斜帯から沢に降りました。小さな流れに沿って沢を少し遡行すると涸れた右俣が出合うので、そこを詰めます。

 

浅い沢状を詰めると岩場に突き当たります。9時半。左上に抜けられそうにも見えますが、地形的にはその先は切れ落ちた岩壁の可能性が高いので、岩の基部を右に巻くことにしました。岩場を右に回り込むと、以外にも傾斜はさほど強くなく、獣道らしき踏み跡を利用して上に抜けることができました。(Ⅲ級くらいの岩登りもありました)。あとはなるべく左寄りのリッヂに近いところの獣道を使ってダイレクトにピークを目指します。途中、シャクナゲの藪漕ぎに体力を吸い取られましたが。10時40分にピークに到着。ピークにはやはり何も人工物がなかったので普通の登山者は来ないところなのでしょう。

 

牙山に登る途中に撮った写真ですが、牙山からこの岩峰を巻いて剣ヶ峰に向かいます。

牙山から稜線を東に向かうとすぐに険しい下りになる。ロープを出そうかと考えたが、深い溝があり、そこをクライムダウンできそうだったので、バイルも使いながら下った。そのあとは上の画像の岩の基部に到着したが、この岩峰をどう巻こうか思案。北側からは巻けそうもないし、のっこすこともソロでは不可能そうだ。南側に下って巻くしかなさそうなので下ってみると、基部に踏み跡らしき形跡があった。獣道なのか?人を連れて来たら絶対ロープを出すようなトラバースもあったが、ソロなので出さない。でも慎重に・・・。せっかく登った高度を減らす残念さは否めないが、巻いてみるとその先はさほど危険個所もなく剣ヶ峰に近づいた。

続きはその2で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


新エリア ルートが10本になりました。

2018-11-12 21:19:38 | フリークライミング

前の投稿の時には5本だったルートが10本になりました。

アプローチもかなり楽なので、行きやすい場所なのですが、まだホールドがかけたり、岩がきれいになったりしてグレードが変わる可能性もありますので、お友達から公開していきます。

追加されたルートをご紹介します。

 

1.「Woodpecker こっち」 5.11a 9m B4

 初登:チャーリー 設定:角屋

 このエリアでは最も短いルートだが、花崗岩っぽくない質感(石灰岩っぽい)と薄かぶりの縦ホールドやアンダーを駆使する瞬発系のルー    ト。核心は最後の乗越し。

 

 

2.「Woodpeckerあっち」 5.11a 10m B4

 初登:角屋 設定:角屋

 「…こっち」とほぼ同じ内容。ちょっとこの方がやさしいかな。

 

 

3.「Closing Time」 5.12a 30m B12

 初登:きのぴー 設定:角屋

 長いルートだけど、前半と「Aozora」に合流した後半はやさしい。スタートから10mほどにハング越えの小核心があり、さらに登るとフェースの縦皺とスローピーなカンテを使って登る核心が現れる。ここを越えると極端にやさしくなるので、残り10mあまりは無駄に感じるかもしれないけど、ピークにも抜けることができるので、是非最後まで登ってほしい。

下部の小核心

 

核心手前

 

「Aozora」に合流してやさしくなる。

 

4.「龍の腹の下 右」 5.10c/d 18m B4

 初登:ゆーた 設定:きのぴー

 「楽勝」に見えるルート。確かに出だしからしばらくは「楽勝」だけど、ハングを乗越した後のスラブが怖いし、意地悪な設定者がボルトを打たなかったのでランナウト。怖い。画像の左コーナーは「龍の腹の下 左」。

この辺りはまだ「楽勝」

この先が怖い。

 

5.「龍の腹の下 左」 5.10c 18m B5

 上のルートの画像の左凹角を登る。これも見た目は「楽勝」だが、登ってみると意外に悪いところもある。

 

*前回の投稿で紹介したルート。

 7.「花豆」 5.11b/c 23m B9  ちょっと変わった変態ルート。 初登:きのぴー 設定:きのぴー

 8.「クロール」 5.11b 25m B10+C2 看板ルート。楽しいからまずは登ってみて。 初登:たくろー 設定:角屋

 9.「Intense Heat」 5.12d 23m B12 これも看板ルート。もちろん核心は厳しいけれど、出だしから終了点までやさしいところはない。 初登:加藤たくま 設定:角屋

10.「玲瓏の空突きて」 5.11b 23m B2+NP クラックルート。クラックをつなげて登るルートだけれど、青空に吸い込まれていくような爽快なルート。 初登:たくろー 設定:角屋

 

シーズン最後の晩秋の1日でした。@瑞牆