「太陽にほえろ!」当直室 仮設日誌 PART2

6年半ご愛顧いただいた『太陽にほえろ!当直室』(since2002年5月)復活ブログ、引っ越しました。(2014年7月)

スニーカーよ、さようなら

2015-09-18 00:01:40 | ファミ劇日誌
ファミ劇HDでは、スニーカーが去ります。
先にも書きましたが、奇しくもほぼ同じ時期の放送になりますが、本放送時はもうちょっと暑かった記憶があります。

あの当時、既に裕次郎さんの回復もニュースになった時期で、スニーカー→ラガーの交替についても一ヶ月ぐらい前に聞いたようなおぼろげな記憶しか残っていません。
ただ、その時に降板の定番である「殉職」ではなく、「退職」となったことに、裕次郎さん=ボス不在の配慮を感じたと共に、それまで辞職騒ぎも何度も起こしていたスニならではだと納得したものです。
個人的には「スニどこ」(あえて約します(^_^;))あたりから、なんとなく怪しさは感じていました。
木之元さんは次は自分ではないかと思われていたようですが・・・。

そのスニーカー最終回は、これまでのスニを総括したような感じで、確かに「死なない」と解っていても、緊張して観た記憶があります。早苗の死という悲しみもありながら、画面から伝わってくる演者の緊張が伝わってくるのは殉職編と同じ感覚でした。

太陽中毒諸兄にはスニ好きも多く、比較的不器用でありながら、それでも硬軟兼ね備えていた頑固者であるスニの多角性に注目した結果だと思いますが、思えばスニの2年強の歴史は、太陽が迷走した歴史とも言えなくもないと思います。

まずは、それまでなかった前任者ボンの十字架を背負って登場した経緯、そのためになかなかスニーカー自身を披露できずに経過した最初の8カ月。
本来であれば、新人刑事を推した物語展開にある程度専念するところが、「ボン・ブルー」を視聴者どころか制作側も背負ってしまった部分があって、それに加えてベテラン脚本家の太陽卒業と、若手脚本家のある意味哲学的な台本(というか、特捜最前線を意識した感じ)の連発・・・一作一作は悪いわけではなく、シリーズ構成の問題、更に活劇を抑えてしまったことによる番組自体の鎮静化、ボンが担っていた軟派的要素を受け継ぐメンバーも無く、更に裏番組の強力な攻撃にさらされ・・・・そんな中で新人刑事として位置してしまったスニーカー=山下さんはやっぱりどう考えても不遇としか言いようがないです。
だからこそ、スニが好きな中毒患者が確実に居るのは事実です。
そのスニが、スコッチの復帰でまるで登場編をやり直したかのような開放的脱皮を遂げます。
さらにドック登場により軟派的要素も兼ね備えて、頑固で意固地な面もありながら軟派な面も持ち合わせ、当初は十字架であったボンの存在も隠し味となって、それまでに居なかった希有なキャラクターになっていきました。

だからこそ、別れは辛かったですね・・・。

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