タカ長のタカの渡り観察

タカが好き、山が好き、花が好き、心はいつも旅もよう。日々移ろいゆく心もようを綴るナチュラリストのつぶやきです。

南の島のタカの渡り

2009年08月24日 | タカの渡り観察
インドネシア・北スラワジ州サンギヘ島のタカの渡り

 今日は少しマジメな話です。

 タカ長はARRCNの会員なので、そのメーリングリストを通じていろいろな情報が入ってきます。今日はその情報の話です。



 このような情報です。この調査をされた人の名前を私は知りませんが、本格的な調査をされていることは英語が十分理解できないタカ長にも分かります。



 このペーパーに記載されている地図です。少し見難いですが、黒い矢印が秋の渡り方向を示しています。

 日本など東アジアから東南アジアの越冬地へ渡るタカのルートは、これまで私たちが知っているのは「大陸ルート」で、海を渡るルートについては台湾あたりまでは情報を得ているので何となく理解はしていましたが、それ以南の様子については少なくともタカ長にとっては空白地帯でした。

 このペーパーはその空白地帯を埋める貴重なものなのですが、何しろ英語の長文なので私の頭ではすぐにはその内容をまとめて説明できません。ご容赦下さい。

 今日はその概要だけでも紹介しようとしているのです。映画で言えば予告編のそのまた予告編程度ですが、それでもしないよりはマシかなと考えたわけです。

 その地図に見える赤丸のところがサンギヘ島です。少なくとも私の頭にはこれまでまったくなかったところです。



 私のもっている地図にもチャンと載っていました。鉛筆の先がサンギヘ島です。台湾、フィリピン、ベトナム、マレーシアなどの名前が見えますからその位置関係は大体イメージできるのではないでしょうか。



 少し大きく写すとこうなります。右上にサンギヘ島。左下端に黄緑が見えているところが有名なバリ島です。その間の島々を渡って越冬地に行っているのでしょうか?

 さてその内容ですが、、、、、

2007年の春、秋私たちはインドネシアのサンギヘ島へ行きタカの渡りのカウントを行いました。秋の渡りでは230,214羽渡りを記録しましたが、その98%はアカハラダカでした。
この調査結果は以前から考えられていたように、東インドネシアで越冬するアカハラダカは大陸経由ではなく東アジアの大洋経由で渡っていることを示しています。
(以下略)

 前文にはこのように書かれています。これだけまとまった数が記録されているのですから間違いなくこの島は渡りルートになっていると考えられます。

 彼らの調査ですが2007年は下記の期間行われ、それぞれ88,773羽と230,214羽の渡りを記録しています。

2007年春   88,773羽
 調査期間 3月3日から4月16日 42日間 393時間

2007年秋   230,214羽
 調査期間 9月20日から11月30日 72日間 754時間

2007年秋の渡りの内訳は

アカハラダカ    225,067
 ツミ         421
 サシバ       4,710
 ハヤブサ        15
     合計   230,214

 以上のように、前文にあるようにほとんどがアカハラダカであることが分かりますが、サシバが4,710羽と言うのも注目したいと思います。何しろこのあたりの記録は持っていないのですから、、、、、、。


群の数と気象条件は下記のように記録されています。

群の数(ハイタカ属)
      2-99   2,983   83%
    100-499   527  14.6%
    500-999   51   1.4%

 風向  SE-SW(140度-240度)
 風速  7.4km/h(海上100m)


 以上は本当に概要の概要でこのペーパーの真骨頂は渡りと風向について書かれていることだと考えます。しかし、先に書きましたように、難しい内容なので私の頭ではすぐには理解できません。その詳細を紹介するのは後日と言うことにさせて頂きます。

春の渡りも秋の渡りも in the face of monsoon hesdwinds モンスーンの向かい風の前で起こると前文に書かれているのですが、その最初の段階からタカ長の理解が怪しくなってくるのです。

 このような内容はトビ吉おじさんの得意分野なので、トビ吉おじさんにがんばってもらうのも選択肢の一つですね。

 その結果はあまり期待しないで気長にお待ち下さい。