黒番の中国流布石はプロ、アマ問わず人気がありますが、白番でこれを避ける手段があるにもかかわらず、プロのトップ同士の対局(2013/9/10付け記事(注1)参照)では、あまり打たれていないようです。
下図のように黒が中国流含みに構えたとき、④と小目に構えるのが通称「中国流崩し」と言われています。上記プロのトップ同士の対局1166局の内、黒が星と小目の中国流含みに構えた布石は250局あまりで、その中で白が下図の中国流崩しに構えた件数はわずか20局でした。その20局に於いては、黒は全て④の小目に掛かっています。頑強に5手目で17の十一と中国流に打った例はありませんでした。
黒番の中国流布石が人気があるのに、不思議なことに白番の方はそれを回避する手をあまり打っていません。ちなみに「中国流崩し」を打った20局については、黒番の13勝7敗でした。
2013/9/11付け及び2013/9/20付けの記事で述べました通り、「中国流」を布いたからといって必ずしも勝率が良いわけではありませんし、白が「中国流」を回避したからといって勝率が良くなるとも限らないようです。