タカ長のタカの渡り観察

タカが好き、山が好き、花が好き、心はいつも旅もよう。日々移ろいゆく心もようを綴るナチュラリストのつぶやきです。

高山の鳥たち

2009年08月09日 | 山歩きから
高山の鳥といえばライチョウですね

 涼しい山から帰った昨日の、我が家の室温は34℃。これにはチョッと困ります。「暑い、暑い」と言っても涼しくはならない、とタカカノに言われましたが「言うまいと 思えど今日の 暑さかな」です。



 高山の鳥と言えばライチョウですね。今回の山行きでも多くのライチョウに遭いました。人を恐れない鳥ですぐ近くまでやって来ます。
 登山道や岩がゴチャゴチャしているところにいるのは絵にならないので、ハイマツの上のライチョウを写しました。



 アルプス銀座、と言われて人気が高いコースの出発点、燕山荘近くのハイマツの上のライチョウです。

 燕山荘の赤沼オーナーは雪の季節に、燕山荘のすぐそばにいるライチョウを撮影されています。その写真が専門家の注目を集めたそうです。

 登山者が集中する山小屋や登山道に生ゴミを捨てるとネズミが出てきて、そのネズミを狙って麓からキツネが上がってくる。キツネがネズミを食べているときはまだ良いのですが、登山の季節が終わり山に人影が少なくなりと、それに比例するようにゴミも少なくなります。
 ゴミが少なくなればネズミも少なくなり、エサを失ったキツネがライチョウを襲うようになるのです。

 つまり、山荘近くにライチョウがいるということは、ライチョウの天敵のえさになるゴミがない、と言うことを意味しているのです。



 燕山荘でもそこで発生するゴミをすべて費用をかけて(ヘリコプターを使って)麓に下ろしています。ゴミのポイ捨てをする登山者もいません。そのおかげで山荘の近くでライチョウを見ることが出来るのです。



 燕岳は花崗岩の美しい山です。花崗岩の風化にともない多くの、自然のオブジェが出来ています。100名山には入っていない山ですが、毎年多くの登山者が訪れます。

 タカ長観察地にゴミを捨てる人に高い山の環境を見せてやりたいものです。山にはゴミ箱もありませんが、ポイ捨てもありません。ゴミ箱があるからポイ捨てが始まる、と言う人もいます。

 自分のゴミは自分で持ち帰る、その原則が守られればゴミ箱など不要なのです。

人間がルールを守れば自然は間違いなく素晴らしいプレゼントをもって応えてくれます。

 その象徴が燕山荘近くのライチョウなのです。