タカ長のタカの渡り観察

タカが好き、山が好き、花が好き、心はいつも旅もよう。日々移ろいゆく心もようを綴るナチュラリストのつぶやきです。

もしも英語が分かったら

2008年01月31日 | タカの渡り観察
 昨年訪れたマレーシア、Tanjung Tuanでの「マレーシアネイチャー協会」(MNS)の報告書を手に入れています。2006年版と、もう一つ別のペーパーも持っています。もちろんすべて英語です。

 英語がさっと読めれば問題ないのですが、それが簡単に読めないのです。まったく読めないのならあきらめもつきますし、第一英語の資料などを集めることもないでしょう。しかし、まったく読めないのではないのですが、よくは分からないのです。言葉は悪いですが「まだらボケ」の状態ですから始末が悪いのです。

 もしも英語が分かったら世界がぐっと広がります。しかし、半世紀前に習った英語では多くを望めないようです。残念ですが、、、、、、。

 

 午後のマラッカ海峡です。昨年の報告書によると、この時間でも1時間に100羽程度の渡りは見られるのですが、この日はその気配もありませんでした。

 私に理解できたことだけを整理して、後日マラッカ海峡での渡りについてお知らせします。

 もしも英語が分かったら、、、、、多くの情報を発信できるのですが、それが出来ないのが残念です。

ご近所から訃報です

2008年01月30日 | 日々雑感
 一昨年は親戚から、昨年は友人二人から、正月早々の訃報でした。三年続きの正月の葬式にならないかと、内心びくびくしながら松が明けるのを待っていました。

 新年早々は無事に済みましたが、1ヶ月間何事もなく、とはいかなかったようです。この歳になれば仕方のないことなのでしょうか?

 若干ですがお通夜などの手伝いもありますので、ブログの更新が出来ないかも分かりません。ご容赦下さい。

今朝は雨になりました

2008年01月29日 | 日々雑感
 今朝は雨になりました。

 昨日の午後から小さな雪が降り始め、タカ長の団地もあっという間に白くなりましたが、今朝起きてみると雨が降っていました。庭の雪も、道路に積もったわずかな雪もシャーベット状です。



 今日は裏山歩きの予定でした。集合場所の駐車場に行ってみましたが、この天気では誰も来ていません。雪の中を歩くのは楽しいのですが、この時期に雨の中を歩くのは面白くありません。

 誰も来ないので山歩きは中止です。もちろんタカの観察の時期ではありません。
 

 もう一月もするとノスリが渡ってくるはずです。昨年は2月25日に最初の1羽を記録していますから、本当にあと一月の辛抱です。

 と言ってもこの時期は寒いので長時間の観察は出来そうにないのですが、それでもシーズン到来は嬉しいものです。

 3月の雪の中をハイタカが西に渡っていったのを鮮明に覚えています。双眼鏡で見ると、まさしく雪のすだれを引き裂くように、あわただしく渡っていきました。

 もうすぐシーズンになるのですね。今年はどんなドラマに逢えるのでしょうか?



 この観察地にタカが帰ってくるまで、もう少し待つことにしましょう。

マレーシアでの探鳥~マラッカその4

2008年01月28日 | 旅行のことなど
 私たちがマラッカのホテルにチェックインし、夕食のためにチャイナタウンに行ったのは、現地時間の7時半頃でした。空にはわずかに昼間の明るさが残っている時間です。しかし、町の店はこの写真のように、ほとんど閉まっていました。いくら地方都市だといっても、あまりに早い閉店時間におどろいたものです。



 チャイナタウンではニョニャ料理を食べるつもりでした。何がニョニャ料理か知らないタカ長ですが、ババ・ニョニャ文化の一端に触れずしてマラッカは語れないのです。そしてババ・ニョニャ文化を語るには、その歴史を語らないといけないのです。

 ババ・ニョニャ文化を語れば、話は古く明王朝の時代までさかのぼります。当時から海上交易の要衝だったマラッカとの関係強化を狙った明王朝は、皇女をマラッカの統治者に嫁がせ、その婚礼のときに皇女の側近数百名とともにマラッカにやって来たのです。

 以来東西交易の要衝として栄えたマラッカに、新天地を求めてやって来た華人商人や職人たちが、現地のマレー人女性と結婚して、その子孫の男性がババ、女性がニョニャ、総称してプラナカンと呼ばれているのです。

 彼らの生活スタイルの特徴は、言語はマレー語で、食生活や衣服にはマレースタイルを取り入れる一方で、冠婚葬祭などの儀式は中国古来の風習を守っている点です。中国系、マレー系それぞれの文化がチャンポンになっているのがババ・ニョニャ文化なのです。

 このことを語るように、このチャイナタウンの一角にマレーシア最古の中国寺院、春雲亭(チェン・フー・テイン)があります。今でも参拝者は絶えず、タカ長が訪ねたときも、両膝を突いて参拝している人の姿が見られました。その寺院の一角には、名前は知らないのですが日本で言う位牌が無数に並べられていました。今はその先祖をたどっても誰の先祖か分からない、いわば無縁仏と言えるものです。遠くマラッカにやって来て財をなした人もいますが、夢破れた人も多くいたのです。その人たちが生きていた小さな証が、マレーシア最古の寺院の一角に残されていることに感動しました。



 初期のプラナカンは商業で財を成した人も多かったようです。その人たちの生活の一端に触れる施設として「ババ・ニョニャ・ヘリテージ」があります。写真はその入り口で、最初に訪れたときは閉まっていました。



 ババ・ニョニャ・ヘリテージは、以前チャン家の私邸だった家を家宝と共に一般公開しているプライベートミュージアムです。京都の町屋と同じように間口が狭くて奥行きのある、うなぎの寝床と言われる造りになっています。

 タカ長も入ってみましたが、中国やヨーロッパから持ってきた家具などが所狭しと展示されています。2階には伝統的な中国の婚礼衣装も飾ってありましたが、館内は撮影禁止なのでここでは紹介できないのが残念です。

 マレーシアに行く機会があれば、是非訪れて頂きたいのがマラッカです。ゆっくり歩けば面白い町ですが、タカ長は涼しいフレーザーヒルから行ったので、暑さがこたえ少々バテ気味でした。そのためかどうか、観光にも探鳥にも集中できなかったのが、今にして思えば残念に思われます。

荒谷林道でB.W

2008年01月27日 | バードウォッチング
 このブログで何度か紹介したことのある荒谷林道へ、バードウォッチングを目的に行きました。天気は晴。BWには最高の天気です。山歩きが目的ではないので車で行きました。

 K養魚場の上に車を置いて、8時45分BW開始です。最初の1羽はヒヨドリ。あまり良いスタートではない、と言うとヒヨドリさんに叱られるでしょうか?



 最初の出だしは悪かったのですが、30分くらいするとメジロやアオジ、ジョウビタキなどが出始めました。



 この前のブッシュでベニマシコが出て一安心です。今日の目玉だと思ってきましたから、、、、。対岸ではキクイタダキ、順光線で頭頂部が鮮やかに見えました。

 こんな写真は何の意味もありませんが、この写真の上部、荒谷林道中間の開放式砂防ダムの上では10±のベニマシコを、同じように目線より下に見ることが出来ました。そして2回の混群の通過。一番多かったのがキクイタダキ、そしてカラ類。なぜか同じ場所でウソが1羽。

 特別な鳥はいませんが、普通の鳥を、多くの場合目線より下に見ることが出来るので、チョッとした探鳥としては十分楽しめます。今日見たアオジも、順光で目線より下に見ると、驚くほど鮮やかな黄色の鳥に見えました。

 気になる鳥を一瞬見ました。赤い鳥(に見えたのですが?)で、顔の雰囲気がベニマシコに見えなかったので、川床まで下りて探しましたが、結局確認できませんでした。防寒衣は草の実もぐれと言うのかゴミもぐれと言うのか、すっかり汚れてしまいました。川床部は人が歩くには大変ですが、思ったとおり小鳥類には良い環境だと言えそうです。

今日見た鳥 出現順

   ヒヨドリ
   メジロ
   アオジ
   ウグイス
   ジョウビタキ
   カワガラス
   コゲラ
   ミヤマホオジロ
   コジュケイ~声のみ
   ヤマガラ
   シロハラ
   ベニマシコ  2群れ 大きい群れが10±
   ホオジロ
   キクイタダキ  メチャ多い
   ウソ
   エナガ
   コガラ
   ルリビタキ オスで青がシッカリと出ていました
   アオバト
   カケス

 考えてみれば今日のタカ長、ほとんどの時間川床ばかり見ていて、空は見ていませんでした。カラスくらいは飛んだようですが確認していません。
 
 出てもおかしくないのに1羽も見られなかったのはツグミ。
 キツツキの仲間もコゲラを2羽見ただけです。

 最近のタカ長は小鳥類を見る能力は落ちています。力のある人が歩くともっとたくさんの鳥を見ることが出来そうです。

 

ベトナム旅行の準備中です

2008年01月26日 | タカの渡り観察
 タカ長はいま4月のベトナム旅行の準備中です。

 ベトナムでは16日以上の滞在の場合はビザが必要なので、その期限ギリギリの期間を設定しました4月1日出発15日帰国です。その限られた時間にあれこれ色々なプランを考えましたが、結局は国立公園めぐりみたいになってしまいました。

 表向きの主目的はARRCNのシンポジュームに参加すること。4月3日~6日にタム・ダオ国立公園にあるホテルで行われます。時はタカの渡りの真っ最中でから、最終日のエキスカーションではタカのわたり観察が計画されています。
 しかし、それだけでは面白くありません。このシンポジュームは渡り関係ばかりではないので、出来るだけ多くの時間を国立公園での探鳥に充てるつもりです。英語の分からないものが、3日も4日も会場に座っていても仕方ないですから、、、、

 タカ長としては非公式な時間に、例えば07年3月にマレーシアで会ったキム・チャイさんらと渡り情報を交換したいのです。その場合は身振り手振りで行えますし、工夫すればかなりの情報交換は出来そうですが、問題はその時間が取れるかどうか、これだけはまったく分かりません。

 シンポジューム後の目玉はクック・フォン国立公園での探鳥です。昨年のフレーザーヒルでの敗退に学習して、今回は専門の会社に2泊3日のツアーをセットしてもらうよう交渉中です。この会社のガイドをしている人は、シンポジュームの役員をしていることが分かっています。

 彼が案内してくれることを願っているのですが、ほかのガイドがつくかも分かりません。彼、MH氏はタカの渡りの調査もしており、2005年のシンポジュームでタム・ダオ国立公園での渡り調査の結果を発表しています。だから、MH氏がガイドしてくれるとタカ長としては嬉しいのですが、すべては未定、これからです。

 ホテルの予約金やツアーの内金など一部の代金は振り込んでします。いまは円高ドル安に流れているようなので、3月20日までの振込みをいつするか思案中です。

 先日の振込みでは500円くらいの差益が出た気分でいます。たったの500円、と笑わないで下さい。日本の500円はベトナムの70,000ドンくらいの価値があります。7万ドンあればハノイのチョッとしたレストランでディナーが楽しめるのですから、、、、

 そのようなことを楽しみながら準備を進めています。

雪の中の山歩き

2008年01月25日 | 山歩きから


今朝の観察地です。瀬戸の海が光っています。
コタツを出るのがつらい朝ですが
今日も元気に山歩きをしました。



裏山では珍しい雪景色です。寒そうですね。



このような景色を見ながら林道を歩きました。
今日もたくさんの野鳥に逢いました。



お見せするような写真ではありませんが、、、、
本日の野鳥の遺跡写真です。
この斜面に青い鳥、黄色い鳥がたくさんいました。

ルリビタキ、ミヤマホオジロ、アオジ、キクイタダキ

ほかにもジョウビタキ、シロハラ
そしてウソの声

もちろんシジュウカラ、ヤマガラなどのカラ類
コゲラもいました。
特記するものはありませんが、結構たくさん見ました。

寒さに負けず外に出たら、ちゃんとご褒美にありつけました。



峠の向こうの集落はすっかり雪景色です。
「峠を越えると雪国だった」
何かの盗作みたいですね。


今日も幸せな清遊ができました。感謝。感謝。

トビ吉おじさんとの雑談

2008年01月24日 | タカの渡り観察
 昨日の、トビ吉おじさんとの雑談です。昨日は操作ミス(?)でアップできなかったので、何を書いたか忘れてしまったようです。素晴らしい頭です。


 この地球上のすべてのものは引力の影響を受けています。その引力に抗して空を飛んでいる鳥や飛行機は、翼の前端部に風の流れを感じながら、翼に揚力を発生させて空に浮かんでいます。

 鳥が空を飛ぶための性能を考えるとき、翼の面積や形状、そして鳥の重さが重要な要素になります。翼にかかる重さ、翼面加重は鳥の平均体重と平均翼面積が分かると算出できます。その計算式は平均体重/平均翼面積です。

 そのためにトビ吉おじさんはタカが帆翔しているところを真下から写した写真を手にいれ、それをコピーして、データとして分かっている翼開張や体長などをベースに、タカ長に言わせると気の遠くなるような努力をして計算しているのです。その計算も正解を期するために、サンプル数を増やし(例えばハチクマは10サンプル)その平均値を取っているのです。

 これから先はトビ吉おじさんの独壇場で、タカ長としては詳細な説明は出来ません。しかし、翼面加重が小さければ降下速度も小さくなり、降下速度が小さいと言うことは、弱い上昇気流で上昇することが可能だと言うことは理解できます。また、対気速度が小さくても空に浮かんでいることが出来ることも理解できます。

 ハチクマやノスリが帆翔するとき翼を一杯広げているのは、翼面積を出来るだけ大きくして、翼面加重を小さくしているのです。上の説明でお分かりのように、翼面加重が小さくなれば少ない、弱い上昇気流でも高度を稼ぐことが出来るからです。同じ上昇気流だったら、翼面加重が小さいほど上昇速度が速くなるからです。

 このあたりの事情は理解できますね。それとともに私たちが現場で見ている状況を一致していますね。物好きと言えば物好きですが、トビ吉おじさんはそのあたりのことを数式を使って実証しているわけです。

 このあたりのデータを揃えると、降下速度も飛行対気速度も計算できてくる、と言うことです。と言うことは翼の形を見ると飛行対気速度も計算することが可能だと言うことです。

 実際にトビ吉おじさんは計算を試みています。
 
 ハヤブサが獲物を追うときは羽を絞って飛んでいます。タカを見る人なた誰でも見たことのある光景です。そのときの翼面積を計算します。体重は同じですから、翼を絞り翼面積を小さくしていると、上記の計算式で分かるように翼面加重は大きくなります。翼面加重が大きくなれば降下速度が速くなることは何となく理解できます。

 トビ吉おじさんの試算では、私たちよく目にする降下角度が二十数度で獲物を追っている(斜め下に速く飛んでいるイメージでしょうか)ときで70km/hくらいのスピードになるようです。私のイメージとは少し遅いような気がしました。
 ハヤブサが獲物を追うときは100km/h以上のスピードを出している、と言われるのは、正確に言えば翼を一杯に絞り落下している、と言うのが正しいのかも分かりません。

 タカ長は観察中、目の前30度くらいの上空にいたハイタカが突然羽を絞り、私の頭のすぐ上(チョッとオーバーに言えば、手を出せばつかめるくらいの距離)をかすめて背後のブッシュに飛び込んだのを目撃しました。
 あのときのハイタカはシッカリと翼を絞っていましたが、仮にあのときの翼の形を正確に図面化できると、あのときのハイタカのスピードが分かると言うことです。

 トビ吉おじさんは変わり者だと言えば変わり者ですが、このようなユニークなホークウォッチャーが一人や二人いても良いでしょう。
 誰か彼の話に乗っていくことが出来る人はいませんかね? 

昔の「野鳥誌」

2008年01月23日 | タカの渡り観察
 トビ吉おじさんが拙宅を訪ねてくれました。話は当然、タカ長にはわけのわからない計算の話です。その話を紹介するつもりでブログに書いたのですが、、、、、
最後に操作を誤ったのか、その記事がどこかに消えてしまいました。
 同じことを再度書くと熱が出そうなので、今日はちょっと違ったことを書いて今日のブログとします。

 トビ吉おじさんが持ってきてくれた資料です。1962年頃の「野鳥誌」です。その野鳥誌27号(ちなみに2007年12月号はNo.717)に「鳥の飛行」と言う、立派な論文とも言えるものが4ヶ月にわたり掲載されているのです。執筆者は吉良幸世氏。ネットで調べるとネイチャー関係の本を何冊か出しておられる人ですが、詳しいことは分かりません。

 驚くのはその内容です。トビ吉おじさんが常々言っているような、翼面加重とか滑空比とか言葉が次々と出てくるのです。タカ長はまだ完読していないので、その内容紹介は後日に譲りますが、40年以上も前に、タカの写真などないので外国の文献をスケッチしながら鳥の飛行を研究した人がいたのです。

 そしてもっと驚くのは、このような研究結果を総計31ページにわたり野鳥誌が紹介していることです。この一文に比べると、最近の野鳥誌はまったく内容がありません。と言ったら野鳥誌の編集者に叱られそうですが、野鳥の会も中西悟堂さんが健在の頃はすごい活動をしていたことだけは間違いないようです。

 タカ長も野鳥の会の会員ですが、私たちの先輩にはすごい人がいたことを目にすると、会員の一人として反省すること頻りです。

あぁ~ぁ、電池切れ

2008年01月22日 | 山歩きから
 今日は月例の山歩き。下界は雪がなくても、タカ長の裏山にはシッカリ積もっていました。30cm~40cmくらい?

 誰も歩いていない雪の上にステップを刻み、いつものルートを歩いてきました。写真に撮って帰ろう、としてデジカメのスイッチを押したのに、まったく作動しません。あぁ~ぁ、電池切れです。予備の電池は別のポシェットに入れたままになっています。

 と言うわけでお粗末ですが写真なし。それらしい報告は出来ませんが、私たちは年に1回あるかないかの、裏山での雪山気分を味わってきました。

 頂上の稜線では粉雪が降っていました。それが下山途中にはボタン雪に変わり、駐車場に下りると弱雨になっていました。標高差にして約400m、それだけでこのように変わります。
 分かりきったこと、当たり前のことと言えばそれまでですが、自然の持つデリケートな一面を見たような気がしました。