<たつの市龍野町>
「播磨の小京都」との異名を持つ兵庫県たつの市は、
その歴史の古さを物語るかのように、
入り組んだ路地があちこちに張り巡らされた、
「味わい深い街並み」が印象的な場所です。
今回の旅では、「山奥の集落」へ分け入る予定がなかったため
(というより、紀伊半島や四国山地のように高い山がないため)、
軽自動車ではなく普通車をレンタルしたのですが、
まるで迷路のように曲がりくねった細い道で
対向車と鉢合わせした際には、本当に肝を冷やした次第……。
特に、この白鷺山山麓に鎮座する
粒坐天照神社(いいぼにますあまてらすじんじゃ)周辺は、
昔ながらの風情をたっぷりと残したエリアであると同時に、
「この直角コーナーを曲がるのか……」と
一瞬躊躇するような狭路が縦横無尽に広がる、
何とも旅人泣かせのエリアだったのでした。
ちなみに、古くは中臣山の山頂にあったとされる
粒坐天照神社ですが、現在の社伝を読みますと、
「元は的場山の山頂附近に勧請されたのが発端」
という別の由緒が書かれております。
粒坐天照神社を取り巻く数々の異伝は、
果たして何を伝えようとしているのでしょうか……。