タカ長のタカの渡り観察

タカが好き、山が好き、花が好き、心はいつも旅もよう。日々移ろいゆく心もようを綴るナチュラリストのつぶやきです。

今年最後の渡り観察

2009年12月09日 | タカの渡り観察
2009年最後の渡り観察

 愛媛県愛南町で行われた、タカの渡りの報告会から帰ってきました。そのときの話は後日、と言うことにして昨日の話です。

 昨日、12月8日、早朝5時40分に愛南町のビジネスホテルを出発して一路佐田岬を目指しました。目的地は権現山。



 近くの道の駅にはこのような案内板がありました。佐田岬は渡り鳥の渡りルートでもあり、また風の通り道でもあります。今の世の中、風の通り道には風車が林立しています。この佐田岬ももちろん林立。



 権現山の観察地の西側にもこのように風車が並んでいました。山口県の皇座山から風車が並んでいるのを見たことがありますが、近くで見るとこのようにびっしりと並んでいるのですね。作業をしている人に聞くと24機ある、と言うことでした。



 その風車の近くのこのような小さな展望台で4時間観察しました。画面の向こうは東側、ノスリの飛来方向になります。



 最初に渡りを確認したのはハイタカ。展望台の北側でカラスにモビングされているのを見つけたのですが、そのハイタカはカラスを振り切ったあとは一直線に東方向に渡って行きました。文字通り一直線、、、、、、10倍の双眼鏡から消えるまで追いましたが、まったくぶれないで飛んでゆきました。



 飛んでいったのは中央の山の方向、タカ長は佐田岬は初めてなので地理的には不案内なのですが、おそらくあの山が堂堂山だと思います。その山の頂上を目指して空抜けのまま視野から消えてゆきました。ほとんど真東への渡りになります。



 次がこのノスリ。観察地の東側で斜面上昇風を使って一気に高度を上げてあっと言う間に観察地の北側を西に向けて流れて行きました。タカ長カメラでは2枚撮るのがやっとでした。

 この権現山の展望台は車を横付けできますから、大型の機材で撮影される人には最適だと思われます。頭の上から北側を飛んでくれれば光線状態も最高になります。

 展望台への道も大型バスでも行けるような広い道です。近くにトイレがないのが玉にキズですが、そのあたりは適当に処理してください。この展望台から西にある公園には広い駐車場とトイレがあります。そこまでは車で5分程度でしょうか。



 権現山の東側は切戸になっていて急角度に山が落ちています。これはその北側の集落ですが、実際に飛んでくるのはこの少し右側です。その方向は光線状態が悪くて写真を撮っていません。

 堂堂山あたりから渡ってくるタカはこのあたりで高度が落ちて、この切戸の上で最低になり権現山の斜面上昇風を使って高度を上げる、と今回の報告会の世話をされた鳥友から事前に聞いていたのです。そのノスリはその説明どおりの渡りをしてくれました。

 今年最後の渡り観察は東向きハイタカが2羽とこのノスリが1羽の合計3羽でした。この時期ですから多くはありませんが、12月になって渡りを観察するのは初めての経験です。そのうえ居つきのノスリは何度も出てくれましたから、私にとってはとても楽しい4時間の観察でした。

 権現山は渡りシーズンに行けば面白そうです。今がシーズン最中なら帰宅時間が遅くなるのを我慢して夕方まで観察しても良いのですが、今回は寝不足が続いていたので早めに撤収しました。