<天津神社 あまつじんじゃ>
たつの市の中心部から西へ1時間弱車を走らせると、
県境を越え岡山県の備前市に入ります。
言わずと知れた「備前焼」で知られる
この町の中でも、特に大小の窯元が一堂に
集結しているのが「伊部駅」の周辺でして、
観光客向けの大型陶器店やミュージアムはもちろん、
個人経営の窯元やギャラリーなどが、
狭い道路沿いにひしめくように軒を連ねていました。
そんな伊部駅からほど近い場所に、
「天津神社(あまつじんじゃ)」という、
境内一円が焼き物で埋め尽くされた
ユニークな神社があります。
鳥居の脇に置かれた狛犬しかり、
神門の屋根瓦や境内を取り囲む塀に至るまで、
すべてが備前焼一色に染まったこの神社は、
さながら「焼き物の屋外美術館」
といった趣を醸し出している場所です。
参道の両側には、これでもかというほど
様々な形の備前焼の置物が並べられ、
訪れたその日も、恐らくSNSを見て
やってきたと思われるアジアからの観光客が、
石段の上にある社殿などには目もくれず、
熱心に境内の写真や動画を撮影していました。