以前NEKOさんにメールにてお問い合わせいただいた、「監督で太陽を観る?」ということへの回答みたいなものですが、どうも評論的になってしまいました・・・(^_^;)
どうしても文章で纏めるとこうなってしまいまして。。。
一応乗っけておきますので、ご参考まで・・・<(_ _)>
太陽の場合は「特」にプロデューサー(製作側)VS監督VS脚本家VS俳優VSファンという折衝的なものが多くあって、そこで中和されたものが完成作品として世に出る感じだったようなので、一見そんなに変わらない印象があるのですが、何回も観ていると色々気になってくるもので・・・(^_^;)
特に、竹林監督がかなり映像に凝っている(明暗など)とか、解りやすいところでは斎藤監督の独特な演出(時にはゆる~く)、木下監督の都会的なシャープな演出とか・・・。
一番わかりやすいのは、Aポジ(一係部屋でボスデスクを囲んで捜査会議)で長さんが画面の前をうろうろしていたら斎藤監督作品だとか(^_^;)・・・。
私の独自研究なので、間違いもあるかもしれませんが・・・まずは一口味見を<(_ _)>
(以下、敬称略)
竹林進 163作
東宝出身の監督、太陽のメイン監督。
第一話の撮影であまりにも早撮りな為、裕次郎さんを不安にさせたという噂もあるほど、的確でスムーズな撮影を実現したという。
シャープな画と顔や目のアップ、明暗をにも拘りを見せる。
太陽名物の走りや格闘や銃撃時のドラム缶などの配置を考案し、太陽の演出の基礎的部分を担う。
初期はスポ根モノなどに参加しており、担当回数はそれほど多くなかったが、テキサス以後はほぼ太陽専属の監督として活躍。
「七曲署1983」撮影時に病魔に倒れてしまう。
山本迪夫 141作
東宝出身の監督、太陽のサブメイン監督で、竹林監督が病魔に倒れた後は実質的メイン監督に。
テンポ的には竹林監督に譲るものの、じっくりとキャラクターを描くことを得意としている感じ。
その為比較的ベテラン勢の味を引き立てる演出が巧い。
但し、実験的演出を提示する場合もあったりもする。
アクションから喜劇まで幅広く対応できて、かつ積極的にロケ編や記念編にも参加。
山本監督は太陽専属を避け、他作品にも積極的に参加している。
鈴木一平 81作
国際放映出身の監督、初期から助監督として参加し、竹林監督がリタイアした後は竹林監督の演出方法を受け継いだアクション編を受け持ち、後期のメイン監督となる。
但し、実際師弟したのは児玉・斎藤監督であり、各監督の味も受け継いでいる感じ。
シャープなアクションとウェットな一係の関係をバランスよく演出。
正編の最終回、PART2の最終回を受け持つ。
木下亮 57作
東宝出身の監督、ジーパン編から参加し、作品数は少ないものの太陽シリーズのほぼ全体に参加。
硬質っぽい画でありながら、しっとりとした内容表現を実現している為、太陽シリーズ全体の中でのアクセント的な位置付け。
担当作品も単純明快ではない混沌とした脚本が多い。
一係部屋撮影では、天井からの描写など、実験的な画も見せる。
高瀬昌弘 53作
ジーパン登場より参加した東宝出身監督。
そもそも青春モノ参加がメインだったために、マカロニ亡き後の太陽参加は太陽を青春ドラマとしての色を濃くする為の手段に見えるが、高瀬監督の細かい人間描写は太陽作品の幅を広げた。
後期に多くの作品に参加したのには、竹林監督代理としての意味もあったよう。
児玉進 52作
東宝出身の監督で、映画から青春モノ、アクションから時代劇と幅広く参加。
太陽はジーパン編からの参加で、ウェットでハードな作品が多く、特に社会問題提起編や山さん編を得意とする。
太陽作品のなかではローテンションとローアクション的な作品を比較的多く担う。
櫻井一孝 39作
初期から助監督として参加、助監督組ではいち早く監督に昇任。
他の監督とは違った、洒落たダイナミックなアクション編を得意とした。
澤田幸弘 34作
日活出身、石原プロ作品に多く参加しており、アクション編を得意にするものの、ハードボイルド系からコミカル系まで幅広く演出。
小澤啓一 27作
日活出身で石原プロ作品に多く参加。幅広い作風を演出。
日活的なハードボイルド・メロドラマ的な要素が各作品に反映されていた。
斎藤光正 21作
日活出身。太陽参加時は東宝作品への参加が多かったが、様々な会社作品や映画に参加している意欲的な監督。
比較的、太陽カラーを保持することを第一にする他の監督とは違い、独自の演出方法(SE音、イメージカット、どアップ、敢えて演技風な演出)で敢えて演劇的に見せ、独特な世界観を醸し出す。
後年は実験的な演出は減ったものの、斎藤監督独自の演出表現は変わらなかった。
堀内泰治 14作
初期から助監督として参加、ジーパン編では俳優としても参加している。
太陽カラーを踏まえながらも、後期のアクション名作を多く手がける。
金谷稔 12作
日活→新東宝出身。スポ根モノを多く手掛ける。
太陽ではマカロニ編のみ参加、同編の特徴である、不条理な世界で余韻を残す感覚を代表するかのような演出が印象的。
手銭弘喜 10作
日活出身、早撮りの名人だったという。
太陽では初期と末期に参加、どちらかというとコミカルアクション調かシリアス調の両極端の作品演出が多い。
土屋統吾郎 6作
新東宝→東宝出身。スポ根モノを得意としたことから、後に大映作品を多く手掛ける。
太陽ではマカロニ編のみの参加、ミステリー調でウェットな演出で印象深い。
吉高勝之 3作
初期から助監督として参加、中期の抑えた斎藤監督の演出方法に似た感じの映像造り的印象。
石田勝心 3作
東宝出身、さまざまな作品に参加。
太陽ではジーパン編3作に参加、明暗繰り出す独特な演出。
野村孝 2作
日活出身のベテラン監督。
日活的なシャープな映像でいつもの太陽カラーとは一味違った感じに仕上がっている。
どうしても文章で纏めるとこうなってしまいまして。。。
一応乗っけておきますので、ご参考まで・・・<(_ _)>
太陽の場合は「特」にプロデューサー(製作側)VS監督VS脚本家VS俳優VSファンという折衝的なものが多くあって、そこで中和されたものが完成作品として世に出る感じだったようなので、一見そんなに変わらない印象があるのですが、何回も観ていると色々気になってくるもので・・・(^_^;)
特に、竹林監督がかなり映像に凝っている(明暗など)とか、解りやすいところでは斎藤監督の独特な演出(時にはゆる~く)、木下監督の都会的なシャープな演出とか・・・。
一番わかりやすいのは、Aポジ(一係部屋でボスデスクを囲んで捜査会議)で長さんが画面の前をうろうろしていたら斎藤監督作品だとか(^_^;)・・・。
私の独自研究なので、間違いもあるかもしれませんが・・・まずは一口味見を<(_ _)>
(以下、敬称略)
竹林進 163作
東宝出身の監督、太陽のメイン監督。
第一話の撮影であまりにも早撮りな為、裕次郎さんを不安にさせたという噂もあるほど、的確でスムーズな撮影を実現したという。
シャープな画と顔や目のアップ、明暗をにも拘りを見せる。
太陽名物の走りや格闘や銃撃時のドラム缶などの配置を考案し、太陽の演出の基礎的部分を担う。
初期はスポ根モノなどに参加しており、担当回数はそれほど多くなかったが、テキサス以後はほぼ太陽専属の監督として活躍。
「七曲署1983」撮影時に病魔に倒れてしまう。
山本迪夫 141作
東宝出身の監督、太陽のサブメイン監督で、竹林監督が病魔に倒れた後は実質的メイン監督に。
テンポ的には竹林監督に譲るものの、じっくりとキャラクターを描くことを得意としている感じ。
その為比較的ベテラン勢の味を引き立てる演出が巧い。
但し、実験的演出を提示する場合もあったりもする。
アクションから喜劇まで幅広く対応できて、かつ積極的にロケ編や記念編にも参加。
山本監督は太陽専属を避け、他作品にも積極的に参加している。
鈴木一平 81作
国際放映出身の監督、初期から助監督として参加し、竹林監督がリタイアした後は竹林監督の演出方法を受け継いだアクション編を受け持ち、後期のメイン監督となる。
但し、実際師弟したのは児玉・斎藤監督であり、各監督の味も受け継いでいる感じ。
シャープなアクションとウェットな一係の関係をバランスよく演出。
正編の最終回、PART2の最終回を受け持つ。
木下亮 57作
東宝出身の監督、ジーパン編から参加し、作品数は少ないものの太陽シリーズのほぼ全体に参加。
硬質っぽい画でありながら、しっとりとした内容表現を実現している為、太陽シリーズ全体の中でのアクセント的な位置付け。
担当作品も単純明快ではない混沌とした脚本が多い。
一係部屋撮影では、天井からの描写など、実験的な画も見せる。
高瀬昌弘 53作
ジーパン登場より参加した東宝出身監督。
そもそも青春モノ参加がメインだったために、マカロニ亡き後の太陽参加は太陽を青春ドラマとしての色を濃くする為の手段に見えるが、高瀬監督の細かい人間描写は太陽作品の幅を広げた。
後期に多くの作品に参加したのには、竹林監督代理としての意味もあったよう。
児玉進 52作
東宝出身の監督で、映画から青春モノ、アクションから時代劇と幅広く参加。
太陽はジーパン編からの参加で、ウェットでハードな作品が多く、特に社会問題提起編や山さん編を得意とする。
太陽作品のなかではローテンションとローアクション的な作品を比較的多く担う。
櫻井一孝 39作
初期から助監督として参加、助監督組ではいち早く監督に昇任。
他の監督とは違った、洒落たダイナミックなアクション編を得意とした。
澤田幸弘 34作
日活出身、石原プロ作品に多く参加しており、アクション編を得意にするものの、ハードボイルド系からコミカル系まで幅広く演出。
小澤啓一 27作
日活出身で石原プロ作品に多く参加。幅広い作風を演出。
日活的なハードボイルド・メロドラマ的な要素が各作品に反映されていた。
斎藤光正 21作
日活出身。太陽参加時は東宝作品への参加が多かったが、様々な会社作品や映画に参加している意欲的な監督。
比較的、太陽カラーを保持することを第一にする他の監督とは違い、独自の演出方法(SE音、イメージカット、どアップ、敢えて演技風な演出)で敢えて演劇的に見せ、独特な世界観を醸し出す。
後年は実験的な演出は減ったものの、斎藤監督独自の演出表現は変わらなかった。
堀内泰治 14作
初期から助監督として参加、ジーパン編では俳優としても参加している。
太陽カラーを踏まえながらも、後期のアクション名作を多く手がける。
金谷稔 12作
日活→新東宝出身。スポ根モノを多く手掛ける。
太陽ではマカロニ編のみ参加、同編の特徴である、不条理な世界で余韻を残す感覚を代表するかのような演出が印象的。
手銭弘喜 10作
日活出身、早撮りの名人だったという。
太陽では初期と末期に参加、どちらかというとコミカルアクション調かシリアス調の両極端の作品演出が多い。
土屋統吾郎 6作
新東宝→東宝出身。スポ根モノを得意としたことから、後に大映作品を多く手掛ける。
太陽ではマカロニ編のみの参加、ミステリー調でウェットな演出で印象深い。
吉高勝之 3作
初期から助監督として参加、中期の抑えた斎藤監督の演出方法に似た感じの映像造り的印象。
石田勝心 3作
東宝出身、さまざまな作品に参加。
太陽ではジーパン編3作に参加、明暗繰り出す独特な演出。
野村孝 2作
日活出身のベテラン監督。
日活的なシャープな映像でいつもの太陽カラーとは一味違った感じに仕上がっている。