現状の囲碁界はAI囲碁の影響を強く受けているような感じがします。頭が古くて固い小生などにはなかなかついていけません。かって、木谷五段と呉清源五段が新布石を提唱した時と似ているのかも知れません。当時のことは小生も生まれていませんでしたので、書籍などの伝え聞くところ、新布石が大ブームになると共に、旧来布石を信奉する守旧派との間で盤上での熾烈な争いがあったとか。
現在では市販されている囲碁ソフトも格段に強くなり、AI囲碁の一端を体験出来る様になりました。そこでプロ棋士並みと評判の囲碁ソフト”T”を試して、評判通り強いことは確認しました。しかし、やはり囲碁ソフト特有の違和感があります。
図1は小生の3子番。白が①と”キカシ”に来た局面で、小生は逆に②と下辺白の生きを強要しにいきました。
白は下辺に一手かけて活きるのが普通ですが、何と驚くなかれ白は③とアテて来ました。勢い黒は④と白をとりました。この後224手で黒の中押し勝ちに。
局後検討して見ると、④と打たれて白の”評価値”が極端に下がっていることから、下辺の白が死ぬことを承知の上で手を抜いた訳ではなさそうでした。つまり級位者でも瞬時に分る死活を見損じたのではないかと。強い囲碁ソフトが何故このようなことになるのか信じられない思いです。