「太陽にほえろ!」当直室 仮設日誌 PART2

6年半ご愛顧いただいた『太陽にほえろ!当直室』(since2002年5月)復活ブログ、引っ越しました。(2014年7月)

「助かった少女」と死んだ男の命にスニーカーが触れる/殿下が愕然とした「ある殺人」

2014-10-18 10:41:41 | ファミ劇日誌
疲れ過ぎて放心状態のけぶでございます。
右人差し指がカチカチですが、ある意味ボギー殉職近辺の山さんのような髪を散髪せにゃなりませぬ。
本当は『徳川家康』でツルツルにした竜さんのようにしたいのですが、無理なのでいつものようにします(^_^;)

さて、本日のファミ劇・スニーカー登場編は、スニーカーの新しい黒いボンジャンも美しい時期でございますが、このボンジャンはスニーカーの手を離れた後、ロッキー・ボギー・ブルース・DJに受け継がれていき、さらにゲストも着用するという伝統革ジャンになります。「兄貴」では岩城雅也がテキサスのジャケットを着用していたり、太陽は物持ちが良いしそれを気にして観るのもある意味中毒的見方でして・・・(^_^;)

ところで本日の2作品、スニーカー編がアクティブではなくどんよりしているという評価の象徴のような存在なのですが、単独で考えるとそれ程のものではないと個人的には思っています・・・が、連続するとやっぱり重いですね・・・。



第384話 54.12.07 命 (スニーカー)

セミレギュラー:横谷雄二

ゲスト:柿崎澄子
 梅野泰靖
 梅津栄 高田敏江
 小笠原弘 永井玄哉 滝乙彦 篠田薫 佐瀬洋一 伊藤京子 山中真佐美

脚本:小川英 古内一成

監督:櫻井一孝

商事会社の総務課長・佐久間がビルの屋上から転落死した。
佐久間は3週間も会社を休んでおり、しかも最近購入した土地が家も建てることもできない代物だとわかりノイローゼ気味で自殺の可能性が高かった。
しかし、佐久間の遺体の爪の間から「ホームスパン」という繊維が検出、犯人の衣服のものであることも考えられたことから、一係では自殺・他殺・事故死の3つの線で捜査が開始された。
ゴリさんたちは佐久間の学生時代の友人で、使い物にならない土地を売りつけた不動産屋の黒崎に当たった。
黒崎は佐久間の死亡時刻にアリバイを主張したが、他者の証言でそれが崩れ、さらに黒崎の着ていた服が「ホームスパン」を使用しているものと判明。
スニーカーは黒崎が犯人だといきりたつが、ゴリさんたちは海千山千の黒崎にしてはあまりにも状況証拠を残し過ぎていることに不審を抱く。
そんな時、スニーカーは佐久間が死亡したビルで少女が牛乳瓶に花を挿しているのを見かけた。
一方佐久間は3週間前に5千万円の生命保険に入っていることが判明、契約者が1年未満で自殺した場合は保険金は支払われないので、自殺は考えられなくなったが・・・。

「変死」事件に関連すると目される少女にやがて目をつけてその真相を解明するため少女を騙すなど、その真相含めスニーカーとしてはあまり後味の良い事件ではなかったようですが、少女・良子と佐久間の関係性と良子の立ち直りがこの作品の救いなのかもしれませんね・・・ちょっと考えさせられる話であります。
吉野も謎解きのキーパーソンとして活躍します(^_^;)


第385話 54.12.14 死 (殿下)

ゲスト:内田稔
 執行佐智子 中嶋香葉子
 金井進二 早川純一
 渡辺知子 東条きよし
 木田愛子 松島真一 西山直樹 泉よし子 三輪和歳 田川千春 高野真一

脚本:小川英 四十物光男

監督:児玉進

歯医者の息子で浪人生の清が誘拐され、犯人から身代金3千万円を要求する電話がかかってきた。
清は歯科大受験に2度失敗し。最近は自暴自棄になっていて、賭け事ではかなりの借金があったようだ。
そこへ、清が昔家庭教師をしていたことがある8歳の少女・圭子が、ケガをした清を男が車に乗せていくのを見たという電話が圭子の母親から入った。
殿下と長さんは、圭子が清を目撃したという工事中のビルの裏手へ行ってみたところ、現場には血痕が残っており清の血液型と一致した。
圭子の証言から犯人は30年配の黒っぽいコートを着た長髪の男だと判り、清の遊び仲間を中心に捜査を開始。
そこへ犯人から金の受け渡し指示の電話が入り、清の母親・文子が3千万円の持っていくことになった。犯人は文子に「目印」らしきものを指定しなかったことから顔見知りと判断、患者の中に容疑者がいるのではないかと考え、その中から桑山という男が浮上してきた。
しかし、事件は急展開する。
清の死体が奥多摩で発見された。
ボスは詐欺などの前科しかない桑山が、金欲しさに殺人を起こすとは考えられないと何か不審なものを感じる。
そんな折、圭子の母親から、彼女が桑山に付け狙われているらしいとの相談を受け、殿下がガードに付くものの、放火騒ぎの隙に圭子が何者かにさらわれてしまう。
その直後、桑山が死体で発見され・・・・。

太陽史上指折りの「問題提起」作。
本来であれば、避けて通りたい「子供の殺人」というテーマを敢て取り上げ、逆に命の尊さという点を説くという話になっており、太陽という番組自体が人の死を取扱い、なおかつメインキャラクターが死ぬというシリーズ構成になっているため、さらにそれを老若男女視聴するというところから、命の重さを取り上げてることに努力しながら、当時からすでに問題となっていた「子供の殺人」を真摯に考えた結果の作品だったと、岡田プロデューサーも当時力説されております。

こうすれば人間は死ぬ、けれどもその死に関しての本当の意味を知らない8歳の少女は果たして・・・。

実はかくいう私も当時圭子と同じような年齢でありまして、「死」に関しては子供なりに理解していたところはありました。それは太陽を見ていたという部分も大きかったのですが、逆に今回の圭子を見て、同じ年代のこのような「子」がいるのかもしれないのか・・・と恐怖を覚えたものです。
別に聖人君子になるつもりはないですし、私自身ヤモメなのであまり大きいことは言えませんが、子を持つ親であれば、多分あまり見せたくないのかなぁ・・・とも思いますが、ぜひこの作品を子供と視聴して、そのうえで「話あう」というのも、一つの教育なのではないかとも・・・思ったりします。
現代でも十分通用するテーマですからね・・・。

本作の導き役が殿下だというのもピッタリなんだと思います。
他のメンバーだとちょっとバランスを崩したかもしれません。

さて、あまり固い話ばかりでも何なので・・・すでに登場している覆面車ターセルの消火器が出てくるのは本作です。

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